『あいときぼうのまち』原発の問題に立ち向かう大いなる家族の物語

あいときぼうのまち

強靭なドラマの世界に身を任せる快感! 『あいときぼうのまち』を震災と原発事故を描く社会派映画とくくり、それで足を運ぶのを躊躇している人は多いかもしれない。それ以前に、この作品がフィクション映画の常識に反して「東京電力」の企業名をそのまま出しているためにマスコミから取り上げられず、存在を知らない人のほうが多いのかもしれない。確かに作り手たちは原子力政策に強い怒りを向けこの作品を撮った。しかしその怒りは人を救いたいがためのもの。福島に次々降りかかる戦時中のウラン採掘、60年代の原発建設、そして震災と原発事故という災難を、映画はそれぞれの時代に直面した一族の人々の苦しみとして描き出して観る者をぐいぐいと引き込んでいく。誰にも届くように、大衆文化である映画の力を信じて、仕掛けを凝らした人間ドラマ。3.11で現実がドラマを超えてしまったけれど、現実をそのまま切り取るだけが3.11を伝えることだろうか。それを突破しようと表現者たちが練りに練る、ドラマの、フィクションの力がこの作品にはこもっている。

本作は福島に暮らす家族4世代を描く作品と紹介されるが、正確には少女怜とその祖母愛子、その父親の英雄とその母の芙美という5代にわたる人物を中心に進められていく。それぞれが戦争に、町を二分する原発建設に、震災と原発事故に、生活や恋愛を取り上げられては闘い、また挫折する。その時間軸を細かく交錯させることで、奇妙な反復を繰り返す一族の姿が観る者に悲しみと怒りを募らせるのに効果を上げる。脚本の妙はそれだけではない。少女・怜が震災後の東京をさまよう姿はそれだけで歴史の描写と同じぐらいの熱量を持って織り込まれるのだが、あまりにも悲壮すぎるのだ。見知らぬ男に体を売り、渋谷で出会った若者・沢田と義援金詐欺を働いては、あぶく銭よろしく豪勢な食事に使ってしまう。あたたかい家族に包まれる福島での暮らしを失い、東京に避難してきたという、それだけではない深い闇。それが何であるのか……。怜の犯した過ちにじわじわと迫るサスペンスにも映画は貫かれる。

挑戦的な映画に出演を決めた俳優たちは、みんな役にハマり胆の据わった迫真の演技を見せるが、特に魅せられるのはやはり現代のパート。悲痛な運命を呪い、地震を怖がっては東京への憎しみを募らせることで足を踏ん張りバランスを取る怜と、白いスーツの派手な出で立ちながら誰にも見向きもされない沢田。寄る辺のなさそうな若者たちは嘘の会話を交わしながら不思議と惹かれ合い、福島へと向かう。そこに広がる光景についに感情を決壊させる姿に、日本という国の窮屈さのいちばんの犠牲者は自分を殺して生きる今の若者たちだと痛感する。あどけなさと図太さを兼ね備える千葉美紅は『戦争と一人の女』(12)で、浮遊するような透明さの中に険しいまなざしを見せる黒田耕平は『アジアの純真』(09)で、本作の脚本家である井上淳一作品に参加した骨太な「同志」。時空を超え脈々と連なる壮大な物語を鮮やかに駆け抜け引っ張る存在感が頼もしい。

また、大人を演じる俳優たちには夏樹陽子勝野洋、大谷亮介というベテランが揃い、感情の機微を見事に表現してやはり素晴らしい。特に「被災地のために何か役に立つことがしたい」と愛子役を快諾したという夏樹陽子は、役でもそのままに初恋を遂げ人類愛に生きようとする大小さまざまな愛の形を見せ、静かな強さに魅了された。その愛子の少女時代を演じた大池容子もセピアがかった昭和の風景の中で不敵な表情を光らせ圧巻だった。

そんなふうに新進俳優とベテラン俳優も散りばめて様々な世代のストーリーを描くというのも、映画が幅広い層に届くように狙いを定めたものなのだろうが、それで思い出すのは昨年の大ヒットドラマ「あまちゃん」。『あいときぼうのまち』の撮影はその前年2012年のことだから偶然の一致なのだが、このふたつの作品には不思議な共通点がある。少女時代の愛子は、原発建設を巡る親たちの争いのため、想い合う健治とも遠ざかっていたが、意を決して自分から彼を誘うのに『潮騒』の名台詞を語る。それは「あまちゃん」の劇中でも使われたが、それよりもストーリーが進むにつれ「来てよ その“日”を 飛び越えて」としか聴こえなくなっていった「潮騒のメモリー」の歌詞を今や思い出させるものとなった台詞だ。「あまちゃん」も震災を乗り越え復興を目指す人々を描くために3代の母娘ほか老若男女が混じり合いストーリーが二転三転する怪物のような、しかし緻密に練り上げられたドラマを作り上げた。『あいときぼうのまち』が描くのは原発問題でありさらに困難な挑戦なのだが、途方もない現実に立ち向かうために、人が夢中になれるフィクションの力を存分に使おうという冷静な頭脳とスケールのある演出力とが両者にひしひしと感じられる。ジャ・ジャンクーが中国伝統の武侠を取り入れて撮った最新作のバイオレンス活劇『罪の手ざわり』(13)も同じだろう。

そんな作り込まれたドラマの中に、映画はこれでもかというほど原発の罪もディテールまで細かに盛り込んでいく。言葉でも、音でも。「みんな私たちのことは忘れてしまった」という怜の悲鳴は他人事ではなく自分に突き刺さる。しかしそれは今を生きる人を責めるためではなく、この先100年も200年も残る映画に歴史をありのまま刻みたいという作り手の強い思いからのものだろう。「東電」の名前を含めて。私たちは五感をフル動員させて映画を観終えてからじっくりと考えていけばいい。詳細なパンフレットも販売されている。それよりも大きな家族のドラマ、顔も知らない遠い祖先と血で繫がり合い、仲のよい家族同士でも人にはみなひっそりとしまい込む大事な思い出や秘密があるという、遠くて近い不思議な存在のことに想いを馳せれば、自然に何か突き動かされていくはずだ。


惜しむらくはこれほどに映画的表現を駆使した傑作が、なかなか世間に浸透していかないことだ。封切館であるテアトル新宿での上映は、一時は打ち切りの話も出つつ口コミの力で巻き返して5週続き、7月25日(金)まで15:55からの1回上映中。「東電」云々で逆に話題を呼んでいるが、単純なメッセージ映画だと思われるのもこの映画には合わずもったいない。ぜひ劇場で観てあなたの言葉で伝えていただきたい。

『あいときぼうのまち』2013年/日本/カラー/DCP/ドルビー5.1ch/126分
出演:夏樹陽子 勝野 洋 千葉美紅 黒田耕平 雑賀克郎 安藤麻吹 わかばかなめ 大谷亮介 / 大池容子 伊藤大翔 大島葉子 半海一晃 名倉右喬 草野とおる あかつ 沖 正人 / 杉山裕右 里見瑤子 笠 兼三 なすび(声の出演) 瀬田 直
製作・エグゼクティブプロデューサー:小林直之 製作・プロデューサー:倉谷宣緒
監督:菅乃 廣 脚本:井上淳一 撮影監督:鍋島淳裕(J.S.C) 照明:三重野聖一郎 録音:土屋和之
美術:鈴木伸二郎 衣装:佐藤真澄 編集:蛭田智子 音楽:榊原 大 音響効果:丹 雄二
監督補・VFXスーパーバイザー:石井良和 スタイリスト:菅原香穂梨 ヘアメイク:石野一美 VFX:マリンポスト
製作:「あいときぼうのまち」映画製作プロジェクト
オープニング曲:「千のナイフ(作曲 坂本龍一)」 挿入歌:「咲きましょう、咲かせましょう(唄 夏樹陽子)」
撮影協力:いわきフィルム・コミッション協議会 一般社団法人いわき観光まちづくりビューロー
配給・宣伝:太秦
Ⓒ「あいときぼうのまち」映画製作プロジェクト
公式サイト
2014年6月21日(土)よりテアトル新宿ほか全国順次公開

Blankey Jet Cityのドキュメンタリー映画『VANISHING POINT』公開決定!

BJC


2000年の衝撃的な解散宣言から13年、ブランキー・ジェット・シティのラストツアー密着映像が ドキュメンタリー映画となり、2013年1月26日(土) に全国公開されることが決定した。
本作『VANISHING POINT』は 2000年5月から6月にかけて行われた ブランキー・ジェット・シティのラストツアー「LOVE IS DIE DIE IS A CHANGE」、そして7月8日・9日に横浜アリーナにて行われたツアーファイナルの「LAST DANCE」のライヴ映像、及び舞台裏での密着映像を編集した完全未公開ドキュメンタリー映画。メガホンをとるのは、ブランキーの PV、ライヴ映像を手がけてきた翁長 裕(おなが ゆたか)。今まで見ることのなかった解散ツアーでのブランキーの素顔やライヴの臨場感が伝わる、ファン必見のものとなるのは間違いないだろう。
映画はシネクイント渋谷にて2週間限定レイトショー公開。新宿ピカデリーほかの全国37劇場では1月26日、1回限定の上映予定となっている。
また、映画公開と同時にDVD化され、1月30日(水)の発売日に先駆けて上映劇場にて先行発売も行われる(要事前予約)。

Blankey Jet City 『VANISHING POINT』
渋谷シネクイントにて2013年1月26日(土) より2週間限定レイトショー&新宿ピカデリーほか【期間限定】全国ロードショー!
配給:ローソンHMVエンタテイメント
公開劇場: ※(2012年9月10日時点、38劇場にて公開予定)
[関東・甲信越] 1.渋谷シネクイント/2.新宿ピカデリー/3.MOVIX橋本/4.MOVIXさいたま/5.MOVIX柏の葉/6.MOVIXつくば/7.MOVIX宇都宮/8.MOVIX伊勢崎/9.ワーナー・マイカル・シネマズ新潟南/10.アイシティシネマ
[北海道] 11.札幌シネマフロンティア
[東北] 12.ワーナー・マイカル・シネマズ弘前/13.ワーナー・マイカル・シネマズ北上/14.MOVIX利府/15.ワーナー・マイカル・シネマズ米沢/16.ワーナー・マイカル・シネマズ福島
[東海]17.ミッドランドスクエアシネマ/18.MOVIX三好/19.ワーナー・マイカル・シネマズ各務原/20.MOVIX清水/21.ワーナー・マイカル・シネマズ金沢/22.ワーナー・マイカル・シネマズ桑名
[近畿・北陸] 23.なんばパークスシネマ/24.MOVIX 堺/25.MOVIXココエあまがさき/26.神戸国際松竹/27.MOVIX京都/28.MOVIX橿原/29.ワーナー・マイカル・シネマズ草津
[中国・四国] 30.MOVIX倉敷/31.ワーナー・マイカル・シネマズ広島/32.MOVIX日吉津/33.MOVIX周南/34.ワーナー・マイカル・シネマズ宇多津/35.アイシネマ今治
[九州・沖縄] 36.中洲大洋劇場/37.ワーナー・マイカル・シネマズ熊本/38.桜坂劇場
料金:劇場/日時/座席指定チケットのみ 2,000円(税込)
    劇場/日時/座席指定チケット+ DVD劇場先行発売予約券 6,980円(税込)
映画チケット発売日  ローチケ.Com(http://l-tike.com/bjc-cinema/
[先行抽選受付] 9月20日(木)18:00〜10月28日(日)23:59
[一般発売] 11月12日(月)10:00〜(売り切れ次第終了)
◎チケットのお問合わせ:0570−000−777(自動音声案内:24 時間 /オペレーター対応:10:00〜20:00)
上映劇場、チケット発売情報等の詳細は映画公式サイトまで。


Blankey Jet City『VANISHING POINT』DVD
ローソン&HMV&映画上映劇場 限定発売
定価:¥4,980(税込) ¥4,743(税抜)
発売日:2013 年 1 月 30 日(水)発売 [DVD収録内容:約 120 分(予定)ディレクターズカット版]
※映画館は 2013 年 1 月 26 日(土)上映劇場先行発売<要事前予約>
発売元:「VANISHING POINT」製作委員会
販売元:Mastard Records
○仕様:トールサイズケース/ピクチャーレーベル仕様/オールカラー全8面解説書付
○特典:数量限定/初回生産分のみスペシャルスリーブケース入り、ステッカー封入


(C)2013 WILD CORPORATION Ltd.  (C)2013 『VANISHING POINT』製作委員会

『1+1=1 1(イチタスイチハイチ イチ)』

1+1=1 1


ストロベリーショートケイクス』や『スイートリトルライズ』で端正な恋愛群像劇を綴ってきた矢崎仁司監督。その作品はとても独特な世界観を持っていた。不安や孤独や情念というドロドロした感情を、至近距離から残酷なほど生々しく映し出すのだけど、視線はとてもクールで、人間の心理を標本として差し出してくるような印象さえ抱くほどだった。でもそれが観ている人自身にたまらなく切ない感情を呼び覚まさせる。人のことは本当に理解することはできない。そして誰もがこんな烈しい想いを内に秘め生きているのだ、と想いを馳せさせるのだ。

その矢崎監督が23人の若手俳優たちとともに撮り上げた66分の中編作品『1+1=1 1』。ストーリーと言えるストーリーはない。登場人物のあるひとときずつを切り取り、誰かに感情移入する余裕も与えずに映し出すだけのシンプルな作りだけれど、これまで見せてきた矢崎作品の凝縮された姿がそこにはあった。淡々とした映画の流れに身を浸し、彼らがそれぞれの想いを抱えてうごめいているのを見ていると、自分の中にリアルな寂しさが湧いてくる。人のことは分からないし、自分のことも本当には理解してもらえない。世界の中で、私もちっぽけな点のひとつなんだ、と。そしてその愚かしい点の一粒一粒がとても愛しくてたまらなくなる。
若者たちは本当に街で見かけるようなリアルな存在として登場する。小奇麗でちょっと軽薄そうで、でも刹那的なのは苦しい世の中で今を生きていくことに必死だから。寂しい表情を浮かべながら人の温もりを希求する。そんな彼らがポツリポツリと口にする、陳腐だけれど印象的な言葉にギクリとさせられる。「どこ行く?」「ここじゃないどこか」、「人が死ぬときって、パラパラマンガ見るんだってね」。現実に絶望し、死を身近に感じながら、彼らはとても優しい。優し過ぎることをもどかしく感じるほどに。

そしてこの「死」と「優しさ」のイメージに今の時代が映される。タイトルの『1+1=1 1』は、人と人とは決して混じり合えないという寂しさと、でも一人一人がしっかり自分の足で立っているんだという強さとともに、「11」という数字の並びから地震の起こった「11日」も想起させる。あの地震は多くの人の命を奪った。そして私たちは、知り合いや見知らぬ人まで多くの人の死を悼みながら、自分の中で多くの人を蘇らせているのだという気もしている。亡くなってしまった大切な人や、記憶から忘れ去っていたかつての知り合い、命のかけがえのなさを思い知ることで、その他大勢ではなく一人一人を慈しむ術を今私たちは手にしたのだ。

タイトルとともに流れる高速スパムの「Kiss My 明日」もまた映画を観進めていくほどに意味を深める。耳には“Kiss My Ass”と聞こえ、でもとても優しく歌われる、汚いものと聖なるものが同居した歌。ヒップ近くにニーチェの言葉を刻む女性や、ベッドに手錠で繋がれながら相手を優しく見つめる風俗嬢は、決して投げやりなのではない。彼らなりに犠牲を払いながらもしなやかに生きていく決意がそこには見える。
ラストシーンでバンドマンが「世界を変えるために音楽をやってるの?」と問われて答えるその言葉に震撼した。捉えどころなく不気味な「世界」に対して彼らは本当にちっぽけだ。でもそのことを彼らははっきり自覚し、必死で闘っているのだ。等身大の若者たちの想いを見せてくれる秀作である。


【作品解説】
監督は、『三月のライオン』以降、『ストロベリーショートケイクス』や『スイートリトルライズ』など、独特な世界観をもつ作品を発表してきた矢崎仁司監督。
脚本は映画24区シナリオコースで学んだ武田知愛。撮影の石井勲と照明の大坂章夫の名コンビが作り出す“光と闇”の映像美は、矢崎映画に欠かせない空気感を映し撮る。
音楽は、矢崎が「一度自分の映画音楽に」と長年熱望していた神尾光洋ひきいる高速スパム。アルバム『UZURA DISCO』の中の「Today」や「Kiss My 明日」はこの映画と深く共鳴している。

独特の空気を纏う個性派俳優であり、『色即ぜねれいしょん』などの作品で映画監督としても知られる田口トモロヲの参加も注目。

日本映画を代表する多彩な映画監督たちとの出会いで学んだ映画24区の俳優たち。映画24区第2回製作作品『1+1=11』は、人+人で誕生しました。



『1+1=1 1(イチタスイチハイチ イチ)』 2012年/日本/66分
監督:矢崎仁司 脚本:矢崎仁司・武田知愛
出演:喜多陽子、粟島瑞丸、松林麗、気谷ゆみか、田口トモロヲ ほか
製作・配給:株式会社映画24区
Copyright 2012 映画24区 All Rights Reserved.
2012年6/23(土)〜 新宿K's cinema(東京)にて公開
公式サイト

若松孝二監督新作『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』初日舞台挨拶レポート

『三島由紀夫』舞台挨拶

若松孝二監督の新作『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』が、6月2日に初日を迎えました。先月25日にカンヌ国際映画祭「ある視点」部門で上映され、若松孝二監督と三島由紀夫役の井浦新さん、森田必勝役の満島真之介さんがレッド・カーペットを歩く姿やスタンディング・オベーションの様子が報じられて、期待が高まる中での凱旋公開。全国19館ある上映館のうち、上映後に舞台挨拶のあるテアトル新宿の初回はもちろん満員御礼となりました。上映が始まると観客は三島由紀夫と「楯の会」の若者たちの命懸けの生きざまを身動きもできずに見つめ、鮮烈な幕引きの後に、それぞれの心に残されたのは何だったのか……。男たちの魂を慈しむような優しいエンディング曲、BELAKISSの「Only You」が鳴りやむと、様々な思いが込められた、カンヌにも負けないであろう大きな拍手が場内に響き渡りました。


左から 永岡佑さん、鈴之助さん、満島真之介さん、若松孝二監督、井浦新さん、岩間天嗣さん

そんな興奮冷めやらぬ中行われた舞台挨拶に登壇したのは、若松孝二監督と、11.25に行動を共にした5人を演じた井浦さん、満島さん、岩間天嗣さん、鈴之助さん、永岡佑さん。なんと俳優たちはスクリーンから抜け出てきたような楯の会の制服姿で。とても凛々しく、でも劇中で見せていたあの壮絶さの代わりに晴れがましさをまとい、観客も嬉しいサプライズに緊張から解き放たれて、興奮の歓声で彼らを迎え入れました。
祝福ムードの中で、まず三島由紀夫役を演じた井浦さんが挨拶。「久しぶりに制服に袖を通しましたが、気持ちが引き締まって、撮影をしていたときの心が震わされ続けていた思い出が蘇ります」と感慨深そうに振り返ります。


井浦さん

満島さんは、「初めての映画出演でこんなに大きな役を任せていただきました。撮影中はずっと若松監督に怒られていましたが、今になってそれにすごく監督の愛を感じています。スクリーンには三島由紀夫さんに愛を持った森田必勝の姿が映っていると思います。何に対しても愛を持って挑んでいくという心を、若い人に持ち続けてほしいと思います」と客席に力強く語りかけました。


満島さん

お二人とともにカンヌ帰りの若松監督は、「1500〜1600人入る劇場が超満員になって、誰も途中で立たなかったのでホッとしました」と嬉しそうにカンヌの報告を。現地での取材では、連合赤軍を撮った監督が今度は右翼の三島由紀夫を撮ったのはなぜかと訊かれることが多かったそうで、「当時の若者が国を憂いて何かを正していこうとしていたのは右も左も同じだと思うんですよ。みんな僕のことを極左だと思っているけど、違うんですよ。おかげでガサ入れも何度も受けましたが……」、話はどんどん過激な方向に向かい、観客は圧倒されながら大爆笑。


若松監督

また、井浦さん、岩間さん、鈴之助さん、永岡さんは大河ドラマの『平清盛』に、満島さんは朝ドラの『梅ちゃん先生』に現在出演中で、若松監督は「僕の映画に出ると普通はNHKになんて出られないのにね。みなさんテレビも観てください」と宣伝。俳優たちへの愛情を感じさせました。そしてこの数日前に100歳で逝去された新藤兼人監督を悼み、「僕も死ぬまで骨のある映画を撮り続けたいと思います。ありがとうございました」と舞台挨拶は締めくくられたのでした。



井浦さん、若松監督

このあとのマスコミによる囲み取材では、若松監督は最近の5作品に連続して起用している井浦さんの魅力を訊かれ、「慣れっこにならないからね。いつでも1本目と同じ感覚で本人が工夫してくるから、監督としては楽で、撮影のときは相手役の俳優ばかり怒っちゃう。こいつ(満島さん)が今回はいちばんかわいそうでしたね」と笑わせながらも井浦さんに寄せる信頼の厚さを滲ませます。井浦さんの「工夫」でいちばん驚いたのが『海燕ホテル・ブルー』でのヤクザ役へのなりきりぶりだったということから、話はカンヌのレッド・カーペットを歩いたときのことに。正装を「3人、ヤクザのようだと言われたよ」と写真を見せてくれ、陽光の下シシリアン・マフィアのように眼光鋭い男たちのスーツ姿に報道陣も沸き立ちました。
そしてここでも新藤監督について尋ねられ、「本当に自分の好きなものをどこからかおカネを集めてきて撮る、ああいう人は世界にただ一人だと思っている。僕は新藤さんを真似してるようなものだからね。流行りだから犬猫の映画を撮るとか、そういうことをしないじゃないですか。『裸の島』のような映画を撮りたいなと思って、僕は『17歳の風景』という若者がただ一人自転車で走る映画を撮った。尊敬しているのは新藤さんだけ」と心からの賛辞を贈りました。


★and more……★

・INTROに私が取材した井浦新さんインタビューが掲載されています。カンヌ出発前に行ったものです。若松監督への深い敬愛とともに、マイナスから挑んだ三島役について、そして『三島』と表裏一体のような前作『海燕ホテル・ブルー』のことや、カンヌへの思いまでを語っていただきました。
INTRO|井浦新インタビュー:映画『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』について【1/4】【2/4】【3/4】【4/4】



『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』 2011年/日本/カラー/120分 �2011 若松プロダクション
テアトル新宿ユーロスペースほか全国公開中
出演:井浦新満島真之介、岩間天嗣、永岡佑鈴之助、渋川清彦、大西信満、地曵豪、タモト清嵐寺島しのぶ
監督・製作・企画:若松孝二
企画協力:鈴木邦男 プロデューサー:尾崎宗子 脚本:掛川正幸、若松孝二 音楽:板橋文夫
ラインプロデューサー:大友麻子、大日方教史 撮影:辻智彦、満若勇咲 照明:大久保礼司 
録音:宋晋瑞 音楽プロデューサー:高護 編集:坂本久美子 衣裳:宮本まさ江 
配給:若松プロダクション/スコーレ株式会社
公式サイト

『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』 堕ちた末の魂の咆哮

hito_revi2012-04-14

北関東の寂れた町を舞台に、「ここではないどこか」を夢見ながらも飛び出しそこねた若者があがく姿を描いた『SR サイタマノラッパー』。長回しのカメラが挫折した青年/女子を追い詰め、残酷さにいたたまれない思いでいると、彼らがカメラを見返しスパークする奇跡の瞬間を見て、たまらないカタルシスを覚えるのだ。そんなリアルでヘビーな青春模様が人々の心を捉え、自主映画では異例と言える待望のシリーズ第3弾。しかしこれは……、等身大の日常から飛躍したクライム・サスペンスの趣に驚いた。
本作の主人公は、『SR1』でヒップホップ・クルーSHO-GUNGの仲間たちと別れ、『SR2』には登場もしなかったマイティだ。上京して人気ヒップホップ・クルーの極悪鳥に潜り込んだものの、パシリ扱いだったマイティに、ついにラップ・バトル出場という日の目を見るチャンスが与えられる。だが底力を見せ勝ち抜くマイティは、決勝で八百長を命じられる。音楽なんて楽しくカッコよく好きなようにやるもの。そんな思いは幻想だと嘲笑うように権力者だけが甘い汁をすする不気味なシステマティックな世界が『SR3』の舞台なのだ。

あがけばあがくほどにマイティは社会の暗黒面に堕ちていく。犯罪に手を染め、彼を頼る恋人ともども、どこまでも……。それにしてもこれは本当に日本の光景なのだろうか。スラム化した悪夢のような光景は東南アジアかSFを思わせる。去年フィルメックスで観たベネチア映画祭銀獅子賞受賞作の中国映画『人山人海』の炭鉱までも思い出した。主人公が彷徨の末行き着く、人が人として扱われない無法地帯を。でもぬるく平和な世に暮らしていた私たちは、今丸腰で足元の不確かなこんな闇に放り出されてしまったのだ……。
大エキストラを集めたことが話題になっていた野外フェスというのも、コドモたちからカネを巻き上げるために仕組まれた汚いものとして描かれていて、どこまでも裏切られる思い。だけどこんな馬鹿げた搾取の構造がまかり通っていいわけはない! マイティも絡むその栃木のフェスのオーディションに応募してきたイックとトムふたりだけのSHO-GUNG、そしてダメダメな風貌から鋭いご当地ライムを繰り出す日光のクルー・征夷大将軍が、罵倒に反抗してやりこめる正常さに胸がすく。彼らは彼らの野望と夢を持って、フェスに参加する。

クライマックスとなる野外フェス、もちろんマイティは彼らと邂逅する。しかしもちろん『SR』で、それは苦しい自分との闘いだ。とうに捨てたはずの、もう手が届かないほどに眩しいステージ上の仲間に、マイティは必死で汚れた手を伸ばす。まだ終わってねぇ! 夜空に悲痛な虚勢を轟かせながら……。
インディペンデントで独自の道を切り開き、今メジャーも真っ向から描こうとはしない過酷な日本社会の問題に取り組んで、胸高鳴る極上エンターテインメントを作り上げた入江悠監督の挑戦にただただ感服した。2時間近い長尺、執念の長回しに前作以上に息を詰めつつ、マイティの逃亡劇の行く末を見届けてほしい。


SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』 2011年/日本/カラー/ビスタ/5.1ch
監督・脚本・編集:入江悠
出演:奥野瑛太 駒木根隆介 水澤紳吾 斉藤めぐみ 北村昭博 永澤俊矢 ガンビーノ小林 美保純 ほか
配給:SPOTTED PRODUCTION
(C)2012「SR3」製作委員会
公式サイト
2012年4月14日(土)より渋谷シネクイントほか全国順次公開

塚本晋也監督作『KOTOKO』初日舞台挨拶レポート

塚本晋也監督

鬼才・塚本晋也監督が、敬愛してやまないアーティストのCoccoを主演に作り上げた『KOTOKO』。暴力に満ちた世界で幼い我が子を育てる母親の恐怖と苦悶を、Coccoはときに儚げに、ときに荒れ狂い、全身全霊を込めて演じて、初お披露目となった昨年9月の第68回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門グランプリを受賞するなど高い評価を浴びていた作品です。塚本監督の映画作りにおいても、Coccoと寄り添い、自身のごくパーソナルな部分も露わにしていて、これまでにない繊細さと生々しさが感じられる新境地。話題が沸騰する中、満を持して4月7日に日本でも公開初日を迎え、塚本監督はテアトル新宿での上映全5回にて舞台挨拶を敢行。作品への思いを語ってくださいました。


塚本晋也監督

塚本監督 「やっと初日を迎えられて感無量です。いつもよりも緊張しています。いつもはスタッフと自分とで一生懸命やっているんですが、今回はCoccoさんが関わってくれて全霊でやってくださったので、いつもとは違う緊張感です。今日はどうもありがとうございました」

記念すべき初回に足を運んでくれたお客さんへのお礼の後、ベネチア国際映画祭で得た感触と、海外と日本での反応の違いなど、興味深いお話をされました。

塚本監督 「グランプリを獲ったオリゾンティ部門というのは、メインのコンペが王道だとすると、横道でしょうか(笑)。潮流に逆らうと言うか、革新的な作品が上映される部門ですね。昔からいつも僕の映画は逆流部門の常連ですので、今回グランプリが獲れて本当によかったです。スタンディング・オベーションも本当にあたたかく、どうしていいのか分からなくなるぐらい長くて、劇場の方が『次の映画があるのでお開きにしてください』と僕に言いに来るほどでした。映画祭での反応で映画のその後の運命が決まったりするところがあるので、拍手を聞いたときにはすごくよかったなあと思いました。日本では、(一般の観客向けに行われた)先行上映会での反応はあたたかいなという感じだったんですけど、それ以外の試写会などでは茫然として青ざめて帰っていく方が多くて、『これは日本では失敗したかな……?』と思いましたね。でもちょっと待ってという感じがあって、数日してから素晴らしい意見が聴けたりするんです。すぐに言葉にならないというのが多かったようですね」

海外に熱狂的なファンを多く持つ塚本監督。日本ではこの『KOTOKO』で初めて塚本作品に触れ、衝撃を受ける人も多いのかもしれません。でも素直な反応も多く、上映中にしばしば笑いも起こるとのこと。

塚本監督 「ギャグは多いですからね。キートンチャップリンの時代から変わらない、古典的な、ただ転ぶとか(笑)。ただ転んでお客さんが笑うと僕も嬉しいっていう(笑)」

でもその後にはドキッとするショッキングなシーンがあったりするのです。

塚本監督 「笑いといちばん恐ろしいことがいつも紙一重のところにあるということですね」

日常に潜む異常を描く塚本ワールドは本作でも炸裂しています。そして話題は気になるCoccoとの関係へ。2004年の『ヴィタール』に楽曲を提供してもらうことから、Coccoとの映画でのコラボレーションが始まります。


塚本監督 「僕はCoccoさんの世界が大好きだったので、『ヴィタール』のときにそれをイメージしてシナリオを書いて、Coccoさんは活動を休止していた時期だったんですけど読んでいただきたいと思って送ったら、突然歌を送ってくださったんです。とても感動して、それを旗印にして映画を作ってエンディング・ソングにさせていただいたのが最初です。Coccoさんはデビューの頃から好きで、『BULLET BALLET/バレット・バレエ』(98)という映画ではCoccoさんを念頭に置いて主人公の少女を描いていたようなところがありました。そして2010年に配信用の作品として作った『Inspired Movies』をCoccoさんが喜んでくださって、『KOTOKO』を撮るチャンスを与えていただけました。『KOTOKO』を作るにあたってはCoccoさんへのインタビューから脚本作りを始めました。何でも言ってくださいと。それをやっているうちに自分のテーマとかストーリーが固まっていくんですけど、最初は無のところから、Coccoさんから話を浴びるように聞き、だんだん物語ができていったという感じですね」

最後になぜ今Coccoと、「今」の時代を見据えたようなこの映画を撮ったのか、ということについて語ってくださいました。

塚本監督 「ずっとCoccoさんを撮りたいというのもあったし、『Inspired Movies』で巡り合って、今ならできるということだったんですけど、その『今』というのがちょうど今このときの『今』ではなければできないというものになったんです。そのときの自分の状況とCoccoさんの状況がうまく合わさり、それからとても恐ろしいことですけど震災が起こってしまって、そういういろんなことが全部映画のエッセンスとなっています。脚本を書いたのは震災の前なんですけど、戦争状態がある日突然来るという危機感がいつもあったので、そうすると戦争に行くのは自分の子供たちの世代ですから、その恐怖があって。それは実はCoccoさんのお話を聞きながら浮かんだ自分のテーマだったのですが、震災があったことで、周りのお母さんたちが子供を守ろうとする姿にとても鬼気迫るものを感じて、これがCoccoさん演じる琴子ととても重なって見えたので実感を込めて作れましたし、また、今作る必要が絶対あるなと思いました。一瞬の中でできた映画なんですけど、出来上がった感触は、自分の映画の中でも普遍性のある映画になったと思っています。また、Coccoさんの強い後押しもありました。Coccoさんは震災の後に折り鶴を自分のお部屋で作り続けていたんですけど、それを映画に取り入れ、スタッフもみんなCoccoさんに習って作りました。折り鶴はまさにCoccoさんの祈りのシンボルなのです』

こうして塚本監督のとても穏やかなお人柄が感じられるアット・ホームな舞台挨拶は終了しました。この日は上映の合間にもロビーの片隅に立ち、映画で壮絶な体験をしてきたばかりのお客さんとのコミュニケーションを楽しんでいたのだそう。“鬼才監督”の怖いイメージはなく、映画に注ぐ愛情の深さをただただ感じました。


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Cocco最新エッセイ『コトコノコ』(幻冬舎刊)出版記念「コトコノコ展 〜アーティストCoccoによる映画『KOTOKO』の世界を体感しよう〜」がただ今開催中です!
4月7日(土)〜4月15日(日) ※4月10日(火)は休み
ギャラリーアイリヤード 渋谷区神宮前4-25-7-301
入場無料

・私が取材した塚本晋也監督インタビューがINTROにアップされています。この舞台挨拶でも語られていたCoccoとの関係などについて、より詳しくお伺いしています。実は監督にとって『KOTOKO』での取材第1号だったとのこと。ぜひお読みください。
INTRO|塚本晋也監督インタビュー:映画「KOTOKO」について【1/3】【2/3】【3/3】

KOTOKO  2011年/日本/カラー/DCP/FullHD/5.1ch/91分/PG12
監督:塚本晋也 脚本:塚本晋也 原案:Cocco 音楽:Cocco 出演:Cocco塚本晋也
製作:海獣シアター 配給:マコトヤ  ©2011 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
公式サイト

わたなべりんたろう監督作『3.11 日常』初日トークショー

3.11 日常


映画ライターのわたなべりんたろうさんが初監督したドキュメンタリー映画『3.11 日常』が、12月24日より池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開されています。東日本大震災以降感じた「何かしなければ」との切実な思いから小出裕章助教への取材を敢行し、ネットで資金調達を行う「クラウドファンディング」を利用して作り上げた作品です。出演はほかに水野美紀さん(女優)、中川敬さん(ミュージシャン)、高橋健太郎さん(音楽プロデューサー)、経済産業省前でハンストを行った若者たち。原発や被災地支援に関わる人々のお話は、日本人が目をそむけるべきではない重い事実を見せながらも、より深い「生きる」ということについてのメッセージをそれぞれ伝え、とても勇気付けてくれる作品になっています。


小泉宗仁さん、わたなべりんたろう監督、関口詩織さん

初日の24日の上映終了後には、わたなべ監督と、ハンスト参加者のおひとりである関口詩織さん、撮影の小泉宗仁さんによるトークショーが行われました。
まずはわたなべ監督からの挨拶。
わたなべ監督「今日は来てくださってありがとうございます。クリスマス・イヴに公開というのは、(動員が)やっぱり厳しかったですね。それは分かっていたんですけど、でもどうしても年内に公開したかったんです。今日観ていただいたみなさんにはぜひ周りの方々に伝えていただきたいと思います」


わたなべりんたろう監督

女子大生の詩織さんは、ちょっと緊張の面持ち。監督から「詩織ちゃんはさっき映画を観ていて恥ずかしかったということですが」と水を向けられます。

詩織さん「(スクリーンが)大き過ぎます! でもハンストのことを映画で取り上げていただいてありがとうございました。この映画のいいところは、震災後考えた人や、前から考えていた人、いろんな人を映していますが、それぞれの人が自分の好きなことをやっていいんだと分かるところだと思います」


関口詩織さん

と、映画にはあらためて感銘を受けた様子でした。また、詩織さんはハンスト後も「原発」都民投票など、様々な活動を積極的にしているそうです。

詩織さん「都民投票は今いちばん熱いですよ! 事務局も楽しいので、ぜひ遊びに来てください。あとは今マスク・プロジェクトというのをやっています。効果はもう少し調べなければならないんですけど、手縫いですごく可愛いマスクを作って、福島にどうしても住まなければならない人たちのために送るというものです。都民投票でもいいし、震災に関することじゃなくてもいいと思うので、自分がピンと来るものをやっていけばいいと思います」

撮影の小泉さんは、わたなべ監督と一緒に4月に被災地にボランティアに行った仲間のひとりです。

小泉さん「3.11で、人がいろいろ考えることは多くなったと思うんですが、そこから行動することは難しいと思います。この映画は行動した人たちの物語なので、観る人のヒントになればと思います」


小泉宗仁さん

また、小泉さんは現在園子温監督の新作の撮影に入っているとのこと。こちらも震災を題材とした作品で、避難所のシーンのエキストラを大募集しているそうですので、興味のある方はぜひご応募ください! 詳細はコチラ→ 園子温監督最新作のブログ

終演後のロビーでは、詩織さんは都民投票の、小泉さんはエキストラ募集のチラシをそれぞれ配っていました。自分のやるべきことをやりながら、人と繋がって力を出し合う姿がすがすがしく、わたなべ監督のまわりにいい人たちが集まってできた映画なのだなと思いました。


★and more……★

・INTROに私が取材したわたなべ監督インタビューが掲載されています。撮影の経緯や映画への想い、クラウドファンディングについてなども語っていただきました。
INTRO|わたなべりんたろう (監督)インタビュー:映画『3.11 日常』について【1/4】【2/4】【3/4】【4/4】

・12月23日に行われた『3.11 日常』前夜祭ではFRYING DUTCHMANが「humanERROR」を熱唱! ぜひご覧ください!




『3.11 日常』 2011年/日本/HD/79分
監督:わたなべりんたろう
出演:小出裕章 水野美紀 中川敬ソウル・フラワー・ユニオン) 高橋健太郎 関口詩織 岡本直也 山本雅昭 米原幹太
公式サイト
2011年12月24日(土)〜30(日)、池袋シネマ・ロサにて限定一週間レイトショー上映!