本日の東京市場はNY市場の反発とシカゴ225先物の16.510円引けを受けて小高く始まり高値116円高を付けたが大引けにかけて上げ幅を縮小させて12円高の16.450円、先物出来高7万8.362枚で16.480円の終りとなっている。相場は中小型株が中心で大型株の上昇を待つという形となっているが、中小型株の流れでは柱にならないだけに全体相場が強く上昇する事はできない。むしろ本日の大引けの様に新興市場が多少とも下げると全体相場も下げるという非常にもろい相場となっている。それにしても昨日の375円安に対する本日の16.500円台も保てない12円高は反発と呼べる動きでは無い。ここ数日の波乱で再び商いは薄く活気の無い市場に戻ってしまった所であり、この改善には大型株の上昇が不可欠である。昨日解説した通り目先は米FRB金利動向をキッカケとする変化と主力株の落ち着きを見極めながら動きの良い中小型材料株に取り組む事が大切である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 10月23日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+44ドルの13566ドル、NASDAQ総合指数は+28.77ポイントの2753.93ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+70円の16,510円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3250万株、買い3150万株、差し引き100万株の小幅売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は小幅な反発に留まっております。日経平均株価始値16,486円と前日終値16,438円から48円高くスタート。売り一巡後は反発に転じ+116円の16,554円まで上げ幅を拡大しました。後場は売り物に押される展開となり上げ幅を縮小。引けは+12円の16,450円で本日の取引を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり1,007銘柄に対し、値下がりは596銘柄、変わらずは118銘柄。東証1部の売買代金は2兆483億円、売買高は14億6306万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は押し目買いが入り小反発となっております。日経平均株価の上げ幅は僅か12円ですが東証1部騰落数では値上がり銘柄が1,007銘柄と多く、しっかりとした動きとなりました。しかし、引けにかけて上げ幅を縮小した銘柄も多く上値の重さを再確認する動きともなっております。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)、三井不動産(8801)など不動産株が買われ反発。住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株の一角や、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)、あいおい損害保険(8761)など損保株が買われております。
 反面、川崎汽船(9107)、新和海運(9110)、乾汽船(9113)などが売られ下落。住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)などの非鉄金属株や、アコム(8572)、プロミス(8574)、武富士(8564)など消費者金融株は売られております。

 目立った銘柄では、保土谷化学工業(4112)、日本電産サンキョー(7757)、総合メディカル(4775)、日本電産(6594)などが業績の上方修正が好感され上昇。その他、 グッドウィル・グループ(4723)、シーエーシー(4725)、東洋電機製造(6505)、ラウンドワン(4680)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は日中高く買われましたが引けにかけて売り物に押され下落いたしました。主力株では楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、ディー・エヌ・エー(2432)、ACCESS(4813)、GCAホールディングス(2126)、サイバーエージェント(4751)などは売り物に押され下落いたしましたが、インテリジェンス(4757)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、インデックスHD(4835)、フィンテック グローバル(8789)、SBIベリトランス(3749)などは買われております。
 新興3市場は、ヘラクレス指数は上昇いたしましたが、JASDAQ平均、マザーズ指数は下落いたしました。

 個別では、フォーサイド・ドット・コム(2330)を始め、システム・テクノロジー・アイ(2345)、オールアバウト(2454)、夢の街創造委員会(2484)、イーネット・ジャパン(3334)、ジー・トレーディング(3348)、ターボリナックス(3777)、TFPコンサルティンググループ(4792)、スペースシャワー(4838)、エヌアイシ・オートテック(5742)などがストップ高まで買われております。

 反面、エー・ディー・ワークス(3250)、ナチュラム(3090)、アールエイジ(3248)、ゼンテック・テクノロジー(4296)などがストップ安に沈み、さくらインターネット(3778)、テクノアルファ(3089)、リアルコム(3856)など直近公開銘柄を中心に値を消す銘柄も散見されます。

 さて、日経平均株価が300円幅の下落を演じた日に戻り高値を更新し「これは日経平均が反発に転じた日には暴騰か!」と思われたマザーズ指数ですが、本日後場入り直後までしっかりとしておりましたが引けにかけて売り物に押されズルズルと下げております。
 新興市場の反発上昇相場を引っ張ってきたngi group(2497)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、サイバーエージェント(4751)はそれぞれ高寄り後前日比マイナス圏まで下げて引けており幅のある陰線を形成。明日以降2・3日の調整となることが予想される形となりました。

 新興市場銘柄は引き続き強気で見ておりますが、目先調整入りとなることも考えられますので、大きく上げた銘柄から利益を確定し、ここからは出遅れ銘柄や節目を突破してきた銘柄、高値警戒感の少ない銘柄を狙っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+12円の16,450円と小幅反発。昨晩の米NY株式市場は好決算が予想されるハイテク株を中心に見直し買いが入り反発。DOWは+44ドルの13566ドル、NASDAQ総合指数は+28.77ポイントの2753.93ポイントと反発いたしました。

 東京株式市場は米NY株高に、シカゴ平均株価先物大証終値+70円の16,510円と小高く買われたことなどから、買い優勢で取引を開始。為替が1ドル=114円台前半と円高一服感が出ていたことも買い戻しの動きを高める形となりました。
 日経平均株価は+48円の16,486円で取引をスタート。その後+116円の16,554円まで上げ幅を拡大した場面もありましたが、引けは+12円の16,450円と売り物に押され取引終了となっております。

 中期基調は下向き継続。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○○○●○●●○●●○で「6勝6敗」。25日移動平均線は16,805円と上向き継続となっております。日足は上下に短いヒゲを持つ短小陰線を形成いたしました。
 朝方反発狙いの買いも入りましたが今晩の米主要企業の決算を控えていることや、グリーンスパンFRB議長講演、10月米リッチモンド連銀製造業指数なども控え様子見気分が高まっております。
 本日の反発から底入れに期待する見方も出てきておりますが、これまでの下げ幅を考えると戻りは鈍く未だ不安定な状態となっております。

 明日は上下どちらにも動ける形となっております。「マエストロ」では先週末に「16,000円を割り込むような暴落に向かう可能性も否定できません」と書かせて頂きましたが、引き続きその可能性も高いと見ております。為替や海外株式市場の動向を注視していきます。