共産風味
朝から母校の図書館に直行し、AV資料鑑賞しまくる。普段だと大混雑で往々にして待たされるのだが、今日は空いていた。まあ年末だしねえ。
ぶっ通しで4本鑑賞。いずれもここ1年の間に読んだ本を映像でおさらいするようなテーマのものばかり。思ったことをいくつか箇条書きで。
- 水俣・患者さんとその世界(2000年)
- 文化・記録映画ベスト100・「炭坑」(1947年)
- 切羽に降りるためのエレベーターが枠しかないことにびっくり。怖いよ。
- 途中から眠くなってウトウト。
- NHK新日本紀行「筑豊」(1969年)
- 集団就職のために飯塚を出ていく中卒者を乗せたバスが、八木山の峠で一時停止して飯塚の町並みを見せる場面があるんだけど、町を見おろす中卒者の顔つきがまだ本当に子供子供していて胸が詰まった。
- 「飯塚・田川は炭坑の町から再び農業へ戻ろうとしています」と紹介されていたが、あんまりうまくいってない気がする。
- 映像の世紀第2集・大量殺戮の完成 : 塹壕の兵士たちは凄まじい兵器の出現を見た(2000年)
- 70分以上あったのに、見ていて全然飽きなかった。さすが元テレビ番組だけある。
- 第一次世界大戦時というのは新兵器が大量に登場・戦争の仕方が大きく変わった戦争で、その過程では色々と変な作戦や兵器も生まれていたのだな、ということがよくわかるように作られていた。面白かったのはカモフラージュ作戦や歩兵用の小さい戦車みたいの*1。第二次世界大戦時の日本は、荒唐無稽な兵器や戦術をあれこれ打ち出したように見えたけど、それは第一次世界大戦時にヨーロッパがすでに通ってきた道だったのだなと思った。
- 番組の最後で流れたチャーチルの手記は、未だ原爆開発前のものなんだろうけど、まるで原爆のことを指しているかのような内容だった。
その後、仕事で東京に出てきていた母親とおちあい、茶を飲んでおしゃべり。今日は東京で何をしていたのかと尋ねるので、上記のようなビデオを見たと告げると、随分左翼がかったセレクションだが、そういう運動に興味があるのか?と聞かれる。いや、そういう訳では……。振り返ればたしかにそんな感じだが。
*1:車輪がついていて、それをかぶって匍匐前進して進む。引き返すときは速く移動できるよう後ろに紐がついていて、引っ張ってもらう。
インビシブルマンズデスベッド主催「深夜、地下360メートルにて」インビシブルマンズデスベッド 54-71 qyb atシェルター(東京・下北沢)
実は初シェルター。整理券をAとBに分けて番号振っているのが不思議だった。
qyb
5曲くらい演奏して、半分は聴いたことがない曲だった。ロックのリズムじゃないリズムの曲もあったし。これらの「聴いたことない曲」がqybの曲なのかな?
ヤマジを観るのが久しぶりな上に、ナカニシさんがいないヤマジを観るのが相当物珍しく*1、きょときょとするワタクシ。そしてそんな中で始まった「DELAY」!! 大好きな曲、というかこの曲のイントロが始まった途端に周囲の空気が粘液に変わったような体感が起きるのだ。息苦しいんだけど気持ち良いという。……毎月のようにdipを観に行っていた頃、DELAY演ってくれないかなー、生DELAYを聴いてみたいと願っていたのだけど、まさかここで実現するとは。微妙に複雑な心境。
dipの曲は心持ちテンポが早くなっていて、アレンジもちょっと変わっていた。あ、コレかっこいい、と思うところが端々あった。
しかしヤマジとベラトレックさん、別に太ってないのに二重顎気味……三十代って厳しいなあと思った。*2
54-71
ナンバーガールかdipの対バンで一度観たことがある。その時は「渋い音を鳴らすバンドと、侍とオウム信者と鳥肌実を足して3で割ったようなラップ(鼻水よだれ込)をするボーカル」という印象だった。渋いけど明らかに変、というか。
今回4〜5年ぶりに観たのだけど、メンバー減った? 変なボーカルは横山剣のような衣装&風体で上半身裸。発声少なめ。代わりにピコピコへなちょこ電子音を鳴らしながら、劇団四季みたいな動きをしていた。そしてそんなボーカルのパフォーマンスと音を支えるベース&ドラム。音の展開が読めないし面白い。……悪くないんだけど、反復が多くてやや眠くなってウトウト。
彼らが引っ込んだ後、周囲の客が「ベースの人ロボットぽかったね」「バイト帰りみたいな格好だったね」と話していた。思い出そうとしたが、鳥肌実似のボーカルとマッチョなドラムの印象しかなくて、どうしてもベースの人が思い出せなかった。いかん、修行が足りないわ。
インビシブルマンズデスベッド
聴くのも観るのも初めてで、結構楽しみにしていた*3。バンド名カッコいいし*4、遙か西の福岡までその名を聞くことがあったし、qybを前座にしてメインを張るバンドだから、人気も力もあるバンドだろうし。……しかし、実際観てみるとタテノリとかビートパンクとかバンドブーム*5とか、そういう言葉が脳裏をよぎる歌詞と音とパフォーマンス。異様に既視感があって、昔こういうバンドいたよなあとか今またこういうのがキテるのかなあとか思ってしまった*6。私があと15歳若かったら楽しめたかもしれない。こんな感想を抱くなんて、いつの間にか自分も歳をとっていたのだと感じたわ。
気になったのは、ボーカルのデスベッドさんの歯が凄く立派で綺麗だったことと、シェルターの天井が低いこと*7と、本編最終曲のサビの歌詞。本当は何と歌っていたんだろうか。「駿台! 駿台!」と聞こえて、客はそれに合わせて拳を振り上げているし、可笑しくて仕方なかった。こんな見方でごめん。