東海道新幹線にはN700Aが登場、秋田新幹線も新型が出ました。
新幹線は時速300キロで走ることができますが、在来線の最高速度は速くて130キロ程度。
ほくほく線やスカイアクセスなどの高架の路線では160キロ、青函トンネルでは140キロが可能ですが、それ以外では130キロが上限。なぜなんでしょうか?
よく線路幅が狭いからだと言われますが・・・・それはJRや関東の人間の考え方。
近鉄などの関西の鉄道は標準軌(新幹線並み)が多い。
しかし、130キロを超えているかというと、超えていない。
阪急、阪神は都市内なので、駅が多くそんなに早い必要がない。加速している間に次の駅になってしまう(駅通過速度で引っかかる)。
近鉄の場合、長距離があるけど線形も良くないですが・・・
現状、最大の問題は線路の幅じゃないみたいですね。
最大の原因は、どうにも最高速度から停止するまでの距離(制動距離)みたいですね。
鉄道には600m条項というのがありました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/600m%E6%9D%A1%E9%A0%85
日本の在来鉄道の安全基準のことで、非常ブレーキをかけてから600m以内に停止しなければならないと定めていた。
廃止されたみたいですが、現在でも強力な基準(目安)となっています。
踏切は、障害物監視装置やモニタを使えば、600メートルに拘らなくも大丈夫だと思うのですが・・・・鉄道は非常に慎重・保守的ですからね。
あと、踏切の通過速度などもあるのかもしれない。
この辺は調べることが必要。
【制動距離の計算】
細かい計算はこちらのような専門の方に・・・・
http://www.geocities.jp/jtqsw192/FIG/300brk/brake.htm
私の計算は高校レベルの単純なものですね・・・でも雰囲気は判ります。
計算を簡単にするために、減速度3.6 km/h/sを1m/s^2とします。
距離と減速度(加速度)と速度の関係は、
距離=最高速度^2/(2×減速度)
となります。
距離が最高速度の2乗になるのがポイントです。つまり、速度を2倍にすると、距離は4倍になってしまう。
例えば、時速72キロ、秒速20m/s ですと。
距離=20^2/(2×1)=400/2=200
と制動距離は200メートルです。
対して、時速144キロ、秒速40m/s ですと。
距離=40^2/(2×1)=1600/2=800
と制動距離は800メートルです。
600メートル超えましたね。
例えば、時速約130キロ、秒速36m/s ですと。
距離=36^2/(2×1)=1296/2=650
と650メートルです。
ブレーキをもう少し強くすれば、600メートル以内に収まりそうです。
減速度を約3.96 km/h/s=1.1m/s^2にしてみましょう。
距離=36^2/(2×1.1)=1296/2.2=約589
と589メートルですので、600メートルに収まります。
結構、減速度とか結構それっぽい数字になったと思います。
80年代、90年代なら130キロは妥当だったでしょうね。
今は2000年代ですので、減速度はもっと上げれそうです。 実際、5km/h/s以上の電車はあります。
しかし、天候との関係や、斜面などの路線の状況、ブレーキ時の衝撃が大きくなるので、制限しているところが多いのでしょうか?
バスを考えるともう少し急ブレーキでも大丈夫だとおもうんですが・・・
600メートル以内で止めようとしている限り、現状の在来線ですと、140キロまでが関の山なんでしょう。
130キロを140キロにしても時間短縮効果は、いまいちなので、あまり乗り気じゃないですねどこも。
150キロにすると、少しはインパクトがあると思いますが、そんな直線の路線どこにあるのとかなりそう。
それに、信号装置などの設備も代えないといけない。
費用対効果ではかなり微妙。
そもそも、北海道はお金がないし。
結局、加速を上げて、表定速度を上げるのが一番手軽なのかもしれない。
【踏切をどうなくすか】
日本は新線だったら、高架にしてしまう。
建設費が高いけど。
既存の路線ですと、高架にしたり、立体交差が多いんですが、海外はどうにも、だいたんです。
別に論文にそう書いてあるわけじゃないのですが、設計からある程度見て取れる。
立体交差に出来ないなら、道路を切ってしまえばいい。
歩行者向けには、歩道を設けて。
自動車には、遠回りしろと非常にだいたんだ。