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這いよれ!ニャル子さんW


[アニメ] 〜全記事見出し一覧
這いよれ!ニャル子さんF


 TVアニメ『這いよれ!ニャル子さん』(12年)、第2期『這いよれ!ニャル子さんW(ダブル)』(13年)に続く、完結編OVA『這いよれ!ニャル子さんF(ファイナルカウントダウン)』(15年)の先行劇場公開記念! とカコつけて……
 一昨年2013年の『這いよれ!ニャル子さんW』&最新『F』評をUP!


這いよれ!ニャル子さん

(文・T.SATO)
(一昨年13年8月執筆)


 男子高校生のおウチに異界から来た美少女が居候してベタベタとまとわりついて、オトコのコの方では内心はともかくテレ隠しなのかウザがっている、ここ30数年途絶えたことがないジャンル内の人気作品の第2期シリーズ。


 悪い宇宙人だか怪物だかにねらわれてるらしき、見た目も温厚、イイ子そうで坊っちゃん坊っちゃんした中性的な男子高校生の真尋(まひろ)クン。
 彼を守るため宇宙警察(?)から派遣された、その正体は怪奇作家ラブクラフトが描いたクトゥルー神話の太古のゲロゲロ邪神の一体! とゆーワリには、ミドルティーン(笑)の銀髪ロングの美少女・ニャル子さん
 この正体設定にはほとんどイミがなく、活かされることもない(……深い意味では活かされてなかったよネ!?・汗)。


 ドラマ的・テーマ的にも語るべきところは特になく、要は萌えアニメ+ギャグアニメ。
 ギャグアニメとしての完成度が高いのか!? といえばそーでもない。第1期シリーズ同様、序盤にネタを詰め込むだけ詰め込んで、それ以降は失速。ワザとだろうけど、ペース配分は放棄かよ!?


 とはいえ、ある種の中毒性はある。あると思う。あるんじゃないのかナ〜(自信なし・汗)。


 かわいさ・少女性を残しつつも、喜劇的・三枚目的に崩しまくった超ハイテンション、元気いっぱい、イタズラっ子みたいで素っ頓狂な主演声優・阿澄佳奈の超演技。
 同じく中CMでのニャル子さん自身によるGA(ジー・エー)文庫『這いよれ!ニャル子さん』ほかの宣伝。


「いつもニコニコ! あなたの隣に這いよる混沌!」
「またまた、アタシ参上ーッ!」
「SAN(サン)値直葬、宇宙邪神、混沌ラブコメディ!」
「こいつぁヤバげなニオイがプンプン漂ってきやしたゼ」
「まっ、ひ、ろっ、すわぁ〜〜〜ん!(抱きつき!)」
GA文庫!!」


 ……彼女がしゃべっているだけでももう笑える。
 ヤバい、面白すぎ。クセになる。とワタクシはそー思ってたんですけど、アナタはそーは思ってませんでしたか、そーですか(汗)。


 昨秋の美少女アニメお兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』(12年)の妹キャラにも通じる、いつも明るくニコニコかわいいけど奇行満載、カラかわれたりイジられたりすると、「ナ、ナンですと〜〜!!」的にハイテンションな崩れ方をするメリハリ笑かし芸。
 『生徒会の一存』(09・13年)・『えびてん』(12年)・『GJ部(グッジョぶ)』(13年)のローテンションなグダグダ会話劇のドコが面白いのか判らない(汗)旧石器時代人の筆者にもコレなら笑える。


 視聴してた方々には自明だろうけど、本作の特色は、年輩特撮マニアの過半がキラっているであろう(笑)平成ライダーシリーズのパロディの数々。
 ……ハイッ、それだけで観る気がしなくなりましたネ。坊主憎けりゃ袈裟までで。さぁ憎め!(笑)


 自分の好みはカッコにくくって棚上げし、好悪と分析を分けられる人間であればわかると思うけど、平成ライダーシリーズがある程度、若いオタにとってのデフォルト・基礎教養・共通言語になっているからこそ、こーいうパロディ作品も成立して流通するワケで。
 と云っても、ストーリー展開を平成ライダーシリーズから頂いて、魔法少女が複数出てきて殺し合ったり、カードバトルしたり、9つの世界を旅して全てを破壊し全てをつないだり、ヒトの記憶に残っていれば死者をも復活できる(笑)物語になっているワケでもない。


 骨子は主人公男子をヒロインがなぜだか好きになってベタベタするもので、合間のセリフや名乗りやディテールや小道具にライダーネタ(+平成特撮+アニメ+80年代アイドル歌謡)が言葉遊び的に挿入されるだけ。
 しかも必ずしもスマッシュヒットは放たず(笑)、ハズしていようが何であろうがひたすらにネタをブチこむ。ホントにそれだけの作品。以上!


 受け手のオタ側もそれは承知ノ助。ダメさも含めてネタとして捉えて、自分でも愚行だと自覚してるけど、


 「ウー!」「ニャー!」「ウー!」「ニャー!」


の第1期主題歌映像イントロに合わせて、昭和の1号&2号ライダーの変身ポーズを模した顔文字弾幕ニコニコ動画で張ってみせ、判っていてあえてみんなで他愛ないバカをやってみせたあと、一歩引いて互いに目配せ、テレ笑いをしてるよーな共犯意識モドキから来る祝祭チックな連帯感をネット上に体現。
 侘びしい奴らだゼと切って捨てるのもアリだけど、チョット羨ましくもあったり。


 間違って、まとめサイトもつい閲覧。
 ドコかのオッチョコチョイが『ニャル子さん』のライダーネタに、昭和ライダーネタがないことを通ぶって嘆くや、
「オマエ、昭和ライダー世代のクセに『ニャル子さん』観てるの!?」
きんもーっ☆
の類の嘲笑の嵐が殺到しているのを目撃する。コレには少し、ほんのチョッピリ傷ついた(笑)。


(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.58(13年8月11日発行))



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