靖国参拝その後

ニューヨークタイムスのオーニシ氏、仕事してました。

Japan Leader's Visit to War Shrine Draws Criticism in Asia
By NORIMITSU ONISHI
Published: October 17, 2005
http://www.nytimes.com/2005/10/17/international/asia/17cnd-japan.html

TOKYO, Oct. 17 - Prime Minister Junichiro Koizumi's visit to a nationalist war memorial here drew immediate and fierce criticism from Asian countries today, threatening to isolate Japan in the region and deepen its already strained relations with China.


日本は孤立してるぅという意外には特に意味なし。
日本の民主党公明党経団連などなどから否定的な見解をかきあつめているんだが、しかし、これって普通に読んだら、ああこの人チャイニーズなのかな、って思う人いっぱいいると思った。だから、そう思って読めばいいんだなと改めて思った。

"From a long-term perspective, I believe China will understand," Mr. Koizumi said. "No foreign government should criticize the way we mourn our war dead."


オーニシ氏の引用だが、基調としてずっとこんな感じなわけで、これに関して他の国民国家群は、駄目だって言えないわけで、まだ事態が明らかでなかった頃は「日本軍国主義の勃興」みたいなマジックワードが生きていたが、長引けば長引くだけ、神社に行ったからって戦争するってもんでもないよなぁ、とあっさり理解されてきていると思う。その上一方で、軍事と勃興というのなら、チャイナ、あんた何よ、というのが国際的な懸念ではあるわけだ。さらにいえば、宇宙飛行万歳といっているというその動向も、自分にとっては喜ばしい限りだろうが、端から見たらどう見えるのか・・・(この視点のないのが中華だの、チェチェだのというエゴ肥大の思想系なわけだが)。


とこれらの情勢を総合すると、ああ、靖国ってチャイナの政治的なカードね、と、いうところの国際社会では、あっさり、つまんない話題に見えてしまっているというところかと思う。


このマジックワードが生きてるのはむしろ日本国内だけなのじゃないのかという気もする。ごく一部だが。



yahooの靖国のトピック。すごい。日本のメディア、こぞって、懸念、懸念、懸念の嵐。
このうち、チャイナが怒るという理由以外に懸念を指摘できる記事ってどのぐらいあるんだろう。ストックホルム・シンドロームみたいな症状だ。
(そこから考えれば彼ら=メディア関係者?にはよほど恐ろしいことがあったのかもしれないな、など思ってみたりもする)
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/yasukuni/?1129549184

 それはそれとして民主党

鳩山由紀夫幹事長は毎日新聞の取材に「戦争を賛美するために国が作った施設だという靖国神社の本質を分かっていない。戦没者慰霊は詭弁(きべん)に過ぎず、中韓両国の国民には、日本が軍国主義に染まってきているというメッセージになってしまう」と懸念を示した。

(goriさんのところで読みました。)
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/200510171330.html


民主党、ストップ安とまらずみたいな感じ。
戦没者慰霊は詭弁(きべん)に過ぎず、とまで言ったことは覚えておこうと思う。じゃあ、あなたにとっての戦没者を慰撫するという行為はどういうものですかと私は問いたい。仮に、靖国神社の「本質」とやらが、戦争を賛美するために作った施設だとしよう。しかし、それにもかかわらず、国家をあげての戦役で、そこをある種の連帯の象徴のようにして死んでいった人がいた。ここはまげられない。彼らはだまされたのかもしれない。しかし、それでも私たちは彼らの意図をまげられない。このことを氏はどう考えるのだろう。


私の祖母の実家の近くに、官社レベルの厳めしいやつじゃなくて、いわゆる郷社レベルの神社がある。その神社はその小ささ、目立たなさにもかかわらず、戦争中、その地域の氏子またはその関連者だけでなく、今考えてみれば結構遠いところからもその神社に、ご祈祷というのか、お参りというのか、なにしろ足を運んだ人が多かったのだそうだ。というのは、その神社にもうでた人たちは戦死しない、帰ってくるという噂があったからだそうだ。

それはまったく馬鹿げたローカルな噂であっただろうし、当時の人といえどもそれはわかっていただろう。そんな統計があるとも因果があるとも思えない。しかし、そんなことでもしなければ生きていけない心情にあった人というのも大勢いたのだろうことは理解できるし、心情的にはなんだかこう、その地域が比較的大きな川の曲がりはなを、里山が取り囲むという、牧歌的な、ある種日本的で日本的でしようもないところだからというのもあるんだろうが、ちょっと辛くなるものさえある。私はそれを笑ったり、あんたらだまされてたんですよ、どうあれ戦争に行ったんだから殺人者ですよ、など言って回る気はない。彼らはだまされていた、彼らは本質を知っていなかったと言ったところで、彼らがそうやって参拝して、そうしてその中のいくらかの人は死んでいったということは曲げられないからだし、その時の個々の人々の意図を私たちは総体としては計り用がない。わかるのは、まず、あるいは後に生きる私が受け止められるのは、国やら故郷やら妻やら子供やら親やら兄弟やらを守ろうという意図で戦地に向かった人はいるのだし、それを信じた人もいたということだ。そして、実際のところ、たとえば誰も戦おうとしなければどこかの国に侵略されていた可能性が全くないなどとは言えない時代であったところから考えれば、彼ら個々の行為が現在の私たちのこの国を支えていることも間違いではないということだ。


私にとって靖国神社問題の「本質」とは、後に生きるものとして、それらの人々の行為を思い出し(擬似的にせよ)、台無しにしない、無にしないことを自分に向かって確認するというものだ。

朝日の妄想につきあう必要はない


朝日の社説。

そんな歴史観を持ち、A級戦犯分祀(ぶんし)を拒んでいる神社に、首相が反対をものともせずに公然と参拝する。その映像はただちに世界に伝えられ、「歴史を反省しない国」というイメージが再生産されていく。


というが、「反省しない国」に限らず日本についてなんであれネガティブなイメージを再生産しているのは、朝日ーオオニシーNYTラインなのじゃないのか? とはまずそう思うわけだが、実際にはその前に、その、まず、「反省する」という語に含まれるニュアンスが、実際にはあまり欧米には伝わってないと思うとはこの人たちは考えないのか?というのが私としては、奇異だ。欧米じゃないけど、私にもあんまり伝わってない。


反省する、というのを過去を詳らかにするという意味だったら、日本って結構「反省」好きな国だ、とは海外でもアメリカ人たちを中心によく知られてる。歴史好きなんだから。でもって、南京の時にも書かれていたが、日本で反論がないなんてことはまったくない。いろんな書籍が出版されてます、っいう状況は普通に理解されている。


が、朝日奉じるところの「反省する」とはこういうことではないのだろう。なんか、一直線に、自分が悪いと言うことを反省という語で表していると。つまり、謝れ、と。これは日本ではある程度市民権を持った「含み」だ。反省しろ、と言われれば、ごめんなさい、とすぐに出てしまうような。しかし、この「含み」はこの文化圏にいないと普通は理解できない。過去を知れと言われたから知ろうと努力しましたといって詳細な書類片手に歴史観をなしてしまうひとは、立派に反省しているとなるだろう。


とまぁ、しらばくれて書いているが、要するに、反省すると書いて、謝れ、という意味を朝日は主意としてきている。が、これは日本国内ではある程度理解されるのだろうが、その、マジックワードがそのまま翻訳されるわけではない。説明しないとならない。説明するとしたら、ここにあるマジックが解けてしまう。それは謝れという意味です、といわないとならないから。そして、自国の出来事を、普通の感覚では他者(外国)に説明する立場にある主要な新聞が、なによりもまず、チャイナにコリアに謝れ、謝れと言っているという図はそう尋常なわけでもない。


そういうわけで、なんか、朝日、つまんないこと言ってるなと思った。私たちは、このひとたちの妄想につきあう義理はないから、まぁそういうわけでと、ただひたすら、私にできることは、できる限り多くのひとに、朝日とは、よたった左翼残党なのだということを知らせ続ける襪海函?△覆燭

 拉致事件だけでもないのだよ

西新井から世界のヒノキ舞台へ:大韓航空機爆破への伏線
××  http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/
正しくは、
http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1222197


ヒロさん日記さんが、継続的に拉致事件というか、北朝鮮がらみというかを負ってらっしゃる。そう、これって、拉致された人々を一刻も早く取りかえすことだけでなく、この仕組み、仕掛けをきっちり表に出すまで終わりなんかじゃないからね、という話ではある。矮小化しないようにしないと、と、リマインドされました。

 メモ:国務省会見

この件に関してはアメリカがなんといおうと気にすることも別にないわけだが、共同とかがなんか書きそうな気がするので、国務省の会見を読んだ。

State Department Briefing, October 17
http://usinfo.state.gov/xarchives/display.html?p=washfile-english&y=2005&m=October&x=20051017162237eaifas0.4972193&t=livefeeds/wf-latest.html


ショーンはとても慎重。Sean McCormack, Spokesman
仲良くして欲しいと思ってるけど、その件に関してはその地の関係国にまかせる、以上、どっからつついてもそれ以上ないですで終始してる。