十勝はやっと桜だより

 ずっと、更新ができなくてごめんなさい。
 
  離婚で、いろいろありました。
 
 まず、専業主婦から15年ぶりに新たな就職をしました。
 
 「ふきのとう」でHTLV-Iというウイルスの感染の悩みについての相談に応じ
 てきましたが、病気に関わることでなくても、いろんな人の相談にのってあ
 げられたらいいなと考えるようになり求職活動をしました。
 
 現在、地方公共団体の窓口で「面接相談員」をしております。
 内容は、生活保護や就労促進など生活困窮についての相談がおもなものです。
 
  急病で働けなくなった、倒産や解雇、保証人になって裏切られた・・・等
  思いもかけぬことで、突然生活の基盤を失うことが起きています。
 
 「くじけてもいい、あきらめないで前進すれば、人は変わることが出来る」
 一緒に考えながら歩いていけたらいいなと思います。
 
 
  それから、諸般の事情により、
   2012年4月末日をもって「ふきのとうBBS」を閉じました。
  長い間、ありがとうございました。
 
 こちらのブログには、時々書き込みしたいと思いますので、
 これからもよろしくお願いいたします。

あけましておめでとうございます

[くらし]

 おひさしぶりです。2010年になりましたねー!
 
ずいぶんと長い間オヤスミをしてしまいました。
皆様には本当にご心配をおかけしてごめんなさい。
 
 私事報告ですが、離婚をして娘と二人、母子家庭になりました。
 
 もちろん私にも反省すべき点はたくさんありますが、
「生活費はやらん、子供を置いて出て行け!」と裁判をおこされ、
こちらは喘息等持病もあって療養中の身、途方にくれてしまいました。
夫は娘に対する体罰や、私への暴言などもありDVが辛かったです。
いろいろな目にあったことをずっと我慢してきた自分が情けなくって・・・
 
 なによりこの活動に無理解だったのがショックでした。
背景にウイルスに対する偏見があったかどうかなんて立証は出来ませんが、
「粗大ゴミ」「不良品」とののしられていた日々でした。
それに取り乱しヒステリックになってしまった私の落ち度に対し「感情的
な妻だ」と訴えられてしまいました。
 
 一番辛かったのが、娘だったと思います。
三人が同居のまま親権を争う裁判の日々がずっと続き、息苦しい緊張感の中で
の生活でした。
さいわい、裁判所はこちらの主張を認めてくださり、親権も当方に決まりまし
た。
わずかですが当方からの請求の一部、和解解決金も得ることが出来ました。
 
 私は病弱な自分を置いてくれていることを感謝していたので、ずっと夫の
横暴さに耐えて暮らしましたが、横で見ていた娘の眼には「父親は上から目線
で威張ってばかり」だと映っていたようです。
「父とは一緒に暮らしたくない」と言ってくれました。
つらい選択をさせてしまいました。申し訳ない。
 
 なかなか、体調が安定しないので、フルタイムで働くことは難しいですが、
娘にこれ以上苦労はかけたくないので、心機一転、生活を変えてがんばろうと
思います。
 
 人と人の関係の上で、ウイルスの問題は、たとえ致命傷にはならなくても、
ひとつのヒビ割れとなって、夫婦や職場の人間関係に影を落としてしまう場合
があるのだと感じました。
 
このブログをお読みの方たちの中にも、似通った境遇の方がおいでになるかも
しれません。
何かお困りのことがあったら「ふきのとう」掲示板か、メールにてお問い合わ
せ・ご相談くださいませ。
微力ですが、私自身の体験談で何かお役に立てるかもしれません。

 あっというまに、今年もあとわずか。
いろんなことがあった一年でした。
嬉しいニュースもありましたけれど、経済にかげりが出て
各地の地方病院の経営がとても大変な様子です。
 
一人一人が、周りの人の状況に無関心・無頓着でなく
相手の気持ちになって、協力したり、一肌脱いだりを
こころがけたなら、不便や不自由を乗り越える元気が
わいてくるかもしれません。
 
高齢者や障害者・・・
いろいろな立場を疑似体験してみると、きっと何かが
見えてくるんじゃないかなぁ
 
こんな本があります^^
「私は三年間老人だった 明日の自分のためにできること」
私は三年間老人だった 明日の自分のためにできること

 
 もしも、君になれたら?
あなたならどんなアイデアで、くじけずに歩いてゆけるでしょうか?

 
 複雑な境遇や悩みを抱えている上にさらに加えて検査
結果の告知を受けてしまったならば、本当につらい。
誰もが恵まれた環境に居て「HTLV-Iウイルスに感染して
います」という告知を受けたわけではないと思うのです。
 
 たとえば、
 周囲の反対を押し切ってやっと結ばれたカップルや、
 嫁ぎ先との確執を抱えた嫁の立場だったり、そんな微
 妙な立場にあって出産を控えて妊婦検診で告知された
 かもしれません。
 
 転勤族で幼馴染や親友が遠いところに住んでいて地元
 に相談できる相手が居ないなかで告知を受けたかもし
 れません。
 
 生き辛い気持ちを背負っている人もあるでしょう。
 リストカット不登校や悩みを抱えた思春期をかろう
 じて生きぬいた人が、自分に自信を持てない中で告知
 を受けたかもしれません。
 
 重たい過去の体験や生い立ちの中で心的外傷に敏感に
 なっている人もあるでしょう。
 
 そんななかにあって、ぎりぎりの選択が精一杯の人も
居ると思うのです。
 
だから、
「ウイルスのことを自分の秘密にしてお墓まで胸に秘めておこう」
「恋愛や結婚はあきらめよう」
「赤ちゃんは作らない」
「感染をした子供を生むくらいなら中絶しよう」
「あぁ!いつ発症して死んでもおかしくない運命なんだ」
 
そんなふうに悲観的になっていろんな可能性を閉ざして
しまうことは残念なことだけれども、悶々としてそうい
う答えにしか辿り着けずにいる方たちの悲痛な思いの選
択に対して私は否定的にはなれません。
どんな血の滲むような思いをしてその答えを見つけ出し
たか、その人の悲しみが理解できるからです。
 
誰よりも、そんな答えを選びたくなかったと解っている
のはその方、自分自身だと思います。
けれどそれしか選べなかった悔しさを私は大切にしたい。
だから、たとえ世間から見て悲観的な選択肢でも「是」
として「大変な思いをして良く結論を見つけられました
ね、どうか、一息ここで休みませんか?」と声をかけた
いと思っています。
絶望的選択ではなく、苦しみの中の「第一歩」だと位置
づけて歩いてゆけると良いのではないでしょうか?
 
 私はそんなふうに、軸足を弱者に置きたいと思います。
 
 ウイルス感染の告知は「試練」や「修行」ではありま
せん。
だから、知ったからこそ「何かが出来るぞ」という気持
ちの転換が出来たらいいなと思います。
告知をしてもらったから「活かす」「支えあう」へと繋
げられたら素敵です。
 
 「その程度のこと気にしてどうするの?」
 「くよくよしないで頑張れ」
 と言われたら、周囲との温度差でますます孤立感がつ
 のってしまうかもしれません。
 「他人はわかってくれない」と心を閉ざせばさらにPTSD
 が重くなりやすいでしょう。
 
 かろうじて自分を見失わずやっとの思いでウイルスを
抱えたまま生活されておられる方たちと、私は真正面に
向き合いたいと思っています。
 
 追い詰められてくじけた人にこそ相談の窓口や救いの
手が必要です。
だけど、自助グループや交流会などの仲間の居る場所へ
参加しようと行動するためには、周囲の理解や良い環境
と一歩踏み出すきっかけが必要だから、そんな簡単に参
加を決心できない人も多いでしょう。
外の世界へ気持ちが向くようになるまでには長い道のり
を必要とする人もあるだろうと思うのです。
 
みんなが集ってわいわいと親睦する会へ出ることが出来
ない、まだ仲間を作る気分じゃないけれども、孤独だか
らこそ手助けが必要だというところに居る人へどうやっ
たら、心が安らかになってもらえるか?
 遅々として活動は進んでいなくて申し訳ありませんが、
私が告知を受けたことが、誰かの得になれば甲斐があり
ます。きっと、共に歩いていく仲間として出来ることが
あるに違いないと。
JSPFADなどの研究者へサンプルの血液を提供して特効薬
発明につながる手がかりをプレゼントすることも、その
ひとつだと考えています。
添乗員やファシリテーターの役目が担えたらいいなぁと
そんな気持ちで「ふきのとう」をやっています。

 秘密を告白すると、免疫力がアップするのだそう!
 
 HTLV-Iウイルスが自分の身体に居ることで、ショック
を受けて、将来に自信が持てなくなったり、悶々とした
り、秘密がもれないかと怯えたり・・・。
なかなか周りの人にも相談し難い時には、パソコンや紙
に書いて告白するだけでも、ずいぶん心が癒されるもの
です。
誰かに読んでもらうためではなく、ただ吐き出すことに
も大きな意味があるのだそうです。
 
「オープニングアップ 秘密の告白と心身の健康」
  (J.W. ペネベーガー (著),余語 真夫 (翻訳)
   出版社: 北大路書房  2000/09 
オープニングアップ: 秘密の告白と心身の健康
   ISBN-10: 4762821950)
 
たとえ発症して、医学的には不治であっても、心理学的
には、もっともっと明るくなれる可能性があると信じて
います。
今はまだATLやHAMの特効薬がありませんが、無いなりに
救われる手立ては「ウイルス研究を応援してそれを生き
がいにするということ」だと私は考えて心の支えにして
います。
 
私たちには差別からの人権擁護と、心のケアで心のゆと
りが取り戻せるような、行政などのサポートが必要です。
まだまだ公的なバックアップ体制は整っていませんが、
ひとつひとつ、あきらめずに取り組んでいきたいと思っ
ています。

 やっと、カッコウが鳴き始めて朝霜の心配がなくなりました。
ご近所のお庭の藤の花も満開です。
でも、気温の変動が大きくて体調を維持するのが難しい感じです。
今朝の十勝の最低気温は七度弱で、正午は十度しかありません。
数日前に二十五度近い日もあったのが、まるで幻のようです。
 
 北海道では六月に入ると、小中学校の運動会の季節なので、
もう少し暖かな方が嬉しいのですが・・・。
本州の皆様は、きっと、初夏の日差しの中においでなのでしょうね。
それとも、そろそろ梅雨や台風の季節でしょうか?
穏やかな天候が続いて農産物の実りが豊作になると良いですね。

 先日、九州に住む懐かしい友人から贈り物が届きました。
日向夏」と「サワーポメロ」が箱一杯!
おかげで我が家には南国のまろやかな香りが漂っています。
ひまわりの花のようにあたたかな黄色。
ふだん食べているありふれたミカンと違ってくっきりとした
甘酸っぱさが心地よいです。
 
十勝にも春の風が吹いて、花が咲き始めています。
四月二十日の日の満月まであと少し。
良いお天気になるといいなぁ。
雨でまん丸なお月様が流されてしまわないように・・・。
 
NPO患者会の全国大会も二十日です。
素敵な月夜になりますように。