5/11 [土] 大東 忍[例えば灯台になること]#1 |寄稿:神村 恵


3/23から毎週土曜におこなっている「身ひとつで生きる」ライブアートツアーも、後半戦に差し掛かってきました。

今週末5/11は、大東忍さんによる「例えば灯台になること」です。
横浜の夜景の中で「灯台」になった大東さんを見つけに、用意されたテキストを同伴者として街を歩いてみるツアーです。

灯台は、暗闇で光を発することで、船が進むべき方向や避けるべき方向を知らせます。
光ることで自らに注目を集めるのではなく、あくまでその光を起点として、他の場所や進路を指し示す存在です。
止まっている風景の中に方向性や順序を与えるのは、見る側の動く身体や視点です。

灯台を目印に、知らない街の中でどういう自分の進路を見つけられるのか、ぜひ足を踏み出しに来てください。

 

かみむらめぐみ振付家・ダンサー)

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公開実践大東 忍[例えば灯台になること] #1

https://peatix.com/event/3872577/view

 

例えば灯台になることで、この身体が風景になることについて考える。

灯台と白灯台が、かつてはこの港を見守っていたそうです。現代的でドラマチックでありながら、歴史の生き証人のような横浜の夜景のなかで、わたしも光をまとって灯台になってみようと思います。

灯台のビューポイントを記したものを、ハンドアウトとして差し上げます。標(しるべ)になってこそ灯台だと思うので、よければお越しください。

ハンドアウトには横浜や、それ以外の通り過ぎてきた風景にについての散文をまとめてみました。好きなタイミングで読んでいただいて、テキストが「身体が風景になること」について思いをめぐらせるお供になればと思います。

※5月11日と6月1日では異なるビューポイント・実践場所で、公開実践をおこないます。 

日程:2024年5月11日(土)(2回目:6月1日)

18:00ー20:00 受付でハンドアウトをお渡しします。

19:00ー21:00 作家が灯台になっています。この時間のあいだにビューポイントまでお越しください。

定員:制限なし 料金:¥1,000 (リピーター割引あり)

受付・集合場所:BankART Station

歩行時間:5月11日:最短15分、おすすめルート30分 / 6月1日:未定

参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 

イベントへの参加にはご予約が必要です。

 

予約↓

5/11 https://peatix.com/event/3872577/view

6/1 https://peatix.com/event/3872581/view

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大東 忍 Shinobu DAITO

美術作家

1993年生まれ。風景から人の営みを読み取るために歩く・踊る・描く実践をおこなっている。近年の活動に「VOCA展 現代美術の展望 — 平面の作家たち」(上野の森美術館、東京、2024)、個展「TOKAS-Emerging 2023『風景を踏みならす』」(TOKAS Hongo、東京、2023)など。

https://daitoshinobu.wixsite.com/shinobu-daito

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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7 

https://blanclass.com/bankart-life7/

 

blanClassがBankART Life7(ヨコトリの連携プログラム)に出張参加します。BankART Stationの展示にも参加しますが、2019年の休業以来、久しぶりにblanClassのLive Artが復活します。今回のLive Artはツアー型。共同ディレクション振付家でダンサーの神村恵を迎え、6組のアーティストと一緒に「身ひとつ」をキーワードに、都市を巡るイベントを開催します。その様子は、随時BankART StationでのArchive展示に反映します。

 

Archive 展示

BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」の入口付近にblanClassのブースを設置、ブース内ではLive Artツアーの アーカイブのほかに「奥能登アートクラフト」の展示 +shopも併設します。

会場: BankART Station 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F

展示期間: 2024年3月15日(金)〜6月9日(日)11:00〜19:00

休館日: 木曜日[4/4、5/2、6/6を除く]

料金:BankART Life7パスポート 一般 ¥1,000/高校生以下 無料(ヨコトリとのセット券もあります)

 

Live Artツアー

集合場所:BankART Station

〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F

日程:毎週土曜日(3月23日〜6月8日)全12回 

料金:1,000円

参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 

イベントへの参加にはご予約が必要です。

予約:https://bankartlife7-blanclass.peatix.com/

お問合せ:event@bankart1929.com

 

これからLive Artツアー日程↓

5/18(土)神村 恵 #2

5/25(土)今井しほか+大石一貴 #2

6/1(土)大東 忍 #2

6/8(土) 佐々木文美 #2

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【同時開催】身ひとつで生きる~奥能登アートクラフト

2024年元旦に起こった能登半島地震で被災した奥能登のクラフトアーティストたちへの応援プロジェクト。会場では展示と販売をしています。

今瀬風韻[下地職人] 加藤修央[漆作家] 久保田啓介[木工] 小西紋野[蒔絵師] 高畑圭介[革職人] 萩のゆき[デザイナー] YUKAKU  諸石優子・諸石健太郎[漆職人] 山岸優羽[沈金師] 山田睦美珠洲焼作家] 横山美穂[漆作家]

コーディネート:加藤修央

展示デザイン:ヤング荘(津山勇  北風総貴  安野洋佑  松岡未来)

会場:BankART Station (BankART Life7、blanClassブース内)

企画:blanClass

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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」

2024年3月15日[金]〜6月9日[日] 

5/5(日)トークイベント「身ひとつと、ひとりひとりの明日の話」

 

「身ひとつで生きる~奥能登アートクラフト」は、2024 年元旦に起こった能登半島地震で被災した奥能登のクラフトアーティストたちへの応援プロジェクト。

現在開催されている「現在開催中のBankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」に出張参加中しているblanClass +神村恵「身ひとつで生きる」ブースの一角に急遽立ち上がりました。

会場では10 組のクラフトアーティストの作品展示と販売をしておりますが、この度、5 月5 日(日)、その参加作家から5 名の作家とのトークイベント「身ひとつと、ひとりひとりの明日の話」を開催します。

それぞれの被災体験や、それをきっかけに、変化はあったのか? これからの活動への不安や期待することなどをお聞きすることで、この応援プロジェクトを知っていただく機会を作りたいと企画しました。

「身ひとつで生きる~奥能登アートクラフト」に参加しているメンバーは、これまでの伝統工芸が持つイメージから、より身近な生活者の視線で現在のライフスタイルに相応しいかたちを模索してきた作家たちです。

被災地の復興にとって、ともすると後回しにされがちな文化的な営みですが、実はもっとも生活に近いところで、様々な人たちや物ごとをつなぐ役割を担っているはずです。
今回のトークイベントではそうしたクラフトが持つ、生活に根差した創造性を手掛かりに、これからの復興や私たちの日常にどんなかたちが必要なのかを探します。
 
 
この応援プロジェクトを立ち上げるきっかけは、輪島で漆芸家として活動をしている旧知の友人、加藤修央くんが被災したことです。年末にはblanClassと神村恵さんとの共同企画のタイトル「身ひとつで生きる」はほぼ決まっていたので、その意味するところと重なって、本当に身ひとつだけになって放り出されている加藤くんたちと一緒に考えてみようと思い、連絡を取りました。

加藤くんはBゼミ出身の漆芸家、これまでにも自身の制作の傍、個人でアートクラフトやライフスタイルを模索するクラフトアーティストたちとつながりを作りながら展示などを試みてきました。遠くからなんとなくそんな彼の動きを傍観していたこともあり、また日本中に起こりつつあるアートクラフトの現在進行形の潮流を察してもいたこともあり、なかなか協働できなかったことへの後悔もあって、彼に作家のコーディネートもお願いしました。

展示やサインなどのデザインを担当したのは、やはりメンバー中3人がBゼミ出身のヤング荘。(ヤング荘は現在4人組のアーティストユニット)加藤くんとは同時期にBゼミに在籍をしていたこともあり、助っ人をお願いしました。

私は長年美術教育の周辺に携わってきましたが、この何十年かの間、美術を学んだ後、世界中に散らばって、クラフトやフォークアートを表現の方法として抱えて活動している多くの人たちのことが、ずっと気になりながら、現代美術とは畑違いということもあって、なかなかコミット出来ずにいたことも、今回の応援プロジェクトへの動機になっているかもしれません。

ぜひ、この機会にトークへの参加、あるいは展示を見にきてください。そしてできれば彼ら彼女らの作品をお手に取ってみてください。
 
よろしくお願いします。


こばやしはるお(アーティスト・blanClassディレクター)


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トークイベント「身ひとつと、ひとりひとりの明日の話」
パネラー:今瀬風韻、加藤修央、高畑圭介、萩のゆき、山田睦美 
進行:小林晴夫(blanClass)

日程:2024 年 5 月5 日(日)19:00-21:00
参加費:ワンドリンクオーダー制(別途BankART Life7 のパスポートが必要になります)
会場:BankART Station(BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」展内)
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
主催:BankART 1929
企画:blanClass
お問合せ:event@bankart1929.com

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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7 
https://blanclass.com/bankart-life7/
 
blanClassがBankART Life7(ヨコトリの連携プログラム)に出張参加します。BankART Stationの展示にも参加しますが、2019年の休業以来、久しぶりにblanClassのLive Artが復活します。今回のLive Artはツアー型。共同ディレクション振付家でダンサーの神村恵を迎え、6組のアーティストと一緒に「身ひとつ」をキーワードに、都市を巡るイベントを開催します。その様子は、随時BankART StationでのArchive展示に反映します。
 
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」の入口付近にblanClassのブースを設置、ブース内ではLive Artツアーの アーカイブのほかに「奥能登アートクラフト」の展示 +shopも併設します。
会場: BankART Station 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
展示期間: 2024年3月15日(金)〜6月9日(日)11:00〜19:00
休館日: 木曜日[4/4、5/2、6/6を除く]
料金:BankART Life7パスポート 一般 ¥1,000/高校生以下 無料(ヨコトリとのセット券もあります)
 
【同時開催】身ひとつで生きる~奥能登アートクラフト
2024年元旦に起こった能登半島地震で被災した奥能登のクラフトアーティストたちへの応援プロジェクト。会場では展示と販売をしています。

今瀬風韻[下地職人] 加藤修央[漆作家] 久保田啓介[木工] 小西紋野[蒔絵師] 高畑圭介[革職人] 萩のゆき[デザイナー] YUKAKU  諸石優子・諸石健太郎[漆職人] 山岸優羽[沈金師] 山田睦美[珠洲焼作家] 横山美穂[漆作家]

コーディネート:加藤修央

展示デザイン:ヤング荘(津山勇  北風総貴  安野洋佑  松岡未来)

会場:BankART Station (BankART Life7、blanClassブース内)
 
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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
 2024年3月15日[金]〜6月9日[日] 

5/4(土)ミルク倉庫+ココナッツ[配牌(パイズ)ダービー]#2|寄稿:神村 恵

今週5/4のライブツアーは、ミルク倉庫+ココナッツ「配牌ダービー」の2回目です。

ミルココメンバーがお題をそれぞれ解釈して、街に繰り出し、路上で見つけたものを使って作品を作ります。参加者は、その結果を予想し、作品の評価基準を話し合い、順位を決めます。

通常の「ダービー」は、早く走った馬が勝つというシンプルなルールです。観客は、「スピード」という評価基準に全てを託し、いずれかの馬に賭けることでそのスリルを楽しみます。それに比べると「配牌ダービー」では、審判役でもある参加者の仕事量は、だいぶ多くなります。

沖縄には、戦前まで「ンマハラシー」と呼ばれる琉球競馬があったそうです。これは速さを競うものではなく、走りの美しさを競うもので、順位も審判が判定していたそうです。

速さという物差しは分かりやすく、レースの結果は誰の目にも明らかですが、「美しさ」となると、話はだいぶ複雑になります。どちらかというと「配牌ダービー」は、こっちの競馬の方に近いのかもしれません。

ただしさらに複雑かつ胡散臭いのは、作られた作品を測る基準が「美しさ」であるかどうかさえ不明なこと。作品の「良さ」をそもそも比べられるのか疑わしくなったり、人の意見や情に左右されたり、何となく分かった気になったり、自分の足場がいかに簡単に揺らぐかを試される場でもあります。ぜひ複数回のご参加をお勧めします。

かみむらめぐみ振付家・ダンサー)

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参加型イベント|ミルク倉庫+ココナッツ[配牌(パイズ)ダービー] 
https://peatix.com/event/3872575/view
 
「都市」は、機能を持つ建築物の集合で、これらをつなぐ配管や電線、効率的な交通網で構成される。「ゲーム」もまた様々なプレイ要素の集合で、これらをつなぐプログラムや効果的なグラフィクスで構成される。そして双方、出来事の集合(経験)により、それ自身が更新される(ように感じる)。
 
しかし、ゲームが均質な空間において構築される一方、都市は複雑な大地に構築され、さらにこの大地は常に揺れ動く。
 
多くの「MMORPG」(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)が、あらかじめお膳立されたプレイ空間へ、複数のプレイヤーを招き入れるものだとすれば、複数のプレイヤーの揺れ動く無意識こそ基底とした、ある種の自然都市的な場に成立するゲーム、というものが考えられるかもしれない。
揺れ動く大地を、揺れ動く人々の無意識で代用する――ゲームにとっての可能性の大地は、この群れを成した烏合の衆にこそある。 
 
日程:2024年5月4日(土)
参加者(プレイヤー) 集合時間: 11:00 / 13:30 / 16:00 / 18:30 [各回 90 分予定]
定員:各回6名程度 料金:¥1,000 (リピーター割引あり)
観客参加(オーディエンス) 随時入退場自由 無料〜
受付・集合場所:BankART Station
 
参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 
イベントへの参加にはご予約が必要です。
 
予約:https://peatix.com/event/3872575/view
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ミルク倉庫+ココナッツ mirukusouko (Milk Warehouse) + The Coconuts
アーティスト・コレクティブ
2009年結成のミルク倉庫に、アーティストユニット、ココナッツが加わりミルク倉庫+ココナッツとなる。さらに本年(2024)、大久保ありを迎え現在6名で活動。「よろず屋」的に異分野やスキルセットを組合せ制作する。主な展示に「国際芸術祭あいち2022」(愛知芸術文化センター、愛知、2022)など。
 
メンバー:宮崎直孝、松本直樹、西浜琢磨、田中丸善一、大久保あり、瀧口博昭
Member: MIYAZAKI Naotaka, MATSUMOTO Naoki, NISHIHAMA Takuma, TANAKAMARU Zenichi, OOKUBO Ari, TAKIGUCHI Hiroaki
 
http://www.milksouko.com/
X(twitter):@mir_coco
instagram:@mir_coco7

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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7 
https://blanclass.com/bankart-life7/

blanClassがBankART Life7(ヨコトリの連携プログラム)に出張参加します。BankART Stationの展示にも参加しますが、2019年の休業以来、久しぶりにblanClassのLive Artが復活します。今回のLive Artはツアー型。共同ディレクション振付家でダンサーの神村恵を迎え、6組のアーティストと一緒に「身ひとつ」をキーワードに、都市を巡るイベントを開催します。その様子は、随時BankART StationでのArchive展示に反映します。

Archive 展示
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」の入口付近にblanClassのブースを設置、ブース内ではLive Artツアーの アーカイブのほかに「奥能登アートクラフト」の展示 +shopも併設します。
会場: BankART Station 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
展示期間: 2024年3月15日(金)〜6月9日(日)11:00〜19:00
休館日: 木曜日[4/4、5/2、6/6を除く]
料金:BankART Life7パスポート 一般 ¥1,000/高校生以下 無料(ヨコトリとのセット券もあります)

Live Artツアー
集合場所:BankART Station
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
日程:毎週土曜日(3月23日〜6月8日)全12回 
料金:1,000円
参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 
イベントへの参加にはご予約が必要です。
予約:https://bankartlife7-blanclass.peatix.com/
お問合せ:event@bankart1929.com

これからのLive Artツアー日程↓
5/11(土)大東 忍 #1
5/18(土)神村 恵 #2
5/25(土)今井しほか+大石一貴 #2
6/1(土)大東 忍 #2
6/8(土) 佐々木文美 #2
 
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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
2024年3月15日[金]〜6月9日[日] 

4/27(土)今井しほか+大石一貴[ゲーテは言った“光あるところに影あり”]#1

現在開催中のBankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」に、blanClass+神村恵という名義で出張参加しています。会期中は毎週土曜日に「身ひとつで生きる」というタイトルでLive Artツアーを実施中。

4月27日土曜日のLive Artツアーは今井しほか + 大石一貴が登場! 馬車道周辺の街歩きをしながら影送りをします。

今井しほか + 大石一貴は、昨年8月に下高井戸の雑居ビルの屋上にある電気神殿メタコイノンで行われた展覧会 「光を測る」が初出しのアーティストユニット。

その展覧会は出来上がった作品を陳列するといったものではなく、日ごとに更新される謎の実験の経過をパフォーマティブに展開したものだった。扱われていたのはそれ自体を見たり、触ることが難しい「光」。実験といっても、「光」を扱う化学実験の手順をにおわせながら、意味を変えながら様々な領域で重要な位置を占める概念としての「光」にも着目して、はっきりとした答えにはたどり着きそうにもない、表現の可能性を考えるための思考実験だった。

屋上には最終的に10個の実験の経過が点在され、それぞれに異なる2人の関わり方や、そのプロセスも含めて、2人がユニットというよりもバンド…、この私設のラボみたいなスペースが音楽スタジオに似た役割を持っているように見えてきた。展覧会の後に制作された記録集にレビューを頼まれたのだが、勢い、記録集をアルバムに見立てて、ライナーノーツを寄せてしまった。(会場で販売しているので、ぜひ手にとってみてください)

さて、今回の「影を描く、影を送る」は、「光を測る」に続く2枚目のアルバム? 「光」といつも共にあって、「光」とは真逆の意味を持たされる現象であり、概念でもある「影」。その「影」を、縛るものから取り出して、都市の中に放ってしまおうという企画。

「影送り」を通して、影を主役に街を歩きながら、そこに事実起こること、そこに貼り込まれた意味や歴史、より抽象的な概念なんかも、剥ぎ取ったり、戻したりしながら、都市のこと、日常のこと、芸術のこと、近くのことや遠くのことを考えてみましょう。

 

こばやしはるお
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影送り今井しほか+大石一貴[ゲーテは言った“光あるところに影あり”]#1
 
文学世界において、しばしば「影」は主の分身として語られ、影が有るか無いかによってその者の真の存在を確かめる。つまり「影」は常に「実物」と等しく存在するのだ。ゲーテの語呂を拝借して言ってみよう。“影あるところに実物あり”もしも「影」そのものを描いたとしたら…実物なくして描かれた影は、まるで主を失った分身のように街を彷徨ってしまうだろう。

このイベントでは、ペンで描いた図を「影」と見立てて、参加者と一緒に街の中で影送りをします。人の目の残像現象を用いた遊び「影送り」。数秒間瞬きをせず、影を見続けた後に空を見上げると、大きな像が空に現れます。描かれた「影」の実像を空に見つけるイベントです。
 
日程:2024年4月27日(土)14:00ー16:00
集合時間:14:00までに受付を済ませてください。
定員: 20名 料金: ¥1,000
受付・集合場所:BankART Station
集合してから出発点まで30分ほど移動します。
馬車道駅までのみなとみらい線料金 ¥200が別途かかります。
参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。
イベントへの参加にはご予約が必要です。
 
予約↓
4/27 https://peatix.com/event/3872574/view
5/25 https://peatix.com/event/3872579/view  
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今井しほか+大石一貴 Shihoka IMAI + Kazuki OISHI

2023年8月「光を測る」電気神殿メタコイノン(東京)にて共作展示。

大石一貴 Kazuki OISHI
彫刻家
1993年山口県生まれ。個展に「Voyager is with you」(Art Center Ongoing、東京、2023)、「For instance,Humidity」(sandwich.gallery CFP、ルーマニアブカレスト、2022)など。
https://www.kazukioishi.com/

今井しほか Shihoka IMAI
アーティスト
1995年東京都生まれ。発表に「不在を訪ねる」(スペースくらげ、神奈川、2023)、「#SP_RING_2023」(秋田公立美術大学、秋田、2023)など。
https://imai-shihoka.studio.site/
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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7 
https://blanclass.com/bankart-life7/
 
blanClassがBankART Life7(ヨコトリの連携プログラム)に出張参加します。BankART Stationの展示にも参加しますが、2019年の休業以来、久しぶりにblanClassのLive Artが復活します。今回のLive Artはツアー型。共同ディレクション振付家でダンサーの神村恵を迎え、6組のアーティストと一緒に「身ひとつ」をキーワードに、都市を巡るイベントを開催します。その様子は、随時BankART StationでのArchive展示に反映します。
 
Archive 展示
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」の入口付近にblanClassのブースを設置、ブース内ではLive Artツアーの アーカイブのほかに「奥能登アートクラフト」の展示 +shopも併設します。
会場: BankART Station 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
展示期間: 2024年3月15日(金)〜6月9日(日)11:00〜19:00
休館日: 木曜日[4/4、5/2、6/6を除く]
料金:BankART Life7パスポート 一般 ¥1,000/高校生以下 無料(ヨコトリとのセット券もあります)
 
Live Artツアー
集合場所:BankART Station
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
日程:毎週土曜日(3月23日〜6月8日)全12回 
料金:1,000円
参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 
イベントへの参加にはご予約が必要です。
予約:https://bankartlife7-blanclass.peatix.com/
お問合せ:event@bankart1929.com
 
Live Artツアー日程↓
3/23(土)・5/18(土)神村 恵
3/30(土)・4/20(土) 山本浩貴(いぬのせなか座)
4/6(土)・ 5/4(土)ミルク倉庫+ココナッツ
4/13(土)・6/8(土) 佐々木文美
4/27(土)・ 5/25(土)今井しほか+大石一貴
5/11(土)・ 6/1(土)大東 忍
 
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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
 
2024年3月15日[金]〜6月9日[日] 

4月20日(土)山本浩貴(いぬのせなか座)[「死からの視線」をつくる]

現在開催中のBankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」に、blanClass+神村恵という名義で出張参加しています。会期中全12回「身ひとつで生きる」というタイトルでLive Artツアーを実施中です。

今週土曜日はいぬのせなか座の山本浩貴さんが2回目の出演です。今回は前回(3/30)のレクチャーを受けて、いよいよ都市を読み直すためのワークショップを行います。

前回のレクチャーでは、14時から17時まで3時間、あいだに10分間だけ休憩を挟みはしたものの、ほぼノンストップで話し続けた山本さん…。吉本隆明が示した「世界視線」という概念を駆使して、そのはるか上空から自分を見下ろすような視線を持ったたくさんの人々が都市の中で、それぞれに垂直方向の視線を感じている様を考える。途中、宮沢賢治柳田國男親鸞などを通じて行われた吉本の考察などに見られる「死」を予感させるイメージから、視覚的な映像とは異なるノングラフィックなイメージをも取り込む「ハイ・イメージ」などを考えながら、山本さんがたどり着いたのが、今回ワークショップの最も重要なキーワードにもなっている「アトリエ」という概念…。

垂直方向に伸びる視線と自分の身体という、いわば孤立したイメージの中で完結していく個の形とは? 何か日本のサブカルチャーでしばしば現れるテロルの発生源にも似ているなあと感じたり、ガス・ヴァン・サントの映画がある個人に注視する視線や、群像を描くときの視線のことなどを思い出したりしたのだが、最後に出てきた「アトリエ」は、美術に近しく過ごしてきた私にとっては、随分と親しみのある言葉。

山本さんが指摘するように、「アトリエ」は思考の場であり、ひとりこもる場であり、表現の発生する場でもあるし、それ自体が表現そのものなのかもしれない。「場」は独り占めしていても、煮詰まることもあるので、開いて共有することが可能ならば、より色々な思考が実験されて、きっと色々なものごとが発生するに違いない。

今週土曜日のワークショップでは、山本さんが発案する方法を共有しながら、実際に「アトリエ」自体をそこに発生させつつ、みんながそれぞれに、没入したり、開いたりして、言葉と、言葉にするのが難しいものなんかを再認識しながら、つなぎ合わせて都市の再読を試みます。

残念ながら予約がいっぱいになってしまったので、これからの参加はできませんが、後日、ハイライト動画をアップする予定なので、そちらをご期待ください。

 

こばやしはるお

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レクチャー/ワークショップ山本浩貴(いぬのせなか座)[「死からの視線」をつくる]#2
 
詩人・批評家の吉本隆明は約40年前、複数の著作にまたがるかたちで「死からの視線」と呼び得るものを検討した。それは今ここにいながらにして同時に自らを遠く上方から見下ろす視線であり、未知に向かいながら過去へと遡る既視でもあり、さらには資本主義都市空間を覆う「ハイ・イメージ」でもあった。今回は私が近年取り組む〈アトリエ〉という概念と接続させることで、「死からの視線」を参加者各々が都市において手作りできる道具にしてみたい。3/30は上記をめぐるレクチャーを行なう。4/20は軽いイントロののちに短い文章をつくるワークショップを行なう。各回ごとに完結する内容とするが、もちろん両方の参加も望ましい。
 
日程:2024年4月20日(土)
集合:13:00 ワークショップ:13:30ー17:30
定員: 20名 料金: ¥1,000
受付・集合場所:BankART Station
 
参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 
イベントへの参加にはご予約が必要です。
 
予約 満席↓
4/20 https://peatix.com/event/3872573/view 
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山本浩貴(いぬのせなか座)YAMAMOTO Hiroki (inunosenakaza)
小説家・デザイナー・批評家・編集者
1992年生。制作集団・出版版元「いぬのせなか座」主宰。小説「無断と土」(『ベストSF2022』掲載)、批評『新たな距離』(近刊)、デザイン「クイック・ジャパン」(159-167)『光と私語』、企画編集「早稲田文学」ホラー特集号など。
https://inunosenakaza.com/
Twitter(X):@hiroki_yamamoto

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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7


blanClassがBankART Life7(ヨコトリの連携プログラム)に出張参加します。BankART Stationの展示にも参加しますが、2019年の休業以来、久しぶりにblanClassのLive Artが復活します。今回のLive Artはツアー型。共同ディレクション振付家でダンサーの神村恵を迎え、6組のアーティストと一緒に「身ひとつ」をキーワードに、都市を巡るイベントを開催します。その様子は、随時BankART StationでのArchive展示に反映します。


Archive 展示
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」の入口付近にblanClassのブースを設置、ブース内ではLive Artツアーの アーカイブのほかに「奥能登アートクラフト」の展示 +shopも併設します。
会場: BankART Station 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
展示期間: 2024年3月15日(金)〜6月9日(日)11:00〜19:00
休館日: 木曜日[4/4、5/2、6/6を除く]
料金:BankART Life7パスポート 一般 ¥1,000/高校生以下 無料(ヨコトリとのセット券もあります)

Live Artツアー
集合場所:BankART Station
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目1 新高島駅 B1F
日程:毎週土曜日(3月23日〜6月8日)全12回 
料金:1,000円
参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 
イベントへの参加にはご予約が必要です。 
予約:https://bankartlife7-blanclass.peatix.com/
お問合せ:event@bankart1929.com

Live Artツアー日程
3/23(土)・5/18(土)神村 恵
3/30(土)・4/20(土) 山本浩貴(いぬのせなか座)
4/6(土)・ 5/4(土)ミルク倉庫+ココナッツ

4/13(土)・6/8(土) 佐々木文美
4/27(土)・ 5/25(土)今井しほか+大石一貴
5/11(土)・ 6/1(土)大東 忍
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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
https://www.bankart1929.com/life7/
2024年3月15日[金]〜6月9日[日]

 

4/13(土)佐々木文美[空中の歩道橋]|寄稿:神村 恵

「身ひとつで生きる」4週目に登場するのは、セノグラファーの佐々木文美さんです。

「セノグラファー」という肩書きにピンと来ない方も多いかもしれないですが、舞台美術や舞台空間を手がける人を指します。

身体のあるポイントを押すと呼吸が深くなったり筋肉がほぐれたりすることがあるように、佐々木さんのセノグラファーとしての仕事は、人と環境のちょうど間のところをよく見ていて、ものをある場所に配置したり、ある形に収めることで、人の動きを楽にしたり、ものの動きの可能性を開示するようなことだなと思います。

今回の「空中の歩道橋」は、BankART Stationからちょうど真上くらいの位置にある歩道橋を舞台に行います。歩道橋を、「階段」と「橋」に分解し、それらの面白さをじっくり体験する試みです。

引用される予定の、倉俣史朗のテキストの中で述べられているように、階段も橋も、ある地点から別の地点へ効率よく移動するための設備ではありますが、その場所からしか見られない眺めがあったり、地面から空へ近づくという運動があったり、佇んだり待ち合わせたりすることもできたり、ただすばやく通過するだけでは引き出すことのできない、場所としての魅力を持っています。

その場所からしか見られない景色を探したり、映画などを参照して階段や橋の面白い使い方を試したり、佇んでいる人の立ち位置から、その人のストーリーを想像したり、さまざまな切り口から、階段と橋と人間によって、どういう空間をその都度立ち上げられるのかを試してみます。

人の動きを起点にして街や建築を考えたい人と、機構や場所を起点にして人の振る舞いを考えたい人、どちらの視点から入っても面白い会になるのではと思います。開始は、夕暮れ時の17時半からです。

 

かみむらめぐみ振付家・ダンサー)

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お散歩レクチャー佐々木文美[空中の歩道橋]

BankART Stationから地上に出たところにひろがる「みなとみらい歩道橋」は、色々な形をした階段が複雑に組み合わさって配置されています。

階段は一定の形がスライドしながら連続しているシンプルなルールと機能を持っていて、私は形をデザインしたり、そこでできそうな身振りを想像するのも好きです。

映画や舞台の名シーンでもよく使われてるところから、きっとみんな好きなんじゃないか?とも思います。

階段はじめ、この場を観察し考えたことを共有したり、動いてみるところから歩道橋がつくる空間やコミュニケーションの可能性を探りたいです。

 

日程↓

1回目:2024年4月13日(土) 2回目:2024年6月8日(土)

集合 17:00 出発 17:30 [60 分程度]

定員 20名 料金 ¥1,000

受付・集合場所:BankART Station

 

参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 

イベントへの参加にはご予約が必要です。

 

予約↓

4/13 https://peatix.com/event/3872570

6/8 https://peatix.com/event/3872582

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佐々木文美 Ayami SASAKI 

セノグラファー

1983年生まれ、鹿児島県出身。多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒。セノグラファーで快快(FAIFAI)メンバー。演劇、ダンス、音楽、映像、展示などに舞台美術、セノグラフィーとして参加や企画も稀にする。ホームパーティーをするのが好き。

https://www.faifai.tv/

http://sasasakiayami.info/

https://twitter.com/sasasakiayami 

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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7 

blanclass.com

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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」

4/6(土)ミルク倉庫+ココナッツ[配牌(パイズ)ダービー]

現在開催中のBankART Life7に出張参加している「身ひとつで生きる」、3回目(4/6)はミルク倉庫+ココナッツが登場します。

イベントタイトルは「配牌ダービー」、読み方はハイパイではなく、パイズダービー。内容もちょっとクイズダービーを匂わすところがあるものの、完全オリジナルルールの新感覚ゲームです。

与えられたお題に出走馬として街中に放たれるミルク~の面々が作品という形で答えを出す。その解答者にベットして、応援したり、直接誘導できるのが、熱烈募集中の有料参加のプレイヤー。こちらの参加には予約が必要なのだが、オーディエンスとして予約なしで無料観覧することもできる。そのオーディエンスもただ観るだけでなく、市場の雰囲気を決定する存在であり、最終的な作品の価値をコントロールできるかもしれない。

既存のアートの制度では味わえない方法でアーティストの制作に介入したり、この独特なゲームを通して都市を見直してみませんか?

プレイヤーあってのゲームです。ぜひご参加ください。 

 

こばやしはるお(blanClassディレクター・アーティスト)

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参加型イベント|ミルク倉庫+ココナッツ[配牌(パイズ)ダービー]

 https://peatix.com/event/3872565/view

「都市」は、機能を持つ建築物の集合で、これらをつなぐ配管や電線、効率的な交通網で構成される。「ゲーム」もまた様々なプレイ要素の集合で、これらをつなぐプログラムや効果的なグラフィクスで構成される。そして双方、出来事の集合(経験)により、それ自身が更新される(ように感じる)。

しかし、ゲームが均質な空間において構築される一方、都市は複雑な大地に構築され、さらにこの大地は常に揺れ動く。

多くの「MMORPG」(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)が、あらかじめお膳立されたプレイ空間へ、複数のプレイヤーを招き入れるものだとすれば、複数のプレイヤーの揺れ動く無意識こそ基底とした、ある種の自然都市的な場に成立するゲーム、というものが考えられるかもしれない。

揺れ動く大地を、揺れ動く人々の無意識で代用する――ゲームにとっての可能性の大地は、この群れを成した烏合の衆にこそある。 

日程↓

1回目:2024年4月6日(土) 2回目:2024年5月4日(土)

参加者(プレイヤー) 集合時間: 11:00 / 13:30 / 16:00 / 18:30 [各回 90 分予定]

定員:各回6名程度 料金:¥1,000 (リピーター割引あり)

観客参加(オーディエンス) 随時入退場自由 無料〜

受付・集合場所:BankART Station

参加費のほかにBankART Life7パスポートが必要です。 

イベントへの参加にはご予約が必要です。

予約↓

4/6 https://peatix.com/event/3872565/view

5/4 https://peatix.com/event/3872575/view

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ミルク倉庫+ココナッツ mirukusouko (Milk Warehouse) + The Coconuts

アーティスト・コレクティブ

2009年結成のミルク倉庫に、アーティストユニット、ココナッツが加わりミルク倉庫+ココナッツとなる。さらに本年(2024)、大久保ありを迎え現在6名で活動。「よろず屋」的に異分野やスキルセットを組合せ制作する。主な展示に「国際芸術祭あいち2022」(愛知芸術文化センター、愛知、2022)など。

メンバー:宮崎直孝、松本直樹、西浜琢磨、田中丸善一、大久保あり、瀧口博昭

Member: MIYAZAKI Naotaka, MATSUMOTO Naoki, NISHIHAMA Takuma, TANAKAMARU Zenichi, OOKUBO Ari, TAKIGUCHI Hiroaki

http://www.milksouko.com/

X(twitter):@mir_coco

instagram:@mir_coco7

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blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」@BankART Life7 

blanclass.com

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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」

www.bankart1929.com