新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

手塚治虫マンガ大会!2012年10月に読んだ手塚作品は30冊!

記事末尾に、すてき無敵記念撮影があります。
10月は、読書月間とココロに決めた俺。フイと入った本屋さんで、この本を買ってしまったのが、運のツキ。ラッキーだったという意味で。

(1)奇子1

奇子(1) (手塚治虫文庫全集)

奇子(1) (手塚治虫文庫全集)

(2)奇子2

奇子(2) (手塚治虫文庫全集)

奇子(2) (手塚治虫文庫全集)

恥ずかしながら、「奇子」(あやこ)は、不保持の上、未読だったのである。このたび、講談社から、手塚治虫全集が文庫版で刊行されはじめ、本屋さんでこれをみつけ、読みたいエーンド、ほしい欲求に、はずみがついた。

手塚治虫は、言うまでもなく、マンガの神様である。「ブラック・ジャック」「火の鳥」「ブッダ」「鉄腕アトム」など、世界史に燦然と輝く名作の、生みの親だ。特に「ブラック・ジャック」は、ほぼ丸暗記するほど、読み込んでいる。「七色いんこ」も、大好きだ。そんなお友達は、俺だけではなかろう。

だが俺は、手塚治虫作品で、まだまだ、不保持な本が多い。そりゃあ、天才手塚、俺の今までの数十年の人生で、図書館とか歯医者さんとか旅館とかに置いてあって、あっちこっちで、読んだり、読まなかったり、色々あって、まーとにかくこの10月中に、未読だったり不保持だったりした手塚作品を、かたはしから買いあさり、読みあさった。数えてみれば、10月中に、30冊を買い、読破していた、この記事は、その記録である。←長い

以下に挙げる本は、すべて、某・密林地獄で、買うこととなった。だって今日、注文したら、明日、入手できるんだもん、ズルイわ密林。

ほいで、手塚本(てづかぼん)を集めるにあたり、わかったのだが、講談社の新装文庫全集は、文庫なのに、やたら高いのだ。なので、他の出版社から出ている、文庫版からセレクトした。

(3)MW-ムウ-1

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

出た。手塚治虫が男色を描いた、なぜだがさいきん、実写映画化もされた、あのムウである。ムウの本は、古いのを持ってはいたんだが、2巻が数十年来、行方不明だったので、まとめて買っちゃった。

(4)MW-ムウ-2

MW(ムウ) (2) (小学館文庫)

MW(ムウ) (2) (小学館文庫)

出た。バッドエンドが大好きな俺は、ミッシングしたムウの2巻を、数十年ぶりで読むことができて、ハッピークラッピー。

作者本人は、ムウのことを、未完だー未完だー、未練だーと、

「すべて描きたりないまま完結させてしまった」

手塚治虫著『MW(ムウ)=悪魔の化身=【1】』小学館文庫 昭和56年6月20日 初版第1刷発行 の後書きより―

と、書いていたが、これで終わって、ちょうどいいと感じるよ。

(5)ばるぼら1

ばるぼら (上) (角川文庫)

ばるぼら (上) (角川文庫)

これは初めて読んだ。芸術家とは、なにするものぞ。

今作のヒロイン、ばるぼらタンが、「ブラック・ジャック」では、黒男がコレラにかかったと思い込んだ回で、脈なし病の患者役で、手塚スターシステムで登場していたことに、いまさら知った次第。

(6)ばるぼら2

ばるぼら (下) (角川文庫)

ばるぼら (下) (角川文庫)

いいわー。暗いわー。エンドロールが、最初にもどるんだなあ。

(7)きりひと讃歌1

きりひと讃歌 (1) (小学館文庫)

きりひと讃歌 (1) (小学館文庫)

手塚医療マンガの、大長編。はじまり、はじまり。くっ、暗い!

(8)きりひと讃歌2

きりひと讃歌 (2) (小学館文庫)

きりひと讃歌 (2) (小学館文庫)

絵の描きこみが、濃い!

(9)きりひと讃歌3

きりひと讃歌 (3) (小学館文庫)

きりひと讃歌 (3) (小学館文庫)

絶望街道をひた走ってきた物語であったけど、最後、スカッとしたね。

(10)手塚治虫医療短編集

手塚治虫医療短編集―Another side of Black Jac (秋田文庫 1-124)

手塚治虫医療短編集―Another side of Black Jac (秋田文庫 1-124)

そのものズバリなタイトル。秋田書店は、手塚作品を読むに際して、非常にありがたい集め方をして下さる。

(11)アラバスター1

アラバスター (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

アラバスター (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

初めて読んだんだが、相当に「言葉狩り」な修正が入ってる気がするのは、俺だけやろかー。

(12)アラバスター2

アラバスター (2) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

アラバスター (2) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

このへんまで、文庫版を続けて読んできて、俺ぁ悟った。非常に、重要なことだ。

巻末についてる後書き的な解説文は、マンガの全巻を読み終わるまで、読んじゃダメだ!ネタバレしてるもん!

(13)やけっぱちのマリア

やけっぱちのマリア (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

やけっぱちのマリア (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

これ、たしか俺が、7〜8歳の頃、チャンピオン単行本で読んだわー。やはりその本は、どっか行ってしまったか、俺の本じゃなかったのかもしれない。数十年ぶりで読み返すことができて、懐かしかった。

ダッチワイフがヒロインだったんだなあ。コドモの頃は、わかんなかったよ、マリアが、ダッチワイフだなんて。ダッチワイフ自体の意味が、わからんかったもん。マリアは、妖精さんみたいな、なにかだと思って、読んでたよ。

(14)日本発狂

日本発狂 (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

日本発狂 (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

読んでるこっちが発狂した。太宰治が、オサムつながりでカメオ出演。←若干ウソ

(15)時計仕掛けのりんご

時計仕掛けのりんご―The best 5 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)

時計仕掛けのりんご―The best 5 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)

良作短編集。ドイツの実在シリアルキラー、ペーター・キュルテンの収録本は、別ので、持っているが、表題作は未読だった。

(16)ガラスの城の記録

ものっそい未完。続きが、気にならない。

(17)空気の底

空気の底―The best 16 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)

空気の底―The best 16 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)

読みごたえのある短編集。手塚ファン、略して、ヅカファン←(ちがう)には、タマラナイ充実ぶり。

(18)人間昆虫記

人間昆虫記 (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

人間昆虫記 (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

手塚治虫本人は、ムウと同じく、この作品のことを、未完だー未練だーと、言っていたらしいが、むしろ、いい終わり方をしてるじゃないか、と思った。

(19)ドン・ドラキュラ1

いかに、俺が、暗い作品が好きとはいえ、さすがに暗い作品ばかり読み続けて、食傷してきたので、ここらで、底抜けに明るいマンガ、「ドン・ドラキュラ」を挿入。チャンピオン単行本も、持ってるけど、買いました。

(20)ドン・ドラキュラ2

チョコラとピノコが出会ったら、ぜったい、ケンカすると思ってたよなあ。じっさい、「ブラック・ジャック」で、悪徳内科医役でドン・ドラキュラが、スターシステムで登場したさい、チョコラとピノコがケンカしてくれて、嬉しかったなあ。

ちなみに、ドン・ドラキュラのアニメ主題歌は、すげえいい歌である。内海賢二さん熱唱で、耳について、とれなくなるのだ。

「コーラのように やめられなくなる」

とは、美女の血についてドン・ドラキュラ本人が語っていたが、主題歌が、まさにそれだ。

♪ドント ドントドント ドラ〜キュラ〜 ドントドントドントドンッ パラダ〜イス〜

(21)ゴッドファーザーの息子

手塚治虫名作集 (1) (集英社文庫)

手塚治虫名作集 (1) (集英社文庫)

表題作は、別の単行本で持っていたが、この本、買ってよかった。手塚氏の、少年時代から青年期の自伝的作品を、年齢順に掲載してある。かな?

(22)どついたれ

大阪ド根性もの。いや、これは初見でしたわ、不覚だわ。またもや、ものっそい未完で終わってるが、これは続きが読みたかった。惜しい。

(23)陽だまりの樹1

陽だまりの樹 (1) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (1) (小学館文庫)

「ここは蘭方医の家だ、長居するとメスがとんでくぜッ!!」←この場面、何十回読んでもシビレルわ〜

手塚治虫の、ひいおじいさん、手塚良庵。医者である彼と、生真面目な武士・伊武谷万二郎(いぶやまんじろう)の男二人が、幕末を、走ったり、走らなかったりする、大巨編!はじまり、はじまり。

この文庫本を、今から読む人に、俺からアドバイス。上にも書いたけど、巻末の解説文は、ネタバレしてるので、マンガ本編を8巻まで、読み終わるまでは、先に読まないほうがいいよ。いい解説文だけれどね。本編を読み終えてから、読むべき文章だよ。

(24)陽だまりの樹2

陽だまりの樹 (2) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (2) (小学館文庫)

「アホ!やせても枯れても、蜷屋膳衛右ヱ門や。初対面の客に、みっともないなりで会えるかい!」

そういやあ、手塚治虫は、宝塚のひとだもんなあ。大阪弁や、上方風俗の描写がうまいはずだわ、などと、改めて思わされる2巻。

(25)陽だまりの樹3

陽だまりの樹 (3) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (3) (小学館文庫)

「おぬし、手出したのか?」
「ハイ!」
「バ…バカ野郎!あんな女に…おれは止めたのに!!」
「キチサン、クライド。ワタシ、ゴメンナサーイ。」

マンジロー、ヒュースケンと、いざこざするの巻。

ヒュースケンの気持ちも、わからないでもないが、こいつ、マジうざい。なにが、ゴメンナサーイだ。唐人お吉さん、マジかわいそう。

(26)陽だまりの樹4

陽だまりの樹 (4) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (4) (小学館文庫)

いま、4巻は、母が読んでいるので俺の部屋にないので(ないのか)、コメントは、はぶく(はぶくのか)。

(27)陽だまりの樹5

陽だまりの樹 (5) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (5) (小学館文庫)

「コロリ、江戸に襲来!」という、文庫本についてた帯のアオリ文をみて、この歌を思い出したのは、俺だけではあるまい。

じゃじゃまる!ピッコロ〜。コ〜ロリ〜

(28)陽だまりの樹6

陽だまりの樹 (6) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (6) (小学館文庫)

「おせき殿は、おれが心に決めていた…妻になる女だったんだぞーッ!!」

ヒュースケン、死ね。氏ねじゃなくて死ね。おせきさん…万二郎…どうしてこんなことに…

(29)陽だまりの樹7

陽だまりの樹 (7) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (7) (小学館文庫)

「てめーにはもうウンザリしてんだ。種痘に来たい子供まで脅して来させねえなんて、時代遅れの風呂桶野郎、とっとと消えろい!!」

俺、この作品で、誰が好きって、モチ、手塚良庵センセ。江戸っ子で、いなせで、粋で。ひょうきんなんだけど、熱血漢ぶりじゃあ、万二郎にも負けてねえ。

(30)陽だまりの樹8

陽だまりの樹 (8) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (8) (小学館文庫)

さらば、万二郎!ありがとう、手塚良庵センセ!

「歴史にも書かれねえで、死んでったりっぱな人間が、ゴマンと居るんだ…そんな人間を土台にした、歴史に残る奴など許せねえ。」

ありがとう御座います、手塚治虫せんせい!!晩年の超大作にして、代表作、「陽だまりの樹」、絵の描きこみもストーリーも、なにもかもが、天才の名にふさわしい。まっこと、読んで楽しく、いつまでも、何回でも読みたい、素晴らしいマンガ、「陽だまりの樹」よ!

♪マンガの神様、ありがとぉ〜う〜  ぼくに〜「陽だまりの樹」を〜くれ〜て〜




実は初めて読みました!!!


それでは、手塚治虫マンガ大会、全30冊を、ありがとう、記念写真をば。タテに積んだら、こうなりました。
どーん!