僕らのナムコ80'sトリビュートコミックス:世代直撃の一冊

僕らのナムコ80'sトリビュートコミック (CR COMICS DX)

僕らのナムコ80'sトリビュートコミック (CR COMICS DX)

ゲームフリークが自力でクインティを製作後、販売のために持ち込んだナムコ(田尻氏曰く「メーカーとしては、思い入れののあるのはナムコしかない」)。アーケード、コンシューマー共に「ブランド」として力があった80年代ナムコ。発売したゲームタイトル縦軸で80年代のゲーム史作れるでしょ。

そんな時代のナムコを愛してやまない作家陣が描く、1980年代青春グラフィティ&トリビュートコミック!!って帯文にある通りのコミック。各作家陣の熱い思いいれたっぷり。以下良かったの。

うめ「大東京トイボックス外伝:ファーストキャロット」
80年代アーケードの聖地、巣鴨キャロットの話。ライバルとの出会い。

清野とおる「金!金!!金!!!」妖怪道中記
なんだこれ(褒め言葉)。

雑君保プ「空 バシシ 星」リブルラブル
初めて業界ネタ(?)以外の読んだ気がする。渋谷の東急屋上のアーケードコーナーのリブルラブル。これいい話だな。センチメンタルかつシティでロマンス。娘さんもキュートだし。

ドリヤス工場「穴を掘る男」ディグダグ
衝撃。感動&爆笑!プーカの描写とかすごい!擬音も「ぎゃーお」「ぽぁー」等完璧だ。この人全然知らなかった。っていつもこんなん?

冨士宏午後の国 クリップとベル」
ナムコのフリーマガジンNGで連載されていた同作のプロローグ。

んで、「巻末特別企画 遠藤雅伸×冨士宏対談」!実はこれが読みたくて買ったようなもんなんだが。遠藤雅伸(81年入社)、冨士宏(83年入社)ってことで、トリビュートされるほうの人たちね。たった5ページなんだけど、当時の濃いい話が色々。

遠藤雅伸の社外対応のスタンス(ゲームクリエーターの地位向上について)
・幻のつくば万博ナムコ館出展計画(!やっぱりこんなのあったんだ)
ドルアーガの塔はなぜ60階なのか?(都内某所で企画されたから)

対談の占めで、独創的なものを生み出し続けるナムコ魂的な話題になるんだけども、ちょい古話で魂つながりで「塊魂」のクリエーターが退社して今イギリスの公園デザインしてるらしいじゃないか?これさみしい話だけど、それだったらいっそ養老天命反転地みたいにどーんと丸々作らせちゃえ!塊は世界中知られてるんだし、観光資源になるよ。どっかの行政さん、お願いしますだ。