「東京名画座グラフィティ」田沢竜次

[rakuten:book:11905331:detail]
以前、beatleさんのブログあの町この町に名画座があった - 旧・かぶとむし日記で紹介されていたものです。
街にレンタル・ビデオ屋と家庭にビデオが、普及する以前に映画の魅力に取り憑かれた人なら、共感をもって読むことができる。それにしても、よくもこれだけ映画をみているなあ、と感心を通り越して呆れてしまうくらいだ(笑)


各街の名画座の話も面白いが、それ以上に「映画館にはアンパン」(pp.92-93)が個人的にはグッとくる。ボクも名画座にはアンパン&牛乳でよく時を過ごした。


ボクが名画座に行くようになるのは'70年以降で、それでも映画を観るのはロードショウの方が数多く観たような記憶がある。

『ウエストサイド物語』『SOS北極… 赤いテント』『サウンド・オブ・ミュージック』『ある愛の詩』『チャイコフスキー』『ライアンの娘』、今思い出せるのはこれくらいだが、みな有楽町・日比谷のロードショウ館で中1から中2にかけての時期に観た。


よく、映画を観てから、銀座の山野楽器でレコードを物色したので、必然的に食事は「立ち食いソバ」とか安いカレー屋ばかりで、レストランなど夢のまた夢であった。名画座や邦画館では、パンをかじり牛乳飲むながら観ることができた。でも、有楽座とか銀座スカラ座とかテアトル東京では、なにも食べられなっかったなあ(何でだろう?) どうも気分的にそうならなっかたのかなあ? とにかく(今では考えられないくらい)懸命に観ていたようです。


乏しい小遣いでのやりくり(映画以外にも、レコードや本・雑誌を買ったり)は大変だったなあ、なんてことを思い出させてくれる本でした。


この名画座文化は、細々でいいから東京に残って欲しいものだ。

「リスボアを見た女」(新潮文庫)阿刀田高

リスボアを見た女 (新潮文庫)

16世紀に我が国に鉄砲が伝来されたことは中学生の教科書にも載っている。教科書的には、「1543年、漂着したポルトガル人により鉄砲伝来」となっている。


【『真説 鉄砲伝来』 (平凡社新書) 宇田川 武久】真説  鉄砲伝来 (平凡社新書)
では、学術的に上記の説に対して疑義を呈している。まあ、倭寇の活動時期は既に14世紀には始まっているので、1543年以前にマカオポルトガルの活動基地の一つ−方面から伝来されたとしても驚くには当たらない。


それはそれとして、本書は鉄砲伝来に関連する伝説を主人公の高校時代の「淡い初恋」に重ねて幻想的に描いている。


著者の着想・知識の豊かさと読ませる文章術で一気に通読してしまう。でも作品の完成度という点では、同じ著者の他の作品に一歩譲る。乏しい史料から、想像をふくらませて描いているものの表題の『リスボアをみた女』の具体像がどうもカーテン越しにしか見えないもどかしさを感じる。


歴史を資料(史料)を通して見るばかりだと、無味乾燥な学術論文になってしまう。それはそれで意味のあることなのだが、どうもそれだけだとつまらない。史実に則りながら、想像をふくらませて人間ドラマを描く。それが、歴史小説の醍醐味だと思っている。

手料理するときは…


この春、2年間のカナダ留学から帰国したT君と東京−その後しばらくロンドン−に就職するS君の歓迎会&送別会を兼ねたパーティの料理を考慮中。


これまでした料理は、北方中国家庭餃子、スペシャお好み焼き、キャベツと豚肉の段々重ね、豆と野菜のエスニック風カレー、jinkan風キムチ鍋、大根たっぷり雪見鍋、そのほかには、オリジナルの漬け物とかサラダなんかもしたなあ。


でも、あげつらってみると、つくづくレパートリーの貧しさを実感。そこで最近は「レシピブログ」を利用して、料理レシピ http://www.recipe-blog.jp/を参考に。ここは料理のレシピをプロレベルのものからお手軽メニューまで、盛りだくさんに紹介してくれる。


本日は、豚肉のかたまりを使ったレシピを検索。こちらのブログhttp://ameblo.jp/gohanoomori/entry-10023022702.htmlが大いに役立つ。小さじ○杯とか○グラムなんて面倒くさいことは一切書いてないので、個人的に簡単料理http://www.recipe-blog.jp/推進派のボクにピッタリです。いやあ、助かるなあ(根がいい加減なんで、細かいこと言われるとダメなんです)


実際に、料理が完成しましたらまた紹介いたします。
本日の写真は、連れ合いが以前作ったオードブルです。これに似たものも作ってみよう。