望まれない被害者?

「時効」の維持を 事故で次男亡くした遺族 「被害者にも区切り」

 「被害者と司法を考える会」代表の片山徒有さんが20日、千葉景子法相に面会し、現行の公訴時効制度を維持するよう申し入れた。片山さんは平成9年に8歳の次男を交通事故で亡くしており、被害者の立場から制度維持を求めるのは異例。

 片山さんは記者会見し「時効によって被害者がひと区切りをつけ、立ち直っていくことが大切だ。時効がないと被害者が苦しむ時間も長くなる」と訴えた。

 法務省の勉強会は7月、殺人罪の時効廃止などを盛り込んだ報告書をまとめ、制度見直しに向けた動きが出ている。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091020/trl0910202132019-n1.htm

私は、「被害者やその家族の意向」というのがあまり刑法犯の扱いや量刑に関して影響を及ぼすべきではないと思っている(そうすると遺族のいない被害者や家族内事件が相対的に軽くなる、というかすでに軽くなってませんか?)のですが、こういう声があるってことは留めておきたいです。一般的に求められる被害者遺族像とは違うのかもしれないですけどね。

戸塚ヨット(引用文以外ではスクールと書きたくないです)

防げないと思えない。

戸塚ヨットスクールで飛び降り自殺か、入校中の18歳

19日午前9時40分前、愛知県美浜町北方の「戸塚ヨットスクール」(戸塚宏校長)で、入校中の横浜市磯子区の女性(18)が3階建ての寮の屋上から転落したと110番通報があった。女性は約1時間後に死亡が確認された。半田署は自殺とみている。
 同署によると、女性は男性コーチ1人と別の寮生1人の計3人で布団を干していたが、高さ1.5メートルのフェンスを突然乗り越え、寮西側の路上に飛び降りたという。
女性は16日にスクールに入校した。学校が同署にした説明によると、入校当初から「死にたい」と周囲に話していたという。
 戸塚校長は19日午後1時ごろ報道陣の取材に応じ、「親から自殺未遂をしたことがあると聞いていたので屋上にコーチをつけた。コーチが後ろを向いた時に女性が飛び降りたとみられる」と話した。
 戸塚ヨットスクールは76年に開校。80年代初め、訓練生が死亡・行方不明になる事件が相次いだ。
 同校のホームページでは、「(ヨットやウインドサーフィンの訓練によって)人が本来持つ『生きる力』を開花させることに全力を注ぎ、非行や不登校児などに成果を上げている」としている。

そういえばここってまだあるんですね。しかも支援する会とかあるんですよね。戸塚小学校とか作りたがってるんですよね。会長石原でしたね。
http://totsuka-yacht.com/

この集団については色々あるんですが、

[入校手続き]

入校案内 
戸塚ヨットスクール合宿所」にご連絡頂き、【入校案内】(パンフレット、書籍『敵は脳幹にあり』他、¥1,500)をご請求ください。

面 接 
【入校案内】を熟読された後、面接を受けて下さい。(父兄のみで結構です。本人を 連れてくる必要はありません。) 面接は、ご足労ですが直接戸塚ヨットスクール合宿所までお越しください。 合宿所にて、コーチと面接をしていただきます。

期 間 
約1年間。入校後の本人の変化は、ビデオや面談などにより随時お知らせします。卒業は本人の状態を見てスクールが判断します。

入校金
315万円(税込)。入校前に入金して頂きます。

期間が1年を越えても追加費用は一切ありません。また、卒業後も、合宿やキャンプに参加することができます。

何が原因で異常行動が起きているのか、そして、何をすれば良くなるのか、そのために親は何をすべきなのか、といったことを充分納得してから入校手続きをして下さい。また、入校してから予想される脱走やウソなどについても、セミナー、個別面談などを利用して、理由と対策をよく理解しておいて下さい。

入校時預かり金
20万円(税込)。健康診断、個人的な消耗品(ウエットスーツ、ブーツ等)購入のための預り金。
入校当日、持参して下さい。

生活費
11万円(税込、毎月振込)

迎 え
入校生を家からスクールまで移送することは、原則として行いません。ご家族や親戚、知人の力を借りて連れて来て下さい。具体的なやり方については、個別相談の時にお知らせします。どうしても無理な場合、警備会社等に依頼することもできます。詳細は、別途ご相談下さい。

http://www.totsuka-school.sakura.ne.jp/nyuukou/06_nyukou.htm

というところに本質があるのではないかと思います。入学案内に1500円とか、毎月の生活費が11万円とか。面接が父兄だけだったり、迎えは場合によっては警備会社に依頼ねぇ…。これって講演会の会場にもなっているあのテイケイですかね。心理学を悪い方向に利用した金儲け集団としか見えないです。まあ指導する本人達はいたって真剣なのかもしれませんが。

 これだけのお金を準備できるなら、もっと少ないお金で出来る自殺防止策や、非行から立ち直るための処置なんていくらでもあると思うんですけどね…。この遺族に戸塚教えたの誰だよ!!と言いたいです。

なぜ人は戸塚に惹かれるのか

 今回の例に関していうと、「精神科へのスティグマ」があるのかもしれないなと思います。現代では昔よりはましでしょうが、それでも「精神科に行く」ことへの心理的な障壁はまだまだあるでしょうし、行っていることがバレたらどうしようとは思うとでしょう。少なくとも他の診療科とは大違いです。実際精神に問題を抱えていることは就職でも影響あると聞いたことがあります。心理テストと称して、鬱傾向の人を弾いたりするそうです。自殺未遂なんてしたら精神科で治療を受けたりするのが常道ではないかと思うのですが(いや、もちろん精神科の中にどうしようもない病院があるのも知ってます)、スティグマを気にして行くことができなかったのかなぁと想像します。