Lonesome-happy-days

2016-11-28

[]額の刻印

 また、やってしまいました。

 その日、久しぶりに会った友達と盛り上がって、つい調子に乗って日本酒をグイグイ。少し前に風邪で寝込んで、しばらくお酒が飲めなかったこともあって、もう、ホントに美味しくて。

 でも私、過去に何度となく日本酒で失敗していることをその時は都合良く記憶から消し去っていたんですね。

 友達と別れたころ、おそらくすでに酩酊状態だったワタシ。帰りの駅の階段で蹴つまずいて、おでこを強打。と言ってもそこは酔っぱらいです。さほどのダメージを感じずに改札に向かっていたのです。それで、駅のホームに向かう途中、若い女性に突然、呼び止められたんです。

 「大丈夫ですか〜?!」と。

 え?と振り返る私に、女性はバッグから取り出したティッシュを数枚渡してくれ、「これで、とりあえず…」と、顔を拭く仕草

 言われるままに顔を拭いてビックリ‼️

 流血してる!それもかなり多量に…

 女性心配そうに、さらにバッグから絆創膏セットを渡してくれて、「本当に、大丈夫ですか〜?」と。

 私、これはヤバイ、と思いつつも、これ以上見ず知らずの人に迷惑をかけてはいけないという気持ちと、それ以上に恥ずかしさから

 「だ、大丈夫、と、とにかくだいじょ〜ふ、れす、から…。」

 呂律も回らないままに言い訳しながら、彼女から逃げるように踵を返して、とりあえず駅の外に出て、タクシーを止めたのです。

 あとはショックで、急に回り出したアルコールのせいで家の住所を運転手さんに告げるのもやっとこさ。クルマが走り出したのもわからないくらいに、あっと言う間に前後不覚状態に陥ってしまい、着きましたよ!と叩き起こされてやっと、ああ・・・帰れたんだわ、と。そんな状態で。

 

 翌朝。あの状態でいつの間に自分で貼ったのか、眉間に十字に貼られて血の滲んだ絆創膏を恐る恐る剥がすと、眉間のすぐ下に、パックリと3センチほどの傷が・・・。そして鼻の真ん中が無残に腫れて、まるで私はロッキーか?アバターか?みたいな。 アバター 3Dブルーレイ&DVDセット(2枚組) [Blu-ray]ロッキー(特別編) [DVD]

 この傷、しばらく消えそうにありませんが、これから忘年会シーズンに向けての自分への戒めとして、むしろ残っていて欲しいくらいです(苦笑)。

 それにしても、です。見ず知らずの酔っぱらいオヤジにきちんと声をかけてくれて、ティッシュと絆創膏をくれたあの若い女性。その優しさに、今更ながら感謝です。この世の中、捨てたもんじゃないですわ。生きてて良かった。いろんな意味で、そう思いました。

 あの時の彼女に。しっかりとお礼も言わずに申し訳ありません。本当に、ありがとう!

2016-11-21

[]スマップオトナ買い

世界に一つだけの花

 最近マイブームスマップ比較的新しいシングルをゴッソリと買って、聴き漁ってるのだ。

 すっかり解散カウントダウンに躍らせてるわよね、全く。

 まあ、以前も記事にした通り、元々スマップの曲はキライじゃなかったのだけど、カネにモノいわせた事務所戦略には決してだまされないわ、と意地で聴かなかった部分が大きいわけでね。実際、今回聴き漁ってみて、改めて良く出来た曲がとても多いナ〜と思ったし。

 今回の“オトナ買い”のきっかけは、25周年のベスト盤のインフォSMAP 25 YEARS (初回限定仕様)があって、有終の美を飾ってくれるならこれは買ってみようかしら…と楽しみにしていたのに、いざ正式発表された曲目を見てみたら、あら前に買った2枚のベスト盤(『VEST』『SMAP AID』)Smap VestSMAP AID(スマップエイド)期間限定発売げんきのRED-AIDハンカチVerで充分だわ〜という感じだった上に、自分としては聴きたかった「僕の半分」が入ってないし、これなら別にシングル買っちゃった方が安上がりだわ、なんて思ってね。

 でもそこがミステイクで、そこから始まっちゃったの、悪い癖。「僕の半分」をアマゾンポチっとやったら、横に「さかさまの空」が表示されて。あっ、この曲もイイのよねー、ポチっ、なんて。笑。そんな調子で結局、あれもこれもと計8枚をオトナ買い…。

 血迷った独身中年ゲイ無駄遣い?いいえ!思わぬ出費にはなってしまったけれどね、無駄遣いではなかったわ。キッパリ。ちなみに買ったのはこれらの曲。

 ああ、スマップ、いいわ。特に晩年(?)の曲は間違いなく…。もう、そう言ってしまってもいいわよね。

 まずボーカル。何事もとにかくソツないキムタクはいはい、巧いのはわかりましたよ…みたいな)を中心に、キムタクグラニュー糖をまぶしてアイドルチックに仕上げた感じ(何気にこちらも技巧派ボーカル)の吾郎くんに、グループ随一のオトコ声のストレートさが時に驚くほどイイ味を出す慎吾ちゃん。ふんわりとした人柄が歌声にも現れたようなソフトさが魅力のくん。そして年を重ねる中で見事そのグニャグニャなヘタウマボーカルを“オンリーワン”にまで昇華させてくれた中居くん。初期中期のスマップのウリが息の合ったユニゾンコーラスだったとすれば、後期からはいつの間に完成された5人それぞれの個性的ソロボーカルをフィーチャーした曲が中心になって、後期スマップはそれでまた魅力が倍増してるのは確かで。

 そして作家たち。古くは山崎まさよしマッキーからデリコ斉藤和義、クボジャーサカナクション、林檎ちゃんにヒャダインに果てはゲス乙女まで…旬な作家(と新進気鋭の若手たち)から今どき信じられないほど贅沢に曲提供を受けて、後期のその作品群の充実ぶりはまるで、ビートルズ解散までの道程を辿るようで(ちょっとオーバーなのは承知の上でね)。

 そして、彼らの曲の魅力は、何故かどの曲にもそこはかと漂う、哀愁。たとえタイトル曲が元気イッパイでも、カップリングではほぼ例外なく泣かせてくれるのね。そう、スマップカップリング曲も洩れなく素晴らしいというのが、シングルオトナ買いしたからこそ知り得た事実

 尤も、こうしてライトなファン(ということにさせて!)たちが騒ぐほどに渦中の彼らは解散イベントを楽しめていないだろうことは、あの解散謝罪会見を見ただけでも充分わかるわけで、だからこそ、今のうちに音楽面だけでもその足跡をキチンと再評価してあげましょうよ。

 これまでに発売したシングルが55枚すべてトップテン入り。連続10位内獲得曲数の歴代1位は勿論スゴイけれど、「世界に一つだけの花」「夜空のムコウ」「らいおんハート」など、音楽使い捨てられるこの時代に、これからも歌い継がれていくに違いない名曲の数々を残してくれたという、それだけでも、ジャニ系で成功したグループは数あれども、やはり彼らは「別格」だと思うのよね。

 歌う時の一人一人のポージング(いわゆるダンスではなくて)の優雅さではピカイチだった彼らが、もう揃って歌う姿を見られなくなるというのは、やっぱり少し、寂しいわね・・・

2016-11-12

[]『宇宙図書館松任谷由実

宇宙図書館(初回限定盤)(DVD付) ユーミン38枚目、3年ぶりの新譜です。アルバムチャートではオリジナル盤としてほんっと〜に、久しぶりのウィークリーNo1を獲得(おそらく97年の『Cowgirl Dreamin'』以来)。御年62歳での1位。女性ではライバルまりやを抜いての“最年長記録”だとか(苦笑)。

 デビューから40年以上の歳月を経る中で、人として、良くも悪くもおそらくは市井の人々には想像も出来ないような経験を重ねてきたに違いない、この方。凛とした強気姿勢を崩さずに、常に才気溢れる“ユーミンであることを求められ、その期待に応え続けてきたそのプレッシャー想像するだけでも、平凡極まりない人生を送って来た自分なぞは目が眩むばかり。

 でも。どんな人生にも分け隔てなく、そして容赦なく、刻々と時は刻み続けているわけで。

 70年代のユーミン、80年代のユーミン。90年代、00年代、そして2016年・・・。その間にユーミンが重ねてきた「時」がいま、こうした形で表現されて、自分の重ねてきた“時”と重なっている、そこが、奇跡・軌跡・奇跡・・・に思えて。

 『宇宙図書館』を聴いて最初に感じたのは、そんなこと。

 かつての、その時代に落とし込まれた縦糸・横糸を拾い上げて、次々にキラキラと輝くタペストリーを織り上げていく言葉メロディー職人ユーミンの影は、もう随分と薄くなって、今の彼女は、黙々と土を練り釉薬を慎重に選び抜いて、深く静かに自分の色を表現していく陶芸職人のように思える。いま、ユーミンが創る音楽は、まずは彼女自身との対話であり、彼女が重ねる時であり、おなじ時を伴走してきた者のみがその価値を分かち合えればよいもの、もしかしたら今、彼女はそんな風に考えているのかもしれない。

 このアルバム新譜だし録音もとても良いけれど、その一方メロディーもアレンジ(「AVALON」は80年代TOTOみたいだし、EDMの「星になったふたり」はユーロビートに聴こえるし)も、新しいものははっきり言って、何も無い。歌声も少し錆びついて、かつのての“α波ヴォイス”はほとんど失われてしまった。でも、これでいいのだ。この作品こそ、ユーミンが重ねてきた時間、そのものから。俺にはなぜか強く、そう思えたのよね。

 ダウンロードで1曲1曲がキリ売れされ、便利さ・手軽さを前に、総合芸術であるべきCDアルバムの意味さえ忘れ去られた現代、いささか気合いの入り過ぎた、この素晴らしすぎるアルバムジャケットの装丁だけを見ても、ユーミンの想いが痛いくらいに伝わってきて。

 穏やかなバラード宇宙図書館」に始まり、荒涼とした荒野を思わせる勇壮な曲調の中に、失った人を追慕する果てしない想いが切ない「残火」、ふとした瞬間のこの世界の美しさと儚さ、その一瞬を切り取った「Sillage〜シアージュ」は鮮やかな抽象画を見るようで。オープニングから3曲を聴いただけでも、ここにいるのは、いつもの・変わらないユーミン

 懐かしい声、耳に馴染むメロディー。曲を聴きながら自分もいつしか何度も過去に旅して、そのときどきの思いを探りながら、それでいてユーミンが時折繰り出す、言葉の鋭さにハッとして我に返る。それはまるで、時空を越える旅。そんな感じ。

 夢の中であなたは なつかしい服着て

 忘れていた未来を 教えてくれる

  「宇宙図書館」詞:松任谷由実

 

 『宇宙図書館』は、ユーミンによれば、すべての人の過去記憶が収められた、宇宙の図書館アカシック・レコードね。まさしくそんなイメージがこのアルバムを通じて出来上がっているのが凄くて、私も時空の旅、いつのまに何度も・・・

 過去に戻って、忘れていた未来を取り出してこよう。

 穏やかでどこか懐かしいこのアルバムからユーミンがくれた素敵なメッセージ。じっくりと味わいたい。

2016-10-27

[]メモランダム2016.10.27

 ここ数年、国営放送朝ドラにすっかりハマって、ずっと見続けているのですが、今回の『べっぴんさん』には、イマイチ入り込めずにいます。まあ、まだ始まったばかりなので評価を下すのは早い気もするのですが、前々作『あさが来た連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX2 [Blu-ray]から三作連続で“実在女性モチーフにした立身伝”が題材になっていまして、さすがにマンネリ感を拭えない気がして、そこが中々気持ちを入れ込むことができない理由ひとつであるのは確かなようです。

 ただ、ここ三作で共通していることがもう一つありまして、もしかしたら、かの国営放送局は、そこを狙って同じような題材にしたのかしら、なんて穿った見方もしたりしています

 それは、立身伝を通じて戦時中の日本を描くことで、暗に戦争反対を訴えているのでは?ということ。前作「とと姉ちゃん連続テレビ小説 とと姉ちゃん Part1 (NHKドラマ・ガイド)、今回の「べっぴんさん」共に、太平洋戦争のもと、主人公達は回りから少しずつ食べ物生活物資が無くなり、大切な人が居なくなり、それまでの何気ない日常生活が失われていく経験します。そのうえ疎開先では穀潰しの如く扱われて肩身苦しい思いをし、隣組では女系家族ゆえの差別を受けたりしまして、非常事態に陥ったときの人間の醜さを目の当たりにするのです。

 翻っていまの日本、アブナっかしい安倍ちゃんオママゴト政権のもと、この国はいつでも戦争が出来る国作りへと邁進し続けているように見えます。そして、マスコミはもはや政権批判を出来ない体制に飲み込まれてしまったようで、テレビも新聞も現政権のすることに対しては頑なにただ口を閉ざし続けているように見えます

 そんな中、国営放送朝ドラけがドラマというツールを通じて、マイルドに戦争に反対し、静かに平和を訴えている構図、私にはそう見えるのです。

 周辺国の脅威イコール国防イコール軍備増強(→やがて戦争!)という安直思考があたかもスタンダードのようになり、じわじわと“それも仕方ない”という風潮になって来ているのは怖い事だと思います

 まずは外交対話、そして相互理解ありきのはずなのに、その地道な過程がスッポリ抜けてしまっている気がするのです。

 イギリスのEU離脱に始まり、アメリカ大統領選のあまりの異常さ(軽薄な言葉での罵り合い!)を見るにつけ、世界中がどこか短絡的になって、おかしな方向に進んでいるように思えます

戦争中の暮しの記録―保存版

戦争中の暮しの記録―保存版

 ↑やはり、市井の人々の感覚実体験こそが正しく、強い説得力を持っているのだと思いますドラマ(「とと姉」)の中にも出てきた、雑誌暮らしの手帖」の戦争特集。当時の日常品や服装写真イラストで紹介され、人々の暮らしぶりを伝える記事や、貴重な体験談たっぷりで、ある意味あらゆる角度から戦争の真実が生々しく記録された充実の一冊。すっかり朝ドラかぶれの私ではありますが、この本、買って良かったと心から思いますオススメです。

 

  • 経る時

 一カ月近く、記事が書けませんでした。

 私にとって「書く」という行為は、自分存在他者のみならず自分に示すための大切な表現手段の一つです。それは変わりありません。人付き合いはおろか、素直な喜怒哀楽表現すべてが苦手な私にとっては、言うまでもなく“書くことは生きる上で「必要不可欠な行為」”なのです。

 そんな私ではあるのですが、ここに来て自分の中に多少の変化を感じているのです。

 それは、「書く」ばかりでなく「話す」という行為表現手段としてすこしずつではありますが、自分の中で育ってきつつあるように感じていること。50才を越えてようやく…。

 記事が書けなかった理由は、おそらく、それが大きいのだと思っています

 つまり、ようやく少しずつ言葉(会話)という表現手段を身につけ始めた私は、ひとりで「書く」行為に至る前に、誰かほかの人と「話す」という行為を取ることで足りるようになって来た、という事なのかも知れません。

 こうした変化は自分でも正直まだ信じられなくて、いつかまた元通りの「書く」行為に頼って生きる自分に戻るのかも知れないとも思っているのも事実です。

 でもその一方で、今、この人生で初めて、気負いなく多くの他者との会話を軽々と楽しみ、自意識とはほど遠い場所他者自然コミュニケーションが取れている自分が確かにいまして、そんな自分を見つけるたび、何だか生まれ変わったような、新鮮な喜びを感じるのです。

 変化のきっかけは何だったのか、それはわかりません。まるで季節が移り変わるように、気づいた時にはすでに変わっていた、ちょうどそんな感覚です。

 

 時はただ流れていくのではなく、人知れず静かに降り積もっていく。

 私が以前から感覚として捉えていたこと、それは間違いなかった。そう思いました。何気ない日常を重ねていても、確かに自分の魂には刻々と何か価値のあるものが刻み込まれている、大げさですが、そんなイメージです。

 ふとユーミンさんの名曲「経(ふ)る時」(1983年アルバム『Re-incarnation』収録)REINCARNATIONに、そんな暗喩が含まれていることに気づいたのは、恥ずかしながらつい最近のことでした。

 経る時。とは、降る、とき。歌詞の内容は、こうです。

 春、桜の花びらが散るころ、古びたホテルロビーの窓際の席は“薄紅の砂時計の底になる”のです。しかし、秋も深まったこの季節、窓際から見える枯木立が、桜であることを誰もが忘れている。

 そんな風にして、ホテルはしずかに時を刻み、いつの間に寂れ、ここを毎年訪れる古くからの馴染みの夫婦もいつしか年老いて、それでもふたり、薄日の差す空から降り積む時を眺めながら、窓際の席に今日も座っているのです。

 散り積んでゆく枯葉はまさに、空から降る、とき、そのものなんですね。さすが、ユーミンです。

D

2016-09-29

[]祝、19年ぶりトップテン

薔薇のように咲いて 桜のように散って(通常盤)

 9月21日発売の聖子さんの新曲薔薇のように咲いて 桜のように散って」。(つくづくこのジャケット、駄目よね〜。)

 発売初日は8位だったので「そんなもんよね。」と高を括っていたら、なんと翌日9/22付オリコンデイリーチャートで1位になって、もうセイコ友の間では大騒ぎ。それで、これはいけるんちゃう?という感じで見ていたらなんと、ウィークリーチャートでは第6位に初登場!

 パチパチパチ。

 “松カルテット”復活で一部では(苦笑)話題沸騰だった昨年のシングル永遠もっと果てまで永遠のもっと果てまで/惑星になりたいでさえ、結局はオリコンウィークリーチャートでは11位どまりだったから、今回やっと溜飲を下げた感じかしら、聖子たん。これを機に、まだまだいけるわワタシッ!という感じで(笑)、どんどん外注に挑んでもらいたいわ〜。

 聖子さんの週間チャートでのトップテン入りは、なんと1997年シングル私だけの天使〜Angel〜」(最高位5位)以来。私だけの天使?Angelかの曲の主人公(当時の聖子たんのAngel)、サヤカの成長ぶりを見れば、誰でもその長いブランクに納得するはず。まあ、聖子さんと同時に今週十年ぶりにトップテン返り咲きした、SMAPのアノ曲も、タツローのアノ年末定番ソング(笑)にはスゴいけれど、やっぱりデビュー36年目にしてかつ、19年ぶりにトップテンに戻って来られるという聖子さんのアーティストパワーには、ホントビックリですわ。敬服いたします。

 とはいえこの曲のヒットにはやっぱり曲を作った孤高のカリスマ・YOSHIKIさんのパワーにかなり後押ししてもらっているのは確かで。とにかくメロディーメランコリックで、美しい。日本らしい曲、を意識されたそうだけど、サビ「♪ルリラー ルルリラ〜」あたりのメロディーは確かに童謡の「赤とんぼ」や「夕焼け小焼け」に通じるノスタルジックな響きがあって、“さすがだな〜”と思わせてくれる。そしてそんな、少々ベタな印象のメロディーを、聖子のシルキーヴォイス(と、荘厳なダビングコーラス)で丁寧に織り上げていく感じ、そこがゾクゾクしてね。

 さあ、今日はこれからNHKSONGS」でこの新曲をテレビ初披露。素敵な「ナマ歌」(←これ、肝心)を、聴かせてほしいわ。

 まずは、トップテン入りおめでとう、聖子さん。 

D

2016-09-27

[]ブルーブルーマンデイ Sep.2016

 2016年9月、ワタシの住むここ東京では台風の直撃こそなかったものの、天候不順が続き、澄み渡る秋空などにはほとんどお目にかかれないままに、一か月を終えようとしています。

 一時期は朝晩急に涼しくなって、ひと夏の疲れもあってか、いくら寝ても寝足りないというような気怠い毎日でしたが、ここに来て夏の残滓としか思えないような不快な蒸し暑さがまたぶり返して来たりで、私、実はここしばらく、体調的に「絶不調」でした。

 まあ、夏の疲れ、イコール、暴飲暴食、つまりは自業自得!ということでもあるんですけどね(苦笑)。

9月26日、月曜日。5:45。

 その熱帯夜の寝苦しい一夜が明けたとき、夜ごと繰り返し見させられた悪夢からようやく開放された安堵感とともに、心身にベットリまとわりつく厭らしいまでの疲労感で、月曜としてはこれ以上ない程の“バッド・コンディション”の中に目覚めた私がいました。

 とにかく新鮮な空気が吸いたくて、ベッドサイドのカーテンと窓を一気に開けたのです。

 眼前に広がったのは、どんよりと垂れ込めて隣の建物さえ霞むほどの、深く濃い、朝靄(もや)。グレー一色の景色はまるでその時の私の心持ち、そのものでした。そして開け放した窓からは、昨晩より少しだけ涼しくなった風と一緒に、起き抜けの身体にまとわりつくような湿気が一気に流れ込んできたのです。ジットリと。

( 掲載写真は、あくまでもイメージです。)

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 ぼんやりと眠気まなこで外を見ていた、そのとき。

 なんて綺麗な景色なのだろうか…。

 ふいに、そんなことを心の中で微かにつぶやいている私に気付きました。 えっ?

 暗い月曜の朝の、やる瀬無い感情の渦の中、一瞬だけ心を横切ったその純粋気持ち。これをいま、絶対に逃してはいけない!私は本能的にそう感じて、その一瞬の気持ちを手繰り寄せながら、開け放した窓の前に立ち続けていたのです。でも結局、私はその朝、二度とその気持ち自分のものとして再現することは出来ませんでした。

6:15。

 あとは、うんざりしながら顔を洗い、うんざりしながらヒゲを剃り、うんざりしながらあり合わせの食べ物を胃に押し込んで。窮屈な仕事着に着替えて。

7:00。いつものように仏頂面で満員電車に乗り込んだのです。ブルーマンデイ、ブルーブルーマンデイ。そう唱えながら。

7:30。

 満員電車の中、目の前に思いがけず空いた席に倒れ込むように座った私は、今朝の寝ざめの悪さから、いつの間にかまたうつらうつらとしていたようです。不意に正面の車窓から差し込む光の眩しさで目を覚ましました。遠いビル群に朝日キラキラと反射していたのです。f:id:hiroc-fontana:20160928233730j:image:medium:right

 そう、寝起きに部屋から見た濃い朝靄は、やがて訪れるつかの間の好天の前触れだったのですね。

 それでもシートの狭間で固まった身体は、相変わらず気だるさを抱えたまま。コーヒーで無理やり流し込んだ食べ物のせいで、胃のもたれもピークに達していました。そのとき。

「これからもこうしてもやもやを抱えながら毎日を重ねていくしか

ないのだ。それが今、生きている自分のもの、なのだ。」

なぜかそんな思いが強く胸に迫ってきたのです。唐突に、明快に。

7:45。

 やれやれ。。。ため息つきながら、よっこらしょと、条件反射のように腰を浮かせる、私がいました。

 もうすぐ最寄り駅に到着。これから25分歩いて、あの仕事場に向かうのです。

 

D

2016-09-10

[]充実の秋

 年々、この国は秋の訪れとともに、予想もしない天災に見舞われることが多くなっている気がします。毎週のように列島を通過していく台風。こんなこと、かつては無かったように思います

 被災された皆様にお見舞い申し上げます

 

 タイトルとは真逆の内容でのご挨拶になってしまいましたが、この秋、音楽の面では個人的に久しぶりのワクワク感を抱いている私がここに居ます

 まずは聖子さんYOSHIKIさんとのコラボドラマ主題歌と言うことで話題になっている新曲薔薇のように咲いて 桜のように散って」が9月21日にいよいよ発売。【早期購入特典あり】薔薇のように咲いて 桜のように散って(初回盤A)(DVD付)(特典:ポストカード付)ドラマは7月からOAなのに、なかなか発売日が決まらずどうしたのかしら?と思っていたところ、どうやらドラマ最終回クライマックスに合わせての発売だったようで。まさかこの、いつもながら全くおカネをかけてなさそうなホワイトバックのジャケット撮影のために2カ月もかけた、なんて、考えたくもないわよね(苦笑)。とはいえこの曲、純粋にイイ曲で、聖子さんの声にも合っているし(♪トゥルリラー、なんてフレーズも出てきたりして)久々にヒットの予感。テレビでもたくさん歌って欲しい。

 

 そして聖子さんのシングルの一週間後に発売されるアルバムがこちら。

Fantôme

Fantôme

宇多田ヒカルさん。なんと8年ぶりですって。まあ、ブランクがあってもこのヒトの音楽の中にある独特の“凝縮された何か”は、不思議と輝きを失うことがなくて、俺もずっと飽きずに聴き続けて来たし、恐らくこのヒトも林檎ちゃんと同じく「音楽」という形で何かを吐き出すことが“生きることそのもの”なんだろうナ、なんて思っていたから、この復活は“いかにも”だし、とても嬉しいことよね。リードシングルは「花束を君に」。朝ドラを観ながら毎日歌っているのにこの曲も不思議と、飽きないのよね〜。

 

 そしてそして、なんとユーミンも11月2日に3年ぶり38枚目のニューアルバム発売とのニュースが。

All about POP CLASSICO [Blu-ray]

タイトルは『宇宙図書館』。

HPhttp://yuming.co.jp/information/2016/09/01/3379/

そしてアルバム発売に合わせて1年に亘る超ロングランコンサートツアー。思わずユーミン身体もつのかしら?と心配になってしまうのだけど(苦笑)、きっと、ユーミンなら大丈夫ツアーでファンの前に立つことこそが、彼女の美と健康のパワーの源に違いないから・・・。めざせ、黒柳徹子!ワタシも何とかチケットをゲットして、応援に行きたいです。

 

 さて最後アキナ

FIXER -WHILE THE WOMEN ARE SLEEPING-ディナーショーで久々にファンの前に登場するとのことで、そのニュースを聞いたときはまたデマ?と勘ぐってしまったのだけど(何度も騙されてますからね 苦笑)、どうやら今回は彼女も本気みたいで。ディナーショウなら恐らく声を張り上げなくても済むし、時間も体力も大会場のステージほどは使わなくても済むだろうしで、彼女の復活の場としてはなるほど相応しいのかも。でもきっと、チケットプラチナ確実ね。スゴイ競争率になりそう。

 中森明菜さんのニュースはもう一つ。

こちらもビックリでございます。11月30日発売のニュー・アルバム。今度は70年代〜00年代のポップ・ロックカバー集だそうで、どんな選曲になるんでしょうね。タイトルは「歌姫」じゃなさそうだし、もしかすると洋楽カバーしらね。こちらも楽しみ。これを機にマイペースでの活動が続けられるといいね明菜さん。

 

 ということで皆様、災害対策を万全に、充実した秋をお迎えください。

2016-09-07

[]映画三昧〜「君の名は。」そして、クセのあるすばらしき日本映画たち。

 「君の名は。」

 すごく、面白かったです。

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 子供じみた感想ですけど、そんなノリこそがこの映画には相応しいのかな、なんて。

 あまりに評判が高いので、ちょっと観ておこうかな、と土曜日の朝、ぼんやりテレビを見ながら朝食を食べている時に思い立って、即、一番近い街の映画館夕方の回の座席ネット予約。残り少ない席(もちろん一人席)を何とかゲット。本当に便利な世の中になったものよね。特に、こんな風に速攻即決で休みの予定が決められちゃう東京という街はやっぱり恵まれている、としか言いようがない。

 さて映画の方は、よく出来たジュブナイル、というのが第一印象。男女入れ替わりのストーリーということで、アラフィフ世代なら大林宣彦監督の「転校生転校生 [DVD]をまず思い出してしまうけれど、観る前はあの映画の焼き直しかな?なんて思っていたのに、いざ蓋を開ければ、入り組んだ伏線が絡み合って進む展開がなかなかスリリングで、思わず引き込まれてしまったワタシ。その意味では、“楽しませ要素”てんこ盛りの、まさにイマドキの作品

 そしてこの映画、何より、絵がとにかくキレイ殺伐としたイメージで描かれることが多い東京の街並さえ、キラキラと輝く美しい風景として登場してくるのよね。それは田舎町に住む少女の憧れの気持ちが映し出した心象風景でもあったりするわけだけどね…。まあ、振り返れば誰もが10代の頃に見ていた風景はおそらく、今見ているそれよりは遥かに輝いていたはずだったわけで、この映画が醸し出すピュアな印象は、描かれる背景や風景の美しさに負うところが大きいのかもな、なんてことも思った。

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 この映画批評などで引き合いに出される“ジブリ映画”も、絵の美しさでは定評あるけれど、この「君の名は。」は、ジブリにつきものの“説教臭さ”が全くないところも良かったのよね(環境問題がどーのこーのとか、戦争反対!とかいうやつね)。それにちょっと強引なハッピーエンドも、途中で何度となくインサートされる音楽も(オジにとっては少しばかりうるさかったけど)、結局は若い子向けのアニメならではなのかもな、なんて思って。でもそれでいい、と思ったのだ。

 そう、映画館はイマドキの若い子がいっぱいで、その多くが見終わったあと、何だか穏やかなイイ顔して出口に向かっているのを眺めながら、オジさん、少し嬉しかった。こんなピュア作品若い子に受ける日本という国は、捨てたもんじゃないな、なんてね。

 

 さて。

 独身中年のワタシ、翌日の日曜日もヒマを持て余しましてね。夜はお酒を飲みながらひたすらケーブルテレビ鑑賞となりまして。

 「悪人」(2011年悪人 (特典DVD付2枚組) [Blu-ray]、「紙の月」(2014年)と、クセのある2本の邦画を立て続けに見たのね。紙の月前者ではイメージを覆すダークな妻夫木くんと脇役ながら鬼気迫る満島ひかりさんの演技に圧倒され、後者ではひたすら堕ちていく宮沢りえさんにカタルシスを感じたりしながら、どちらも最後には、あたかもポン!と放り出されたかのような何とも“楽しくないエンディング”が待っていたことに“やれやれ”なんてタメ息ついたりして。それで、思ったの。

そうか、「君の名は。」は、やっぱりハッピーエンドだから、あれだけヒットしているんだろうな、とね。

 とりあえず日本映画、確実に面白くなってます

2016-08-28

[]ひとり旅2016〜富山・高岡編

 今年の夏ももう終りを迎えようとしています。皆様は今年、どんな夏を過ごされたのでしょうか。

 ここ数年、夏休みを使ってひとり旅をするのが私の恒例になっておりまして、今年は何がきっかけだったかよく覚えていないのですが突然「富山県に行こう」と思い立ったのです。

 ネット宿泊地などを検索するうち「高岡」という地が目に留まり、そこに決めました。

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(↑しずかな旧い街並みに心癒されます。)

 旅は、土地土地で出会う人々との縁も楽しみの一つではありますが、ワタシは「土地との縁」というのを感じたりするのです。大袈裟に言えば“その土地が自分を呼んでいる”というような。それは多くの場合、あ!行きたい!と思う直感に過ぎなかったりもするのですが、いざ友人に誘われて行った土地でもやはり直感的に「ここに呼ばれて来たのだな」とわかる、何故か“しっくり来る”土地があったりしまして(オキナワとか)、今回の高岡もそうでした。f:id:hiroc-fontana:20160815142530j:image:w240:right

 なぜそのように感じるのか、例えば前世で縁のある土地だったとか考えるのもそれなりに楽しいのですが、いざ訪れてみると急に天気が良くなったり、なぜか心が軽くなったりという体験、それだけでもう、充分だったりします。(もちろん一方で旅行中ずっと天候に恵まれず、何故か心が重くなってしまったりする土地も、少なからずあります。)f:id:hiroc-fontana:20160815130334j:image

(↑今回も、高岡駅に着いた途端、厚い雲が切れて青空が。)

 さてその高岡、加賀藩主・前田利長が築いた高岡城の城下町で、いかにも加賀国らしい意趣に富む工芸品(鋳物・漆製品など)が店先のあちこちに溢れ、趣ある街並みが美しい、本当にステキな街でした。インバウンドの影響もまだ無く人気(ひとけ)の少ない静かな佇まいの古い街並みを歩きながら、私は文字通り「前世自分に還った」ような妙な感覚にとらわれていたのです。初めて来た場所なのに、なんて居心地の良い場所なのだろう・・・と。これも、きっと「縁」だったのでしょうね。

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(↑レトロな建物を横切るレトロ路面電車映画のセットじゃありませんよ。)

 以前も書いたことなのですが、ワタシにとっては“ひとり旅”は「日常」でもあるんですね。日々、色々な人とすれ違いながら浅く広く「他生の縁」を交わしていく人生家族もなく独りで生きていくというのは、多かれ少なかれそういうことなんです。濃密な関係性の中で人と人同士、お互いに強い影響を及ぼし合うようなエピソードからは、いくぶんか縁遠い生き方

 その意味から言えば、「ひとり旅の“足跡”」がほとんど他人に見える形では後に残せないのと同じく、こうして生きている「ワタシが生きた足跡」って、きっと何も残せないのだろうな、なんて思うのです。それはそれで、仕方のないこと。

 でも今回、わかったことがひとつ、ありまして。

 こうして“ひとり旅”を続ける中で、土地土地で出会う人々との何気ない会話をとても自然に愉しむことができている自分を(今回の高岡の旅で)今更ながら発見して、

「そうか、旅は「人生経験(時の積み重ね)」として残っていくのだ。」

 そんなことを感じたのです。これまでの内気で人嫌いな自分とは、すこしだけ違っている、いまの自分が、旅の途中の、ここにいる、というような・・・ちょっと一言では表現できないような不思議な感覚

 

 時を重ね、人々とすれ違いながら、たとえ短い時間でも共有できるその時を、すこしずつでも楽しみ、重ねていけること。

 おそらく、それで充分ということなのですよね。きっと。

 

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藤子F・不二雄さんは高岡出身。氷見線は忍者ハットリくん仕様。

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↑ハットリ君電車に乗って「雨晴海岸」へ。素晴らしい地名です。

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万葉集にも歌われたという美しい海岸も、そろそろ日暮れどき。

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日本酒名物白えびのかき揚げで、ひとり晩餐。シ・ア・ワ・セ。

2016-08-23

[]林檎、魅せる。RIOTOKYO

長く短い祭/神様、仏様(初回完全限定生産) リオ五輪閉幕。

 閉会式フラッグハンドオーバーセレモニー”(というのだそう)での東京プレゼン安倍くんがマリオコスプレで登場したのには賛否あるものの(苦笑)、まさに「COOL JAPAN」を世界アピールする、素晴らしい内容だったわよね。

 そのクリエイティブスーパーバイザー(兼 音楽監督)に名を連ねていたのが、我らが椎名林檎ちゃん!最初はワタシもそうとは知らず、ただただスゲー!カッコイイ!と思いながらセンターフィールドに繰り広げられる近未来ダンスを見ていたのだけど、そのうちにどこかで聴いたジャズワルツメロディが流れてきて・・・。それが林檎ちゃんのアルバム逆輸入〜港湾局逆輸入 ~港湾局~ (初回生産限定盤)に入っていたインスト(「望遠鏡の外の景色(Paisaje)」)だ!と気付いて、すべてがつながった!のね(笑)。あ、この演出、去年の紅白の林檎ちゃんの(全出演者中で間違いなくトップの)クールステージ、そのまんまだよね、と。そして納得。シーナリンゴはやっぱり、天才

 そして、これを機にいよいよ世界に向けて発信ね。

 もともとそのセルフプロデュース能力には定評のあった彼女出世作「ここにキスして」のボンデージ衣装、「本能」でのナースコスプレ、「罪と罰」で振りかざしたのは日本刀・・・。初期のPVは衝撃的ビジュアルでも話題になったのよね。その一方で、技巧的表現を駆使した歌詞には古風な「和」のテイストが色濃く漂い、まさにデビュー当時からCOOL JAPAN」を体現してきたのが彼女、林檎ちゃん。

 まさしく、適材適所。このキャスティングをした東京オリンピックスタッフも、いい仕事をしてくれましたよね。

 さて、4年後の本番は、今回のプレゼンのせいで「期待はずれだった」と言われないように、頑張ってもらわないとね。本番も是非、林檎ちゃんを抜擢してほしいわ。

 

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