はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と九十四 「セイジリヨウ ノ リュウサジゴク」 「よくもまあ、ナンでもかんでも政治利用してしまおう、と、するよな~」 「政治利用、ですか」 「そう、政治利用。場合によっては人の死までも、都合よく、政治利用してしまうのだから、恐れ入るよ、まったく」 人の死、まで、政治利用か~。 「それぞれが、それぞれの思いや考えの中で、その死を弔(トムラ)う。その、あくまでも一人ひとりの、自然発生的な『弔意(チョウイ)』という気持ちこそが大事なのであって、その弔意が、政治的に強要されることも利用されることも、絶対にあってはならないはずだろ。にもかかわらず、妙に堂々と政…