週明けの東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の17.510円引けを受けて68円高で始まり高値98円高を付ける堅調な前場となったが後場寄りからマイナスに転じて安値39円安を付けて大引けにかけて再びプラスに転じて26円高の17.358円引け、先物は6万9.284枚の出来高で17.400円と現物を大きく上回って終わっている。先週筆者は次の踏み上げに向けて売りを溜め込む段階と解説してあるが、本日の安値17.292円は先週末の安値を割る事無く切り返した点、大引けは200日移動平均線17.310円を大きく上回っている点、更には中身に於いてこの相場の柱となっている流れの際立つ強い動きに加えて中小型株が一気に上昇して来ている点、これ等を背景にその段階も終りに来たものと見る。後は先に解説した通り今回のSQ値である17.450円乗せが次の上昇相場へのキッカケとなり、この実現と共に再び強い踏み上げが起こる事になるであろう。
相場は全体が次の上昇を踏まえた押し目を入れる中で中身は折から堅調が続く大型株に追い付こうと中小型株が一気に上昇し始めた所である。冒頭に記した通り全体の準備は本日で整った動きとなっているだけに近々大型株と中小型株の二本立ての強力な踏み上げ相場が実現するものと筆者は期待する所である。最近の相場は押し目の場面ではテクニカル指標に沿って動く一方で踏み上げの場面は常識を超えた強力で大幅な上昇となって来ている。売り方を恐怖のどん底に陥れる事になるであろう次の踏み上げに大いに期待である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月15日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
先週末の米NY株式市場は反発。DOWは+77ドルの14093ドル、NASDAQ総合指数は+33.48ポイントの2805.68ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+170円の17,510円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3340万株、買い2820万株、差し引き520万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は上値の重い動きが続きました。日経平均株価始値17,399円と前日終値17,458円から59円高くスタート。買い一巡後は売り物に押され、後場にはマイナスに転じる場面もありました。引けは+26円の17,358円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり859銘柄に対し、値下がりは728銘柄、変わらずは135銘柄。東証1部の売買代金は2兆2600億円、売買高は16億2193万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は売り買い交差しもみ合い商状が続きました。先週末の米NY株式市場の上昇などから朝方は小高く買われましたが、その後は売りに押され伸び悩む形となっております。
 個別では、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株の一角や、三井金属(5706)、住友金属鉱山(5713)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)など非鉄金属株が上昇。日本冶金工業(5480)、日本金属(5491)などニッケル関連株も買われております。

 また、サムスン電子半導体設備投資の上積みなどから、アドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)など半導体株も買われました。
 目立った銘柄では、業績の上方修正が好感された日本高周波鋼業(5476)が+57円の278円と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。同じく上方修正が好感された三井鉱山(3315)も人気化、+80円の448円とストップ高まで買われております。
 その他、古河電池(6937)、世紀東急工業(1898)、ニイウス コー(2731)、バンテック・グループHD(9382)、一休(2450)なども上昇。「マエストロ」の一般会員注目銘柄の三井松島産業(1518)も+21円の223円と大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキング7位にランクインいたしました。

 一方、業績予想の下方修正が嫌気された長野計器(7715)、日立プラントテクノロジー(1970)は揃ってストップ安に沈み、今期経常減益見通しのトーセ(4728)も大きく売られております。その他、ロプロ(8577)、オーエムシーカード(8258)、NISグループ(8571)、シンキ(8568)などノンバンク株も売られました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落いたしました。主力では、楽天(4755)、アルゼ(6425)、インテリジェンス(4757)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)などはしっかりでしたが、SBIイー・トレード証券(8701)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ACCESS(4813)、GCAホールディングス(2126)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは売られました。
 新興3市場は、JASDAQ平均は上昇いたしましたが、マザーズ指数、ヘラクレス指数は売られました。

 個別では、システム・テクノロジー・アイ(2345)、エイジア(2352)、ケアサービス(2425)、テクノアルファ(3089)、ユニバーサルソリューション(3390)、ジー・エフ(3751)、フライトシステム(3753)、データプレイス(3781)、インフォテリア(3853)、アドテック プラズマ テクノロジー(6668)、SBIフューチャーズ(8735)、ビーアイジーグループ(9439)などがストップ高となっております。

 本日上場となりました賃貸不動産の企画・開発・販売のアールエイジ(3248)は公募価格70,000円に対し142,000円買い気配で終了。初値形成は明日以降に持ち越しとなりました。直近公開銘柄では、ソニーフィナンシャルホールディングス(8729)が−22,000円の416,000円と下落。野村マイクロ・サイエンス(6254)は−40円の2,930円。リアルコム(3856)も−29,000円の436,000円と下落いたしました。

 さて、再上昇が期待される新興市場銘柄ですが値動きの鈍さから短期資金の一部が逃げ出し下落銘柄が目立っております。主力株は比較的しっかりとしているのですが、新興市場でも小型の銘柄、中でもこれまで大きく上昇した銘柄の下げが目立っております。
 ただ、新興市場の反発反騰は『先週の高値で終わり』というわけではなく、短期調整後は再度強く買われ戻り高値を更新しもう一段の上昇を演じるものと期待しております。

 ですので、新興市場銘柄が売り物をこなし需給が引き締まってくるまでは東証1部の仕手材料株や超低位銘柄などから動きの出た銘柄に乗っていきます。バタバタとした売買を嫌うのでしたらラマダン明けからオイルダラーの買いが期待される鉄鋼や非鉄金属、ニッケルなど市況関連銘柄や原発関連株、それらに連動性のある商社株などを中期スタンスで見ていくのも良いでしょう。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+26円の17,358円と小幅反発いたしました。先週末の米NY株式市場はハイテク株を筆頭に買われ反発。NYDOW、NASDAQ総合指数は共に反発いたしました。
 東京株式市場は米NY株高やシカゴ平均株価先物大証終値+170円の17,510円と高く買われたことなどを好感し買い気配でスタートいたしました。しかし、米主要企業の決算を控えていることなどから積極的な買いは限定され様子見気分が高まっております。

 日経平均株価は+68円の17,399円でスタート。その後+99円の17,430円まで買われた場面がありましたが、利益確定売りも多く買い一巡後は上げ幅を縮小。引けは+26円の17,358円で取引を終えました。
 中期基調は上向き。短期基調はフラットとなっております。日経平均株価のサイコロは○●○○○●●○○○●○で「8勝4敗」。25日移動平均線は16,594円と上向き継続となっております。日足は短い下ヒゲを持つ短陰線を形成。陰線を重ねております。

 先週末の米NY株式市場の後押しがありましたが、上げ幅は僅か26円に留まり動きは鈍く買い気は後退しております。引き続き中・長期的には18,000円を目指す動きに変更はないのですが、短期的には買いの勢いが弱まってきたことから調整色を強めることが考えられます。
 米NY株式市場が高値を更新し大きく上昇するなどの後押しがあれば戻り高値を更新し、強く買われることも考えられますが、ズルズルと下落し17,000円を割り込んでくると16,700円前後まで下げる可能性もございますので注意も必要です。米国・アジア各国の動向に注視しながら神経質な見方が続きます。