世界旅日記

フィリピン人と結婚した日本人妻によるハロハロ(雑記)ブログ

イースターまでの3日間

 イースターとググってみると、イースター島(モアイ像がある島)の行き方などが検索に引っかかってきます。いきなりヨーロッパからイースター島に行ったという話ではありません。
 
 イースター:聖書の記述によると十字架にかけられたイエスキリストが3日の後に復活するということから、クリスチャンにとっての大切なお祝いの日です。復活祭とも言われます。フィリピンではあまりイースターとは言われておらず、Holy Weekとして知られ、オフィスや商店街などもお休みです。
 キリスト教(とりわけカトリック)では復活祭前の一週間を特別な期間としています。その中でも聖木曜日からの三日間は特に大切で、敬虔な???カトリック教徒である夫に連れられ、3日間に行われる一連の典礼やミサに参加してきました。

 3日目の始めの木曜日は、聖木曜日と呼ばれ、イエス・キリストと弟子たちの最後の晩餐の日で、その席でイエスが弟子たちの足を洗ったという記述が聖書に見られます。そのためミサではその聖書の記述を読み、そして式次第の中で神父が数人分の信者の足を片足を少しだけですが洗いました。

 金曜日は聖金曜日、イエスキリストが十字架にかかったと日と言われます。イエスが刑場に連れられて、十字架にかけられたのが午前9時、そして午後の3時に息を引き取ったと言われています。
 7時からのミサの前に丘の上にある教会で聖金曜日を記念した演奏が午後4時から行われたのでまずはそちらに行ってみました。曲はJoseph Haydn: The seven last words of Christでした。バイオリンとチェロの見事な演奏でした。

↑但し、ご覧の通り演奏を聴きに来たのはご年配の方が90%以上。私と旦那はアジア人+若いということで目立ちました。どこの国も若い人があまり教会にいかないのですね。

 7時からのミサでは、イエスキリストが捕らえられ、刑場に連れて行かれ、十字架につけられる場面の聖書をナレーターとボランティアが読みます。イエスキリストが昇天した場面では皆黙祷します。その後は皆で教会の中にある十字架に花を手向けました。インドネシア人の友人曰く、インドネシアでは十字架にキスするそうです。

フィリピンでは、この日はイエスキリストの守りが無くなるということで、外出時の事故を恐れ皆大体は家にこもっております。お店もお休みのところが多く唯一イスラム教徒の住んでいる地域のお店などが開いています。

 そして、土曜日、正確には日曜日の午前零時はイエスの復活を祝うミサでした。ミサの後は神父持参のワインで乾杯。イースターエッグの形をしたチョコレートをほおばりながら、話は弾み夜は更けていくのでした。。。

 不信心ないいっぷりで恐縮ですが、この機会に聖書を久方ぶりにひとつなぎで読みました。毎週の教会のミサでは聖書の引用はありますが、部分的に読むのみです。大学時代にキリスト教を理解しようと試みて受講した宗教学:キリスト教講義で確か新約聖書を読むこと、そして4つの福音書を5回読んで、理解し、比較することという夏休みの課題が出されたことがあったのを思い出しました。(^^;)

 復活祭を表す英語「イースター(Easter)」はゲルマン神話の春の女神「エオストレ(Eostre)」の名前、あるいはゲルマン人の用いた春の月名「エオストレモナト(Eostremonat)」に由来しているといわれます。グレゴリオ暦を用いる教会の復活祭は3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日、ヨーロッパ地域の春と結びついてその名が付けられたとも言われ地域性と季節の移り変わりを考慮した民間信仰的な要素が名前の背景にあるのだろうなとも思います。ク
 クリスマスよりも寒く、今年は雪がちらついたイースターで、春の女神がヨーロッパにたどり着くのもあともう少し掛かるのではと思う今日このごろです。