手塚治虫原作の医療漫画「ブラック・ジャック」アニメ化された。2004年10月11日〜2006年9月4日放送。
よみうりテレビ製作・日本テレビ系列で毎週月曜日午後7時から放送。地上デジタル放送では、ハイビジョンで放送。2006年4月10日放送分から新シリーズとして「ブラック・ジャック21」とタイトルを変更した。
原作の売り物であるスターシステム(スターキャスト)はアニメーション版においても引き継がれているが、1エピソードのみのエピソードキャラクター、犬のラルゴもアニメ版ではレギュラー。登場回数の少なかった「三つ目がとおる」の写楽保助と和登千代子が準レギュラーとなっている。重複するキャラクターは別の手塚キャラに置き換えられている。
| karte.Nr | タイトル | : | 手塚治虫 原作 | コミックス版 | 豪華版文庫版 | 講談社全集 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| karte.00 | オペの順番 | : | オペの順番 | 24 | 9 | 22 | 原作は手塚治虫生涯最後の 「ブラック・ジャック」連載作品 |
| karte.01 | 消えた針 | : | 針 | 6 | 2 | 5 | |
| karte.02 | アリの足 | : | アリの足 | 5 | 1 | 2 | |
| karte.03 | ひったくり犬 | : | 万引き犬 | 3 | 4 | 2 | *1 |
| karte.04 | お医者さんごっこ | : | お医者さんごっこ | 12 | 10 | 4 | |
| karte.05 | 六等星の男 | : | 六等星 | 13 | 1 | 3 | |
| karte.06 | ある教師と生徒 | : | ある教師と生徒 | 4 | 9 | 3 | |
| karte.07 | 白いライオン | : | 白いライオン | 5 | 12 | 8 | |
| karte.08 | 奇跡の腕 | : | 二つの愛 | 5 | 1 | 1 | |
| karte.09 | もらい水 | : | もらい水 | 17 | 5 | 7 | |
| karte.10 | 火の鳥伝説 | : | 不死鳥 | - | 17 | - | |
| karte.11 | シャチの贈り物 | : | シャチの詩(うた) | 7 | 2 | 1 | |
| karte.12 | にいちゃんを返せ! | : | にいちゃんをかえせ!! | 5 | 16 | 11 | |
| karte.13 | 海賊の腕 | : | 海賊の腕 | 1 | 13 | 9 | |
| karte.14 | 動けソロモン | : | 動けソロモン | 21 | 13 | 16 | |
| karte.15 | 偽りのウエディング | : | かりそめの愛を | 8 | 4 | 17 | |
| karte.16 | ピノコ行方不明 | : | ピノコ還る! | 5 | 10 | 12 | |
| karte.17 | 声を失ったアイドル | : | 悲鳴 | 12 | 4 | 8 | |
| karte.18 | メールの友情 | : | ハローCQ | 7 | 11 | 12 | |
| karte.19 | がんばれ古和医院 | : | 古和医院 | 8 | 5 | 2 | |
| karte.20 | 山手線の哲 | : | 山手線の哲 | 18 | 4 | 18 | |
| karte.21 | 春一番 | : | 春一番 | 13 | 1 | 11 | |
| karte.22 | ピノコ大人計画 | : | ピノコ・ラブストーリー | 7 | 4 | 3 | |
| karte.23 | 土砂降りのち恋 | : | 土砂降り | 14 | 6 | 10 | |
| karte.24 | ナダレという挑戦 | : | ナダレ | 2 | 6 | 9 | |
| karte.25 | コレラ騒ぎ | : | コレラさわぎ | 17 | 15 | 17 | アニメの原作紹介では「コレラ騒ぎ」だが、本当の原作のタイトルは「コレラさわぎ」 |
| karte.26 | そろばんの天才 | : | なんという舌 | 6 | 5 | 3 | |
| karte.27 | 最先端ルームの悲劇 | : | 地下壕にて | 7 | 2 | 12 | |
| karte.28 | 荒野の伝染病 | : | ディンゴ | 10 | 3 | 5 | |
| karte.29 | 命を生ける花 | : | 命を生ける | 24 | 15 | 21 | |
| karte.30 | 雷雲の中のオペ | : | 曇りのち晴れ | 10 | 7 | 11 | |
| karte.31 | 20年目の暗示 | : | 20年目の暗示 | 22 | 15 | 21 | |
| karte.32 | 青い海の恐怖 | : | 青い恐怖 | 14 | 11 | 20 | |
| karte.33 | 空からの侵略者 | : | 侵略者(インベーダー) | 10 | 12 | 15 | 初出とアニメ原作紹介でのルビは「しんりゃくしゃ」 |
| karte.34 | 揺れる手術室 | : | 震動 | 14 | 6 | 12 | |
| karte.35 | 病院ジャック | : | 病院ジャック | 11 | 2 | 7 | |
| karte.36 | 岬の家は未完成 | : | やり残しの家 | 20 | 10 | 16 | |
| karte.37 | イルカと強盗団 | : | 海のストレンジャー | 1 | 10 | 20 | |
| karte.38 | 未知なる者への挑戦 | : | 未知への挑戦 | 19 | 13 | 18 | |
| karte.39 | 戦争はなおも続く | : | 戦争はなおも続く | 25 | 11 | 20 | 放送日は終戦記念日だった |
| karte.40 | 人形と警官 | : | 人形と警官 | 22 | 10 | 4 | |
| karte.41 | オペと映画の奇跡 | : | フィルムは二つあった | 17 | 14 | 16 | 原作の原題は「ある監督の記録」 |
| karte.42 | 人生の誤診 | : | 誤診 | 4 | 8 | 11 | |
| karte.43 | ちぢむ! | : | ちぢむ!! | 6 | 3 | 15 | |
| karte.44 | ピノコ誕生 | : | 畸形嚢種 | 2 | 1 | 14 | |
| karte.45 | 笑い上戸の同級生 | : | 笑い上戸 | 24 | 9 | 22 | |
| karte.46 | 文化祭の用心棒 | : | 帰ってきたあいつ | 9 | 12 | 6 | |
| karte.47 | 雪原のヴァイオリン | : | ストラディバリウス | 8 | 2 | 17 | |
| karte.48 | コマドリと少年 | : | コマドリと少年 | 13 | 3 | 2 | |
| karte.49 | 人面瘡(そう)の本音 | : | 人面瘡 | 5 | 1 | 12 | |
| karte.50 | 引き裂かれた兄弟 | : | おとうと | 18 | 7 | 14 | |
| karte.51 | 噂の座頭医師 | : | 座頭医師 | 11 | 2 | 4 | |
| karte.52 | 一瞬の目撃者 | : | 目撃者 | 4 | 9 | 2 | |
| karte.53 | ロッカーのゆりかご | : | 赤ちゃんのバラード | 4 | 3 | 7 | |
| karte.54 | 偽り親子の幸運不運 | : | 幸運な男 | 9 | 13 | 1 | |
| karte.55 | 命のプラットホーム | : | ある女の場合 | 16 | 3 | 6 | |
| karte.56 | 縫い目皮膚の提供者 | : | 友よいずこ | 8 | 2 | 3 | |
| karte.57 | ピノコのお受験日記 | : | ハッスルピノコ | 15 | 2 | 5 | |
| karte.58 | 老人と大木 | : | 老人と木 | 10 | 6 | 12 | |
| karte.59 | ブラッククィーン | : | ブラック・クィーン | 6 | 1 | 5 | |
| karte.60 | 過去ある二人めぐり逢い | : | 再会 | 21 | 8 | 17 | |
| karte.61 | 二人のピノコ | : | ふたりのピノコ | 10 | 7 | 13 | *2 |
| 以下ブラック・ジャック21 | |||||||
| 21-1 | 医師免許が返る日 | : | 獅子面病・報復 | 3・8 | 6・6 | 9・1 | |
| 21-2 | BJ父親との再会 | : | えらばれたマスク | 6 | 10 | 4 | |
| 21-3 | 悲しみのピノコ | : | ピノコ再び | 2 | - | 14 | |
| 21-4 | 北欧の黒い天使 | : | 身代わり | 18 | 6 | 5 | |
| 21-5 | ロボットの腕 | : | ホスピタル | 12 | 5 | 8 | |
| 21-6 | 空飛ぶ病院 | : | 腫瘍狩り | *3 | |||
| 21-7 | 百億円 命の約束 | : | 助け合い | 17 | 2 | 9 | |
| 21-8 | 65年後の目覚め | : | 浦島太郎 | 9 | 14 | 10 | |
| 21-9 | 心臓(ハート)の刻印 | : | 本間血腫 | 15 | 13 | 9 | |
| 21-10 | 紐育(ニューヨーク)の奇跡 | : | ある老婆の思い出 | 15 | 3 | 5 | 実質的に前半は前回の「本間血腫」の続きだった |
| 21-11 | 黒い医者の宿命 | : | 弁があった! | 10 | 5 | 14 | |
| 21-12 | オーロラの彼方に | : | 殺しがやってくる | 20 | 8 | 14 | |
| Special karte | ひったくり犬 | : | 万引き犬 | 3 | 4 | 2 | |
| Special karte | 樹海のかまいたち | : | 通り魔 | 16 | 8 | 9 | |
| 21-13 | ピノコ、日本へ帰れ! | : | ピノコ愛してる | 2 | 3 | 2 | |
| 21-14 | 恐怖のフェニックス病 | : | ブラック・ジャック病 | 21 | 14 | 16 | アニメの原作紹介は「ブラックジャック病」だったが、こちらの方が正しい |
| 21-15 | BJ父親の真実 | : | 骨肉 | 21 | 10 | 15 | |
| 21-16 | 破滅への挑戦 | : | きたるべきチャンス・腫瘍狩り | ||||
| 21-17 | 生命(いのち)の尊厳 | : | 99.9%の水、二人目がいた*4 | 最終回 |
2003年12月22日放送の2時間特別企画番組。
2004年10月11日放送開始のテレビシリーズとリンクしているところがある。
| karte.Nr | タイトル | : | 原 題 | コミックス版 | 豪華版文庫版 | 講談社全集 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| karte.1 | 医者はどこだ! | : | 医者はどこだ! | 1 | 1 | 19 | 初めての「ブラック・ジャック」連載作品。 |
| karte.2 | 勘当息子 | : | 勘当息子 | 14 | 3 | 3 | |
| karte.3 | U-18は知っていた | : | U-18は知っていた | 10 | 1 | 3 | |
| karte.4 | ときには真珠のように | : | ときには真珠のように | 21 | 8 | 17 |
*1:ラルゴ初登場の回だが劇中に地震描写があり、新潟県中越地震に配慮して放送しなかったが、2006年7月17日の秘蔵スペシャルで放送された。
*2:初出時から単行本収録までに、ピノコの名前の由来など大幅な書き直しが行われた。原題は「緑柱石」
*3:この話のように、原作ストーリーとほとんど関連性がないものが21では何回か放送された。
無免許の天才外科医、ブラック・ジャックの活躍を描くマンガ。
治療の対象は人間にとどまらず、馬や宇宙人、幽霊にまでおよぶ。
医療行為を通して戦争や教育、公害、差別問題にまで言及し、生命の尊さを描いたオムニバス形式の物語。
1973年11月19日号から1978年9月18日号まで秋田書店「少年チャンピオン」連載。その後1983年10月14日号まで不定期的に掲載。手塚治虫漫画家生活30周年記念作品として企画された。手塚マンガのキャラクターが総出演し、エピソードにより異なる役柄を演じるスターシステムを取り入れている。生命の尊厳をテーマとしながら主人公はアウトローのキャラクター。当初チャンピオンコミックの帯にあった「恐怖コミックス」のコピーが「ヒューマンコミックス」に変わった辺りにも、この作品の放つ意外性を感じさせる。
本名は間黒男(はざまくろお)。8歳の時、不発弾の爆発事故で重傷を負うが、本間丈太郎の手術により奇跡的に命をとりとめる。トレードマークでもある顔の左側の黒い皮膚はそのとき移植した皮膚。そのときに皮膚移植で命を救ってくれた混血児である友人・タカシの形見としてそのままにしている。
医大で学んだ経験を持ちながら,肩書きが嫌いなどの理由で医師免許は持たない。モグリゆえの法外な治療費はカネの代償に生命が助かるのなら安いものだという信念によるものだが、それは患者や家族の「治そうとする気持ち」を推し量る売り言葉でもある。
気まぐれであり依頼をにべもなく断ることもあるが、情に篤い面もあり一度受けた依頼には命掛けで取り組む。自然や生命への畏敬の念が強く、治療報酬で孤島を買ったりしている。
エピソード中で最も数奇な生い立ちを持ち、なおかつ愛すべきキャラクター。ある患者に出来た奇形嚢腫(腫瘍・できもの)からブラック・ジャックが外科手術で人間に仕立て上げた。
戸籍上は養子だが、家事はもちろん時には手術の助手もこなし本質的には天涯孤独であるブラック・ジャック唯一の家族で「奥さん」と認めている。有名な台詞では「アッチョンブリケ」「シーウーノーアラマンチュ」などがある。
一見クールで非情な金の亡者。だが同時に深い愛情を心に秘めた天才外科医ブラック・ジャックは手塚キャラクターの中でも1、2を争う魅力的な存在。天才的な手術の腕前を持つ一方、常に生命について悩み苦しみ続ける。命の恩人で恩師でもある本間丈太郎は自らの死の際、彼に言葉を残す。
「人間が生き物の生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」
全てが運命に従わねばならないならば、医者など必要無いではないか? 医学マンガの走りであるこの作品は、既に医学の矛盾をも浮き彫りにしている。そしてそれは主人公ブラック・ジャックの苦悩として描かれている。だが、ブラック・ジャックはどんなに悩んでも「人の命を救う」という意志だけは決して崩さない。それはブラック・ジャックの医者としての誇りであり、意地であり、同時に自己の正当化なのだ。自らを「切り刻むだけが全て」と言い放ち、また、自身が大手術によって奇跡的に蘇った彼にとって、医学の否定は自らの否定である。
彼と対照的な位置付けにおかれているのが、ドクター・キリコ。安楽死の請負人として闇のうちに仕事を進める彼もまた、医学の矛盾を内に秘めた医師だ。彼は極度の苦しみよりも、死んで楽になる方を選ぶ。彼も医者のはしくれである以上、助かるにこしたことは無いと言う。だが、救えないと分かった以上、苦しみから解き放つための「安楽死」を選ぶキリコと、可能性を残す限り命を救おうとするブラック・ジャックはしばしば対立する。どちらが正しいのかはわからない。クールなブラック・ジャックがキリコの前では熱血漢へと変貌する。
ブラック・ジャックの医学に対するこのような理念は、そのまま生命に対する深い愛情と崇敬の念にも結びつく。だからこそブラック・ジャックは我々にキレイごとではない本当の「生命の尊さ」を教えてくれる。このように書くと、非常に堅苦しく、難しい物語に聞こえるかもしれない。だが、ブラック・ジャックの本当に凄い所は、こういう深くて重い話を、さらりと読ませるところにあるのではないかと思う。さらりと読み終わった後に、命の大切さを自然と考えさせられてしまう。この「さりげなさ」が、ブラック・ジャックが漫画である事の意義なのだろう。
ブラック・ジャックが取り扱うテーマは時にシビアなものであり、時代に則さない表現や差別用語、医学用語の誤用なども散見される。これらはコミックスに収録される際に一部、或いはほぼまるごと描き替えられたり、また倫理上の問題や作者の意志によりコミックス未収録(あるいは新編集の際に削除)となったエピソードもいくつか存在する。手塚治虫没後もコミックスは刊行されているが、時勢により微妙に台詞が変更されている場合もある。また2004年〜放送のアニメーション版ブラック・ジャックにおいても放送延期、或いはお蔵入りしたエピソードが存在する。
漫画 コミック 別表記:ブラックジャック リスト::漫画作品タイトル
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