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2017-10-18 一番好きがたくさん 貸切り図書館52冊目

もう先々週のこととなってしまいましたが、molnにて恒例の「貸切り図書館」の52回目をゲスト山田稔明氏を迎えてお送りしました。今回はオープニングアクトに草とten shoesも出演させていただくことになりまして。山田氏も草tenも昼間のjamjamjam音楽から続けての出演となりました。たくさんのご来場をありがとうございました。

先の出番となった草tenは昼間の音楽祭とは違ってホームであるmolnでの演奏だし、山田氏のお客さんはみなウェルカムムードなので、割と落ち着いて演奏出来たのではないかと思います。山田氏の登場を前に少しは場を温められたのではないかと。山田書き下ろしの「冬の日の幻」も勿論披露しましたし。最後まで楽しく演奏出来ました。

続いて登場した山田氏は本番直前になってセットリストを考えたそうですが、molnでのmiyazono spoonさんの展示に合わせて歌詞スプーンの登場する「歓びの歌」を歌ったり(この曲久々に聴きましたが良い歌詞だなあと思いました)、前述した草ten提供曲「冬の日の幻」のセルフカバーや、サプライズで私が昔やっていたバンド各駅停車カバーや、紹介する本にちなんだ曲など、moln仕様特別セレクト最後まで楽しめましたね。久々に聴いた「アップダイク追記」やこの度メジャーデビューが決まったサトミツ&ザ・トイレッツ新曲も聴けましたし。彼の弾き語りはもう何度も見ていますが、毎回飽きさせないサムシングニューを用意していて、そこが魅力だなと改めて思った次第です。本番直前に「草tenにあげた曲って秋の日の幻だっけ?冬の日?」などと尋ね、「冬!冬!」とメンバーに突っ込まれてましたけどね。「冬」などというツッコミワードは新鮮でしたが、本家歌唱は流石でした。あえて松本隆作詞じゃない曲を選んだという細野さんのカバー曲もしみじみ沁みました。

そして本の紹介のくだりでは以下の本を挙げてくれました。

写真集「Metal Cats

写真集「bad cat」

写真集「Sleeveface」

向井秀徳著「三栖一明」

山田稔明著「猫と五つ目の季節」

ジョニー・マー著「ジョニー・マー自伝

片桐はいり著「もぎりよ今夜も有難う」

まずはコーヒーのお供にテーブルに置きたい本として、彼を構成する2大要素、猫とレコードにまつわる写真集を3冊紹介してくれました。いかついヘビメタミュージシャン可愛い猫の2ショットに思わず頰が緩む「Metal Cats」に、悪い顔した猫ばかり集めた「bad cat」は猫好きなら必ず手に取ってしまうことでしょう。レコードの顔ジャケに自分の顔をはめ込んで写真を撮る「Sleeveface」はインスタグラムでもレコード好きの人たちがハッシュタグを付けてよくアップしています。(山田氏もたまに撮っているそうです。)彼が楽しそうに語る猫とレコードの話を聞きながら自分にとってのコーヒーテーブルブックは何だろうなと自宅の本棚を思い出したりしました。

「三栖一明」は向井秀徳氏の同級生で、向井作品のデザインを手掛けている三栖一明という人物を語るという形の向井氏の自叙伝だそうで。実は山田稔明向井秀徳は同い年、同じ佐賀出身共通の友人も複数いて、山田氏が学生時代に組んでいたバンドのメンバーが向井氏ともバンドを組んでいたという縁があるそうで。山田氏が公立高校に進学していたら向井氏と同級生になっていたであろうという話に、GOMES THE HITMANナンバーガールが交差したかもしれない歴史のifを感じて面白いなと思いました。片や「猫と五つ目の季節」はポチという愛猫を語る形の山田氏による自叙伝で、同い年、同じ街出身の2人のミュージシャンの歩んだ軌跡を比較して読める2冊ということで紹介してくれました。(その後東京向井氏と邂逅した時のエピソード面白かったです。)そして自伝繋がりでザ・スミスギタリストジョニー・マー自伝を紹介しつつ、スミスカバーを歌ってくれました。私は山田氏の歌うスミスナンバーが好きなのでたまに聴けると嬉しいのです。

「もぎりよ今夜も有難う」は片桐はいりさんによる映画にまつわるエッセイだそうで。はいりさんと山田氏は4月永井宏さんのイベントで巣巣で共演して(草tenもご一緒させていただきました)、それ以来交流が続いているのだそうです。ある食事の席で山田氏がはいりさんに「一番好きな映画は?」と尋ねたところ彼女は答えに詰まったそうで、彼女くらいたくさん映画を見ていれば一番好きな映画はいっぱいあるのだろうと思い直したそうです。「一番好きなものがたくさんある」というのはとても素敵なことで、彼の話を聞きながら映画音楽も猫もコーヒーも、好きなものを愛でて暮らすことの大切さを改めて思った次第です。その後に歌った「my favorite things」の説得力たるや。巣巣の岩崎さんの著書からインスパイアを得た「小さな巣を作るように暮らすこと」も歌ってくれ、最後まで充実のステージを見せてくれました。

終演後は昼間の分も含めて打ち上げを行いまして。まあ主に休暇のバリ島いかに楽しかったかという山田氏の旅の土産話が中心でしたけどね。今回山田氏は2年振りの貸切り図書館への出演となりましたが、ぜひ定期的に出演して欲しいものだなと思った次第です。

そして次回の「貸切り図書館」は10月21日おおはた雄一さんをゲストに迎えてお送りします。ぜひこちらもよろしくお願いしますということで。

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2017-10-11 jamjamjam音楽祭にて

先日は鎌倉にて行われたjamjamjam音楽祭に草とten shoesで出演して来ました。この音楽祭、美術家永井宏さんのワークショップに参加していた方々が始めたのだそうで、「誰でも表現者になれる」という永井さんの教えを体現し、普段は他の仕事をしている人たちがこの日は楽器を持って声を使って自由音楽を鳴らし楽しんでいて、とても風通しの良いイベントでした。

会場となった西御門サローネという洋館大正15年作家里見紝(さとみとん)が自ら設計に関り住んだ家だそうで、昭和11年里見氏が移転した後は、米軍接収ホテルとしても使われた後、現所有者、石川氏の住宅として丁寧に住まわれ、平成6年からは市の重要景観建造物指定第8号)に指定されているのだそうです。(以上ホームページからコピペ。)レトロ内装は畳が敷かれた和洋折衷で、とても洒脱で良い雰囲気でした。週に一度だけ公開しているようなので、古い洋館に興味ある方は見学してみてはいかがでしょうか。

朝の9時に会場に入って音出しをするという実に健康的なタイムテーブルでしたが(早いので岩崎さんは五十嵐家に前乗りしました)、朝の光が洋館の窓から柔らかく差し込み、午前中のライブも良いものだなと思いましたね。カメラマン大塚日出樹さんがPAをやってくれて、演者としても出演されてました。草tenの草担当アユミさんはイベントスタッフとして働きつつ、ピアノ朗読ユニット象の音楽としても出演し、さらに草tenでも出演というフル稼動で大活躍の一日でした。

そんな草tenはというと普段とは違う雰囲気で、知らないお客さんがそこかしこから見ている状況に緊張したのかボーカルあやの声は震えており、岩崎さんの動きも硬く、大丈夫かっ?と思いつつ演奏しておりましたが、客席に顔見知りの方々の姿もちらほら見え安心したのか、徐々に落ち着いて来て何とか最後までステージを終えることが出来ました。(見に来てくれたみなさんありがとうございました。)友部正人さんのカバー曲「私の踊り子」ではアユミさんの生のピアノサローネのフロアに響き渡りさながら踊り子が舞う舞踏会のようになっておりました。(草ten一同による主観。)サローネでこの曲を演奏出来て良かったです。

古書ウサギノフクシュウ小栗さんによる日本語ラップ講座では知らないアーティスト音源も聞けたし(私もヒップホップが好きなので小栗さんに会うとそんな話をよくするのです)、チャンキー松本さんの紙芝居紙切りを融合したパフォーマンスも素晴らしかったですし、朗読も良かったです。

ライブ後はサローネの庭でビール飲みながら美味しいお弁当を食べ(フードも充実しておりました)、穏やかな時間を過ごしました。庭にやたら蜘蛛の巣が張ってあり、それはもう立派な蜘蛛がそこかしこにいましたが、サローネを背景にすると絵になるのであり。カラフルな蜘蛛を眺めながらビールを飲み、夏と秋の境目の不思議空気を堪能しました。

この日は夕方からmolnで行われる「貸切り図書館」にも山田氏の前座という形で草tenは出演し、所謂ダブルヘッダーだったのですが、さすがにmolnの方はホームなので落ち着いて出来ましたね。山田氏もjamjamjamに出演していたのでこの日はかなりバタバタだったんですが。本当は草tenの出番はなかったんですが、岩崎さんが山田氏に「草tenいつでも出来るよ〜」と肩をぶんぶん振り回していたのに山田氏が忖度したのか、急きょオープニングアクトとして出ることになったという。岩崎さんのパワーは出番を増やすのです。我々にとっては長い一日になりました。貸切り図書館での山田氏のライブも素晴らしかったです。レポなどはまた後ほど。

そんな草tenの次回ライブ12月24日等々力巣巣にて行います。そちらもぜひよろしければということで。f:id:fishingwithjohn:20171012083631j:image

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2017-10-10 先輩たちのStyle

気が付けばもう10月も半ばなのです。本当に早いのです、時の流れは。

ここ最近暑いのか涼しいのか寒いのか読めず、まさに夏でもなく秋でもなくといった天候で、何を着て良いもの服装に悩まされる日々で(まあ悩むほど服を所有していないのですが)、季節の変わり目であるなあと実感しています

先日は鎌倉の老舗カフェ、ディモンシュの店主である堀内隆志さんの50歳の誕生日パーティーにお呼ばれし、パーリーピーポーとはほど遠い生活をしている私が顔を出して良いものかとおそるおそる行ってみるとすでにディモンシュ店内にはたくさんのお客さんが集まっており、店員さんは全員吉本新喜劇すっちーコスプレをしているし、プロレス大会はあるは堀内さんの半生を追った面白スライドショーはあるわ美味しい料理が次々と出て来るわで実に楽しいパーティーでした。(誕プレに堀内家の愛犬ミサワの招き猫ならぬ招き犬の張子をプレゼントしました。)堀内さんはカフェオーナーとしても有名ですが、ブラジル音楽にも造詣が深く、ラジオ番組DJをしたりガイド本なども出しており、私も彼の著書を参考にブラジル音楽に触れて来たのでそういう面でも尊敬する大先輩なのです。そんな先輩を祝う席に呼んでいただき嬉しいながらも恐縮した私です。しかし私もあと7年ほどで50になってしまうわけで、こんな素敵な50を迎えられるであろうかとふと己を見直した次第です。偉大なる先輩の背中は遠いのです。

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ところで先輩といえば、SSW高橋徹也さんの新譜「Style」が先ほど発売になり、私も僭越ながら推薦コメントを書かせていただきました。

https://ameblo.jp/tetsuyatakahashi/entry-12301044927.html

コメント内にも書きましたが、タカテツさんは音源データメールで送らず、一度CD-Rに焼いて現物を手渡すのが流儀らしく、今回の音源CD-Rでご本人から手渡されたのですが、帰っていざ聞こうと思ったらCDの中身が空っぽで、これはあえて空っぽの無音を聞くというジョン・ケージ4分33秒的なアート作品なのかと思い彼に問うと「すみません、間違えて空のを渡してしまいました!」と返信が来たので、いよいよこれはデータメールで送って貰った方が早いと思いそのように打診すると次の日にやはりCD-R速達ポストに届き、「あなたはどこまで流儀を通す人なんだ!」と驚いてしまった私です。データという目に見えぬ物をあえて触れる物体として手渡したい思いがあるのでしょう。その流儀が彼をタカテツたらしめているのでしょう。何とかっこいいStyleであることか。そんな彼の格好良さが詰まった名盤ですので、ぜひお手に取っていただきたく。

そんなタカテツさんと山田稔明氏が出演する大阪でのイベントに私も招き猫ワークショップで同行することになりました。ライブの他にもショップの出店、ワークショップなど盛りだくさんで文化祭のような賑やかなイベントになりそうです。ライブ初日タカテツさんと山田氏、2日目はどきどきキャンプサトミツさん率いるサトミツ&ザ・トイレッツという豪華な内容です。仲間を巻き込んで面白い空間を作りあげる、それが山田先輩のStyleなのです。ライブは早々とソールドアウトしてしまいましたが、ショップワークショップは楽しんでいただけますのでぜひご参加下さい。

2017年11月4日(土)5日(日)@ 大阪 中谷運輸築港ビル(旧商船三井築港ビル

海岸通文化祭 MINA to meets(みなとミーツ)

11月4日(土)10:00 - 20:30/11月5日(日)10:00 -18:00

マルシェスペースへの入場は無料

ライブは2日間ともにチケット完売、前売予約終了しました

ワークショップはそれぞれご予約受付中です

11月4日(土)ライブスペース

コーヒー音楽と猫”

15時半開場/16時開演/前売4000円(aalto coffeeのコーヒー付き)

LIVE山田稔明高橋徹也/PAINTING:おおくぼあおいもなか

COFFEE:庄野雄治(aalto coffee)

11月5日(日)ライブスペース

トイレッツがやって来る ジャージャージャー!in OSAKA

13時半開場/14時開演/前売4000円(チャッツワースの紅茶付き)

LIVE:サトミツ&ザ・トイレッツ

[ 佐藤満春山田稔明伊藤俊吾、佐々木良、伊藤健太森信行 ]

MINA to meets マーケット

2F マルシェスペースに出展予定のショップ作家

hoopline(ポチバッジ)、巣巣(雑貨cafe+gallery芝生(雑貨)、moln(雑貨)、

十布(テキスタイル)、millebooks(書籍)、Loule(雑貨・本)、aalto coffee(コーヒー)、

チャッツワース(紅茶:5日のみ)、14g(パン)、トラベラーズ・ファクトリー(雑貨)、

テコナベーグルワークス(ベーグル・4日のみ)、河童堂(活版印刷雑貨:5日のみ)


11月4日(土)/5日(日)マルシェスペース

五十嵐祐輔(fishing with john春日部張り子)

招き猫の絵付けワークショップ

自分オリジナル招き猫を作ることができますマルシェスペースにて

材料費含め料金 2500円(ご予約不要です)

オーダーメイド招き猫世界ひとつだけのあなたの猫を描きます

愛猫写真等をご用意ください。後日完成した招き猫をお送りしま

サイズやご要望によってお値段が変わります

招き猫のオーダーですが、小さいものは2000円から作成出来ますので、お気軽にお訊ね下さい。猫の写真ですが、現像した写真をお預かりするタカテツStyleでも良いですし、その場でメールで送っていただく非タカテツStyleでも構いません。猫好きな方は携帯にたくさん写真が詰まっていることでしょう。毛の模様や特徴のわかる写真をお送り下さい。愛する猫ちゃんオリジナル招き猫を丁寧にお作りします。ご自分作ってみたいという方はぜひ絵付けのワークショップにぜひご参加下さい。筆と絵の具で思いのままに招き猫の絵付けをするのも楽しいですよ。芸術の秋の楽しいイベントです。大阪でお会いしましょう!


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2017-09-22 9月の現状

早いものでもう9月も下旬差し掛かっているのです。本当に早いのです、時の流れは。季節は来るより行くばっかりで、という柴田聡子さんの歌詞にもありますが、こんなにも早く季節が巡るのは何かの陰謀なのかと疑いたくなるほどなのです。気付けば夏の気配は翳りを見せ、秋の空気支配するようになりました。すでに私の服装に長袖がレギュラーとして登場しています。このまま秋を通り過ぎ、冬へとまっしぐらなのでしょうか。

そんな9月ですが、冒頭から濃密でございました。まずはmolnで開催している「貸切り図書館」に今年もカーネーション直枝政広さんがゲストに来て下さり、本にまつわる貴重なトーク弾き語り披露してくれました。直枝さんの読書体験創作秘密についてじっくり語っていただき、まるで2時間ラジオ特番を生で聴いているかのような聴き応えのあるライブになりました。直枝さんの豊かで鋭い感性に触れて、個人的にもとても刺激を受けました。直枝さんの部屋で聴いているかのような距離感も含め、とても贅沢な空間だったと思います。この日いただいたカーネーション新譜Suburban Baroque」が素晴らしく(現在絶賛発売中です)、次の日から毎日繰り返し聴き続けているのですが、もう今年の9月の風景はすべてカーネーション音楽に彩られていると言っても過言ではありません。素晴らしすぎるのでぜひお勧めしたい次第です。(この日のライブのレポはまた後日アップ出来ればと思っております。)

そしてその次の日は私が参加しているユニット「草とten shoes」のワンマンライブ世田谷Amiカレーさんでありました。初めての単独公演と言いつつ全部で8曲しかレパートリーがないという状態でしたが、その全てを出し切りました。これまでの楽曲に加え、書き下ろし新曲「猫にしか見えない色」も初披露出来ましたし、この日のハイライトとなった友部正人さんのカバー「私の踊り子」も披露出来ました。(molnでの友部さんのライブを聴きながら、ちょうど草tenの編成に合いそうな曲だなとひらめいたのです。)当日はリハからバタバタでしたが、おかげさまで満員御礼で終えることが出来ました。たくさんのご来場をどうもありがとうございました。まだこれが4回目のライブということもあり不慣れな部分も散見され、終演後早速メンバーに駄目出しなどしてしまいましたが(某トランぺッターのような往復ビンタしませんでしたよ)、まだまだこれからバンドですので温かい目で見ていただきたく思う次第です。岩崎さんは相変わらずポジティブで終演後「うん、成功成功〜」と笑顔Amiさんの美味しいカレーを食べておりましたけどね。カレーの辛さと冷たいビールが心に沁みました。草tenの次回ライブは10月8日(日)鎌倉の西御門サローネにて行われる「Jam jam jam MUSIC FESTIVAL」に出演します。午前中の11時頃という健康的な時間に出番の予定です。早起きして鎌倉に出掛けてみるというのも楽しいかもしれません。ちなみにこの日の夜はmolnで直枝さんゲスト会に続く「貸切り図書館」もあり、ゲストに2年振りとなる(しょっちゅう会っているのでそんな間が空いたかと意外でしたが)山田稔明氏が登場します。合わせて見に来ていただければなと。

そんなライブを終えた後は仕事佐賀の方に出張で出掛けまして。1週間ほど滞在しておりました。それこそ佐賀出身である山田氏に「佐賀お勧めスポットってあります?」と聞いたら「うーん、ないかな〜」という返答が来て、「ないんかい」と思いながら佐賀の街をぶらぶら散策していましたが、佐賀城の跡地や博物館美術館があったりと雰囲気も良く(昼間は仕事だったので中には入れませんでしたが)、またそこかしこに猫がいたのでその姿を写真に撮ったりなどして街歩きを楽しみました。今回は職人展の催事だったんですが、閉店後に仕事場であるデパートから20分ほど歩いてブックオフに行ったり、50分ほど歩いてハードオフに行ったりしましたし。ハードオフに至っては街灯もない暗い夜道をアイフォーンライトを照らしながらへとへとになりながら歩き、我ながら何をやっているんだろうと途方に暮れましたけどね。デパートから宿泊しているホテルまでさらに15分ほどかかるので夜は延々と歩きっぱなしでした。BGMにずっとカーネーション新譜を聴いていたので、佐賀風景と一緒に記憶に刷り込まれました。旅先でブックオフハードオフに行くのは自分の中で恒例行事なのですが、やはり楽しいのです。

昼間はデパート社食で食べていたのですが、ここの社食メニューが独特で、「スパゲティナポリタン定食」(ナポリタンをおかずにご飯とみそ汁を食す)、「かき揚げうどん定食」(かき揚げうどんをおかずにご飯とみそ汁を食す)、「焼きビーフン定食」(焼きビーフンをおかずにご飯とみそ汁を食す)といったこちらの定食常識斜め上を行く炭水化物過多なメニューで、ナポリタンかき揚げうどん焼きビーフン単独で良いのではと思いながら結局定食以外のメニューのそばを食べていたのですが、定食文化というのは場所によってそれぞれ違うものなのですね。ある日は「生姜焼き定食」というノーマルメニューが出たのでそれを食したのですが、豚肉よりも玉ねぎが多く、最早玉ねぎ定食様相を呈しており、玉ねぎの辛さが心に沁みました。

夜はだいたい惣菜をどこかで買ってホテルで食べたり職人さんたちと食べに行ったりなどしたのですが、ハードオフまで歩いた夜は帰る途中に昭和雰囲気の味のある古い食堂を見つけて。冒険心と共にそこに入ってみたのですが、中に入ると昭和雰囲気というよりも昭和がそのまんま保存されている感じの店内で。昭和から全てが更新されていない田舎のおばあちゃんの家みたいな様相なのです。良く言えば気取りのない懐かしい感じ、悪く言えば見た目を全く気にしない小汚い感じで、電話黒電話だし、テーブルもイスも前時代のまんまなのです。そこで店主であるおじさんに炒飯を注文したのですが、出て来た炒飯は良く言えば気取りのない、悪く言えば冷蔵庫の残り物で適当に作ったかのようなみすぼらしい様相であり。しかも凄いボリュームなのです。いざ口にしてみると何と言うかシンプルに美味しくないのであり、肉がほとんど入っておらず、代わりに玉ねぎがこれでもかと入っているのです。昼間の生姜焼き定食に続いての玉ねぎ責めです。佐賀に「五十嵐積極的に玉ねぎを食べさせる会」なる組織でも存在しているのかと疑いながらも何とか完食したのですが、お腹いっぱいだし結構なダメージを喰らってしまいましたね。玉ねぎの辛さが心に沁みました。店に一見さんが来るのが珍しいのか「お近くですか?」などと案の定おじさんに話しかけられ、宣伝がてら「地方からデパート職人展の仕事で来てるんです。ぜひ来てみて下さい」と誘うと「明日は孫の運動会なんだよなあ〜、デパートにはあんまり行かないんだよな〜」などとごにょごにょ言いながら遠回しに断られ、旅先での交流は数秒で終わりましたけどね。玉ねぎのほろ苦さにカーネーション音楽がまた沁みること沁みること。

最終日には妻も休日を利用して佐賀に遊びにやって来て、佐賀でRITMUSというお店をやっている北島さん夫婦と合流して地元の美味しいお店に案内してもらいました。さすが地元の人に聞くと良い店がたくさんあるのですね。粋な小料理屋で佐賀地酒と共に美味しい料理いただき、その後お洒落フルーツパーラーフルーツパフェを食べ、その後またシック日本酒バーで地酒を飲むという充実の佐賀ナイトを過ごしました。佐賀飲み屋街は夜の深い時間になるとそこらに客引きセクシーなお姉さんが立ち並び、まるで歌舞伎町のような様相になるのですが、立ち並ぶスナックキャバクラの店の佇まいといい、セクシーお姉さんの佇まいといい、どことなく昭和雰囲気なのですよね。そこかしこでおじさんによるカラオケ歌声も聞こえて来て。その演歌の調べも相まって風景全体から昭和香りがし、つい先日の玉ねぎ炒飯を思い出し、何とも言えぬ哀愁を感じてしまった私です。佐賀地酒による酔いもあったのでしょうか。

佐賀で撮った写真のほとんどが猫の写真で、ミル坊に会えぬ寂しさ故であろうかと思ったのですが、良い面構えの猫が多かったですね、佐賀は。また佐賀の猫たちに再会出来るのであろうかと思いながら帰路に着いた私です。

9月はそんな感じであっという間に半分終わりました。早いのです、時の流れは。

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2017-08-25 貸切り図書館 この夏の記録

molnにて定期的に行われている本と音楽にまつわるイベント「貸切り図書館」ですが、ここ最近のレポをまとめてご紹介したいと思います。

まずはさる6月24日に行われた「貸切り図書館47冊目」ですが、この日は柴田聡子さんにご出演いただきました。柴田さんは「愛の休日」という新譜を引っさげての登場でしたが、ここ最近テレビラジオなどメディアでの露出も増えて注目を集めており、会場は満員御礼でございました。私も「愛の休日」を事前に聴き込んでおり、その内容の素晴らしさに感激していたところだったので、全曲再現してくれたのは嬉しかったですね。その可愛らしい歌声もさながら、歌詞世界観も独特で言葉のチョイスも素晴らしく(「さばーく」という詩集も発表されているのです)、その才能に惚れ惚れしながらステージを堪能しました。今回は全編弾き語りでしたが、いちギタリストとしても繊細なアルペジオビートを感じさせるカッティングの腕前が凄いのです。今回の新譜に入っている「後悔」という曲の切なさに毎回聴きながら泣くという行為を繰り返していた私ですが、生で聴いて改めて泣いたのは言うまでもありません。(この曲、tofubeatsさんがテレビで2017上半期ベストソングひとつとして選んでいたそうです。)

そして本の紹介のくだりではX-Japanの伝記本「不滅のX JAPAN大全」を挙げてくれました。最近XJapanのファンになったという柴田さんだそうですが、この本に書かれている「Toshiお祭りが好きで地元お祭りに参加したいがためにバレー部練習を休んだ」という高校時代のユルいエピソードを紹介してくれました。柴田さん、映画「We are X」も鑑賞したそうで、「最高でした!」と感想を述べておられました。

今後の彼女ブレーク具合によってはmolnのような小さいキャパでのライブは難しくなるのかなと思ったのですが、「ぜひまたmolnさんでやらせて下さい!」とご本人に言っていただいたので、また次回も出演していただけるかと思います。次は何の本を紹介してくれるのでしょうか。今から楽しみです。

そして7月1日に行われた「貸切り図書館48冊目」ですが、この日はOishii Oishiiさんに出演していただきました。MUSIC FROM THE MARS藤井さんご夫妻とceroのサポートでもお馴染みベースの厚海さん、空気公団などのサポートでもお馴染みドラムのオータコージさんによるバンドですが、fwjでも何度か共演してセッションなどもしており、今回molnでのライブが実現してとても嬉しかったですね。久々に聴くボーカルのチカさんの歌声も素晴らしかったし、藤井さんのいぶし銀ギタープレイも最高でした。ceroライブも何度か見ているので厚海さんの超絶のベースプレイを間近で見られて良かったです。チカさんがまだ小さいお子さんを抱いてステージで歌う姿に母の偉大さと強さを感じて、こういうお母さんの元ではきっと素晴らしいミュージシャンに育つに違いないと思ってしまった私です。ライブ後もずっとメンバーさんとお喋りしててスルーしてしまったのですが、そういえば本を紹介して貰ってなかったことに帰りに気が付きまして。でもまあ次回出演の際に紹介して貰うかと相成った次第です。本を忘れて来る方も多いですし、こういうユルい側面もあるのです、貸切り図書館は。

そして7月29日に行われた「貸切り図書館49冊目」は友部正人さんをゲストにお迎えしてお送りしました。毎年恒例となりつつある友部さんのライブですが、今回は「月」や「星」が歌詞に出て来る曲をたくさん歌ってくれました。というのも紹介してくれた本が田中美穂さんの「星とくらす」という著書で、こちらは倉敷蟲文庫という古本屋さんのオーナーでもある田中さん天文にまつわるエッセイなのですが、折角なので本にまつわるセットリストにしてくれたそうなのです。友部さんの歌う「月」や「星」はとてもロマンチックで、同じ月でも曲によってこういう異なる描き方をするのかと言葉の使い方の見事さに聴き入ってしまいました。友部さんには月や星を題材にした名曲がたくさんあるのです。星といえば「地球いちばんはげた場所」も歌えば良かったねと終演後に奥さんのユミさんが話していて、この曲をマーシーカバーしていて友部さんも参加している名盤「夏のぬけがら」がアナログになった話をしたら友部さんは「それは知らなかったなあ」と、当時のマーシー楽屋での普段の様子など話してくれてマーシーファンとしても嬉しかったですね。友部さんはあのアルバムに入らなかった「ジャラマドーラ」という曲が印象に残っているそうです。(この曲は後に「岡本くん」というタイトルハイロウズアルバムに収録されました)

この日はライブ中に土砂降りの雨になったのですが、その雨音を聞きながら「昔谷川俊太郎さんとトークライブ中に谷川さんが会場に響く雨音に聞き入って途中黙り込んだ瞬間があった」というエピソードを話してくれて、会場にいた我々がみなその時の谷川さんと一緒の気持ちになったような不思議時間がありました。新しい曲も古い曲も同じように友部さんだし、どれも新鮮に響くのは言葉普遍的で力を持っているからでしょうか。前日に森山直太朗氏のライブを見に行ったという友部さんですが、直太朗作品作詞をしている御徒町凧氏のペンネームの由来が友部さんの曲「こわれてしまった1日」からだと知り、改めて友部さんの影響力の凄さ認識した次第です。ライブ最後に客席からリクエストで「あいてるドアから失礼しますよ」を歌ってくれたのですが、私が初めてこの曲を聴いたのが中学3年生の頃で、「凄い詩人がいる!」と当時受けた衝撃を思い出しました。時を経てこうしてご本人と交流させていただくことが出来るとは嬉しいことだなと改めて思った次第です。ちなみに他に紹介してくれた本は安西水丸和田誠著「テーブルの上の犬や猫」比嘉良治 、北島角子著「砂浜にのこり、歌にきざまれた人々の夢・沖縄」でした。

そして8月20日に行われた「貸切り図書館50冊目」にはこちらも1年振りの登場となる中山うりさんをゲストにお迎えしました。うりさんの歌声は勿論、ベース南さんギターの福澤さんによるトリオ編成での演奏鉄壁アンサンブルで、素晴らしかったです。うりさんはアコーディオントランペットギターと様々な楽器を駆使して、どれも巧いので見てて惚れ惚れしてしまうのです。今回福澤さんはクアトロというプエルトリコの10弦ギターを初披露してくれましたが、その魅惑の音色に思わず欲しくなってしまいました。(終演後にちょっと弾かせて貰っちゃいました)

紹介してくれた本は内田百けん著「ノラや」で、ご自身も猫を飼っているうりさんからしたらいちいち感情移入してしまってなかなか読み進められなかったそうです。私も猫を飼う前は「何で猫がいなくなっただけで毎日こんなに泣き暮らすのであろう」と思っていたのですが、ミル坊と暮らすようになってから読み直すと切なくてつらくてたまらないのです。もし当時SNSがあったら呼びかけたんだろうな、とうりさんなりの見解を述べておられました。うりさんのところにも通い猫が何年も来ていて、ついに一緒に暮らせそうか、という状況なのだそうで、猫と人の関係に改めて想いを馳せてしまいました。あまり本を読まないといううりさんですが、次回はどんな本を紹介してくれるのでしょうか。

ざっと駆け足で紹介して来ましたここ数回の「貸切り図書館」ですが、次回は9月3日にカーネーション直枝政広さんをゲストに迎えてお送りします。こちらも貴重な本トークを聴けるのではないでしょうか。こちらもぜひよろしくお願いしますということで。f:id:fishingwithjohn:20170825182047j:image

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