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2016-05-06 猫を2000匹放たれたなら

気が付けば5月なわけです。早いのです、時の流れは。

我が家に猫のミル坊がやって来てもうすぐ1年になるわけですが、その可愛さは日々どんどんと増していく一方で、すっかり溺愛している己がいて驚くばかりです。40過ぎのおじさんとなった自分から斯様な甲高い猫撫で声が発せられるのかと我が耳を疑うほどです。気付けば最近一番発している言葉は「かわゆす」という有り様なのです。しかも「かわゆす、かわゆす〜」と節を付けて歌うように発しているのです。(「かわゆす、ミ〜ル坊〜」「ミールミールミルミル坊ちゃん〜、かわゆす〜」というパターンもあります。)歌というものはこうして自然発生的に体内から生まれて来るものなのだなとその起源を見るようではっとさせられる毎日です。昨日可愛かった子が今日また可愛く、明日もきっと可愛いという現象がすぐそばで起きているのは凄いことだなと、ミル坊のふわふわの毛を撫でながらいつも思うのですが、斯様な素敵現象世界中のどの人の身にも起これば戦争のようなものはなくなるのではないかと思いつつも、なぜかなくならないのですね。戦争という愚かな行為は。この世界には猫が、猫的なものが足りないような気がします。

芸人永野ネタに「富士山山頂から猫を2000匹放つ人」というのがありますが、あれが現実化されたら素敵だろうなあとちょっと本気で思ったりします。可愛い猫たちがにゃーにゃー鳴きながら富士山から地上に降りて来る様子は壮観であることでしょう。その猫2000匹の波にこの身を預けたい衝動に駆られるほどです。さんざコスり倒されたラッセンネタを未だやらされる時に永野の目が死んでる瞬間を見ることが多くなって来ましたが、彼にこそ猫の癒し必要なのではないかと思うこの頃です。

そんな愛しのミル坊に触れるうちに猫という存在そのものを愛でたい気持ちが強くなり、近年の私の趣味であるレコード収集に猫の要素が加わり、ジャケットに猫が映っていたり描かれていたりする所謂「ネコード」を気が付けば買ってしまうようになったのですが(猫ジャケであれば何でも良いというわけでもなく、それなりにピンと来たものだけ買っている辺り冷静な私がいるのですが)、レコードに猫がいるというのは私の好きなものが2つ揃っているということなのであり、斯様な素敵なものがあろうか、いやないと反語を用いてしみじみ思う次第です。ジャケットに猫をあしらうということはその音楽に猫の要素が幾分か入っているという証左であるわけで、同じ猫好きとしてはそれを感じてみたいじゃないのとつい手に取ってしまうわけです。まあでもだいたい猫ジャケにハズレなしですけどね。猫を基準に選んで行くとバラバラのジャンル音楽に辿り着き、色々な発見も得られて良いのです。これも猫のおかげやなと勝手にありがたがっているという有り様です。

熊本での地震報道の中で、ペット同伴で避難する人の苦労みたいな話を見るにつけ大変だろうなと自らと重ね合わせて心配になってしまい、自分たちは猫を連れて避難など出来るのだろうかと家でぬくぬく寝ているミル坊の姿を見ながら思うのですが、猫など特に家につく動物なので他所避難となればストレス半端ないことでしょう。地震直後にジャパネットたかたが一日限定商品売り上げを全部義援金として熊本寄付というのを耳にし、これは乗らねばと早速たかたに電話ラジオを購入したのですが、これを期に防災グッズなど普段から用意せねばなあと思った次第です。一日も早く普段生活に戻れるよう願うばかりです。

ミル坊は一日のほとんどを寝て過ごしています。「長生しろよ」と頭を撫でると「にゃん」と返事しまた眠りに入るその姿を見ながら、世界よ穏やかであれと思う私なのです。

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2016-04-30 宇宙とチャンスオペレーション 貸切り図書館32冊目

前日の中山うりさんに続き、次の日は嶺川貴子&Dustin Wongさんをゲストに迎えて「貸切り図書館32冊目」をお送りしました。こちらもたくさんのご来場をどうもありがとうございました。イベント初の2デイズだったんですが、両者異なる音楽性ながらもゲストの方のお話不思議な繋がりなども見られ、とても濃密な時間を過ごすことが出来ました。

この日はダスティンさんの希望で大きく低音を出すべくPAの方がウーファースピーカーを借りて来て持参してくれたのですが、これがもの凄く巨大なサイズで、聞いたら500人くらいのキャパの会場で鳴らせるものだそうで。それをキャパ35人のmolnで使うというのだから何とも贅沢な話です。サイズが大き過ぎて会場の入口を通らず荒井注カラオケボックス状態になったらどうしようかと思ったくらいなのですが、何とか無事に設置されまして。(聞いたらそのサイズしか借りられなかったそうです。)

そんな巨大スピーカーに加えダスティンさんと嶺川さんの持参して来た機材類もなかなかのもので、足元にずらりと両者合わせて20台近くのエフェクター群が並べられた様は圧巻でしたね。ルーパーを3台とかディレイを3台とかあまり見ない並列のされ方につい興味津々に覗き込んでしまいました。あとで聞いたところによると同じメーカーディレイでも製造された年代によって微妙に音が違うらしく(その時代トレンドがさり気なく盛り込まれているそう)、ダスティンさんも嶺川さんも気に入った年代ディレイしか使わないというこだわりがあるそうです。エフェクターは繋げる順番によっても音が痩せたり音色の変化があるので並列のされ方も考えられているそうで、この並びに至るまでにかなりの試行錯誤が成されたのだろうなと苦労が伺えました。

ダスティンさんのギターループで音を形成していくソロ演奏も素晴らしいのですが、そこに嶺川さんのボイスと鍵盤が加わるとまたさらなる異空間がそこに立ち上がり、まさに2人ならではの音響世界になるのですね。その音は宇宙のようであり太古の呪術のサウンドのようであり。実験的なんですがそこはかとなくキュートでポップでもあるのですね。PAさんのおかげでリスニング環境は素晴らしいし、音を浴びながらあまり気持ち良さに溜め息が漏れてしまったほどです。リズムにまかせてつい踊ってしまいました。(客席でも体を揺らしている方がいらっしゃいましたね。)

ダスティンさんは音に比べて声が目立ちすぎないようにとしきりにリハの段階で調整していましたが、ボイスも音色ひとつとしてサウンドにとけ込ませるバランスも絶妙でしたね。2人の声も相性が良く。後半に「日本むかし話」の主題歌カバーを歌ってくれ、そこだけは歌ものという感じでしたが、これがまた涅槃から歌われているかのような独自カバーでとても良かったですね。嶺川さんとライブ前に電話お話したのですが、電話からの声もとても素敵でした。(勿論実際に会ってお話する声も素敵でしたが電話の声が印象に残りました。)


そして本の紹介のくだりですが、ダスティンさんは以下の本を紹介してくれました。

アレハンドロ・ホドロフルスキー著「The Way Of Tarot」

アレハンドロホドロフスキーさんは「ホーリーマウンテン」などの作品で知られる映画監督なのですが、タロット研究家としても知られるそうで、この本はホドロフスキーによるタロット指南書のような物なのだそうです。ダスティンさん自身も一時期タロットを行っていて、ニューヨークで30人のタロットを見た時は疲れたよ、というようなエピソードを話しておりました。最近はあまりやらないそうなのですが、このライブ当日に久々にカードを引っ張り出したら「世界」というカードが出たらしく、喜んでおりました。(「世界」のカードは「成功」などを意味するもので良いカードなのだそう。)ダスティンさんは占い云々とかではなく、何か日々の思考未来の行動、創作に関してのヒントや指針としてタロットを利用しているらしく、ジョン・ケージが傾倒していた易経ブライアン・イーノオブリークストラテジーズと似たようなものだと語ってくれました。(オブリークストラテジーズはイーノが作った様々な文章の書かれたカードでそれをランダムに引いて創作のヒントに使用するというもの。)ダスティンさんの即興演奏もそうですが、何事にもチャンス・オペレーションを上手に活かすという彼の姿勢が伺えました。この日からまたタロットを再開しようかなと語っておりましたので、きっかけとなることが出来て良かったです。

片や嶺川さんが紹介してくれたのは以下の本でしたね。

マドンナ・ゴーディング著「シンボルの謎バイブル

レッドA.ウルフ著「もう一つの宇宙 量子力学相対論から出て来た平行宇宙の考え方」

シンボルの謎バイブル」は古代文明サイン絵文字意味辞典みたいな内容だそうで。嶺川さんは街にある何でもないものが何かのシンボルであるかのように見える時があるらしく、食べかすが妖精に見えたり、タマネギの欠片が美しく見えたり、散歩中なんかにそういうもの出会うと写真を撮ってインスタグラムに上げているのだそうです。物をただの物と見るかその先にあるものを見るか、かなり意識をされているそうで、確かに2人が共同でされているインスタを見ると不思議写真がいっぱい上がっているのですよね。すべての物に魂が宿っているという思想神道的だねとダスティンさんは語っておりましたが、物の見方の話から嶺川さんの豊かな感受性が伺えました。

そんな嶺川さんはある日テーブルの上のコップがぐにゃぐにゃに見える時があり、「物質」について思想を深めるうちに量子物理学に行き着いたそうで。色々調べるうちにフレッドアランウルフの著書を読むに至ったそうです。SFなどでよく出て来る平行宇宙について量子力学相対性理論を用いて解説している本らしいのですが、この平行宇宙量子力学については前日にうりさんのバンドベース南さんが同じ話をしていて、聞きながら両日がシンクロしている!これもチャンス・オペレーションによる成功と言えるのでは!と別な感動を覚えたのですが、確かに聞いていると面白そうと興味が湧いて来るのですよね。この著者は幼少の頃に階段の上から下までを瞬間的に移動した経験があるそうで、幼少の頃よく階段から落ちていたという嶺川さんは「そこに共感を覚えた」と語っておりましたが、それは単に嶺川さんがドジっ娘だっただけなのではとちょっとツッコミを入れたくなった次第ですけどね。階段を落ちるのと瞬間移動するのは違うんじゃないと(笑)しかしこの本では量子力学シャーマニズムと共に語られたり、とても神秘的で読んでいて面白いそうで、宇宙について考える入門書として良いかもしれないなと思った次第です。昨日うりさんも「ロマンチック」という表現をしておりましたが、難しい物理世界を柔らかく読み解いて行くのも面白いかもしれないと思いました。期せずして宇宙に触れた2日間と相成りました。

終演後はお2人とスタッフさんとみんなで打ち上げをしたのですが、そこでも面白い話をたくさん聞けました。ダスティンさんはとても笑顔可愛い人で、嶺川さんもとても物腰が柔らかく、2人とも感受性豊かなアーティストだなあとすっかり好きになってしまいましたね。レーベルスタッフの国井さんと会うのも久々だったのですが、相変わらずのナイスガイで、再会出来て嬉しかったです。

「貸切り図書館」次回は6月19日に行う予定です。そちらもぜひよろしくお願いしますということで。f:id:fishingwithjohn:20160424165229j:image

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2016-04-27 宇宙と猫 貸切り図書館31冊目

先日はmolnにて恒例のイベント「貸切り図書館」の31回目を、ゲスト中山うりさんを迎えてお送りしました。たくさんのご来場をどうもありがとうございました。

今回2度目の出演となったうりさんですが、前回同様ベース南さんギターの福澤さんとのトリオ編成で息の合った演奏を聴かせてくれました。3人の極上のアンサンブルが客席の人たちをゆらゆらと心地良く揺らしておりましたね。アコーディオントランペットギターなど様々な楽器を持ち替えながら歌う、うりさんの声は凛々しくその姿は麗しく、思わず「うり様〜」とほれぼれしてしまった我々です。ジャズシャンソン歌謡曲フォークなど様々なジャンルの要素を感じられる楽曲はどれもクオリティが高く、どこか懐かしかったり切なかったり、聞きながら色々な情景が浮かび感情を刺激されました。素晴らしかったですね。うりさんは猫を飼っていて猫の歌も多いのですが、猫を飼い始めた我々としては日常の口ずさみソングの仲間入りに決定という感じで、特に回転木馬に僕と猫」という曲には改めてうるっと来てしまいましたね。

本の紹介ですが、あまり本を読まないらしいうりさんが挙げてくれたのは以下のラインナップでした。

中村明著「比喩表現辞典

ほしよりこ著「逢沢りく」

小林まこと著「What’s Michael? 」

山田芳裕著「度胸星

比喩表現辞典」はうりさんがお父さんから貰ったものだそうで、漱石、鴎外から春樹にばななまで古今の文学作品比喩表現実例採集して分類、配列した辞典なのだそうです。うりさんは歌詞を書く時にこれをランダムに開き、そこからインスピレーションを受けて書いているそうで、うりさんの歌の源はこの辞典であるという創作秘密を聞くことが出来ました。世界事象はすべて比喩によって表現出来る、新しい事象は新しい比喩によってしか認識されないという意図の元にあらゆる比喩表現が羅列されているそうで、確かに何か言葉を書き出そうという時のヒントになりそうだなと思いましたね。ちょっと読んでみたくなりました。うりさんファンは必携かもしれませんね。

ほしよりこさんの作品は前回も「僕とポーク」を挙げてくれたのですが、今回は「逢沢りく」を紹介してくれました。嘘泣きが得意の14歳の少女りくが主人公物語なのですが、うりさんは読んでいて自分思春期の頃をつい思い出しモヤモヤしてしまったそうです。うりさんはその頃反抗期が激しくて、特にお父さんにきつく当たったそうで、お父さんの後は汚いから風呂に入らないとか(笑)、当時好きだったXJapanのメンバーのファンクラブに入るのをお父さんに反対されて「物を食べない」という手段で反抗し、みるみる痩せていったというなかなかにハード体験を語ってくれました。(しかハンガーストライキを以てしても結局ファンクラブに入れなかったそう。)そんな反抗相手のお父さんから貰った辞典現在歌詞を書いているのだから親子って面白い関係だなと思った次第ですけどね。

「What’s Michael? 」は小林まことによる有名な猫漫画ですが、ふと思い立って全巻ヤフオクで買い揃えたそうで。うりさんの実家でも昔猫を飼っていたそうで、猫を巡る80年代当時の描写が懐かしいというようなことを語ってくれました。(当時は室内飼いよりも猫を外に出している家が多く、お腹が大きくなって帰ってくるなども普通だったようですね。)「柔道部物語」でも知られる小林まこと先生ですが、柔道の技の描写と同じく猫の仕草や毛繕いなどの身体の動きの描写がとても巧みで、可愛いので見ていて楽しいとのことでした。私もこの漫画を幼少の頃読みましたが、猫を飼う身となった現在目線で読むとまた印象が違うのかもしれないなと思った次第です。

度胸星」は「へうげもの」などで知られる山田芳裕先生漫画ですが、途中で打ち切りになり未完成で終わった作品だそうで。内容は宇宙もので、火星に辿り着いた先発の飛行士たちが謎の生物に襲われ、それを救出するための飛行士選抜に応募する男を主人公とした「宇宙スポ根」みたいなかなりぶっ飛んだ設定だそうですが、とにかく面白いのだそうで。これはベース南さんがうりさんに勧めた本だそうで、南さんがその魅力を熱く語ってくれました。火星に現れる次元の異なる敵の描写がとにかく凄いとのことで、立方体みたいな形をしているのですね。それと闘うというシーンが凄いらしく。そういう人智の及ばぬ異次元世界と、火星へ行くための過酷トレーニング人間臭い話が同居しているのが面白いとのことでしたね。南さんのトークは宇宙をさらに飛躍し「素粒子レベルまで物を最小のサイズで考えると熱などの現象幻想に過ぎないのでは」など、かなり難しい物理の話までに及びましたが、最終的にうりさんが「ロマンチック面白い」とざっくりとまとめてくれました(笑)。作者がかなり風呂敷を広げたせいで打ち切りになったとの話もあり、これからというところで終わっているそうなのですが、ちょっと読んでみたくなりましたね。

そんなわけでうりさんの愛読書は主に漫画で、歌詞を書く時は辞典を片手にしているということと、ベース南さん物理に詳しいということがわかったライブとなりました。(そしてうりさんの反抗期が激しかったということも・笑)なかなか貴重な話を聞けて面白かったですね。お客さんにも満足していただけたのではないでしょうか。

そういえばうりさんのお兄さんがコーヒーカラーというユニット名で活動している歌手であるということを最近知ったのですが、実は私は20年くらい前にコーヒーカラーさんのバックでギターを弾いたことがあるのであり、その頃から繋がりがあったという話をうりさんにしたら驚いていましたね。かくいう私も驚いたのですが。縁というのは不思議ものです。

終演後は打ち上げということでみなさんと食事したのですが、そこでも南さん物理トークが炸裂し、量子についての話など聞いていて面白かったですね。ライブ中にうりさんが少し触れた、人が死ぬと少し体重が減るのは魂が抜けるからだみたいな話が興味深かったのですが、人が死ぬとどうなるのか、宇宙構成するものは何なのかなど、思考を突き詰めていくというのは面白いのだなと南さんのトークを聞きながら思った次第です。うりさんの横で静かにベースを弾いている南さんが実はめっちゃお喋りで面白いという発見を得た今回のライブでした。

「貸切り図書館」次回はこの翌日に嶺川貴子&Dustin Wongさんを迎えて開催ということで(初めての2デイズだったのです)、また追ってレポを書きます。そちらもよろしくお願いしますということで。f:id:fishingwithjohn:20160423172803j:image

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2016-04-12 猫に満ちた空間 〜kitten rondo

先日はmolnにて近藤研二さんのソロライブ「kitten rondo tour 2016 spring 」が行われ、たくさんのお客さんにご来場いただきました。本当にどうもありがとうございました。この日4月8日近藤さん愛猫モイとマルオの誕生日ということで(そしてお釈迦様の誕生日!)、猫好きの方が多く集まっていたのではないでしょうか。かくいう我々も同じ猫仲間としてお祝いムード全開で臨んだんですけどね。

去年リリースされた近藤さんソロアルバム子猫ロンド」は全曲ギター1本による独奏で、彼の指先から魔法のように優しく穏やかな旋律が放たれ、聴いていると子猫が楽し気に遊ぶ光景などが浮かび、その猫への愛情溢れる眼差しも同時に感じられてとても心地良い作品なのですが、今回はその楽曲群を生でじっくり体験することが出来ました。他にもクラシックからボサノヴァ近藤さん作によるEテレ2355の曲など幅広い選曲で楽しめましたね。(近藤さんボーカル曲も聴けました。)お客さんが手拍子で参加するくだりなどもあり、終始和気あいあいとした雰囲気で良かったですね。

近藤さんと言えばお馴染み愛猫のモイがインスタで大人気なんですが、先代のマルオと共にこの日が誕生日ということで合間には猫トークが随所に展開されました。去年マルオが亡くなったすぐ後に近藤家で北欧旅行に行き、そこでなかなか見ることの出来ないオーロラを見ることが出来たそうなのですが、これはマルオを飼っている間ほとんど長期旅行が出来なかった家族に対してマルオが最期に見せてくれた奇跡なのかもしれないとしみじみしたという話が良かったですね。その後しばらくして近藤家はモイと出会い、生後すぐの状態から育てることになったのですが、誕生日を調べたら何とマルオと同じ誕生日だったそうで。(そんな運命みたいなことがあるのですね。)しか計算したらちょうど近藤さんオーロラを見た時期に生命を受けたと思われ、これはきっとマルオくんの導きによりオーロラと共にモイが地上に舞い降りてくれたのではないかと思い、「子猫ロンド」の内ジャケにオーロラとモイのイラストをあしらったのだそうです。あのアルバムにはそのような物語が込められていたのですね。そんなのたまたまだとか思い込みじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、猫という不思議な生き物と日々を暮らし言葉以外のサムシングコミュニケーションを図り、何度となく心の通じた体験を経ると本当にそんな魔法のような導きが存在するのかもしれないと、猫に対して畏敬の念を抱くようになるものなのですよね。猫ならきっとそんなことは容易いのだろうと。マルオは感謝の念と共に近藤さんに美しいオーロラを見せ、可愛いモイを自身の代わりに託したのかもしれません。この日はマルオに捧げる楽曲がいくつか演奏されましたが、先代あってのモイなんだなあと近藤さんの2代に渡っての猫たちへの愛情の強さについついホロリと来てしまった私です。

そんなマルオとモイが主役のライブでしたが、この日は同じく猫仲間である山田家のポチポチ実にもリスペクトが捧げられ。近藤さんによる山田氏の「日向の猫」のインストカバー披露されました。幸せとは日向に寝そべる猫そのものであるなと私もミル坊の姿を見ながら毎日実感しているのですが、近藤さんの爪弾く「日向の猫」の切なく温かい旋律にはついつい涙腺が緩み、ウルウル来てしまった私です。客席でもハンカチで涙を拭う方々をちらほら見かけました。最後まで猫愛に満ちたあたたかなライブでしたね。

ライブ後はお客さんからたくさんのお土産をいだいていた近藤さんですが、私も誕生日プレゼントとしてマルオの招き猫を作り近藤家に贈りました。モイも一緒に作ろうと思ったんですが、毛並みを再現するのに時間がかかるのと、贈るならまずは先代からかなと思いとりあえずマルオだけにしました。(モイ招き猫来年のお楽しみです。)気に入って貰えると良いのですけどね。お兄ちゃんはこんなんじゃないやいっとモイに倒されないことを願うばかりです。

この日近藤さんはモイとマルオのバッジをグッズとして販売したのですが、開演前からどちらも飛ぶように売れ、人気のほどを伺えました。みんなに愛されているのですね。インスタに私もミル坊の写真毎日上げているのですが、猫をみんなで愛でるという文化は良いなあと他の方の猫も見ながら思ったりしている日々です。実際こんな平和なことはないですよね。好きなものを愛でる行為を共有するというのは。

今後も近藤さんたち猫先輩の背中を見て猫道を邁進していこうと決意を新たにした私です。まあ先輩方はたまにめっちゃ厳しいのが玉に瑕なんですけどね(笑)f:id:fishingwithjohn:20160413013014j:image

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ミューミューミューミュー 2016/04/13 11:24 たぶんマルオ君も近藤さんの肩乗りねことしてやって来てましたね。モイちゃんのあの長毛種招き楽しみです。

2016-04-07 止まらない歌を抱えて

先日は高橋徹也からお誘いいただき高橋徹也バンドとSo many tearsの2マンライブ下北沢まで見に行って来たのですが、これが実に素晴らしいライブでした。夢のような一夜を体験出来ました。

まず最初に登場した高橋徹也バンドはいつもにも増して熱いステージで、演奏が進むにつれグルーヴもぐんぐん増し、それに乗るタカテツさんのボーカルもキレッキレで。「The Endless Summerからの曲が主だったのですが、音源で聞く以上に迫力に満ちており、バンド内で曲がどんどん育っている様子が伺えました。鍵盤のsugarbeansさんも乗っていたし、鹿島さんのベースも相変わらずヤバかったですね。脇山さん(マツジュン似)のドラムクールで。ドライブという言葉が似合うバンドだなあと思いました。「夜明けのフリーウェイ」ではそれこそ唸りを上げて走る車に同乗しているかのようなドライブ感があり、スピードを伴って夜明けの空が目前に迫って来るような感覚を得られました。とても良かったですね。バンドセットでのタカテツさんは「イエーイ!」の掛け声が似合うロックスター然とした様子で、ハンカチで汗を拭いたりYシャツの袖をまくったりの丁寧な所作とのギャップが独特で、佇まいも良いのです。弾き語りとはまた違った魅力に溢れておりました。

So many tearsフィッシュマンズリズム隊のキンちゃん(ファンなのであえてそう呼ばせていただきます)とユズルさんにギタースカパラ加藤さんというトリオバンドなんですが、今回は鍵盤に同じくスカパラの沖さんを加えた編成で。初めて見たんですがめちゃくちゃかっこよかったですね。キンちゃんのボーカルMCもいちいちロック美学に満ちていて痺れました。華麗なドラムプレイも間近で見られて感激でしたね。あとフィッシュマンズ好きとしてはやはりレゲエの曲にはアガりましたね。「これこれ〜!」という感覚がありました。身体が自然に持って行かれました。このリズム隊最強だなと改めて思った次第です。ユズルさんの粘っこいベースも最高だし、加藤さんのギターもキレがあってかっこいいなあとほれぼれしてしまいました。

加藤さんはデビューからしばらくタカテツさんのバンドギターを弾いていたそうで(お互いのギターを一緒に買いに行ったというエピソードが微笑ましかったですね)、久々の共演を心から喜んでいる様子が伝わって来ましたね。キンちゃんも沖さんもタカテツさんのレコーディングに参加しているし、加藤さんの抜けたあとはフィッシュマンズのサポートのダーツ関口さんがタカテツバンドギターを弾いていたりと何かと人脈が近く、「縁があるよね〜」みたいなしみじみ話をキンちゃんがしていたのに「高橋は手近の人間で済ませてる」のひと言でまとめた鹿島さんには笑いましたけどね。

アンコールではその鹿島さんがベースに加わり、タカテツさんの「愛の言葉」という曲を演奏して。この曲のレコーディングにキンちゃんが参加したのがタカテツさんとの初めての出会いだったとのことで、10数年を経てのライブ共演ということでしょうか。キンちゃんと鹿島さんというリズム隊が新鮮でとても良かったですね。またキンちゃんが歌詞を一緒に歌いながらドラムを叩いていて、この人は歌を大切にするドラマーなんだなあとぐっと来てしまいましたね。フィッシュマンズの時もそうだったなあと。

そしてその後は再びベースユズルさんが加わり、何とフィッシュマンズの曲をタカテツさんが歌うというスペシャルな展開になり。実は私はタカテツさんから事前にこの日フィッシュマンズを歌うというのを聞いていたんですが、何の曲をやるかは知らず。まさか「気分」をチョイスするとは思わなかったんですが、これが歌詞といい曲調といいタカテツさんの歌唱に見事にハマっていて素晴らしかったですね。「この国の気分は変わりすぎて疲れるぜ」とか今の時代聴くとまた違った印象を受けるし、「勇気カケラも見せずに死ぬのはだれですか」とタカテツさんの口から発せられるとドキッとするのですよね。素晴らしくてナイスチョイスだなとほれぼれしました。まさに名演でしたね。

しかしフィッシュマンズリズム隊フィッシュマンズの曲を演奏するのを生で聴くのはそれこそ佐藤さんが亡くなる前の98年の「男たちの別れ」以来だったので感慨深かったですね。最後シングルの「ゆらめきIN THE AIR」が出た頃に佐藤さんに偶然(それこそ下北沢で)すれ違ったことがあり、「ファンなんです」と声を掛けたことなんかを思い出したりしました。あまりにかっこいい演奏で痺れまくりました。キンちゃんのコーラスにもぐっと来るものがありましたし、貴重なものを見られて感激でした。

私は以前キンちゃんのラジオ番組ディレクターさんとのご縁があり、スカパラのメンバー全員分の招き猫を依頼されて作ったことがあるので(その後キンちゃんと招き猫の2ショット写真個人的にいただいたのです)、終演後にその話をさせて貰おうかなと一瞬思ったんですが、好き過ぎてビビってしま楽屋挨拶に行けず。結局そのまま無言で帰ったのですが、私の気持ち理解していただけるでしょうか(笑)。なかなかファンの身からすると話しかけるにも恐縮してしまうのですよね。一緒に見ていた山田氏も打ち合わせがあるとかですぐに会場を出たので挨拶出来なかったらしく、帰宅後夜中にLINEで「良かったよね」とお互い感想を言い合うということでこの日の感動を反芻したのですが、まあキンちゃんと遠くから呼ぶようなただのいちファンなので構わないのです。そういえばタカテツさんもステージ上でずっと「茂木さん」と呼んでいて、加藤さんが「キンちゃん」と呼んでいるのを知ると「いつからキンちゃん呼ばわりしてるんだ!」と怒るというコントみたいなくだりがありましたが、あれは面白かったですね。あとタカテツさんが昔ユズルさんから「きみはもっと普通の歌を作った方が良いよ」と言われたというエピソードや、それを聞いて「その話しないで〜」と困惑するユズルさんなどトークも聴きどころ満載でした。演奏もトークもまさにクロスオーヴァーな一夜でしたね。見られて本当に良かったです。

それにしても「さんざん無理して手に入れたこの歌は世界の果てが見えても止まりはしないさ」という「気分」の歌詞を改めて読んで、本当にその通りだなと思った次第です。歌は止まることはないのですね。世界の果てが見えても。