タミヤ「1/350 日本海軍重巡洋艦 利根」(その4)

当ブログでたびたび主張していることですが、プラモデル作るのとお料理ってよく似ていると思います。同じ材料を使い同じ説明を受けても、作る人が違えば出来あがるのは違うもの。たとえビギナーが作った粗い仕上がりでも、自分が作った物ならば、自分なりの愛着が湧いてそれを消化する義務と責任があるところ。

「どなたも簡単に作れます」とプロが言ってることを容易に鵜呑みにしてはいけないというところも、よく似ている…

TVで料理番組が多く放送されているように、プラモデル番組ももっともっと放送されると良いですね。言うだけならタダですね。

や、若干前置きが長くなりましたが年末特別連続企画「利根つくるお」も本日が最終回。これまで組み立て説明書通りに順を追って第一回二回三回とやってきましたがいよいよラストでこの踏ん張りどころが俺の捷一号作戦だ!!(負け戦だよそれ)


工程31の搭載艇群。カッターとかランチとか「ないかてい」とか「うちびてい」とかいろいろです。いろいろ有るには理由がって例えば「カッター」は紙を切るのに使う


はい、すいませんいまちょっと寒い風が吹き抜けましたね温暖化防止政策ですね…
いろいろあっても沈没時に全員を救命できるほどの数は無いんでしょうねー、むー。


前回先走って取り付けた高角砲と特に干渉することもなく、だんだんと艦上風景が密度の高いものになってきました。どーでもいいすけど高角砲の間で単装機銃撃つ係りってレゾンデートルを維持するのに苦労しそうな気が。いや近接防御に必要だってわかっていても両隣がこれだぜ??


利根型重巡真の主力兵装艦載機は零式水上偵察機が5機搭載されています。キットには不要パーツ含めて都合8機分、また九四式水偵?も付いてるんでなにかと遊びではありそう。ただしエッチングパーツのプロペラは搭載機に必要な数しか付属しないので、何かやるならばその辺は各自で対処が必要ですね。


ホビーショーでの展示を見たときから気に掛っていたカタパルト。桁の部分はインジェクションで力強く、滑走面はエッチングでシャープにと、ラージスケールならではの魅力で見せる部分です。


ひとくちに「巡洋艦」といっても各国別にその存在理由や果たすべき任務は多様なのですが、こと旧日本海軍の一等巡洋艦に与えられていたのは艦隊決戦に於いて主力艦を補助する艦隊勢力としての任務でした。そして補佐するべき「主力艦」が戦艦から航空母艦へと変化していった時代を現すかのように重巡洋艦は砲戦重視の設計から航空兵装に重きを置くようになっていきます。利根型は「機動部隊の眼」として働く為にロンドン軍縮条約終了を見越して建造され、まさしく艦隊決戦を航空兵力で制するべく戦われたミッドウェー海戦に於いて偵察任務に就き航空母艦を補助しました。「利根二番機」がその任を果たせたか否か、しばしば取りざたされるのは皮肉なことではありますが…


このレビューでは一機歪んで接着しちゃったヤツが「利根二番機」だとゆーことにしておく!ぜんぶおまえのせいだー!


カタパルトはポリキャップ内蔵で旋回できますが、ご覧のように全期搭載するとキツキツで動かせません。利根型の飛行甲板は決して使い勝手の良いものではなかったって話も納得で、航空巡洋艦改装以後の「最上」かあるいは軽巡洋艦「大淀」ぐらいが日本海軍巡洋艦の完成形と言えるのか。


ひと通り組み立て終わったのでこれまでやってなかった主砲砲身に仰角掛けた状態をパチリ。おおお利根三角形!!砲塔を前甲板に集中配置した分、艦体の歪みから来る照準誤差が減少されて利根型の命中精度は高まったとか聞きましたが、しかし実際どうなんでしょ?小難しいこと考えずに格好良ければそれでいいか。


不思議なもので昔はこんなふうに主砲が左右いろいろな方向向いてるのが格好良かったのに、今ではちっとも良く見えない。古代進仕事汁って感じでヤマトもガンダムも正面で撃ち合いしかやらなかったのは…あれは…

  #ところで後年、OVA作品「MS IGLOO」にて初めてガンダム世界の宇宙艦隊が同航戦で撃ち合ってるの見ました。ものすごく変な映像でした。


今回利根を作っててやたらと記憶が過去に溯上して行く。真上から見た軍艦の構図が好きなのはたぶん小学生だかそれ以前だかともかく幼少時に見た「ウルトラマンA」で超獣ルナチクスと護衛艦が戦う場面が強烈に刷り込まれているからだ。うん、あれは子供心にカッチョエエものでしたな。

あーちなみにそれTVじゃなくて蛭田充のコミック版の話なんでってどうしてそんな時期からマイナー指向なんだ、おれは。


菊の御紋はガンダムマーカーのゴールド使ってちゃちゃっと魂を入れる。なんて安直な魂ィッ!


さて、ここまでで大体のところは組み立てが終わりました。このあと利根を塗装ブースに放り込んで弱色でコトコト塗り込んで行けば完成なのですが…


(ここで料理番組的展開)


今日は出来あがったものをこちらに用意してありますので

こころゆくまで存分に味わってください。






いやあ〜〜〜〜、やっぱりプラモデルとお料理って似てますねえ。最近はやりのなぞかけ風に言えばこうだな。ととのいました!


「プラモデルと掛けてお料理と解きます」

「そのこころは?」


「どちらも他人が作ったものの方がウマいんです」


そんな〆で終わるます。




でもねー、実際作り始めた時のどーしましょー感に比べて作ってる最中は色々と楽しく、例え色塗らずとも出来あがってみれば色々愛着もわきました。今度ケース買ってちゃんと飾ろう。

結局ここしか置き場所無いんだけどな!


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