スペインの哲学者(1883〜1955)のこと。
マドリッドに生まれる。マドリッド大学卒業後ドイツに留学。二十七歳でマドリッド大学形而上学教授に就任。1914年、『ドン・キホーテをめぐる思索』で初めて自らの哲学的立場を明確にし、「私は私と私の環境である」という有名な命題を発見する。1930年に発表した『大衆の反逆』(ISBN:412160024X)は、彼の名を文明批評家として広く世界に印象付けた。スペイン内乱に際し外国に亡命、1945年に帰国し、故郷の知的復興に尽力した。(この稿は中公クラシックスの『大衆の反逆』著者紹介を参照にしている)