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2015-08-21

女性のレッドアクションとやま 第三弾のお知らせ

 女性のレッドアクションとやま第三弾は、8月29日土曜 11時より富山駅前 CIC前の広場で行います。


みなさま赤い物を身につけて、お気軽にご参加ください。男性の方、初めての方、大歓迎です。



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安保法案廃案を求めて、女性グループ、レッドカードを郵送

 KNB 北日本放送で、タイトルのようなニュースとなり、女性のレッドアクションとやまの「レッドカード」を集めて国会議員に意見を届ける活動が紹介されました。サイトにあがっています





 ただし、主な意見として、「自民党さん、見損なった、次の選挙では入れません」という意見も多かったのですが、それはスルーされました。

そこで、こちらの発表資料を以下に添付して、お知らせします。



 2015年8月21日県政記者クラブ発表資料  女性のレッドアクションとやま実行委員会

自民党国会議員に対するレッドカード

——女性のレッドアクションとやまに寄せられた安保法案反対の意見——


1. レッドカードとは

 レッドカードとは、国会で私たちの声を代弁して安保法案の審議に当たる富山県選出自民党国会議員に対して、選挙民である私たちが安保関連法案に反対している理由や意見をカードに書いて、直接それを議員に届けるツールです。

 富山県選出国会議員で、安保関連法案に衆議院で賛成した自民党議員は、田畑裕明(富山1区)、宮腰光寛(富山2区)、橘慶一郎(富山3区)の3氏。今後、参議院で賛成すると見られているのは、野上浩太郎、堂故茂(いずれも富山全県)の2氏。

5月31日に最初の「戦争をゆるさない 女性のレッドアクションとやま」行動を行った際に、富山で行っている行動が国会議員に届かないもどかしさを抱えました。そこで、7月25日の「戦争をゆるさない 女性のレッドアクションとやま」第二弾では、我々の反対の意志をどうやって国会議員に伝え、国会審議に反映してもらえるかを考え、レッドカードというツールをひねり出しました。

第二弾行動の七月25日、ポストに入りきらないほど集まったレッドカードは145枚。1枚には8名宛の意見が書かれており、集まった声は私たちの想像を超え、1,100筆に届きました。

意見の中には、国民を戦争に巻き込まないことが政治家の役割、という考えが多く見られましたが、そう考える人たちからは、国民の意見を尊重できない政治家にはレッドカードを渡して、退場願いたい、そう考えた方もおられたようです。

# 配布したレッドカードの実物は、別に添付

2.レッドカードを寄せた方の属性  

 記入された市町村名を見ると、地域の偏りもなく、富山市、黒部市、朝日町、入善町、魚津市、上市町、立山町、滑川市、高岡市、射水市、小矢部市、砺波市、南砺市、氷見市など県内全域からでした。ニックネームも可としたので、寄せられた声の主の性別年齢の詳細は不明。自己申告により判明したのは、8歳から92歳までの声があったこと。名前から見る限り、女性のみならず、男性の声も2〜3割程度ありました。

3.レッドカードに見る県民の主な意見

 1,100筆に及ぶレッドカードの意見は、安保法制に関するものだけでなく、平和憲法や平和とは何か、沖縄辺野古の新基地問題、脱原発、「慰安婦」問題など多岐に及んでいました。

 以下では、主な意見として3つの方向の具体的な意見をご紹介します。


1)悲惨な戦争を体験したからこそ、子や孫に戦争させるわけにはいかない

・ 「母親から戦争の苦労話を聞かされてきたから今の平和をなんとしても守りたい」

・ 「10歳で終戦になった。戦中戦後の生活は空腹と不潔の思い出ばかり。あの時代には戻りたくない」

・ 「私は戦争体験者。戦時中、物が言えなかった、家が空襲で焼けた。ひもじい子ども時代を再び、子どもや孫に体験させたくない」

・ 「私の父は戦死したのだから、もう絶対絶対、戦争はダメ」

・ 「私の父は戦争では死ななかったが、経済統制で商売できなくなりおまわりさんに捕まって自殺を図り寝たきりに。戦争は絶対にダメ。自民党の皆さん、お願いです、この法案を通さないでください」


2) 国民を戦争に巻き込まないことこそ、政治家の役割だ

・ 「積極的平和主義は、武力を使ってすることですか」

・ 「武力で平和は守れない。当たり前のことがわからない人に政治は任せられない」

・ 「何事も暴力で解決しない社会を」

・ 「あなたがまず、戦地に出かけて下さい」

・ 「平和の意味を学んで下さい。武力より外交で問題を解決していこう。」

・ 「日本国民を守るためには、どこの国とも仲良く、少々損をしたっていいではないか。戦争をして原発にミサイルでも撃ち込まれたどうするのですか」

・ 「政治家の仕事は、国民を戦争に巻き込まないことが第一です」

・ 「私のこどもや孫を戦争に巻き込む法案はやめてほしい」

・ 「戦争で最初に死ぬのは、弱者です」

・ 「戦争を美化すること、戦争を金儲けの道具にすることを止めさせよう!」

・ 「誰も侵略のためと戦争を始めません。『自国を守るため』といって始まるのです!」

・ 「ある日、朝起きたら戦争が始まっていたということがないように」

3) 自民党さん見損なった、次の選挙ではあなたに入れません

・ 「自民党の中でもこれまで戦争に反対の立場で頑張っていた人もいるのに、なぜ安倍首相にみんなモノが言えないのですか。」

・ 「自民党、昔は良心的な人も多かった。今の人は良心どこへやったの?」

・ 「議員の皆様、本当に安保法案に賛成ですか。自分の子どものことを考えていますか?」

・ 「●●さん(国会議員名)、見損ないました」

・ 「あなたには投票しません」「次の選挙は、自民党に入れません」

・ 「アベ首相、即刻退場。アナタもね。」

・ 「選挙の時だけ頭を下げるのはよしてください。平和の願いを政治に生かしてください。」


 

2015-07-20

戦争を許さない女のレッドアクションとやま第二弾 7月25日

 戦争を許さない女のレッドアクションとやま、第二弾を、7月25日午前11時から富山駅前CIC前広場で行います。なにか赤いものを身につけてアピールします。お友達に声かけあってご参加ください。

 

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 手作りのプラカードをもってきてください。また、富山県選出の国会議員にレッドカードをわたします。皆さんそれぞれ思っていることを書いて、国会で私たちを代表して立法に当たる県選出国会議員に渡しましょう。

 ちなみに、富山県選出国会議員で、安保法制に賛成している自民党の議員は、富山1区に該当する市町村にお住まいの方は、田畑裕明議員(衆議院)、野上浩太郎議員(参議院)、堂故茂議員(参議院)、山田俊男議員(参議院比例)の4名あてとなります。

 また富山2区に該当する市町村にお住まいの方は、宮腰光寛議員(衆議院)、野上浩太郎議員(参議院)、堂故茂議員(参議院)、山田俊男議員(参議院比例)の4名あてとなります。

 富山3区に該当する市町村にお住まいの方は、橘慶一郎議員(衆議院)それに、野上浩太郎議員(参議院)、堂故茂議員(参議院)、山田俊男議員(参議院比例)の4名あてとなります。

 ですから、いずれにしろ、同じ内容を4枚書いていただく必要があります。

 このほか、参議院議員では、維新の党の柴田巧議員、社民党又市征治議員もおられます。そちらへの激励という形もいいかもしれません。



 下記にそのフォームを添付します。ダウンロードして使ってください。なお、書かれたものは当日ご持参下さい。

また、来られない方は、7月24日までに、<suzuransakura@gmail.com>あてに送って下さい。当日届けます。

 

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2015-07-18

奥野達夫さんのこと

 少し日がたったが、奥野達夫さんが亡くなられたということをテレビのニュースで知って、びっくりした。

 奥野さんは、南砺市立福光美術館の館長であり、もろもろ社会に貢献されてきた方だ。南砺市のお生まれで、私が生まれたところのほんの対岸の地のご出身だとご本人から聞いて、どこか近しさを感じるところがあった。


 拙ブログの福光と棟方志功でも書いた愛染苑は、福光美術館の分館であるが、福光美術館であれ、愛染苑であれ、土地に根付いた、格好つけない風情が愛すべきものと映っていた。


 『万華鏡』という写真で綴るユニークな雑誌が富山にあるが、その発行にも関わっておられた。その「古志の人の書斎」(105号、2000年)という特集の際に、「聞き書き万華鏡」というコーナーで私の書斎(書斎というのもおこがましい風情のものだが、、)について、本田恭子さんが取材して聞き書きをしてくださったことがあった。ご縁のない雑誌からの取材に不思議に思ったが、それも当時、ほとんど面識のなかった奥野さんのご紹介だったと聞いた。


 近年は、魚津の米蔵の会を支える活動もなさっておられた。米騒動について考えはじめた初期に書いたブログ記事に、奥野さんと思われる方がコメント欄に書き込みをしてくださっただろうことも忘れがたい思い出である。


 こう見てくると、奥野さんは、富山の文化的な活動を、根っこの部分で地味にも支えて来られた方だと思う。奥野さんとは、考えが異なることはあったが、恐らく思いの強さから来ることであり、いつかゆっくりと語る機会が来れば、おもしろい話ができそうという気もしていた。

 だから、なくなられたというニュースに触れ、もうそういう機会は来ないのか、とちょっとがっくりした。言葉でお伝えする機会を逸してしまったことを残念に思うとともに、冥福をお祈りしたい。

2015-03-08

「ありがとう」か、「ごめんなさい」かの違いーー日独の戦争への反省の仕方

元北陸大学教授・田村光彰さんの「戦争の犠牲者とは誰か」(『北陸中日新聞』2015年3月6日)は、ドイツのワイゼッカー元大統領を悼む寄稿である。


田村さんは、国家が靖国神社において英霊に「ありがとう」と感謝をする日本と、「犠牲者とは誰か」を心に刻むように語り、犠牲者に「ごめんなさい」と謝罪するドイツとを対比させ、そうした行為の意味するところを私たちに問いかけている。



英霊に「ありがとう」と感謝する行為は、いいことに対して行うのであるから、繰り返される恐れがある、というのだ。「戦没者を褒めることやありがとうは次の戦死者を想定し、『後に続け』につながる危険性」があるという宗教学者の菱木政晴氏のことばを紹介している。



そして、「国家は、英霊として「ありがとう」と感謝するのではなく、まずもってドイツのように、「ごめんなさい」と謝罪するべきである。謝罪は悪いことに対して行うので、繰り返さない決意となる」という。



田村さんの寄稿記事により、「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも目をふさぐ」というワイゼッカー演説の意味を改めて納得した次第である。

2015-01-08

アンドルー王子報道のsex slave を「性的関係」と訳した日本のメディアの人権意識


この記事を読んで、今回のアンドルー王子の売春騒動に関するニュースの英語版と日本語報道のギャップに感じてきた違和感の原因がわかった。そして、同時に、日本軍「慰安婦」問題に対する、国際社会の反応と日本国内の反応のギャップもさもありなんと納得できた。



図らずも、アンドルー王子の事件が日本で報道されたことで、sex slaveが問題の核心とされてきた日本軍「慰安婦」問題が日本国内ではアンドルー王子事件の被害者のケース同様に、理解されていないだろうこともなんだか納得できる気がした。


上記記事が引用しているように、海外の報道では、”sex slave”という表現が多く使われていた。インディペンダント、テレグラフニューヨークタイムズしかり。


しかしながら、日本の報道では、なぜか「性奴隷」という表現は目にしなかった。私はそれにずっと違和感を感じていた。どうしてだろうと。


日本では強制売春そのものには全く注意が払われず、ただ売春強要された女性が未成年であったということだけが論点になっているわけです。「淫行」や「少女と性的関係」というタイトルはそれを良く物語っています。

「だれかの妄想はてな版」が書かれているように、日本ではこの女性が「強制売春」の被害者であったことが抜け落ちているか、軽く扱われているのだ。単に、少女と「性的な関係」をもったことがアンドルー王子の過失であったかのように。


だが、それは違う。少女の意志に反して少女を継続的に拘束し、売春行為を強要したから、それを性奴隷状態だとして、”sex slave”という表現が用いられたのである。


ちなみに、「性奴隷制」とは、「性の自己決定権のない状態に人を置き、その人に他の人の性の相手を強制する制度のことです。自由を奪われ、モノとして扱われ、無権利状態に置かれていることが指標となります」(吉見義明ほか編『「慰安婦」・強制・性奴隷』70−71ページ)。


日本軍の「慰安婦」制度でいうなら、「軍隊が女性を継続的に拘束し、軍人がそうと意識しないで輪姦するという、女性に対する暴力の組織化」(吉見義明『従軍慰安婦』231ページ)していたことをもって、sex slave 性奴隷という表現が用いられたわけである。


今回の事件でも、少女が意に反して性行為を強要された、しかも継続的に強要されていたという状態であるからのsex slave表現であったのだろう。どのメディアもそれを使っていることから、そうした認識が共有されていることがわかる。


しかし、今回日本の多くのメディアが、未成年の「淫行」と表記したことから、「意に反した性行為の強要」を「女性への重大な人権侵害」とは認めていないことが、はからずも推測できる。これは、従軍「慰安婦」問題におけるもっとも本質的な部分を理解できていないということにもつながる。「女性の人権」に関する国際社会と日本のとらえ方の溝は深いなあと暗澹たる気持ちになった。


国連で「性奴隷制」という概念が公式用語として使われるようになったのは、1993年6月のウィーン世界人権会議に遡る。ウィーン宣言では以下の文言が入り、女性に対する暴力に関する宣言を採択することを望み、各国に宣言に沿って女性に対する暴力と闘うように強く求めた。今から20年以上も前のことだ。


>>武力紛争の状況における女性の人権侵害は、国際的人権の基本原則および人道法の侵害である。特に殺人、組織的強かん、性奴隷制、強制妊娠を含むこの種のあらゆる侵害には、格別に有効な対応が必要である。


解決が迫られる「慰安婦」問題は、よく言われるような韓国との間だけの外交問題にとどまるものでは全くない。国際社会は、「女性の人権」問題として注目しているのである。日本国内での、女性の人権に対する認識を改めることから始めていく必要がある。アンドルー王子の一件がそのことを強く教えてくれている。

2014-12-28

朝日新聞の第三者委員会報告から欠落している「女性の人権」

 一度ツイートしたことを羅列したにすぎませんが、朝日の第三者委員会報告をぱらぱら見ていて思ったことを書き留めておきます(リンクだけつけました)。


 10月9日に「「「朝日新聞の慰安婦報道について検証する第三者委員会」についての研究者・弁護士の要望書 」(呼びかけ人・林博史氏ら)が出された。それは、軍の管理下で女性たちが深刻な人権侵害を受けたことが問題であるという考えに立っていた。


そして以下のことを第三者委員会に要望した。第一に、この問題の専門家がいないこと、第二に、国際人権に関わってきた法律家や人権NGOの方々が入ってないこと、第三に女性が委員の中で1人しかいないこと、等を改善するようにというものだった。


この度発表された朝日新聞の第三者委員会報告では、「女性の人権問題」として論じられていないと、唯一の女性委員である林香里氏が述べている。今回の報告にある参考資料リストにもヒアリングリストをみても、国内の女性専門家・関係者およびその書物は入っていない(アジア女性基金関係除く)。



また、林委員も述べているが、委員会に「女性の人権問題」として「慰安婦」問題を研究している研究者がまったく入ってない。参考資料リストを見ても、女性の人権問題という視点が入ってないことが歴然としている。



ヒアリングにも、参考資料リストにも、国内の女性研究者や運動家が取り上げられないのは、偏っている。さらに、アジア女性基金に関しての資料・文献は同基金推進側のものに一方的に偏っており、それを批判している被害者支援団体や研究者のものは入っていない。偏った報告だと言わざるを得ない。



同報告では、「女性の尊厳や人権という立場に過剰に寄り添うことによって、現実的な解決策を遠ざけている印象は拭えない」(岡本・北岡委員)とまとめている。これは「女性の人権問題」だと、問題解決しないと言っているかのようだ。



現実的な解決とは、被害にあった女性たちの尊厳や人権が回復するということなのではないか。この報告書を読む限り、第三者委員会は、単なる外交問題とか国益とかいった抽象的な次元でのみとらえられている感が拭えなかった。これは当事者を置き去りにした議論であり、むしろ解決は遠のくと思う。



岡本・北岡委員は、朝日新聞が「女性国際戦犯法廷」に肩入れしていると批判する一方、「アジア女性基金」については、「責任回避の方策」と批判的にみているとして非難する。女性たちが被害者に寄り添い行った女性戦犯法廷をけなし、アジア女性基金を肯定する路線は、まさしく「女性の人権」否定だ。



結局のところ、私も賛同人に名を連ねた「朝日新聞の慰安婦報道について検証する第三者委員会」についての研究者・弁護士の要望書」(林博史氏ら呼びかけ人、10月9日)の要望は一顧だにされなかったに等しいことが判明したのである。黙っていてはいけないと思う。

また報告書を読み直した後に、ちゃんとしたコメントをまとめられたらと思っています。

2014-10-05

北陸中日新聞・文化面の寄稿記事とコリアプロジェクト@富山10/18での松浦晴芳さんの講座

 北陸中日新聞【論壇】問われる社会のかたち 排外主義運動北陸でもという寄稿記事が掲載されました。中日新聞のサイトにもあがっており、ちょっとびっくりしました。

 

 8月23日にコリアプロジェクト@富山で話した「ヘイトスピーチと排外主義運動」という報告をまとめたものです。北陸版掲載ということで、北陸における運動の状況についても付け加えています。

 コリアプロジェクトでは、10月18日(土曜)13:30より松浦晴芳さん(教科書ネット)による「女の目でみる東学農民革命――日清戦争時の農民のたたかいの跡をたどって」があります。場所は、富山県民共生センターサンフォルテ308号です。こちらもみなさま奮ってご参加ください。

 

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 その後の予定もこちらにあります。

 ちなみに、これまでのコリアプロジェクトの活動もリンクしておきます。この活動は、2010年に日韓併合から100年を期に、富山に生きる私たちを軸に、過去に隣国韓国とどのような関係を持ち、未来をどう拓こうとしているのか、見・聞き・知り、考え、行動するコリアプロジェクトとして生まれました。


 第一期活動(2010年)に始まり、第二期活動(2011年)第三期活動(2012年)第四期活動(2013年)と経て、今年は、第五期です。今期については、facebookでの発信となっっています。



 


 

2014-09-28

佐藤卓己氏から落ちている、政治権力の報道介入という視点

 朝日新聞叩きに際し、安倍首相をはじめとする政治権力が「慰安婦問題の誤報によって多くの人が苦しみ、国際社会で日本の名誉が傷つけられたことは事実」とし、「“安倍政権打倒が朝日新聞の社是だ”と名指しで批判」などと朝日新聞を名指しで批判したり、その報道に注文をつけている。一方、こうしたメディアへの政治権力の介入の事態については、一部ジャーナリストを除いて、多くの新聞社やテレビ局からは、問題点の指摘や、真っ正面からの言及などが、ほとんど見られないように思う。私が知らないだけならいいのだが、研究者からの問題提起も少ないように思えてならない。


 朝日新聞をめぐる状況を見ていると、悲しいかな、1918(大正7)年米騒動時に「大阪朝日新聞」に対して起きた白虹事件を思いおこさざるを得ない。白虹事件は、朝日新聞が政治権力に屈服してしまい、それ以来、朝日新聞をはじめとする新聞が「その存立をかけて権力と闘うことの困難」(佐藤卓己)を生じさせたエポックメイキングな筆禍事件である。


 白虹事件とは、1918年8月25日『大阪朝日新聞』が米騒動の記事を差し止めた政府を弾劾する、言論擁護内閣弾劾関西新聞社通信社大会について報じる際に、「白虹日を貫けり」という字句があることを理由に、寺内正毅内閣が『大阪朝日』を新聞紙法違反で告訴した事件である。


というのも、当時の『大阪朝日』は、度々の発売禁止処分にもかかわらず、政府の言論弾圧を罵倒し、厳しく政府を追及していた急先鋒でった。(安倍首相が現在の朝日新聞を「安倍政権打倒が社是」とみなすのと同様に、当時の政権からすれば、『大阪朝日』は最も激しい政府批判をする存在だった)。そこで政治権力は、朝日新聞を発行禁止にまで持ち込もうと画策した。現在も「朝日を潰せ」「朝日を廃刊に」のかけ声が聞かれるのだが、、。

 

 米騒動を契機とした白虹事件により、『大阪朝日』は密かに権力と取引し、「不偏不党」を隠れ蓑として、政治との癒着を抱えて資本主義的企業への道を邁進することを選んだ。ゆえに、白虹事件とメディアについては、有山輝雄は「白虹事件は、日本のジャーナリズムにとって最大の転換点であり、現在のジャーナリズムをも根幹のところから緊縛していると言える」(有山輝雄『近代日本ジャーナリズムの構造―大阪朝日新聞白虹事件前後 』東京出版] 9頁)と、「不偏不党」といういわゆる現代ジャーナリズムの基本が、実は、政権との癒着によって成立したものであることを明らかにしている。


 この事件について「言論の自由」という点から見ると、大きな課題がある。

 朝日新聞自体も、政府の弾圧について紙面で報じることは一切なく、他の新聞社も、政府の言論弾圧を、単に、有力新聞社と政府との関係として処理するにとどまり、普遍的な「言論の自由」の問題としてとらえ、国民全体の問題として提起していくところはまったくなかった。みな沈黙したのであった(詳しくは、上述の有山輝雄本、176-305頁を参照)。

 もちろん、現在と当時は異なる。当時の新聞は讒謗律(讒毀・誹謗に対する罰則)と新聞紙法による統制下にあった。政府から「安寧秩序を紊」すと判断されると、発売禁止や、発行禁・停止命令を受けることも少なくなかった。それでも、多くの新聞は政府批判を行っていたのだ。だが、最も勢いがあり、政府批判が激しかった『大阪朝日』すら政治権力に屈服してしまうと、白虹事件以後は、どの新聞も時の政治権力と闘えなくなってしまった。その後、1925年の治安維持法をはじめと戦争への道を雪崩打って進んでいくことは、ご存じの通りである。



 閑話休題、朝日の事件が起きて以来、白虹事件を取りあげるの右派であり、そのため、政府の弾圧に関する部分が抜け落ちていることが多い。右派が都合よく切り取っているのは、まあそうだろうなあと思うところであるが、最近気になるのは、メディアや社会学などの研究者が右派に甘言を弄しているかのような文章を書いているのを見ることがあり、目を疑っている。

 たとえば、メディア史研究者であり、白虹事件などメディアへの政治弾圧の歴史を誰よりもよく知っているはずの佐藤卓己京都大学教授(メディア史)が、9月26日「東京/中日新聞」の「論壇時評」にて、「朝日の誤報問題」という題でこの問題を取りあげているのを見て、驚いた。

 そこでは、『正論』や『WiLL』『Voice』などでが「朝日新聞炎上」や「朝日『従軍慰安婦』大誤報」などと朝日新聞批判で足並みを揃えていることをもって、「逆に朝日新聞の論壇における影響力を証明している」などとこの問題をどの視点から見ているのだろうかと言いたくなるような呆れたスタンスで評論している。そこでの佐藤氏のの結論も奮っており、「客観報道」の理念でキャンペーンを展開する戦後ジャーナリズム総体を問題視し、こうした「戦後報道の構図を変えよ」と述べているのだ。


 だが、メディアが「客観報道」に老い込められたのが1918年朝日新聞への政府の白虹事件を口実とした報道弾圧であったことにはまったく触れることはない。佐藤氏はかつてはこのように書いていた。著作を引用しよう。なお、同書は、私が持っている2008年刊行分で8刷とあるくらい、現代史のテキストとしてよく読まれているようである。「歴史とは事実の記述である以上に、その解釈である」(頁)とも記されている。

(「白虹事件」後に)「『大阪朝日』は編集幹部に引責辞任させ、12月1日「近年巳に不偏不党の宗旨を忘れて偏頗の傾向を生ぜし」の反省社告を掲載した。ここに報道の「不偏不党」が編集綱領として明文化される。(中略)

一連の出来事は、巨大新聞企業がその存立をかけて権力と闘うことの困難を、また「大正デモクラシー」の表層性をも物語っている」(佐藤卓己

現代メディア史 (岩波テキストブックス)

現代メディア史 (岩波テキストブックス)

岩波書店、1998年、90-91頁)


 佐藤氏は、「客観報道」というスローガンが、政府のメディア弾圧により妥協的に作られたものであることを自著で明記している。「客観報道」や「不偏不党」へとメディアが追い込まれたのは、時の政府のメディア弾圧によるものであることを佐藤氏はよく知っている。しかし知っているのに論じない。そうした背景を重々承知の上で、そうしたメディア弾圧の再来にも見える朝日新聞への介入事件を取りあげ、朝日新聞の影響力の大きさを示している、などと空とぼけた評価をしているのは、どうしたことだろうか。

 

 さらに、佐藤氏は、9月28日「産経新聞」にも登場し、「「誤報欄」常設のすすめ」を書く。新聞が生き残るために「「誤報欄」常設が有効だ。自社記事はもちろん他紙も含めて厳しく検証し、速やかに修正を加えていくことは、必要な保守サービスである。」などと述べている。

メディアへの政治弾圧の歴史に詳しい学者が朝日新聞叩きの急先鋒である産経新聞に書くのは、「誤報欄」の設置の必要性という、そんなちっぽけなことでいいのであろうか。大いに疑問である。


 現代史の研究者である佐藤氏には、現在起きている事象を歴史家の視点から解釈していただきたいと切に願う。

2014-09-22

慰安婦問題、ピンチをチャンスに変えよう!

 朝日新聞が8月5日「慰安婦問題を考える」特集で、過去の吉田清治証言に基づく記事を取消して以降のメディアの朝日新聞叩きは異常である。産経新聞は、ずっと慰安婦問題で論陣を張ってきているからまあそうだろうと思うが、これまで慰安婦問題にそう熱心でなかった新聞や週刊誌、月刊誌などあらゆるメディアが総出で朝日新聞の記事取消騒動に乗じて、朝日新聞が記事を取り消したゆえに、「慰安婦問題は捏造」だったという言説をまき散らしている。これについての反論は、wam女たちの戦争と平和資料館事務局長の渡辺美奈さんによる

「論点1:朝日新聞が世界の世論をつくったか?」を参照ください。

 しかも、それに乗じて安倍首相が朝日新聞の報道によって日本軍の兵士が「人さらい」のような強制動員を行ったかのように誤解されており、国際的に「日本の名誉」を傷つけたという言いがかりをつけ、朝日新聞に注意を促すという政治家にあるまじき言論介入を行っている。


 言いがかりだという理由は、「2007年3月の安倍総理大臣の「狭義の強制はなかった」発言」が現在の国際的な非難の原因となった、という渡辺美奈さんの:title=「論点3:では現在の国際的な非難の原因を作ったのはだれか?」を読んで頂くのがわかりやすいと思うのでリンクしておきます。2007年の安倍総理の「狭義の強制連行」否定発言により、意に反して慰安婦にされていたという事実さえも日本では否定されていることが当時の安倍総理の発言で世界に知れ渡り、それは今考えるべき女性の人権問題であることが世界に知れ渡ったと渡辺さんは指摘している。非常に明快な事実である。しかし、この事実もメディアの大合唱の前にはかき消されそうなくらいな小さな声に思われる。ちなみに、渡辺さんの主張を動画で見たい方はこちらにあります。


 安倍首相の朝日への忠告に加え、自民党からは、国会に朝日新聞を召還せよという意見も出ている。だが、こうしたメディアへの政治介入的言説に関して、野党政治家からも他のメディア媒体からも危機感を煽る声はあまり聞こえてこないように思われる。その点でも、朝日新聞問題は、非常に深刻なメディア界隈の状況を浮き彫りにしていると思う。この点は、また別途書いていきたいと思っている。


 朝日新聞の慰安婦報道やそれへの集中豪雨的批判は、拙ブログのテーマである「ジェンダー」と「メディア」の双方に関わるテーマである。「慰安婦」問題がテーマとなっている今こそ、フェミニズムが反撃する好機でもあると思うが、いまいちフェミニズム界隈での反撃が、従来「慰安婦」問題に取り組んできた一部の人たち以外に広がっていないように思えて、とても残念な気がする。そういう状況を見ると、慰安婦問題にそう詳しくないからと躊躇しているのはまずいんじゃないかと思い始めてきた。


 これから少しずつ、気になったことなどメモでも書き留めていきたい。そして、説得力のある主張については、少しでも拡散していこうと思う。危機感を共有し、対抗言論を拡散していくことが何よりも大事だと思うからだ。ピンチこそ、反撃のチャンスとしたい。

 

 

2014-06-17

自民党議員らが今国会に提出している「女性活躍」法案とは?

 今国会に、ある法律案が提出されている。「女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案」という、自民、公明の男性議員が中心になって策定し、提出されている法律案である。

重要法案が続々審議されている最中なので目立たず、話題にもならない。しかし、ツイッターで山口智美/@yamtomさんが取りあげていたのをみて、初めて法律案の条文を読んだ。一見すれば、女性の活躍を推進するための環境整備をすると謳う法案であるから、だれも反対する理由はなさそうだ。しかし、よく読めば疑問が噴出する。そして危機感が募った。これは男女共同参画社会基本法を無力化する恐れがある法案だと心配にもなってきた。


私は、『社会運動の戸惑い』にも書いたことだが、高岡市の男女平等推進条例や、それ以前の同市の女性問題に関する行動計画づくりに、90年代初めから、相当の時間をかけて関わってきた。

だから、この法案が成立すれば、女性運動が主導して、女性問題、男女平等関連の政策の根拠となってきた、男女共同参画社会基本法をなし崩しにする恐れがあると心配になったのだ。自分たちが長い時間かけて足下の困難をすくい上げそれを政策化するためにと、関わった女性政策の行動計画づくりや男女平等推進条例である。それがなし崩しに何十年前に引き戻される恐怖を感じた。


 なぜ、この女性活躍法案が男女共同参画社会基本法を無力化すると思うか、理由を挙げよう。

 第一に、その目的である。

第一条 この法律は、男女がそれぞれ自己の希望を実現し豊かな人生を送ることができるようにするとともに、社会の担い手の確保並びに多様な人材の活用及び登用により我が国の経済社会の持続的な発展を図るためには、職業生活その他の社会生活と家庭生活との両立が図られること及び社会のあらゆる分野における意思決定の過程に女性が参画すること等を通じて、女性がその有する能力を最大限に発揮できるようにすることが重要であることに鑑み、女性が活躍できる社会環境の整備について、その基本理念その他の基本となる事項を定めることにより、これを総合的かつ集中的に推進することを目的とする。


両性ではなく、なぜに「女性活躍」に絞る必要があるだろうか。ここがポイントだと思う。両性ならば、男女共同参画社会基本法の範疇になるが、それを越えた内容だからではないだろうか。一見するとそうは見えないところが、くせ者である。

「男女がそれぞれ自己の希望を実現し豊かな人生を送ることができるようにする」ことを挙げ、「職業生活その他の社会生活と家庭生活との両立が図られること及び社会のあらゆる分野における意思決定の過程に女性が参画すること等を通じて、女性がその有する能力を最大限に発揮できるようにすることが重要である」と謳う。これだけ見れば、あれ、男女共同参画社会基本法とどこが違うのか、なぜ新たに、この法律を新たに出すのか?と疑問がわき出てくるところだ。


 しかしながら、上に書いたことは、実はこの法案の「目的」ではないのだ。単に、そういう視点を持つと言っているにすぎない。そして、目的は、以下の通り。

女性が活躍できる社会環境の整備について、その基本理念その他の基本となる事項を定めることにより、これを総合的かつ集中的に推進することを目的とする。

そして、その後、国の責務や、地方公共団体の責務、事業者の責務などが続く。また、具体的には、時間外労働等の慣行の是正、女性の支援体制その他が列記されている。だが、これだって、男女共同参画社会基本法や、雇用機会均等法の範疇とも考えられよう。「女性が活躍できる社会環境の整備を総合的かつ集中的に推進する」というが、それは共同参画社会基本法の方向性であったはずだ。なぜに新法を敢えて提案しなければならないのか。

先に述べたように、敢えて「女性の活躍」に絞った基本法を策定するところに、本法案の深い意図が潜む。それは、第二条で述べられている、基本理念をみるとよりクリアになる。

(基本理念)

第二条 女性が活躍できる社会環境の整備は、次に掲げる事項を基本として行われるものとする。

一 男女が、家族や地域社会の絆を大切にし、人生の各段階における生活の変化に応じて、それぞれその有する能力を最大限に発揮して充実した職業生活その他の社会生活を営むとともに、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動について協働することができるよう、職業生活その他の社会生活と家庭生活との両立が図られる社会を実現すること。

 二 妊娠、出産、育児、介護等を理由として退職を余儀なくされることがないようにするための雇用環境の整備の推進及びそれらを理由として退職した者の円滑な再就職の促進等を行うことにより女性の就業率の向上を図るとともに、社会のあらゆる分野における指導的地位にある者に占める女性の割合の増加を図り、女性がその有する能力を最大限に発揮できるようにすること。

 三 少子化社会対策基本法(平成十五年法律第百三十三号)及び子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)の基本理念に配慮すること。


 二条の一、二については、基本的に、「それぞれその有する能力を最大限に発揮して充実した職業生活その他の社会生活を営む」や「妊娠、出産、育児、介護等を理由として退職を余儀なくされることがないようにするための雇用環境の整備の推進」など、男女共同参画社会基本法の理念と似たような文言を散りばめている。


しかし、法案二条の三項をよく見ると、「妊娠、出産、育児、介護等」の役割を有する「女性がその有する能力を最大限に発揮できるようにする」ということこそが重要だと、いうことがわかる。少子化社会対策基本法及び子ども・子育て支援法の基本理念に配慮せよ、と述べているからだ。

一項、二項とは異なり、三項は、二つの法律を根拠としているところもミソだ。しかも、これらは、具体的な法律の上位に来る基本法的性格をもつ法律である。そして、この両法は、いずれも「父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有する」ことをその基本理念として強調している。環境整備といいつも、子育ての責任は第一義的に父母にあると、父母の責任を強調しているのである。これは何を意味しているだろうか。


 この法案を読み、どうしてこの法案提出議員らは、基本理念の一及び二項に、男女共同参画社会基本法の理念に配慮せよと基本法を持ってこなかったのだろうか。なぜ、三項のみ、法律名を出しているのか。どちらが強いかというと、法律名を出した条項の方であろう。

どうもこの基本理念の三の趣旨がこの法案の核心なのではないかという疑いが強まる。この法案は、男女両性の活躍を詠った男女共同参画社会基本法では包含しない部分、すなわち、女性に絞った、女性だけが持つ特徴にポイントが置かれている。臆せず言うなら、「女性よ、子産み、子育てをしっかりやれよ」「少子化を食い止めるために、子どもを産めよ」という理念をこそ、この法案は秘めているのではないだろうか。

 この法案では、政府が新たに「学識経験者、労働者、事業者」などの意見を聴取することができるとある。現政権の考えに近い専門家に意見聴取すればどうなるか、言わなくても明かであろう。また、「実行計画を策定する」ことをも規定しており、かねてより、男女共同参画社会基本法を廃案にすることを掲げていた保守界隈にとっては、廃案を提案しなくても、事実上無力化するこの法案は、意を汲んでくれた、「御意」という感じで、まさに願ったり適ったりであろう。


 心配が募り、衆議院に電話をかけた。この法案を議員提案している議員がだれとだれか、この法案は国会でどういう状況に置かれているか、今後どうなるのかを問い合わせてみた。


 その結果わかったことは、松野博一議員を含め薗浦健太郎永岡桂子、宮川典子、藤井比早之

高木美智代、古屋範子、大口善という、自民党の議員が4名と公明党の議員3名の7名の議員が中心になって策定した法案だということだ。


 この法案の現在および今後の展開については、現在、自民と公明を除く野党6会派から趣旨説明を求める意見が出ているという。それで付託希望の内閣委員会の委員長や理事などで協議し、本会議で趣旨説明をしてから内閣委員会に付託するか、あるいは本会議での説明抜きで、内閣委員会に付託し審議するかなどを決めるのだという。電話に出た担当者によれば、野党からの趣旨聴取はスキップされることもあると述べていた。


 次に、提出された議員のサイトを覗いてみた。松野博一議員のサイトの政策を見れば、女性の活躍の社会整備には、真っ先に、「家族や地域社会の絆を大切に」することを挙げるなど、これまで男女平等や男女共同参画などで謳ってきたこととは相容れない主張が展開されている。他の方についても、男女共同参画や、女性の権利や雇用の平等などの政策に関わってこられた方を、うまく見つけることができなかった。この議員さんのサイトで政策などをチェックすると、教育再生や、強い外交などに関心を持つ男性議員らが主導している「女性活躍」の法案を提出されていることに、さまざまな疑問が生まれてくる。



中心になった松野議員のサイトでは、「特に女性の社会参加を妨げている三つの関門といわれている「出産子育て」・「親の介護」・「夫の介護」を支援する制度の強化が必要である」とあって、のけぞった。「妻の介護」や「親の介護」をしている男性が多くなっている現状からは、男女ともに役割にこだわらない働き方の環境整備こそ必要である。それにもかかわらず、松野議員の頭の中には、「女性の社会参加」しか浮かんでいないようだ。

 なぜ、女性だけ「社会参加」や「活躍」が叫ばれるのだろうか。どう考えてもおかしい。男性だって、「活躍」したいかもしれないのにもかかわらず、、。男性は働くことだけしっかりやればいいと、ご自身の日々の生活から思っておられのだろうか。


 さらに見てみると、松野議員は、文部科学省関係に関わり、教育畑に強い議員のようである。そして、「政治の最大の仕事は、国民の活力を引き出し、社会参加を推進していくことにある」と主張されているのが目に入った。ああ、そうか。女性活躍を銘打った法案を作成されたのは、女性を社会に参加させるためにもっと、「社会に参加するための基本となる知識やルールを身につけさせる教育」を女性に施そうということなのかなとすら、思えてきた。


いくら、男女共同参画社会基本法や同条例はあまり有効に機能しているとはいえないとはいえ、それを無力化する法律が新たに制定されれば、男女共同参画社会基本法はあっても意味のない法律となる。条例も含めそれを根拠として担保されてきた、男女共同参画センターなどは存立の基盤が崩されてしまうと言える。それほどの破壊力を持った法律案であるように私には思われる。



これまでこの法案について積極的に書いているのが、提出した藤井比早之議員や、保守の掲示板などと、むしろ保守側が強く関心を示したり、作りたがっている法案ともいえる。フェミニズム男女共同参画系がうっかりしている間にこれが成立してしまい、あとで後悔しても遅い。



 男女共同参画社会基本法の策定にご尽力された政治家や学者のみなさんには、関心をもっていただけたらと思う。また私が知る限り、フェミニズム男女共同参画界隈では、あまり話題になっていないようなのだが、男女共同参画センターを活動拠点として日々活動や運動に尽力されている方々も、この法律に関心をもっていただけたらと切に願う。



 私も詳しいことを知る立場ではないのに書いており、間違っていることもあるかもしれない。もっと情報をお持ちの方にはぜひいろいろと発信していただけたらとお願いしたい。

 

【追記】議員の党派を訂正します。高木美智代、古屋範子、大口善議員のお三方が公明党所属とわかりました。自民4名、公明3名と訂正させていただきました。(6月19日)


 

 

 

 

 

2014-06-07 北陸電力の脱原発株主からの提案に議決行使!

全国の九電力会社に、株主提案が出そろった

 北陸電力脱原発提案をお知らせしましたが、昨年一社だけ足並みが揃わなかった北陸電力にも提案を出したことにより、今年は、電力会社九社が揃って株主提案を出せたということのようだ(但し、電源開発を除く)。

以下、会社のウェブサイトに掲載された株主提案文をリンクで紹介します。

( )内の数字は、電力会社の株主総会への脱原発の共同株主提案者の人数。

▼ 北海道電力株式会社(48人)

この株主総会招集通知書の21ページからが脱原発の株主提案

▼ 電源開発株式会社(株主提案ができる3万株以上が組織できず)

株主総会招集通知書 株主提案は無し

▼ 東北電力株式会社(221人)

この株主総会招集通知書の44ページからが脱原発の株主提案

▼ 東京電力株式会社(336人)

この株主総会招集通知書の9ページからが脱原発の株主提案

▼ 中部電力株式会社(82人)

この株主総会招集通知書の47ページからが脱原発の株主提案

▼ 北陸電力株式会社(48人)

この株主総会招集通知書の41ページからが脱原発の株主提案

▼ 関西電力株式会社(131人)

脱原発の株主提案(脱原発へ!関電株主行動の会、京都市+大阪市+神戸市、など)

▼ 四国電力株式会社(95人)

この11ページからが脱原発の株主提案

▼ 中国電力株式会社(82人)

この10ページからが脱原発の株主提案

▼ 九州電力株式会社(59人)

この22ページからが脱原発の株主提案


なお、株主総会は各社共に6月26日(木)10時から開かれるとのことです。(どうして同じ日時なのかは不明)

この情報は、国会ロビイスト関組長のメルマガからいただきました。関組長に感謝します。

同氏のサイトはこちらです。

北陸電力に脱原発の株主提案が出た

北陸電力から、株主総会のご案内が届いた。表に赤字で「株主総会にご出席いただけない場合は、同封の議決権行使書のご送付またはインターネットによる議決行使権をお願いします」とわざわざ目立つように書かれていた。それで、あれどうしたの?と思ってあけてみると、「会社提案」と「株主提案」の2つがあり、当社取締役会は、株主提案のいずれにも反対していますと、わざわざ黄色の紙切れまでつけて、目立つようにお知らせしてきていた。

それで初めてニュースを検索してみたら、脱原発株主による提案は、北陸電力では、今年初めてということもわかった。そういえば、昨年は北陸電力だけ提案できなかったのであったのだ。一番詳しいのが、チューリップテレビだ。

その次が、毎日新聞

ところで、北日本新聞は、なぜか、役員の賞与が支給されないということとの二本立ての見出しである。何を言わんとしているのか、よくわからない記事である(購読者以外、アクセスできないと思うが、、)。

株主提案のうち、原子力発電を行わないことや廃炉本部の設置、使用済み核燃料の再処理禁止などを求めた3議案に対し、北電は「供給安定性や経済性などの観点から志賀原発を引き続き活用することが不可欠」「再処理はエネルギー資源に乏しいわが国にとって重要な取り組み」と主張。取締役と監査役の削減、役員報酬の個別開示などを求める株主提案については「現在の員数枠を変更する必要はない」「各人の報酬額はプライバシー保護の観点等から開示していない」とした。

北日本その他の記事では、どこも触れていないが、「取締役8名以内を置き、うち複数名は女性とする」という、女性を入れよという定款変更案も含まれているのだ。

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もう一つ、「役員報酬等の個別開示」もある。取締役について、個別の報酬が開示されていないのは公益企業としては合理的な理由がないものと私も思うが、会社側は、「プライバシーの保護」だとして拒絶している。



私も、議決権を2票持っている。ささやかながら、こういう形で議決権を行使できる機会を得たことは、非常に喜ばしい。このような動きにまで持って来られた株主の方々の労に感謝したい。

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(なんだか随分久しぶりにブログを更新したら、書き方を忘れかけた件)

【追記】

株主の提案の全文が読める資料がありました。こちらの41-47頁です。ぜひご覧下さい。

2013-04-08

よへさの枝垂れ桜2013

 恒例の向富士子さん宅「よへさ」での枝垂れ桜をめでるイベントが、4月13-15日と4月19-22日と2週連続で開かれることになりました。

下記は、そのお知らせです。

 五嶋直子さんの藍九谷はじめ、金屋町前掛け屋(新保ハウス)の前掛け、手作り家具GOY工房の小物などがあります。

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 なお、これまでの紹介もご参考までに。

中日新聞の「この人」でとりあげられました。

 4月5日の中日新聞「この人」で斉藤が取りあげられました。共著『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』で男女共同参画が啓発にとどまっていること、共同参画に批判的な人たちが推進活動に参加できるほどその内容があいまいなものとなっていることなど、について紹介していただきました。


 この人 男女共同参画のあり方を問い続ける 斉藤正美さん

2013.04.05 中日新聞 朝刊 3頁 3面 

 「配偶者らからの暴力、生活の困窮などで悩む女性のための新たな施策が練られていない。国も地方もやる気はあるのでしょうか」

 共著「社会運動の戸惑い−フェミニズムの『失われた時代』と草の根保守運動」(勁草書房)で、性を問わず誰もが参画できる社会づくりや性差別の解消が進んでいない現実を指摘した。男女共同参画と言っても啓発にとどまっていて、福井、富山両県では共同参画に批判的な人たちが啓発にかかわっている実態も明らかにした。

 原点は跡継ぎを産めなかったことを死ぬまで悩み続けた祖母を目の当たりにしたこと。「女として生きることはこんな苦しいことなのか」

 子育て中に「社会の窓」として毎日読んだ新聞がひどかった。「ママさん婦警さん お手柄」など女性を強調したり、「全裸」「美人」と性犯罪を詳細に描写する記事に疑問を持ち記者たちと議論を重ねた。この活動から研究者の道に踏みだし、大学院で女性学を研究した。

 富山大の非常勤講師。「女性学の研究者も行政の審議会に入ったりして権威化している」。反省をこめて現状打破を訴える。富山県高岡市在住、六十一歳。(沢井秀和)


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 [追記]なお、東京新聞では、4月8日に「男女共同参画社会のあり方を問う研究者」として紹介されました。「女性の政策、国も地方もやる気はあるのか」という副題もついています。印象としては、東京新聞の方がインパクトが強そうと思いましたが、どうでしょう。

遅まきながら、男女共同参画センターの非常勤問題

 富山はちょうど桜が咲いています。あっという間に新学期となりました。

 去る3月29日、中日新聞/北陸中日新聞/東京新聞「<はたらく>「女性の自立」空回り 各地の男女共同参画センター」という記事が出ました。高岡支局長の沢井秀和さんの記事です。「国や自治体が推進する男女共同参画政策が行き詰まっている」こと、相談を担う女性の多くが、一年契約の非正規職員であることなどを問題提起する記事です。

 男女共同参画センターの非常勤問題は、センターで活動する人たちには周知のことでした。でも、身内が知っているのとマスメディアで報道されることの間には大きな溝があります。今回、中日新聞で参画センターの非常勤問題が取りあげられたのは、もしかして初めてかと思うくらい、これまでどこでも取りあげられることはありませんでした。今回それが表に出たのはよかったと思っています。

わたしも『社会運動の戸惑い』の共著者の一人として取材を受けました。

共著「社会運動の戸惑い」(勁草書房)で、男女共同参画政策の現状を書いた富山大非常勤講師の斉藤正美さん(61)は、 「男女共同参画センター自体が、社会の性差別構造を踏襲している」と指摘。センターの事業も疑問視する。多くは意識啓発が中心で、寸劇や紙芝居の制作・上演、かるた作りから、結婚適齢期の子どもを持つ親の交流まで手掛ける市もある。

 「生活の困窮、性暴力、差別に苦しむ声に耳を傾ければ、現在の仕組みの限界が見えてくる。啓発一辺倒の事業、相談・支援員の待遇を見直し、性差別をなくす施策をつくる体制づくりが求められる」と話している。

 このほか、『毎日新聞』今週の本棚 では、次のように取りあげられました。

彼らはなぜ敢(あ)えて、立場を異にする人々への聞き取りを行ったのか。そこには、現在のフェミニズムに対する批判的なまなざしがある。バックラッシュ派とフェミニストが過度に互いを敵視し論争が過激になったことで、広く社会の関心を集める機会を逸してきたという指摘は、ジェンダーにかかわらず何らかの社会運動にかかわる人々にとって他人事ではないだろう。

 ネット時代の社会運動を考察する上でも示唆に富んでいる。

 ネット時代になり、社会運動が以前よりも身近になっている今日、社会運動を考える際に参考になるというご指摘は、この本が広く読んでいただくきっかけになるといいなあと思う。

 その他、朝日新聞、ふぇみん、などの取り上げは、先述の特設サイトをごらんください。

 『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』(勁草書房刊)については、現在、フェミニズムの歴史と理論サイトの「特設ページ『社会運動の戸惑い』」や、twitter,facebookでの発信が中心となっております。

 とはいえ、私の同世代の友人、知人は、twitter,facebookなどをやらない方が多いので、ブログで書かないと発信していないことにもなりまかねません。というわけで、ちょっといくつか遅まきですが、ご報告をしました。

2013-01-05

「性的指向」を明文化した条例が制定されていた!

 新しい年、最初の記事です。今年もよろしくお願いします。


 昨年12月、関西学院大での『社会運動の戸惑い』読書会に参加したおかげで、「性的指向」を明文化した男女平等参画条例が泉南市で制定されていることがわかりました。金明秀さん、山田真裕さん、先端研のみなさま、ご参加くださった方、大変お世話になりました。さらに、その後のツイート情報でわかったのは、性的少数者の人権を擁護する条令が泉南市以外の市町村にも複数、制定、施行されていたことでした。


 都城市男女共同参画条例については、2006年に再制定される際に、「性的指向」にかかわらず人権が擁護される、と「性的指向」の文言が外された、その経緯やそれがどうして起きたのかについて、4章「性的指向をめぐって」で詳しく述べています。しかしながら、その後、新たに「性的指向」を入れ込んだ条例が策定されていたことは、不勉強で知りませんでした。




 大阪府泉南市泉南市男女平等参画推進条例では「男女が直接的又は間接的に性別及び性的指向による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他男女の人権が尊重されること。」ということを謳っています。この「平等参画」条例は、2011年12月に公布、12年4月から施行されています。



 この情報は、読書会に参加くださっていた泉南市の@kuko_stratosさんが教えてくださいました。都城で削除されたことをご存じで、それを泉南市で明文化されたたようです*1

 

 こうした新たな状況を私がツイートしたのをご覧になった@three_sparrows さんが、「性的指向」に言及した条例は、少なくとも二つの市町村で制定されていることを速攻で教えてくださいました。

 


 鳥取県琴浦町の男女共同参画推進条例は、基本理念に「男女の性別又は性的指向にかかわらず、すべての人の、人権が尊重されること。」とあります。2006年9月公布、施行です。ちなみに、鳥取県は町レベルでも、条例をつくっている自治体が多いようです。


 沖縄県西原町の西原町男女共同参画条例では、「その他ハラスメント」の定義において「性的指向」に言及し、そうした「他人の人権を侵害するいかなる行為もしてはならない」と明記しています。こちらは、2012年3月公布、4月施行です。

 

 都城市も、決して都市圏ではない地方の一都市でしたが、今回「性的指向」に触れていることが判明した鳥取県琴浦町と沖縄県西原町は、どちらも市よりも小さな単位である地方の町であることに驚きます。また、昨年4月施行の泉南市サイドが他の二つの町の条例をご存じなかったようであり、特段のつながりや連関はなく行われていた模様です。


 それと同時に、自分が知らなかったことを棚に上げてで恐縮ですが、一時はあれほど盛り上がった条例制定運動や、その中でも論争された議題の一つである性的少数者の権利問題だが、表立っての議論が見えなくなったところで一部の自治体で静かに条例に書き込まれていることは、どこまで知られているのだろうか、とも思いました。私を含めて、小さな町のことに関心を払っている人はどれだけいるのだろうか、ということでもあります。


 というわけで、都城市条例に一旦は入ったけれども消えた「性的指向」という文言。これが、いくつかの市町村で静かに甦っていることをお知らせします。やはり、一度しっかりとした取り組みをしておけば、きっとその足跡はどこかに残り、生き続けるものなんですね。一度付けた足跡は残る、ということがわかり、とてもうれしくなりました。そして、これが単に書き込まれ、「見える化」するだけでなく、実質的な政策を伴い、少しでも性的少数者の課題解決に向かっていくような動きにつながればと思います。

 

 

*1:ちなみに、泉南市は、就労に関してもかなり詳細な実態調査を行われています。啓発事業だけではなく、施策として取り組むためにはこういった実態調査が不可欠なことだと思います。

2012-12-09 『社会運動の戸惑い』読書会@関西学院大学(12月16日)

 関西学院大学の金明秀さんと山田真裕さんがご尽力くださり、12月16日関西学院大学にて、『社会運動の戸惑い』読書会のイベントを開いていただく運びとなりました。

 ちょうど山口智美さんが日本に調査に来られる予定なので、山口さんと私も著者サイドで参加させていただく予定です。

 政治学がご専門の山田さん、社会学で特に量的調査をご専門とされている金さんなどの幅広い分野の方からご感想をいただけるよい機会となるので、とても楽しみにしているところです。



日時:12月16日(日)2:30-5:00pm


場所:関西学院大学社会学部棟3階セミナールーム


 関西学院大学へのアクセス

書評コメント 山田真裕さん(関西学院大学法学部)、金明秀さん(関西学院大学社会学部)

レスポンス 山口智美(モンタナ州立大学社会学・人類学部)、斉藤正美(富山大学

フロア含めた自由討議


 詳細は近日中に、関西学院大学先端社会研究所のサイトにも掲載予定です。

 

『社会運動の戸惑い』本と富山の男女共同参画政策

『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』は、富山県立図書館、高岡市中央図書館、富山大学付属図書館(中央図書館)にも入り、富山県内でも手に取ることができるようになりました。

 富山県内の書店でも、富山大生協、文苑堂福田店、イオンモール内の喜久屋書店などでも並んでいるのをみかけました。


 富山県内のことばかりご報告しましたのは、実はこの本が富山県の男女共同参画政策についてかなり取りあげているからなんです。富山県が始めたとも言われる男女共同参画推進員制度については、「私、推進員になりたいんですが、、」と地元自治体に申し出た時の顛末も書かれています。県内で男女共同参画にかかわっておられる方に、ご興味をもっていただけたらなあと思っております。


 そもそも、私が本書にかかわる原点としては、私が富山県内で男女共同参画政策にかかわったことがありました。まあ、わたしが最初かかわった1990年代初め頃は、男女共同参画ということばはありませんでした。当時は「女性問題」と言われておりました。

 それを、具体的な「男女平等」(現在は、トランスジェンダーや同性愛などを不可視化することにつながる「男女」という二元論的発想に疑問が投げかけられていますが)政策へもっていこうと、高岡女性の会連絡会の仲間たちが高岡市に掛け合い、また私自身、90年代前半に高岡市の男女平等推進計画の策定にもかかわったものでした。病児保育や学童保育の普及、男女混合名簿などその当時、市の計画にあげていった施策には現在、計画に書き込んだことだけが理由ではありませんが、実施されているものも少なからずあります。


 その後、2002年頃から男女平等推進条例策定に関わり、それが制定された後は、男女平等推進センターの運営協議会委員に選任されました。決定的に男女共同参画政策に疑問を持つようになったのは、運営協議会で市側と話をしていく過程でした。それについては、『戸惑い』本の中でも触れていますのでご覧いただきたいです。これが決定的な原因となりましたが、他にもいろんなことが起きて、次第に、男女共同参画センターや推進政策にひっかかりを多く持つようになっていきました。なお、男女共同参画センターに関しては、本の中でも5章「男女共同参画とは何か――ユー・アイふくいの図書問題をめぐって」、ならびに、6章「箱モノ設置主義と男女共同参画政策」で詳しく論じています。


 私がセンターに疑問を持っていた2000年代半ばに、富山県の男女共同参画推進員に意外な方が潜って活動をしておられました。このことについても、『戸惑い』本では5章で詳しく触れています。ぜひご覧いただきたいと思います。


 なお、ツイッターでの『社会運動の戸惑い』 #tomadoi 感想ツイート集」も読まれ方々の感想で充実しておりますので、ぜひご覧になってください。このエントリーとは関係ないですが、今現在、あまたあるネット・ツールの中で、ツイッターが情報のフローには一番役に立つ、ということを実感したのも、この本のステマ(スティルス・マーケティング)活動の実践的効果でしたね。


 では、どこかの図書館、書店でこの本を手にとっていただき、感想ツイートを発していただければうれしいです。実は、富山県の参画政策や、参画センター、ヌエック関連の感想が、少なくて寂しいのです。

 

 

2012-11-12

うれしいお知らせ:『社会運動の戸惑い』の増刷決定!

 今日はうれしいお知らせです。『社会運動の戸惑い』の増刷が決定しました〜。発売10日余りでの増刷です。


はやっ。びっくり。増刷してくれればいいなあとすご〜〜く望んではいたけど、10日余りで増刷とは予想だにしておりませんでした。

 


 取材を受けていただいたみなさま、本をご購入くださったみなさま、ツイッターで感想、コメントなどを書いてくださったみなさま、そんな方々への感謝の気持ちでいっぱいです。


 多くの方に読んでもらいたいという一心で書いたものですので、この本がより多くの人の手に渡ることになることを大きな喜びとともに受け止めております。本当にありがとうございました。


 また、麻木久仁子さんが、書評で取りあげていただけるようです(11月の今月読む本 その2)。そして、山口智美さんが日本滞在中の12月には読書会などの予定も計画中とか。ますます多くの人の手にこの本がわたることになればと望むだけです。ツイッターやメールなどでいただいたコメントにもおいおい答えていきたいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。


 ほんと今日はうれしいわ〜〜。

 

2012-11-05

『社会運動の戸惑い』「まえがき」公開と、「今月自信のオススメ by人文会」

 エントリーがつづく『社会運動の戸惑い』ネタですが、「まえがき」を、『戸惑い』本特設サイトで公開しました。特別大サービスです。

 「まえがき」には、この本の概要や、特徴、著者らがどうしてこうした本をまとめることになったのか、という経緯などいわば、この本ってどういう本?ってことがつまっています。

 読もうかなとお迷いの方はぜひ「まえがき」を読みに「フェミニズムの歴史と理論」サイトにいらしください。


 

 なお、今日、仕事の帰りに、高岡市内のB書店に寄り、『社会運動の戸惑い』本をさがしてみました。通常の社会学系の本棚にないなあと思ってふとみると、「人文書今月自信のオススメ by人文会」という特設コーナーがありました。なんと『社会運動の戸惑い』#tomadoi は、そのセンター張ってました。ポップにはこれまたオレンジ色で、「草の根保守運動とフェミニズムは、なぜ「対立」したのか? 社会運動の戸惑い」と振ってありました。


 で、ちょっとお話しを伺いたいとスタッフの方に尋ねたら、担当の方を探してくださったので、この棚の「オススメ本」はどうやって決まるのかなどについて10分ほど取材してきました。これは、人文系の出版社さんの集まりが「今月自信のオススメ」に該当する本について書店に情報を出しているのだそうで、この書店独自のものではないとのことでした。


 しかしながら、北陸地方の書店でこの人文書オススメコーナーを持っているところは、他にどれだけあるか、あまりないなあ、、とのこと。人口17万の町だと維持するのは大変なんだけど、楽しみに来られる方もあるから、、、とも。この地は、佛教関係の書籍は手堅く出ていくんだけど、人文書はちょっと、、ということもおっしゃってました。しかしながら、他にないからこそ、「私の目の黒いうちは死守します」と担当者さんの力強いお言葉が聞かれました。

 また時々見にいかなくちゃと、強く思いました。私自身もネットでの発信では、オーディエンスが地域限定ではないので、どうしてもネット書店に言及することになりますが、地元の書店って大事だなあ、と身近にある書店をしみじみ大切に思ったことでした。(私のご近所にお住まいの方、B書店に1冊在庫がありますよというお知らせでした。)

 

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『社会運動の戸惑い』アマゾン在庫切れについて

 昨日くらいからアマゾンサイトに在庫切れと出ている『社会運動の戸惑い』ですが、取り次ぎからアマゾンに入る手配はすでになされているそうです。しかしながら、出版社側から直接アマゾンに何冊と送ることはできないので表示としては、入荷待ちがしばらく続くということになるそうです。見る度に気になってしまいますが、対応できない、いわばシステムの限界によるものらしいです。

 まあ、水曜日くらいには、「在庫あり」となるのではないかというのが版元の予測でした。他のネット書店には在庫があるようですのでそちらか、あるいは都市部の書店には在庫があるようですので、そちらの方のご利用をどうぞよろしくお願いします。



 なお、感想ツイートまとめは、続々追加されており、充実の内容です。ぜひご覧くださいませ。

2012-11-04 『社会運動の戸惑い』 #tomadoi 感想ツイート集」

 山口智美/yamtom さんが、 ツイッターでの発信の中から、関連投稿を、特に読んで感想を書いて頂けているツイートを集めて、「『社会運動の戸惑い』 #tomadoi 感想ツイート集」  を作成してくださいました。

 発売から4日で、これだけの方が感想を書いてくださっているのはうれしいことです。

まだお読みになっておられない方でも、これをみると、どんな本なのかというのが少しわかっていただけると思います。


 ツイッターで何か書いていただける際は、 #tomadoi のハッシュタグをつけていただけるとうれしいです。では、よろしく〜。

2012-11-03

『社会運動の戸惑い』の発売と発売記念・ステマ大会(出遅れw)

 どってりと出遅れ感が漂いますが、今週、『社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』が無事、発売となりました。同時に、発売を記念して、共著者の山口智美さん荻上チキさんのお二人と小山エミさんと行った座談会、前・後編ともに公開されております。





山口智美・斉藤正美・荻上チキ著『社会運動の戸惑い』発売記念・ステマ大会(ウソ【前編


山口智美・斉藤正美・荻上チキ著『社会運動の戸惑い』発売記念・ステマ大会(ウソ【後編】

 この座談会を掲載していただいた「『バックラッシュ!』発売記念キャンペーン跡地」ブログですが、この『社会運動の戸惑い』本の企画が生まれるきっかけとなった場所でもあります。山口、荻上さんが『バックラッシュ!』刊行に際して出会い、わたしもそのキャンペーンブログに参加させていただいたのでした。


 このブログ運営に大きく貢献していた小山エミさんですが、その後、『社会運動の戸惑い』刊行に至る過程で、アメリカの学会発表をごいっしょさせていただいたり、ブログやmixi、ツイッターなどでの議論もごいっしょに積み重ね、現在も、私が多くを学ばせていただいている仲間です。そういうわけで、小山エミさんは、この本の刊行にも深く関わっているお一人です。

 そして、エミさんは、事前に本の原稿を全部読んで、座談会に臨んでくださいました。その後も、座談会のログの編集などもしていただき、このように「『バックラッシュ!』発売記念キャンペーン跡地」ブログにご掲載いただきました。エミさん、ほんとにありがとうございました。



 この本の刊行については、「無事に」刊行ということに、正直深い感慨を覚えております。そもそも、わたしが「ジェンダーフリー」や「バックラッシュ」ということばばかりが叫ばれていることに違和感を感じて、『ふぇみん』に寄稿させて頂いたのが、2002年9月25日でした。振り返るに、今からちょうど10年前です。まあその時から10年が経過したということで、ほんと長い道のりでした。


 この間、共著者の山口智美さん、荻上チキさんとは、モンタナと東京、富山と、それぞれ遠く離れて住んではいるものの、インターネットのおかげで、メールやブログ、mixi、ツイッター、フェイスブックなどを通じて議論を続けてきました。


 途中からは、山口さんが日本に来られている時を中心に、実際に保守派との係争が起きた現地に赴いて男女共同参画に反対されてきた保守運動家の方々にお会いしてお話しを伺うなどの調査を続けてきました。最初イメージしていた「怖い」右派の人たちというのも、何度も会って、いっしょにご飯を食べたり、お茶したりするうちに、主張の多くは異なるけれども、フェミニストと同じで政治に強い関心を持っている「あつい人たち」なんだなとと、理解できる面も増えてきました。また、立場が違う我々にとても「丁寧に」対応していただいたことは、正直、ネット上の言説を見ているときには想像もできないことでした。


 というわけで、『社会運動の戸惑い』本については、ツイッターでも、ハッシュタグ#tomadoiで議論されております。こちらの方も、ぜひご覧いただいたり、見て頂いたりしていただければと思います。どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします。

2012-10-12

パサパのデートDV講座のチラシ

 11月18日に高岡市のウイングウイングで開催されるという「デートDV防止」の講座のチラシです。主催は、高岡DV被害者自立支援基金パサパです。

このチラシ、黒ピンクの色といいインパクトある。

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また、メッセージが直截。

「『殴る』だけが暴力じゃない」

「オレ以外の男のアドレスは消せ」

「オレの言うとおりにしていればいいんだ」

(男も被害者になりうる、というメッセージもあったらなおよかったとは思うが)

このチラシは、デザインコーズの高さんのものだそうだ。

昨年のハッピーウーマンプロジェクトの「暴力の種」を摘み取ろうという啓発チラシも同じデザイナーさんだったそうだが、「暴力の種」(から芽が出てきて、次第に成長する)という発想もなかなかおもしろいと思った。チラシが見つかったら、こちらに挙げる予定。(ネット探したが、どこにもみつからないw)

行政がらみの啓発チラシって、あまりインパクトのないものが多い中、目を引くチラシだと思う。

2012-09-13 「ウーマンリブ運動とそのメディア戦略」書きました。

 フェミニズムの歴史と理論サイトに「ウーマンリブ運動とそのメディア戦略」というエントリーを書きました。10月末に刊行予定の『社会運動の戸惑い――ヴェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』本(下記参照)に取りあげられなかった80年代以前のフェミニズム運動の歴史についてとりあげていく予定ですが、その第一弾として書きました。今後も山口智美さんとともにこのサイトに、本に取りあげられなかった内容をアップしていけたらと思っています。

 なお、版元ドットコムの近刊案内に先週登場した『社会運動の戸惑い』ですが、ただいま現在、コミック本に挟まれて、堂々の3位(あれ、右下のランキングでは、2位)をキープしていますことですよ。

 

 twitterでのステマ活動のおかげかなんなのか、大変不思議なこの近刊案内ではあります。そうそう、ステマって、なんとスティルス・マーケティングの略称なのに、もうネタになってしまったのかどうなのかしらないけど、みなさん、大っぴらにtwitter界隈では、自著、他著の宣伝に、ステマ、ステマとお叫びになっているんですよ。

 twitterをさぼっていた私には、最初この「ステマ」という不思議な響きの名称の使い方がしっくりこなくて、うーんと悩みました、です。「スティルス戦闘機」を思い浮かべますよね、みなさん。スティルス、ステマw

 関係ない話に落ちてしまいましたが、初志にもどって「ウーマンリブ運動とそのメディア戦略」の宣伝でした。よろしく、です。


2012-09-07 藤野豊さんによる「ファシズムと拝外主義」の講座

 9月8日富山市サンシップにて、「ファシズムと排外主義」という講座(講師:藤野豊敬和学園大学教授・現代史)があります。藤野さんは、ファシズム国家が、どのように「外」への排外主義と「内」への排外主義を持つかということに注目されています。戦時期日本やドイツを例に話されます。これは、コリアプロジェクト@とやまが企画する「韓国併合100年」連続講座第三期第三回です。

 9月8日(土曜)13:30-16:00

 サンシップ601号

 講師:藤野豊さん(敬和学園大学教授。日本近現代史)

    「ファシズムと排外主義」

 参加費 1000円

 

 現在の逼迫した状況をどう考え、どのような行動につなげられるか、話し合いの時間もとりたいと思っています。お気軽にご参加ください。

2012-09-04 「ヌエックが「戦略的推進機関として創設」される?!

  「ヌエックが「戦略的推進機関として創設」される?!というエントリーをフェミニズムの歴史と理論サイトにアップしました。

 『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』(山口智美 斉藤正美 荻上チキ : 勁草書房 )が10月末に刊行されることが決まりました。この本発売にむけて、フェミニズムの歴史と理論サイトを更新していく予定ですが、その手始めに書いたエントリです。

 内容は、でたばかりの「国立女性教育会館の在り方に関する検討会」報告書に関する疑問等についてです。「戦略的推進機関」って何かわかりますか。わからない方、わかりたい方は、ぜひこの記事をどうぞ。とはいえ、わたしもこれが何かよくわからないけど、なぜこんなわからない名前をつけているのか、という点にこそ疑問をもっているのです。

2012-09-01 米騒動研究ブログ始めてます

 アンテナにも入れましたが、米騒動研究ブログを始めております。

最新記事は、井本三夫氏による『女一揆の誕生』(勝山敏一著、桂書房)書評の紹介です。

 

 米騒動に関する記事は、これからはこちらで書いていくつもりですので、米騒動研究ブログの方もごひいきにお願いします。

 

2012-07-05

唖然! ファイトバックの会ブログの再公開

 唖然とする出来事が起きた。山口智美さんも抗議をエントリー化されているが、「館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会」が、7月3日付けで、過去のブログエントリを公開することにしたというのだ。2004年12月から2008年8月まで続いたが、過去に誹謗中傷問題を起こしてブログ管理者がプロバイダーの規約違反が疑われるからということで閉鎖を決めたブログである。

 一体何のために、再開するのか。まったくもって意味不明の出来事であった。最初、何が起きたのか、話を聞いても口ぽかんという感じで、意味をつかみかねたくらいだ。というのも、私たち有志で、自分たちも関わってこのような誹謗中傷を起こしてしまったことを振り返り反省の意味で、過去のブログ記事全部を読み直し、その問題点やなぜこのようなことを起こしたのかという分析を行ってもいるのだ。その経緯や分析結果については、フェミニズムとインターネット問題を考えるサイトに全部載せている。それなのに、再開とは、、そんな非常識なことをするはずがないと思ったからだ。それに今さらなんでそういうことをするのか、趣旨さえつかみかねている。

 ともあれ、「フェミニズムとインターネット問題を考える」研究会の会員一同で、中止要請を出すことになった。その 中止要請は「フェミニズムとインターネット問題を考える」サイトにアップされている内容である。

 あまりにも非常識な同会ブログの再公開であるが、少し前の出来事なので、改めて、ファイトバックの会の過去のブログがなぜ閉鎖されたかということを、「フェミニズムとインターネット問題を考える」研究会サイトの「ブログの閉鎖へ」から引用する。

 Bさんによる告発があった後、会のブログを見直し、誹謗中傷エントリが非常に多いことに改めて気づいた。Bさんに対するもののみならず、裁判長、証人全員(原告をのぞく)、保守系議員など様々な人々への誹謗中傷が掲載されていた。これは加入していたエキサイトブログ規約違反といえる状況だった(禁止行為中の「他人の信用若しくは名誉を侵害し、又は他人のプライバシー権、肖像権その他一切の権利を侵害する行為」、「他人に対する誹謗中傷、脅迫、嫌がらせ、ストーカー等の行為」などに抵触してくる)。

ブログを契約し、開設した責任をとるために、閉鎖した。閉鎖の際には前もって世話人会にも通知しておき、引っ越しの猶予時間は与えた。また、ログは全部とっておいてあるが、世話人会のほうからそれを求められたことはなかった。 ブログの閉鎖予定について世話人に通知した際にも、とくにMLにおいても個人メールでも、私に対して反対意見が寄せられることはなかった。しかしながら、ブログ閉鎖によって「運動の歴史を消した」といったような批判をだいぶ後になってから私は受けることとなった。だが、「運動の歴史」を保存するという理由で、個人に対する深刻な誹謗中傷、人権侵害の状況を放置することを正当化することはできない。そもそも、ブログは裁判について広く広報し、支援を広げるために開設したものであり、「運動の歴史」を保存するという意味合いは後日にもつこともありうるだろうし、それ自体を否定するものではないが、歴史保存することが第一目的ではないはずだ。

 また、ブログが誹謗中傷表現が多くなったことについては、私自身が「ブログにおける煽りと誹謗中傷への展開」という項目で以下のように書いたところだ。これも少し引用する。

MLで、原告あるいは、強い発言をする会員が口火を切り、それに対して「囃子方」のような役割をする会員が次々と「煽り」となる刺激的な発言を積み重ねていき、その過程で、誹謗中傷の度合いが増していった。ブログでは、それを編集してさらに「煽り」を増長させた見出しをつける。そのために、ブログの誹謗中傷発言はいっそう深刻なものになっていった。

傍聴に来てもらおうと言うことで、公判まで何日だというカウントダウン攻勢をかけたが、カウントダウンをかけること自体が「煽り」となった。カウントダウンは当初3日前から始まったが、そのうち段々長くなり、2007年には10日前より始まるようになっていった。行き過ぎたカウントダウンが「煽り」となり、「誹謗中傷」への流れをつくり出す働きをした。

フェミニズムに対して批判的な発言をする人やグループに対して、しばしば一律に反動という意味の「バックラッシュ」という表現をあてはめた。一旦「バックラッシュ」と認定されれば、逮捕されただけで「ざまあみろ!」と書かれたりするなど、誹謗中傷へと容易に展開した。一種のレッテル貼りであるこの「バックラッシュ」表現も、誹謗中傷へと展開する際の「煽り」表現であった。

 ブログの問題点全体についても参照ください。



 というわけで、研究会を何度も開催し、詳細な分析を行い、また相互に議論した結果、誹謗中傷に当たるとと私たちが懸念するブログを再公開する意味がほんとにわからない。これを公開することで、新たに誹謗中傷被害者が生まれるのではないかと憂慮する。早いうちに、このブログ公開をとりやめられることを強く要請するものである。

2012-06-07

松井征幸氏のプレートに関する見解その2

松井征幸氏のプレートに関する見解を前回アップしましたが、はてな写真館ではみづらかったので、なんとか読めるようにやってみています。

松井さんのプレート作成の趣旨 です。

そして、松井さんの図1が、富山県の西側のプレート。

図2 が富山県の東側のプレート説明です。

これで読めるでしょうか。どうでしょうか。

2012-06-03

松井征幸氏のプレートに関する見解のご紹介

 富山県内における米騒動の女性リーダーたちを探す旅をしているが、先日、富山市在住の松井征幸氏をお訪ねすることができた。松井氏は、井本三夫氏『水橋町の米騒動』にもお名前が出てくる方で、リーダーの一人である角川イトさんのお孫さんにあたる方だ。

 松井さんにお聞きしたことはとても興味深いので改めて書きますが、松井さんの思索は各方面にとても深いものがありました。松井さんがぜひ紹介してほしいと言われたので今日はそれを紹介したいと思います。

 それは、(わたしはよくは理解しえないのであるが)、地震とプレートとの関係について考えた文章と図である。

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松井氏は、富山県内の河川などで石も多く収集されており、石の種類から富山湾が噴火によってできたと考えておられるということである。

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 改めて、pdfにするなど読めるものにしますが、まずは簡単なご紹介とします。c

2012-04-05

今年も「よへさの枝垂れ桜2012」

 今年も、「よへさの枝垂れ桜2012」が4月20-23日および、4月27日-29日にかけて開かれます。いろんなイベントが開かれる予定です。お知らせチラシをみてくださいね。

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なお、これまでのよへさの桜イベントについての記事はこちらとまだこちらそちらです。

2012-03-12

認知症の公開講座のお知らせ

 富山での認知症についての市民公開講座(3月24日)のお知らせです。ディペックス・ジャパン事務局長である佐久間りかさんからお知らせをいただきました。佐久間さんもスピーカーのお一人なんですが、その他に、若年性認知症を生きておられる元東大教授の若井晋さんとパートナーの克子さんが講演をされるそうです。主催者の富山大竹内登美子さんも、ご家族に認知症をおもちです。

とても興味深いお話しが聴けると思います。FAXかメールでの申し込みが必要なようですので、どうぞお早めに申し込みください。

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2012-02-01

韓流ドラマで日韓交流−歴史、文化、ジェンダーが見える!

 

 富山サンシップにて、山下英愛さんによる、次のような企画があります。雪の中ですが、ふるってご参加ください。

 連続講座「韓国併合100年」第二期 第5回

韓流ドラマで日韓交流−歴史、文化、ジェンダーが見える!

中高年女性たちの「冬ソナ」と“ヨン様”への熱狂ではじけた日本の韓流。それはどのような意味をもっていたのでしょうか。また、韓流現象を朝鮮半島に暮らす人々と良き隣人関係をつくるために役立てるにはどうすればよいでしょうか。

今回は、そのための基本知識として、韓国ドラマの大まかな歴史、「冬ソナ」をはじめとする韓流ドラマの特徴、最近のドラマの面白さの秘訣などを、映像を交えてお話したいと思います。“嫌韓”現象や商業主義的な流れにのまれることなく、主体的な視聴者になるための方法を一緒に考えてみませんか?

講師  山下英愛(よんえ) さん

日時  2012年 2月 4日 (土) 13:30〜16:00

場所  サンシップとやま 704号

参加費  1,000円

<講師プロフィール>

津田塾大学国際関係学科卒業、同大学院を経て、韓国の梨花女子大学大学院女性学科で学ぶ。博士(国際関係学)。韓国留学中、日本軍「慰安婦」問題解決運動の活動に参加。最近は韓国ドラマの講座やエッセーの執筆活動を通して、韓国社会のジェンダーや文化について語っている。

著書に、『ナショナリズムの狭間から−「慰安婦」問題へのもう一つの視座』(明石書店 2008)など。

主催 コリア・プロジェクト@富山


https://sites.google.com/site/kankokuheigou101/

連絡先 090-5175-3756(堀江)



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2012-01-14

富山県のパープルリボン・キャンペーン

 先日、ハッピーウーマンプロジェクトの方から、DV被害者支援サポーター養成講座「暴力の種を発見すれば、救える命があります」というチラシを渡された。

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 医療、福祉、教育分野で働く学生向けに作ったので、出講している看護学校や保育士養成学校の授業で学生さんに渡してほしいと頼まれたからだ。ご覧のように、味がある。

  「暴力の種」

  分  布:家庭、職場学校など。

  発芽時期:気の向くまま

  特  徴:毒性が強く、生命力も強い。枯れたように見えても注意が必要。



 自己尊重トレーニングやアサーティブネス・トレーニング、あるいは(DVの)相談を受けた時にどうしたらいいか、という内容の講座のお知らせでもあり、同時に、それに出られなくても、DVについて関心をもってもらうためのチラシでもあった。デザインもいい感じだ。「種」が気の向くまま、毒を吐いて育っていくイメージを、おどろおどろしくなくイメージで描いている。このデザインは、富山市のKさん作とか。



 もう一枚、これは、このブログでも何度か紹介したことのある、高岡DV被害者自立支援基金パサパのチラシだ。これは学校にもっていって掲示してもらってほしいと頼まれたものだ。カラー刷りでメリハリがあり、人目に付くようになっている。自立しようとする被害者さんに生活用品を提供したり、生活資金を貸し出したりして助けているグループだ。

f:id:discour:20120114183219j:image パサパについては、他に、http://d.hatena.ne.jp/discour/20111016/p1

:title=こんな記事]も参照ください。

 こうした地道なDV被害者支援の活動グループが年間100万円の助成金でいろんな活動を工夫してやっておられるのは、ほんと頭が下がる。


 最近、とやまパープルリボン・キャンペーンというサイトがあることを知った。富山県が「女性に対する暴力をなくす運動期間」(平成23年11月12日(土)〜25日(金))を中心とした11月の1箇月間を「とやまパープルリボンキャンペーン2011」と位置づけ、テレビCMなどを流し、DV防止普及啓発に取り組んだという。なお、パープルリボンについては、こちらを参照ください。


 わたしがテレビをあまり見ないからかどうなのか、サイトにあがっているyoutubeのCM映像は見たことがなかった。そこで、さる学校でDVについて講義をする機会があったので、パープルリボン・キャンペーンのサイトをみてもらって、そこに載っているDV防止のCMを実際にみたことがあるか、どうか、聞いてみた。

 すると、今の学生さんは忙しいせいか、見たことがないという声が多かった。中には、インパクトがなさすぎ、という声もあった。確かに、全面うすいピンクで、パサパさんのカラフルに比べると大人しい。タレントさんの呼びかけなども、ハッピーウーマンの「暴力の種」などと比べると、インパクトは強くない気もする。


 しかしながら、この事業、調べてみると、DV防止普及啓発事業に係る公募型プロポーザル総額1400万の事業である。県が公募して北日本放送が受託されたようだ。その[採択理由として、「地元出身の若手女性タレントをメッセンジャーに起用し、テレビ、ラジオ、新聞、WEB、ポスター掲示など各種広報媒体を集中的かつ効果的に活用し、統一的な広報を展開することで、県民への認知効果を高めるもの」とか、「趣旨に適したかつ話題性のある出演者を起用したイベントを企画するなど、県民の積極的な参加を促すもの」であったようだ。

 どうなんだろう。啓発に力があったんだろうか。このCM放映やイベントの予算額は、県のこれまでのDV予算としては桁はずれに大きいので、気になるところだ。

 一方、これまで地道に支援活動をやってきた団体への今年度の支援額は、それぞれ100万である。例えば、DV活動支援事業として総額100万円

 県の予算としては、ハッピーウーマン、パサパなどの5団体に、それぞれ100万ずつで団体への支援額は、総額500万円ということのようだ。【新】DV被害者の自立支援事業 DV被害者自立支援事業やDV防止普及啓発事業を実施する。500万円

 小さなグループが知恵を出して考えたチラシには、関わっている人々の志がにじみ出ているように思った。