The Losers


馬鹿だ。馬鹿が復讐しにやってくる!
たったこれだけで説明のつくシンプル極まりない映画です。
DC傘下のグラフィックノベル専門レーベルVertigoの出版したコミックを原作に、ジョエル・シルヴァーとアキヴァ・ゴールズマンが製作した作品です。
出演は『グレイズアナトミー』『ウォッチメン』のジェフリー・ディーン・モーガン、『スタートレック』『ドラムライン』のゾーイ・サルダナ、『TMNT』『スコット・ピルグリムVSセカイ』のクリス・エヴァンス、『28週間後…』『TAKERS』のイドリス・エルバ、『アーマード』『キャデラック・レコード』のコロンバス・ショート、『チル・アウト!』『リミッツ・オブ・コントロール』のオスカー・ハエダナ、『ナーク』『ロストボーイズ』のジェイソン・パトリック。脚本は『キングダム』『ベリー・バッド・ウェディング』のピーター・バーグと『閉ざされた森』『ゾディアック』のジェームス・ヴァンダービルド、監督は『ストンプ・ザ・ヤード』のシルヴァン・ホワイト。

ストーリーは至ってシンプル。
ボリビアでの極秘任務中に謎の男マックスの罠に嵌められた軍人たち、通称ルーザーズ(。復讐を誓った5人の前に現れた美女アイシャの手助けでマックスに一歩ずつ近づいていくが・・・
たった2文で説明ついちまったい。この映画の特徴はストーリーに非ず。ただただキャラクターの灰汁が強いということです。

左上から
クレイ―作戦統制「シンプルにしてやろう。それをよこせ、なら生かす」
4人のイカレポンチを纏める大佐。ノータイの黒スーツが伊達男を演出します。頭も切れて腕っ節も立つのに美女に弱いというボンドみたいな男です。
ローク―爆破と戦術「何だこの車?バナナみてえだ」
顔の右側に傷があるのが特徴のクレイの相棒。暴走気味もクレイを抑えようとしても言うことを聞かないのでいつもイライラ。ナイフが好き。
ジェンセン―通信と技術「股間に銃向けられてんよ!」
ヤギ髭とメガネが特徴的なハッカー。口から出任せが大得意のジョークの塊みたいな男。サッカー少女の姪っ子を溺愛し、チームのTシャツを愛用。
クーガー―長距離射撃「絶対に帽子に触るな」
カウボーイハットとポンチョでキメたスナイパー。口数は少ないけどモテモテでジェンセンとは正反対。
プーチ―輸送と重火器 「俺ってマクガイバー?ブラックガイバー!」
チーム内ではかなりまともなパイロット。その辺にあるもので発明品を作ったり、人を仲直りさせるのが得意。妊娠中の奥さんが心配で堪らない。
アイシャ―捜索と破壊「ドーナツ、ドーナツ、ドーナツ!」
右眉の2つのピアスがトレードマークの協力者。ある目的を以ってルーザーズに近づく。ロケットランチャーをぶっ放したり、クレイをぶん殴ったり大活躍。

日本では公開されずDVDスルーです。ワーナー(だけじゃないけど)って酷いねえ。面白い映画は公開しないらしいですからね。ハングオーバーも公開する気なかったし、ラン・ファットボーイ・ランもママ男(なんつータイトルだ)も公開してないですからね。スターが出てない?じゃあメガネの魔法使いの映画には出てんのかよ?Aチームに似てる?そういう漫画なんだよ。大体元はAチームより10年ぐらい前ですからね。スパイダーマンとかX-MENジャック・カービーが1970年に出版した二次大戦もののコミックのリメイクが2004年版のグラフィックノベルで、クレイはこの部隊のリーダーの孫って裏設定もあります。気になる方はThe New Frontierというノベルを読んでみてください。シルバーエイジ(アメコミ第二の最盛期)の誕生を描いた作品ですが、第一話、かなり長いですが、全編元祖ルーザーズ(生身の人間)が恐竜(ティラノサウルス)と大乱闘を繰り広げる、とんでもなく燃える話が展開します。映画の原作のほうも映画にあわせてコミックが再出版されています。

映画鎖国に未だ黒船は現れず。

THE LOSERS / ルーザーズ  Blu-ray & DVDセット (初回限定生産)

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