オキテやぶりの『あなごめし』

友人が広島のご実家より送られてきたアナゴを分けてくれた。そのまま食してもいいのだろうが、本場・瀬戸内モノだけに“あなごめし”にして食べたくなるのはムリもないコトかと思う。

いったん素焼にしたものを醤油味に煮てあるのは関西の食文化だろう。関東では開いたアトはいきなり煮てしまうのが常だからだ。
ドチラが美味しいか…などと言うのはヤボな話で、それぞれに特徴があり異なる価値があるものに優劣はつけられない。こんな考え方をするようになったのも親の転勤で北海道で長いコト暮らし、現在は静岡に居を置くという幸運に依るところが大きい。北海道は特異な食文化のように思われがちだが、その歴史を見れば決してそうばかりとは言えない面があることに気づくだろう。
明治以来全国各地の入植者がそれぞれに集落を形成し、故郷の伝承文化を持ち込んでは根付いてゆく。なおかつ辺地にあるというコンプレックスから最先端の流行を貪欲に取り込もうとするエネルギーは他の地を圧倒するものがある。北海道は様々な文化の凝縮と共有が存在する土地なのだ。
ソレにひきかえ対照テキな県民性の代表は静岡。東西流通の通過点という優位性や、徳川家康の直轄都市が中心という優越感が新たなものへの興味を失わせ「みなさんが揃いましたらワタクシも…」といった“何でもブナンな中庸”を好み、先陣を切る冒険は絶対にしないものの、かといってビリはプライドが許さないというボクにとってはマコトにもってイラつく性格が蔓延している。
しかし食に関しては東西の中間点というコトもあり静岡市内では関西風あり関東風ありの混淆状態なので、考えようによってはドチラの美味しい部分もつまみ食いできるというメリットもあるのだな。
そんなワケでボクは偏向した食習慣を持たずに済んだが、逆に“故郷の味”という意識も希薄なようである。
   ◆◇◆◇◆
さて『あなごめし』だ。
料理屋さんの写真などを見るとアナゴは一口大に切ってあるのがオキテのようであるが、なんとなくリッパなアナゴ殿に押されて鰻重ライクなものを目指してしまった。やっぱり食べやすいのは前者ではあるし、伝統にはソレナリの理由というものがあってキッチリと食味に結果は反映されるものなのだ。
まぁだからといってウナ重が食べづらいという苦情などは聞いたコトもないし、関東ではアナゴを長焼のままドンブリに乗せてよこす店だってあるし…そうか「コレがオレ流だぞ!」って言い張ってしまえば済むハナシなのであって、なにもヒクツになる必要はない。だいいちとにかく美味いのだよ。
そう!ワケなどあるものか、美味いからコレでいーのである。




(126) 山口県下関『くじらカレー』


“本製品は国際捕鯨取締条約に基づいて、㈶日本鯨類研究所が実施した捕獲調査の副産物を使用しております”
こんな説明書きをパッケージのウラに記載しなければならないほど我が国の捕鯨は衰退を余儀なくされている。考えてもみれば黒潮の贈り物だったクジラを近海捕獲しては貴重な動物性タンパクとして摂取していた島国の民に、絶滅(すると主張している)に追い込むほど大量捕獲してはアブラを搾っては捨て、いざクジラが少なくなると急に正義感の強いヒトのフリをしては自らが犯した罪を棚に上げた理論展開を某国は強要する。まったくオフザケもいーかげんにしろ!と言いたくなる。該当国やその近隣国の“自然保護団体”なる集団による調査捕鯨妨害は正当な理由のない犯罪行為であり、捕鯨が伝統的な生業として成立している諸国はもっと一致団結してそれらを排除する努力が必要なのではないか。
ソレでも鯨肉が市場からすっかり消え去ってしまった一時の状態からは脱出し、現在は少しづつその製品を楽しめるようになってきた。「ムカシは弁当のオカズに“クジラ赤身肉の生姜焼”なんてものがよく入っていて楽しみだったんだけどなぁ」と懐かしむだけと思っていたが、今はこうしてレトルトのカレーとして復活しているではないか。
クジラならでは…といったスペシャルな特徴はないが、カレーとしては美味しい部類だろう。なにより捕鯨活動の正常化へのアシストとしてシグナルを送り続ける手段でもあり、もっとアト押ししたいのである。




財団法人 日本鯨類研究所
http://www.icrwhale.org/




マル幸商事株式会社
http://www.marukou-inc.co.jp/pc/
山口県下関市彦島西山町4丁目13-48
TEL=083-267-3727










元ルーさん
こんにちわ〜っ!
釧路はナゼか学校給食にクジラが登場した記憶がないんですよ。その代りカレイが竜田揚げや唐揚げでよく出ましたね…カレー味のカレイ唐揚げはダイスキでしたo(^-^)o洒落のつもりではなかったんだとは思いますけど(笑)
牛乳は脱脂粉乳からビン入りに次いで三角パックまでで四角は高校くらいからかな…。先割れスプーンは1年から6年までずっと、中学校は弁当持参でしたから。わざとアルミの弁当箱にしてもらって、石炭ストーブで温めては食べていましたよ\(≧▽≦)丿



梅成弟子丸さん
こんにちわ〜っ!
誰が考えたか知りませんがアノ“先割れスプーン”は最悪でしたね…とても食器とは言い難い粗悪な品です。モノを刺すには形状が悪く、汁をすくうには底部体積が不足…、まぁ箸とスプーンとフォークの三つを洗うのがメンドーだったという学校施設運営側の怠慢がコドモの食文化に悪影響を与えた例でしょう。箸の使い方は家庭で指導すべきコトなので、先割れスプーンの良し悪しとは別に考えるべきで…
でも学校給食が食の発達や流通の変化のバロメータになるなんて面白いよね! そうか梅成さんのコロはすっかり内容が変わってしまってるんだなぁ…
瓶牛乳の紙フタでメンコのような遊びをしませんでしたか?(笑)



チャッピ〜さん
こんにちわ〜っ!
こんなアナゴ食べちゃうともうソトでは買ってコレないね…アトはジブンで調理するしかないのよぉ。いや〜炭火のエッセンスが香ばしくて激ウマっ\(o^∀^o)/、どーもご馳走サマでした♪
そう、ムカシは魚屋では角バットに載せられたクジラ肉が必ずあって、庶民のお惣菜に活躍してくれたもんだけどねぇ…当家では主に生姜醤油への漬け込みで焼かれたモノがオカズになってましたが、鯨カツってヤツも捨てがたい魅力がありまして、やはりビールで鯨激ではなく迎撃する一品なんですよねー(^з^)-☆



かぶちゃん
おばんでした〜っ!
びっくりしたなぁ〜もぉ、給食でクジラの刺身が出たのかと思ったよ(笑) 「先ちゃん、ビール持って来いよーっ!」って(≧∇≦)b
もう給食じゃ使えない高級食材になっちゃったよね…もしかしたら生姜醤油漬焼ってオフクロの味なのかも(*´ω`) ビールでがっつり食べたいよねー
北海道はアナゴよりハモの方がポピュラーかな、炉端焼き屋で照り焼き食べたっけ…懐かしいにゃ。
富士宮焼そばは楽しみにしていてね♪ お返しは無用ですよ(^o^)/



う〜様
こんばんわ〜っ!
淡路島は海産物が豊富なんですね…鯛やワカメに始まって牡蠣やウニだけじゃなくて、アナゴも名産なんだ〜(o^∀^o)
活アナゴの焼たてを食べたら天国なんでしょうな…しかも炭火!いいにゃ〜、できればバスで行ってビールか冷酒で攻めたいよねー♪
クジラの生姜煮に何でポテサラなんでしょう、いつも同じ組み合わせってコトは栄養士の怠慢かなぁ(笑)
ゲゲッ!瓶入り脱脂粉乳はけっこーブキミ系かも\(≧▽≦)丿 ボクのガッコーはアルミのボウルみたいな食器に当番が注いでくれる形式でしたね、ちょっと甘みがついていてスキだったかもー♪



チャッピ〜さん
おはようございます!
不潔な雑巾の描写が素晴らしいですね、アナタはきっと小説家になれるでしょう(≧∇≦)b
でもね〜脱脂粉乳を残してるコはいなかった記憶があるんだよな、みんな美味しいって飲み干してたような。釧路は雪印乳業のおひざ元だからね〜アイスやチーズはしょっちゅう給食に登場したし、多分脱脂粉乳もレギュラーとは品質が違ってたんじゃないの?…なーんてカッテな言い訳かにゃ〜(´・∀・`)



ムー吉どん
おはようございます!
締切もいいトコさ、とっくに読書タイムに突入してんだからさ\(≧▽≦)丿 いや〜最近毎日“寝る前に広げる書物”の悦楽を知ってしまってねぇ、酒よりもコッチの方がイロイロといーんじゃないのかと…ってアタリマエだろーっ(笑)
海外からのエネルギー依存から脱却するために石炭ストーブを復活させようぜ。コレならまだまだニッポンにも埋蔵されてるもんね(`∀´)☆ 弁当温めたり、お汁粉や甘酒も作れるしさー(笑)





ご近所散歩のひとコマ
中途ハンパに古い看板が、中途ハンパなイナカ街らしくて…

Afternoon, May.04.2009.