ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

手術データ収集と利活用に関する開発ガイダンス委員

AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)・AIST(産総研=国立研究開発法人産業技術総合研究所)の
「医療機器等における先進的研究開発・開発体制強靱化事業(医療機器等の開発・実用化促進のためのガイドライン策定事業)」に関し

「手術データ収集と利活用に関する開発ワーキンググループ」委員に委嘱されました。

委嘱期間:2024年5月~2025年3月

 

令和5年度 「医療機器等における先進的研究開発・開発体制強靱化事業(医療機器等の開発・実用化促進のためのガイドライン策定事業)」の採択課題について | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (amed.go.jp)

 

機械翻訳利用規約比較

機械翻訳を利用したいものの、自分が入力したデータを機械翻訳の会社に利用・保存等されたくない場合もあると思いますので、その観点から機械翻訳利用規約を比較します。私用の備忘メモ。

 

1.DeepL

https://www.deepl.com/ja/pro-license?tab=free

  • Free版。

    ユーザ入力データやユーザ修正データは、同社のAI改善やアルゴリズム向上に一定期間利用される。用語集機能を利用する場合には、特定の入力データは同社サーバには送信されない。同社外のサーバにも送信されるが、EEAにあるサーバに限定。

    個人情報を含むデータの翻訳はFree版は使えずProサブスクリプションを使え。

    翻訳サービスを使ってユーザが作った翻訳に対し、同社は著作権の権利主張はしない。

    When using our translation service, the texts are transferred to our servers. The transmission of these texts is necessary in order for us to provide the translation and offer you our service. We reserve the right to process your texts, the documents you upload and their translations for a limited period of time to train and improve our neural networks and translation algorithms. This also applies to corrections you make to our translation suggestions. The corrections are forwarded to our servers to check them for accuracy and, if necessary, to update the translated text according to your changes. If you use the glossary feature and enter certain pairs of terms there, this data is only stored locally and is not forwarded to our servers. Therefore, you cannot use your glossary entries in another browser or on another device. When using additional functionalities (e.g., summaries), your texts and files may be transferred to servers of external third parties. These servers are located exclusively in the European Economic Area (EEA).

    Please note that you may not use the DeepL Translator (free) for the translation of texts containing personal data of any kind. In this context, personal data means any information relating to an identified or identifiable natural person. The translation of personal data is only possible within a DeepL Pro subscription.

    DeepL SE does not obtain or assume any copyrights to the translations made by you using the translation service.

     

https://www.deepl.com/ja/pro-license?tab=pro

  • Pro版。これだとユーザ入力データ(Content)は、Proサービス提供のためにしか使われないか(3.2)。

 

2.みらい翻訳

https://www.bing.com/translator?setlang=ja

https://plus.miraitranslate.com/app/sign-up/assets/documents/term-of-use.pdf

  • みらい翻訳サービスの精度向上のための、お客様翻訳ログデータの二次利用は一切行っておりません。(サービス利用規約に明文化)
  • お客様の翻訳処理データは直ちに削除(サービス上に表示・翻訳するために一時的に保存し表示後削除)。ファイル翻訳の結果のみ、お客様がダウンロードできるよう10日間保存し自動削除。お客様にて手動で削除いただくことも可能。ID/パスワードデータ、ユーザ辞書、翻訳メモリ、プロファイル情報はお客様登録データとして暗号化して保存
  • 規約17条2~6項

     当社は、利用文字データ及び原文ファイルについては、本サービスにおける翻訳を実行する目的及び技術的問題の処理の目的以外では利用いたしません。 
    利用者は、利用文字データ及び原文ファイルが、本サービスにおける翻訳を実行するため若しくは実行結果をサービスアプリケーション上に表示するために、当社及び本サービスにおける当社の業務委託先のサーバに一時的に保存されることに同意するものとします。当社は、利用文字データ及び原文ファイルは、本サービスにより翻訳実行された後、当該サーバから消去します。当社は、本サービスの技術的な問題を解決するために必要な場合のみ、業務委託先のサーバにアクセスし、本サービスの技術的な問題が発生した場合に限り、利用文字データ及び原文ファイルを最大72時間まで保存します。利用文字データ及び原文ファイルは、技術的問題の処理中、暗号化された形式で保存され、その後自動的に削除されます。なお、最大72時間まで保存される利用文字データ及び原文ファイルには、個人情報が含まれる場合があります。 当社は、訳文ファイルについて、本サービスにおける翻訳実行結果をアプリケーション上に表示する目的、利用者によりダウンロード可能とする目的及び技術的問題の処理の目的以外では利用いたしません。また、当社は、用語集について、本サービスにおける翻訳を実行する目的以外では利用いたしません。 利用者は、訳文ファイル、用語集及びアクセスログについて、当社及び本サービスにおける当社の業務委託先のサーバに一時的に保存されることに同意するものとします。訳文ファイル及び用語集には、個人情報が含まれる場合があり、当該情報も訳文ファイル及び用語集の一部として保存されます。なお、訳文ファイルは、本サービスを通じてユーザが訳文ファイルを削除すること、本サービスの自動削除設定により削除すること、若しくは第14条記載の契約終了後の処理により、サーバから消去されます。また、用語集は本サービスを通じてユーザが用語集を削除すること若しくは第14条記載の契約終了後の処理により、サーバから消去されます。 当社は、利用者のプライバシー保護の観点より、アクセスログとユーザIDとを関連づけることなく保存します。 

     

3.Bing

https://www.microsoft.com/ja-jp/servicesagreement/

  • MSにコンテンツの利用権を付与してしまっている。
    • 2 マイクロソフトはお客様のコンテンツの所有権を主張しません。お客様のコンテンツは、あくまでもお客様のものであり、お客様が責任を持ちます。
      2b  お客様は、マイクロソフトに対し、本サービスをお客様および他のユーザーに提供するため、お客様および本サービスを保護するため、ならびにマイクロソフトの製品およびサービスを改善するために必要な範囲で、お客様のコンテンツを使用する (たとえば、本サービス上のお客様のコンテンツを複製する、保持する、送信する、再フォーマットする、表示する、コミュニケーション ツールを介して頒布するなど) ための世界全域における知的財産のライセンスを無償で許諾するものとします。

     

4.Google翻訳

時間があるときに

 

電子契約(立会人型)で担当者メルアドのみで契約するか否か

※自分用のメモであって、筆者(水町)は電子契約を専門としておらず、ただの素人ですので、くれぐれもこの点ご注意ください。

 

電子契約(立会人型)を利用している場合、会社代表者の電子証明書などは使わずにメールアドレス認証を利用することが一般的なように思われます。その際、担当者のメールアドレスだけで電子契約するかどうかについて、ブログを書きたいと思います。

 

電子契約の場合でも、契約内容のドキュメント(契約書Wordファイル等)があります。そしてそこの末尾には署名押印者(甲:水町株式会社代表取締役社長水町雅子等)が記載されているはずです。そして電子契約システムにこのドキュメントを登録して、メールアドレス認証を経て、承認ボタンをクリックなどして、電子契約システムベンダーの電子署名が付されて、契約当事者の電子署名となるわけです。

 

この場合に、契約書ドキュメント末尾に記載された署名押印者と、電子契約システムからメールを飛ばされて、同システム上で承認ボタンを押す人が、違う場合があります。前者の署名押印者は社長なんだけれども、後者の承認者は担当者などの場合です。これが良いのかどうか。

 

紙契約の場合、契約書末尾に代表取締役社長名*1を記載し、社長印を押印します。この場合でも、社長印を押印するのは社長本人ではなく、会社内規に基づいて、会社内で承認されたルートを経て担当者が押印していることが通例です。

電子契約の場合も、契約書ドキュメント末尾に代表取締役社長名を記載するも、実際に承認ボタンをクリックするのは、担当者でもよいのではと思う方も多いようです。

 

しかし、紙契約と電子契約の場合、重要な違いがあります。

紙契約の場合、署名押印者名と、印鑑に書かれている名前が一致します。代表取締役水町雅子と書かれていて、代表取締役印が押印されています。

これに対して、電子契約の場合、紙契約の印鑑に相当するのが電子署名となり、立会人型の場合はメールアドレス認証を経て承認ボタンをクリックする人になるわけですが、署名押印者は社長なのに、実際にボタンをクリックして電子署名が付されるのは担当者となってしまい、人物が一致しません。紙契約で例えるなら、代表取締役水町雅子とプリントされているのに、その横の署名欄又は押印欄に「難波舞」など別人の名前が書かれている状態です。

 

そして、立会人型電子契約の場合、実際に電子証明書を使うのは電子契約ベンダーではあるものの、契約当事者指示を経て契約当事者本人の電子署名となるわけです。そうすると、本来、会社として法的意思を表示できるのは代表取締役等であるから、代表取締役等の物理的署名押印や電子署名が必要なのに、担当者メルアドで処理してしまうと、担当者の電子署名になってしまうわけです。

加えて、立会人型電子契約の場合、本人であることを確認しているのはメールアドレス認証であったり、多要素認証であったりしますが、その本人確認されている人は承認ボタンをクリック等している人なわけです。つまりこの場合、担当者の本人確認しか出来ていないわけです。

そうすると、会社としての法的意思なのかどうかが不明瞭になってしまう危険性があると思います。

 

なので、立会人型電子契約をする場合、担当者メルアドのみで契約するのはやめた方が良いと私としては考えます。そして、私と契約される方におかれましては、担当者メルアドで電子契約することはできませんので、その場合は紙契約でお願いさせていただきます。

*1:代表取締役社長名での契約でない場合も当然ありますが、いったん簡略化のためにこのように記載。

感想『はじめの一歩を踏み出そう』マイケル・E. ガーバー著

はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術 | マイケル・E. ガーバー, Gerber,Michael E., 喜浩, 原田 |本 | 通販 | Amazon

この本、素晴らしいです。本当にすごい。

弁護士として独立したはいいけれども、日々の仕事に追われ、かといって組織運営する能力も全くなく、自分でどうすればいいかわからず、途方に暮れる日々の中、でも、こういう悩みって、ベンチャー企業でもあるだろうし、多くの業種にある悩みだろうし、何らかの本がきっとあるはずと思い、ただどういう本を読めばいいのかわからず、いろいろ悩みましたが、たまたま見つけた本でした。これは本当に素晴らしい本でした。知るきっかけを与えてくれた方、この本を書いてくれた方に心から感謝したいです。そのような、本当に素敵な本です。この本との出会いに感謝したくなるような気付きを与えてくれるような、素敵な本です。

 

「起業家」「マネージャー」「職人」の3人格

  • ダイエットしようとして自分の中の「やせっぽち」と「太っちょ」が戦うように、一人の人間の中に「起業家」「マネージャー」「職人」の3つの人格があり、それらの調和がとれた時に驚くような能力が発揮できる。
  • 典型的なスモールビジネスの経営者は、起業家タイプ10%、マネージャータイプ20%、職人タイプ70%
  • 起業家がビジネスを立ち上げても、マネージャーや職人がいなければ、あっという間に破綻してしまう。かといってマネージャー中心の事業だと、管理仕事が増えるばかりで、何のために管理しているのかがわからなくなってしまう。かといって職人主導だと、次の朝起きてもっと働こう、次の朝も、またその次の朝もと倒れるまで続けてしまう。
  • 起業家は事業全体の大きな絵を描く仕事をする。私の周りにはチャンスがあふれている。これを活かすのに一番いい方法は。私の夢を実現するような事業。人に任せても成功する事業。一度買い物に来た人なら何度でも足を運んでくれるような事業。さあ、どんな事業を始めればいいのだろうか。
  • <感想>たしかに起業家というとジョブスみたいな人を思い浮かべてしまうけれども、世の中の多くのビジネスは、個人事業主というか一人親方というか、そこから始めるわけで、そうすると必然的に職人タイプが多くなるわな。弁護士なんてまさに職人タイプでやっている人ばかりだろう。

幼年期

  • 自分のやりたいことが誰にも邪魔されずにできる。喜んで働く。そして一日も休むことなく働くようになる。他の事をしているときも事業の事が頭から離れなくなり、仕事を中心に生活が回り始める。職人として商品を作るだけでなく、仕入れ、販売、発想の仕事もこなさなければならず、たくさんのボールを自在に操る大道芸人のような才能を発揮している。
  • 限界を超えはじめる仕事量。雑用に追われるばかりでストレスがたまって、仕事そのものが面白くなくなってしまう。
  • きみの能力や時間を切り売りしているんだ。このままでは、君の能力や時間の限界以上に、事業を広げることはできない。
  • <感想>全くその通り。職人として仕事するのが楽しくて、楽しくて、独立っていいものだなと思うわけで。私は、「自分の思った通りに、思いっきり仕事がしたい」と常々思っていて、それはやはり自営にならないと無理だという結論から今の道に来ている。だから職人タイプなわけだけど、このままでは仕事に追われて、限界量は既にある意味超えている。

青年期ー人手が足りない

  • 人を雇っても、マネージャーの役割を放棄すると、人が思うとおりに働いてくれない。そこで社長が現場に出て働くことになる。権限の委任ではなく管理の放棄なわけである。そして、現場に舞い戻り、再び天才的な大道芸人としての活躍が始まる。
  • 働いてばかりで忙しい。せっかく給料を払って人を雇っているのに、全ての仕事を自分でやろうとして、社長が働けば働くほど従業員の仕事がなくなり、従業員は働くなり、社長は自分が働かなければいけないと思い、従業員の仕事に口をはさむ悪循環に陥る。
  • 大道芸人の生活に戻ってしまったら、絶望的となり、この状況から抜け出すためには、「起業家」と「マネージャー」の人格を呼び起こすことが必要。
  • 「手ごろなサイズ」を超えて成長するためには、職人としての能力だけでは無理。事業を縮小して幼年期に戻るか、倒産するか、この状況でサバイバルレースをするか。
  • 覚悟を決めれば、サバイバルレースを続けて勝ち残ることはできる。ただ、どんな仕事でも自分で対応しなければならないし、どれだけ頑張っても状況はいっこうに改善しない。
  • 従業員を管理しないといけないのに、盲目的に信頼して、失敗を繰り返す。信頼関係はお互いをよく知ることで築かれる。知るためには理解しなければならないし、理解するためには相手の人柄や行動パターン、持っている知識や興味範囲を知らなければならない。盲目的に信じることですべてを運に任せることになる。役割分担を決めなければならない。
  • 将来構想を文章としてまとめる。心の中のもやもやしている計画に具体性をもたせることができる。
  • 「エリザベス(過去の従業員)をどうすればよかったの?」 特定の人物がストレスの原因になっていて、その問題さえ解決できれば、他の全ての問題も氷解するように、職人タイプの経営者の誰もが思っている。不注意から、他の人の感情を傷つけてしまうことはよくある。「エリザベスに何をするべきかではなく、将来のエリザベスたちに何をするべきかだ」
  • <感想>すべてがおっしゃる通りですね、という感じ。はい、私は確かに大道芸人状態でサバイバルしていますね。マネージャー人格が全く働いていないから、こういうことになるのですね。私の場合、職人気質は強めですが、起業家気質もあるので、問題はマネージャー人格がさぼっているのですね。まあ、大企業でも公共団体でも、起業家気質も職人気質もマネージャー気質もないところはよくありますが、そんなことは今更どうでもよく、自分が自分の仕事と人生をどうしていくか、そのために、自分に足りないところをしっかり見つめ、自分の能力を更新して、マネージャー人格をきちんと頑張るべきなのですね。なんとすばらしい教えを与えてくれる本なのか。

 

 

 

ほか、気になった記載

  • 成功した経営者は、大切な知識や情報を従業員と共有するために多大な努力を費やしている。彼らが伝える才能に恵まれているということではない。すべてを言葉で表すことは困難だろう。しかし、言葉の裏側にあるビジョンや高邁な目標、優れた倫理感が、経営者の体や声から滲み出すように従業員へ伝えられるからこそ、彼らは成功を収めているのである。
  • 事業が失敗するのは設定した目標が高すぎたからではない。電話でのやりとり、顧客と営業担当者の関係、出荷の手続、レジでの応対など事業を構成する様々な要素の中に、失敗の原因が潜んでいる。むしろ、隅々などの気配りが、事業を成功させる勇逸の方法であることを、高みを目指す経営者は直感的に理解しているのだろう。
  • 極限状況を生き抜くために、F1ドライバーの反射神経も、ヘラクレスの筋肉も、アインシュタインの頭脳も必要ない。ただ、なすべきことを知ればよいのである。
  • 毎年100万人以上が会社を立ち上げる一方で、1年目に40%の会社が、5年間では80%以上が姿を消している。次の5年で残りの80%が姿を消す。
  • ポイント1:大半の起業家が失敗に終わる理由を知る
  • ポイント2:成功率の高いフランチャイズビジネスから学ぶ
  • ポイント3:一流企業のように経営する
  • ポイント4:毎日の仕事で実践する

<感想>

大好きな仕事が自分の思うようにしたいように徹底的にできる。何たる幸せか。これを目指して独立したわけである。本当に幸せ。

ただ、大企業や国にいた時とは違い、驚くようなクライアントもいる。無料でなんでも頼んでこられる方など。それは、見る目を養えばよく、解決できるといえばできるが、どんどん仕事は増えていく。雪だるま式に増えていく。それなのにさらに舞い込んでくる雑用。私は雑用が極度に苦手なのに、雑用の量が大量に降り注いでくる。

普通の弁護士はどうしているのだろうかと思う。誰かを雇うということなのだろう。ただ、私は雑用も苦手だしマネージメントもできず、組織運営能力がない。そして、自分の思う通りの仕事をしたいという意思だけ強く、ひたすら自分の仕事をやっていく。もはや空中で10個のボールを落とさないように必死で操っている大道芸人状態で、極限に近い状態を何年もやり続けている。

自分の何がいけないんだろう、なぜこんな状態なんだろう、みんなはどうやっているんだろう、あのときどうすればよかったんだろう、私が悪いんだろうか、相手が悪いんだろうか、何が悪いんだろう、どうしたらいいんだろう。さらに理不尽なことが襲ってきたりと、もうどうすればいいか全くわからない。ただ、仕事はいっぱいあるので、空中で10個のボールを落とさないように必死で操り続けながら、悩み続けている。

そんなときにこの本に出会った。言われてみれば当たり前のこと。そう、王道解決である。当たり前なんだけど、もう何が何だかわからなくなっていたわけである。書かれている一言一言、全くその通りとずばずばっと突き刺さる。

この本を読んで、「え?でも結局何をすればいいの?」と表面上は思いつつ、心の中ではよくわかっていた。目の前のやらなければいけないことに振り回されすぎている。しっかり自分の仕事を、自分の人生を、マネージしなければならない。それはほかの誰でもない、私の仕事である。

稀有の人物が乱世を制して世を治めても1代で終わってしまったように、普通の将軍が運営できる徳川幕府が200年以上続いたように、マクドナルドが世界各国にあるように、大事なことは仕組化。そう考えると、フランチャイズビジネスってすごいな。考えた人、頭良すぎないか。

世の中にはいくらでもチャンスが転がっている。アイディアは無限大。その前に、まずは自分の仕事を自分の人生を自分の力でマネージしよう。自分自身でどう仕事したいのか、どんな仕事がしたいのか、どう生きたいのか、しっかり自分を見つめて、考えていかなくちゃ。舞い込む仕事を次から次へと対応しているだけでは、大好きだった仕事に振り回されているだけ。仕事が私を管理している状態。そうではない、仕事を自分自身でマネージするのだ。さあ、起きよ、私の中のマネージャー。

言われてみればごくごく当たり前のことに気づかせてくれた、素晴らしい本。「〇さえやれば解決」なんてことはないんだ。当たり前だ。それは詐欺でしょう。結局、王道に戻るわけ。でも、その王道が見えなくなってしまった。日々の空中ボール10個に気を取られ、もはや王道すら見えなくなった状態に、しっかりとした気付きを与えてくれる素晴らしい本です。