ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

心温まる贈り物

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Lily2‏@ituna4011

マルティン・ルター――ことばに生きた改革者』(岩波新書) 徳善 義和 (http://www.amazon.co.jp/dp/4004313724/ref=cm_sw_r_tw_dp_ofI9qb1HW8Z3Y …)が送られてきました。いつもお世話になっております。ありがとうございました。


(引用終)

あしながおじさまからの贈呈です(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20070706)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20071109)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080128)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20081224)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090728)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090923)。

ふと考えてみたら、ちょうど一年前の今頃は、突然、ダニエル・パイプス先生とのメール通信が始まって、緊張するやら驚くやらの連続でした(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120115)。あれ以来、いささか戸惑いながらも情勢理解に没頭し、一つの立場として、長年に及ぶ活発な言論活動を直接知る機会に恵まれることとなりました。すっかり視野が広がり、いい勉強になっています。
先月はイスラエル・トルコ・ギリシャアルバニアから帰国されたばかりだったというのに、今もまた別の場所にいらっしゃいます。マリへのフランス軍事介入もあり、難しい議論や情報交換などでお忙しいことでしょうねぇ。
日本は日本から見た国益を考えて行動すればいいと思うのですが、同盟国と友好国の間で、どのような立場を取ればいいのか、それとて、さまざまな情報を蓄積し、分析を日頃から丁寧に行なっていなければ、全く見当外れのことになってしまいます。それに、やはり強いリーダーシップを発揮するしっかりした国と社会を築いていることが重要。欧州でも、一見目立たないような国土の狭い国が、落ち着いて安定した清潔な社会をつくり、教育や医療や文化の水準も高く、ちょっとやそっとのことでは外部の安易な侵入を許さない雰囲気を湛えている場合がありますが、今の日本が目指すべきはそこかな、とこの頃は考えています。
隙があると狙われるのが人間社会の常。女性の振る舞いだって、ちょっとお堅いと言われているぐらいがちょうどいい、と若い頃読んだ物の本には書いてありました。その方が、地味でも安定した幸せな人生になる、と。確かにその通りだろうと思います。

ただ今届いた本について、ツィッターからの転記です。

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22s Lily ‏@itunalily65
"Appreciation of Japanese Culture" by Donald Keene (http://www.amazon.com/dp/4770029322/ref=cm_sw_r_tw_dp_C5M9qb1DF3ADQ …) arrived here today.


1m Lily ‏@itunalily65
"Resistance: The Essence of the Islamist Revolution" by Alastair Crooke (http://www.amazon.com/dp/0745328857/ref=cm_sw_r_tw_dp_P4M9qb1441ZFK …) arrived here today.

最初の本はドナルド・キーン先生の日本文化礼讃。こういうものを読まないと、時々、自分のアイデンティティがへこんでくるような感触があるので、やはり、外部の専門家から見た日本文化をしっかりと踏まえることも必要かと。これとて、誇り高いユダヤアメリカ人のリチャード&ダニエル・パイプス先生親子からこの一年間、感化されてのことです(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120507)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120922)。感謝していますよ、パイプス先生!

二冊目の本は、2012年12月28日、イランのプレスTV(ベイルート支局)という英語番組にダニエル先生がボストンからゲスト出演された際(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20121230)、パレスチナ側との間で仲介者としてスタジオに登場された方が執筆者です。紛争フォーラムの設立者兼所長という肩書きですが、以前はEUの中東アドヴァイザ−を務めていらしたそうです。早速、インデックスを見てみると、なるほどなるほど、ミシェル・フーコーやら何やら、私の学生時代には、夕刊の文化欄に登場していたものの、どうもピッタリこなくてすっかり劣等感に悩まされていた思想家の名が並んでいました。
必ずしも「中立」の立場ではなく、ダニエル先生からすれば、あまりのひどい展開に集中力が続かず、思わず途中で涙ぐみそうになって目をこすりたくもなるような設定だったことが、これで明らかに。
ネタニヤフ氏の強硬姿勢は、日本でも一部で批判する人があるようですが、実は、ネタニヤフ氏の首相時代の方が治安がよく、経済発展するようです。ペレス大統領は、海外向けに受けはいいようですが、イスラエル史を調べてみると、どうも何かと後で裏切られているような情勢。これをどう見るか、ということです。外部からの批判は簡単ですが、当事者にとっては、おさおさ怠りなく情報収集に努め、メディア発信を効果的にする必要があり、大変な毎日だろうと思います。

日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1503H_V10C13A1000000/


[FT]イスラエル首相は「戦術の天才」にすぎない
2013/1/16
(2013年1月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


 今が平時で、これが普通の国であれば、ベンヤミン・ネタニヤフ氏は大物政治家なのだろう。



ネタニヤフ首相は3選が有力視されているが……(総選挙に向けた演説の様子。14日、テルアビブ)


■経済成長続けるハイテク国家


 首相としての在職期間は既にイスラエル史上2番目の長さに及んでいる。来週行われる総選挙でも勝利を収め、政権は通算で3期目に突入する公算が大きい。イスラエルがハイテク国家の代名詞になった経済再生も取り仕切っている。世界経済が混乱に陥っているこの時期にも、イスラエルは力強く成長し続けている


 2000年代の初頭には年平均で100人を超えるイスラエル人が自爆テロで命を落としていたが、第2次ネタニヤフ政権時代(2009〜2012年)には1人の犠牲者も出ていないイスラエルは大規模な武力衝突も回避している。先日のガザ地区の爆撃は(イスラエルの基準に照らせば)比較的限定された戦いだった


 また、ネタニヤフ氏はかなり巧みな戦術を用いて非常に厳しい国際情勢を乗り切ってきたと言えるだろう。アラブ世界で反乱が生じた時には、パレスチナ人の暴動も触発されるだろうと多くの人が予測した。今のところ、実際にはそうした事態には至っていない



 確かに、イスラエルはシリアやエジプトの状況を固唾をのんで見守っているが、今のところ自国の安全保障に影響は及んでいない。さらに、イランに対する制裁をかつてないほどに強化するよう国際社会に促す際にも、ネタニヤフ氏は主要な役割を果たしてきた。



 ネタニヤフ氏は米国の大統領にさえ逆らい、これといった対価を払わずに済んでいるようだ。バラク・オバマ氏が2009年に米大統領に就任した時、占領されたパレスチナの領土への入植をやめるようイスラエルに求めた。しかし、ネタニヤフ政権は入植地の建設を続けた。最終的に折れたのはオバマ氏の方だった。


こうしたことから、1月22日の総選挙がネタニヤフ氏が首相に再選されるであろう理由は容易に理解できる。



 普通であれば、国の指導者を3期も務めればたたえられ、その国の歴史に名が残ることは確実だろう。


■米国の支持は今後も盤石か



ネタニヤフ氏は「強い男に投票すれば、イスラエルは強い国家になる」と訴える(1月13日、テルアビブ北部での演説)=ロイター


 しかし、将来世代がネタニヤフ氏をユダヤ人国家を致命的なほど衰えさせた人物として振り返ることになる可能性は大きい。ネタニヤフ氏は、この国の将来を巡るいくつかの大きな問題に答えていないからだ。


 すべての問題で最も重大なのは、パレスチナ人の未来である。ショッキングなことに、イスラエルは1967年の第3次中東戦争(6日戦争)以来、ヨルダン川西岸をもう50年近く占領している。イスラエル人にしてみれば、この状況が永遠に続くと思いたいところだろうが、そんなことはあり得ない。


 イスラエルの人々は現在、比較的平穏な日々を過ごしているが、この国を取り巻く国際情勢は急激に悪化している。イスラエルはかつて、この地域で最も重要な2カ国の政府――エジプトとトルコ――とまずまずの関係を維持していた。


 だが今では両国ともイスラム教徒が政権を握っておりイスラエルによるパレスチナ支配の継続を受け入れることには以前よりもかなり後ろ向きになっている。


 イスラエルは西側の支持も失いつつある。国連総会で先日、パレスチナを「国家」に格上げするか否かを問う投票が行われた際、これに反対するイスラエルは欧州諸国からほとんど支持を得られなかった。これを見たイスラエル人たちが愕然としたのも無理はない。イスラエルを常に支持してきたドイツでさえ、この投票では支持を拒んで棄権に回った


 米国は反対票を投じたため、米国の支持はまだ揺らいでいないとイスラエル人たちは胸をなで下ろしている。しかし、本当に揺らいでいないのだろうか?


 オバマ大統領が次期国防長官にチャック・ヘーゲル氏を指名したことは、強烈なシグナルを発している。ヘーゲル氏はイスラエルと米国の利益は全く同一ではないという自明のことを述べイスラエル・ロビー(米国のユダヤ系圧力団体)の怒りを買っている。


 ネタニヤフ氏はオバマ政権に対し、イスラエルパレスチナの2国共存案に理解を示すというリップサービスも行っている。だが実際の行動からは、同氏がこの構想を真剣に考えていないことがうかがえる。入植地の建設は続いているし、イスラエル政府はヨルダン川西岸のパレスチナ穏健派指導部に恥をかかせたり間接的な手段で攻撃したりしているのだ。


実は、ネタニヤフ氏は占領地に関する長期戦略を持っていない。少なくとも、公式に認められるような戦略はない。そのためネタニヤフ氏には、極右に出し抜かれる隙が生じている。イスラエルの選挙で勢力を増しているのは極右政党「ユダヤの家」で、同党はイスラエル入植地の大部分を含むヨルダン川西岸の60%を正式に併合することを求めている。


 この計画では、併合された地域に住む5万〜10万人のパレスチナ人にイスラエルの市民権を与えることになる。一方、まだ数百万人いるパレスチナ人を残る地域に封じ込め、彼らはそこで国家の地位も政治的権利もない状態で生きていくことになる。



ネタニヤフ首相は3選を果たせたとしても、パレスチナ問題でリスクを抱え続ける(1月7日、テルアビブ近郊の選挙用ポスター)=ロイター


パレスチナ問題で欠く戦略


 このような提案は、国家の地位を得ようとするパレスチナ人の望みを絶ち、ヨルダン川西岸の残存地域を哀れなバンツースタンに変えてしまう。違法な併合は、まだ残っているイスラエルの国際的正当性を完全に損ない、恐らくは第3のパレスチナ民衆蜂起を誘発するだろう。


 だが、併合の幻想を抱いているのはユダヤの家だけではない。併合論はネタニヤフ氏が率いる与党リクード内でも勢いを増している。欧州外交評議会(ECFR)のダニエル・レビー氏が言うように、「今回のイスラエルの選挙で最も著しい特徴は、公然たる併合論者である右派勢力の勢力拡大だ」。


 ネタニヤフ氏は公然と併合論を唱えているわけではない。しかし、継続的な移植に対する支持とパレスチナの穏健派と向き合わない態度は暗に、同じ目標を目指しているように見える。2国共存の解決策に対する口先だけのコミットメントを継続することで、諸外国とのあからさまな対立を避けたいと考えているようだ。


 このような政策は戦術的には巧妙だが、戦略的な展望を一切示し得ない。ネタニヤフ氏は来週、勝ち誇って首相の職務に戻ることになるかもしれない。だが、同氏はイスラエルを大惨事に導く恐れがある。

By Gideon Rachman


(翻訳協力 JBpress)


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(引用終)