ゲッサン201404

ゲッサン 2014年 04月号 [雑誌]

ゲッサン 2014年 04月号 [雑誌]

今回は小川先生。相変わらず水彩風の色使いがイイ!
ただまー顔はこのアングルだと両方とも微妙になっちゃいますね...


ゲッサン2014年4月号 表紙

で、ゲッサンは別に藤子・F・不二雄先生の作品が載った訳でもないのに、
なじぇドラえもんが表紙にいるんだ?w
と思ってたら
ゲッサン2014年4月号 p714

この広告の為でした、というオチ。
まぁ上からのお達しなら仕方ないですわな。


そう言えばminiが付いてる1.3月号も550円だったので気づいてませんでしたが、
2月号からmini無しでも550円になってたんですね。
増税後の値段はどうなるんでしょうか。


◎ ひとりぼっちの地球侵略
何かあっさりと夏が終わっての新学期。
いちいちリコが可愛いだけで読む気になるんですが、
今回は何と言っても二人の男の子でしょう。
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2014年4月号 p23 小川麻衣子

まずは岬一のストーカー男らしい宣言。
「そばにいてやるよ」ではなく「ついてってやるよ」って辺りが、
二人の関係を象徴してるようでいいですなぁ。
別れ際に感極まって泣く大鳥先輩にも、女性らしさが出ています。
まぁ作者女性ですから出せて当然と言えば当然なのですが。
このシーンが効果的なのも、わざわざ家まで迎えに来ていたからでしょう。


『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2014年4月号 p23 小川麻衣子

そして龍介。
個人的には文学少年がこういうグッズ欲しがるかなぁという疑問が無いことも無いんですが、
まぁ作者女性ですから女性が欲しがるようなプレゼントを描いちゃうんでしょうなぁ。
あり得ない事でも無いんで、女性らしい一面もあるというキャラの幅を広げる描写という事でー。
そしてアイラは澄ました顔をしつつも、
しっかりこのイベントの後にはいつもの調子を取り戻してるといった辺りが超かわいいw
もちろん好みは人それぞれですが、
ツンデレは決して照れている描写をしなくてはならない訳でも無いと思うんですよね。
まぁその方がウケるでしょうけども...
『氷球姫』のヒロイン紅羽もそうですが、デレは状況から想像で補えるってのもアリではないかと。


最後にごめんなさいを。

アイラのビシャホワが索敵機であるにも関わらず、
今回の敵が逃げまわったりどこかに潜んでるタイプではなく、寄ってくるタイプだったので、
あんまり索敵能力活かされてなくね?とは思いましたw
ゲッサン201403

前回こう書きましたが、
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2014年4月号 p27 小川麻衣子

ちゃんとその辺りは織り込み済みでした。


「何と言っても男の子二人でしょう」と言いながらアイラの話が長くなりましたが、
このブログはアイラ=マシェフスキー押しなので仕方がないんです! (開き直り)


放課後さいころ倶楽部
単行本2巻は懸念材料だったアヤとミキを推していたりと、割と満足する出来だったんですが、
唯一不満が残ったのは、1巻掲載の『ハゲタカ』『人狼』回を超える話が無かったことでした。
『ガイスター』『カタン』回はそれに次ぐ出来ではあったんですけども。


ゲーム以外のシーンは『ごきぶりポーカー』回同様のベッタベタなシーンのオンパレードで、
アヤと田上のパカップルっぷりがある意味際立ったと言えますw
放課後さいころ倶楽部ゲッサン2014年4月号 p50 中道裕大

で、『マラケシュ』回同様にホテル街へ向かってる事に対する早とちりと、
さいころ倶楽部 (店名) に入った時の印象を再描写してる訳ですが、
前者にはアヤのセクシーショットのおまけつき、後者にはアヤの田上に対する共感の描写と、
ただ単に同じことを繰り返してるのではなく、追加の要素を入れてる辺りはいいですね。
まぁ上の画像に関しては2p前2コマ目の背景と比べて、後ろに並んでるゲームが違うじゃねーかという
細かいツッコミはあるんですがねw 『Dobble』が消えてたり、縦置きの箱が無くなってたり。


今回のゲームは『キング・オブ・トーキョー』

キング・オブ・トーキョー (King of Tokyo) 日本語版 ボードゲーム

キング・オブ・トーキョー (King of Tokyo) 日本語版 ボードゲーム

作者はリチャード・ガーフィールド (Richard Garfield)
マジック・ザ・ギャザリング』『デュエルマスターズ』のデザイナーとしての方が有名でしょう。
マジック・ザ・ギャザリング』は私が最も金を突っ込んだゲームですw
プレイ期間はVisions〜Apocalypse(1997〜2001年)の5年間で、
記録していた訳でもないので当てずっぽうですが、大体が0万は突っ込んだかなぁ...
まぁMtGやってる人間にとっては30万なんて甘っちょろいモンですが。
車1台買えるくらい突っ込んで一人前という世界ですし。


PCゲームのいわゆる『Microprose版 マジック・ザ・ギャザリング』に至っては、
飽きもせず未だにやってるもんなぁw
ちなみに復刻版として『Microprose Magic the Gathering 2010』というのがあるらしいですが、
どうも著作権的にグレーっぽいのでやりたい人は自己責任で。
Microprose版の攻略的な記事は本垢に書いてますので、興味がある方は。


話が逸れましたが、個人的に今回は『人狼』以上『ハゲタカ』未満の面白さでした。
面白さの原因はやはり達成感。
放課後さいころ倶楽部ゲッサン2014年4月号 p71 中道裕大

この『遊戯王』的な展開は何だかんだ言って燃えますねw
ボードゲーマーとトレーディングカードゲーマーの間には溝はあるとは言え親和性は高いですから、
トレーディングカードゲーマーに対して興味を示すような回をやって欲しいとは思っていたんですが、
ドミニオン』でそれをやるだろうと予想してたので、
『キング・オブ・トーキョー』で出してきたのは意外でした。
(まぁゲームを知らなかったからですけども)
ボードゲームの知識がある人にとっては割とフツーのゲームなのかもしれませんが、
進化カードの「一時的進化」はソーサリー、「継続的進化」はエンチャントっぽかったり、
放課後さいころ倶楽部ゲッサン2014年4月号 p64 中道裕大

サイコロの数が増減したり (サイコロと言うのかダイスと言うのか統一して欲しい所ですがねw)、
攻撃力が1上がる、コストが1つ少なくなるといった辺りは非常に『マジック』的だなぁと思いました。
《Mightstone(AQ)》や《Sapphire Medallion / サファイアの大メダル(TE)》といったカードを
想起させますし。


何にせよ、色んな意味で「男の子」の心をくすぐるような回だったと思います。
蛇足ですが、この漫画始まった時にサイコロのチェックが大変だろうなぁと思ってたんですけど、
放課後さいころ倶楽部ゲッサン2014年4月号 p60 中道裕大

やはりそういう間違いがポツポツと出てきましたねぇ。2の目はどこにあるのかとw
私はチェック出来ませんでしたが、『カタン』回 (2巻p87) にもミスがありました。
前回の『ニムト』でも賽の目ではありませんけどミスがありましたし、
チェック体制を再検証しておく必要がありそうです。


ふだつきのキョーコちゃん
いやーもー素晴らしいのか自分の好みにマッチしてるだけなのか分からなくなって来ましたw

「一つの状態にリトマス的な、人物、セリフ、小道具、事件、事情、自然現象を投げ込むことによって、
その反応(リアクション)から、その人物の心理や感情や事情等を描くことできる」
これが、リトマス法の原理です。
『新版 シナリオの基礎技術』 p32-33 新井一 ダヴィット社

このブログで何度も引用してる文章です。
今回はこの逆で、何が原因でウリウリが反応するかを探っていく回でした。
ふだつきのキョーコちゃんゲッサン2014年4月号 p128 山本崇一朗

探る方法が、個人的に好きな小芝居。
実験する面白さみたいなのも出てますし、
このブログで言うところの「ロールプレイ」の面白さを出すと同時に、後の展開へのミスリード
ふだつきのキョーコちゃんゲッサン2014年4月号 p139 山本崇一朗

読み返すと、日々野さんは初対面でちゃんとウリウリの要望に応えてるんですよね。
何気ない行動がきちんと伏線になってる点も素晴らしいなと。
この後に札月兄妹の両親の話になりますが、
キョーコが何故ウリウリの気持ちが分かったのかを匂わせつつ
ふだつきのキョーコちゃんゲッサン2014年4月号 p143 山本崇一朗

前回『VANILLA FICTION』でも書いた「キャラ自身にキャラへの興味を持たせる設定」を出す。
単純にこのセリフが出てくるだけなら、この後話作りが楽になりますねで終わるのですが、
ふだつきのキョーコちゃんゲッサン2014年2月号 p39 山本崇一朗

2月号の記事でも引用した、このシーンからの流れになっている訳です。
キャラの可愛さとコメディがウリウリな漫画ではあるのですが、
2巻掲載分からはそれ以外の面白さが出てきて、作品の深みが出てきたように感じます。
このブログでは新コミ受賞の時点から山本先生に注目し、
ゲッサンに読切が載るようになってからはゲッサン新人の中では一番に推してましたが、
ここまで急成長するのはさすがに予想外です。


ぼくらのカプトン
3本目はまーまー。1,2本目はもひとつ。


ハレルヤオーバードライブ
面白かったのは確かなんですが、記事として書くことはあまり無いですw
ハレルヤオーバードライブ!』 ゲッサン2014年2月号 p189 高田康太郎

このシーンは共感しまくり。特に学生の頃は気苦労が絶えなかった記憶が...
コミュニティがあって、そこに男女がいれば、
このテの揉め事って必ずと言っていい程起きますしね。
まぁ別れ話ではないだけマシですけどねこのシーンは...


◎ LES MISERABLE
絶望回。
こういう話を読むと、「騙される方が悪い」と軽々しく言えなくなりますわな。


月曜日は2限から
後半はツッコミ所を残してる感じがまーまーでした。
前半はいつもの感じで個人的にはもひとつでしたが、
コレでウケてるのでしょうから修正する必要も無いのでしょう。


火消姉弟物語 (読切) 福井あしび
★★★★★
この作家さんをクラサン基準で判定するのもどうかと思いますが、一応5という事で。(2回目)
『火消姉弟物語』 ゲッサン2014年4月号 p314 福井あしび

子供の頭のデカさは相変わらず何とかなんねーかなーとは思うのですけどねw
『火消姉弟物語』 ゲッサン2014年4月号 p313 福井あしび

きちんと熱血出せて面白い漫画を描ける作家さんだというのは分かりきってるので、
本人が興味を持ちつつ売れるような題材を探せるかどうかだけでしょう。
火消しがそれに当たるかと言われると、個人的には難しいかなぁとは思います。


くちびるに歌を
初めてこの漫画読んで面白いと思えた回でした。
やっぱこういう空気感出すのは上手いですなぁモリ先生。


◎ あやしや
ビバ!ジュブナイル
『あやしや』 ゲッサン2014年4月号 p416 坂ノ睦

仁の男の子炸裂回でした。
そういやこの漫画って少年漫画に載ってるんだったな、という訳の分からない感想を持ちました。
これでだまりにもメリットが出来て、
綺糸屋4人 (と言っていいのか分かりませんが) の利害が一致することになりました。
という事は、次は咲の話になるんでしょうなぁ。
『あやしや』 ゲッサン2014年4月号 p427 坂ノ睦

あと、花の唇がエロかったです。


○ VANILLA FICTION
この漫画、基本的にオチにならないとコメントしにくいです。


◎ ちろり
11月号以来の道具回。いやぁ素晴らしいです。
アイテムはキャラ描写に繋がるというのはこのブログで何度か言及してますが、
漫画においては常識というか基本でしょう。
この漫画ではあまりそういう描写が無かった気はします。
『犯人は私。』 サンデーS 2013年4月号 p655 森多ヒロ

例えば週刊少年サンデーで『キリヲテリブレ』を連載中の森多ヒロ先生の読切で、
主人公がジグソーパズル型のヘアピンを付けているような、
いわゆる「キャラの記号」としてのアイテムがこの漫画にはほとんどありませんでした。
『キョーコ』のりボンも同じく「キャラの記号」ですね。
『ちろり』 ゲッサン2014年4月号 p473 小山愛子

今回はそういった面を出してきました。どちらかと言えば擬人化に近い形です。
だから素晴らしいという訳ではなく。これだけで終わらせてない辺りが素晴らしいかったなと。


それが表現されているのがこのシーン。
『ちろり』 ゲッサン2014年4月号 p479 小山愛子

下の画像は新井先生のサイン会等で何度か引用してるものですが、
『ハレルヤ オーバードライブ!』 ゲッサン2010年6月号 p349 (3巻 p29) 高田康太郎

「記憶をとじこめる」に繋げることによって、キャラの記号だけではなく、
その背後にあるキャラクターまで描けてる点です。
そして、香水瓶に込められた思いをこのおばあちゃんが知ってるという事は、
香水瓶を通じて、おばあちゃんとお客とが心を通わせていたという事にもなります。
その対比で孫娘を出している。まぁこの娘も悪い娘ではないんでしょうけども。

この少年や、以前ちろりに惚れた青年がカモメ亭に通って他の客と触れ合うことで成長していく、
という感じのストーリーを読みたいんですけど、中々そういう展開にはならんですなぁ。
パターンの一つとしてはアリだと思うんですけども。
ゲッサン201402

以前こう書きましたが、交流の「場」になってる演出がようやく出てきたと言えるでしょう。
比較的少ないセリフで、これらの要素がきちんと一本のストーリーに纏められている所が
素晴らしかったのではないかと。
『ちろり』はここ4回くらい、特にいい話が続いてますなぁ。


アオイホノオ
アオイホノオゲッサン2014年4月号 p504 島本和彦

まさかのオチw
この漫画で書いてるって事は、(一応フィクションだという事になってますが) 実話なんでしょうなぁ。
最近ベタと王道の間には何かしら基準となる境界線が引けるのではないかと考えてますが、
(きっちり白黒分けられるようなモノではないと思います)
突き抜けるというのも一つの突破口なのかもしれません。


○ 終末風紀委員会
ちと厳し目。

以前 The Structure of ”M・S DOLLS”3)バトルの構造 で似たような事を書きましたが、
こういうギャル系が好きな人や、ギャル系の人がこの漫画読むといい気はしないのでは?
というのが心配になりました。
ゲッサン201403

前回こう書きましたが、
『終末風紀委員会』 ゲッサン2014年4月号 p550 熊谷祐樹

今回ラッパーを批判的に描いた訳ではなく、迷惑掛ける人へのダメ出しを表現しつつの熱血。
このシーンは良かったです。
微妙なラップも妙な味わいが出ていたり、
『終末風紀委員会』 ゲッサン2014年4月号 p544 熊谷祐樹

それほど露出してないのにきちんとお色気が出せていた点も良かったです。
時代は着エロですよね! (違


ただまー、首が長いという意味で「ちろりい」描写がぽつぽつあったのは減点材料。
538pの1コマ、3コマ目も長いですし、
『終末風紀委員会』 ゲッサン2014年4月号 p554 熊谷祐樹

このシーンなんかは夢に出てくるレベル。首の比率は決めておいた方が良さそうです。


○ アサギロ


○ ときめき♡びりびりアイドル かんばまゆこ
こちらも厳し目ですが。
ゲッサン2013年1月号の『びっくり!ビリビリ先生』、
ゲッサンmini4号の『闘え! ギリギリ甲子園』に続く第三弾。
服が破ける訳ではありませんが。
『ときめき♡びりびりアイドル』 ゲッサン2014年4月号 p677 かんばまゆこ

ギャグにしちゃうことでキャラへのファンを拒む形になってる点が相変わらず気にはなるのですが、
このブログで最近言い始めた「萌えと萎えとの境界線でせめぎ合う」事は出来ているので、
「そんな餌で俺様が釣られクマ――」になってしまいます。
やっぱ駆け引き大事だなぁと。
ツッコミどころであるふくらむ瞬間をネタにしている点も好印象。
オチがもひとつだったのが悔やまれます。


信長協奏曲
最近イマイチ。初心に帰って欲しいところ。
シリアスなシーンでgdgdできるところと、
現代では常識的な振る舞いが当時としては非常識であった事を面白おかしく描くこと。
個人的にこの漫画の素晴らしい点はこの二つだと考えています。
そういうシーンが最近ほとんど見られないんですよね...


○ ツール・ド・本屋さん
『ツール・ド・本屋さん』 ゲッサン2014年4月号 p728 横山裕二

以前中道先生のイベントでも触れた話題が載っていたり、
『ツール・ド・本屋さん』 ゲッサン2014年4月号 p731 横山裕二

懇親会の裏話があったりといった辺りは確かに面白かったのですが...
心情的には×付けたくなりました。

後、地方都市を巡回してるんですから、「そこに行ってみたいな」と思わせる何かが無いと。
ゲッサン201110

『ツール・ド・本屋さん』2話目で既にこういう指摘をしましたが、
今回の話題はイベントの裏話ばかりだったので、作家さんは行きたいと思うかもしれませんけど、
読者にとって「そこに行ってみたいな」と思わせる何かがあったかと言われるとNOでしょう!
『ツール・ド・本屋さん』 2巻 p160 横山裕二

前回のマチ★アソビ編ではその辺りがきちんと描かれていました。
もちろん、サイン会の様子を訳あって見られなかったり、
サイン会の時に何があったかを小川先生、中道先生や担当のT長さん、T波さんに聞こうにも、
間が開きすぎて覚えてなさそうだったりと、留保する点があるのは確かなんですけども。
次号に載るであろう新井先生サイン会では真横にいたので、
この辺りが改善されるといいんですが。
(まぁコレが公開される時点ではもう原稿は上がってるのですけども)
何にせよ、次回のマチ★アソビでは漫画のレポートを優先すべきでしょう。