アスク出版が出した「ヘミングウェイで学ぶ英文法」が火付け役だったと想像するが、近年、英語の原書をテキストにして英文法を学ぶ学習書が多い。アスク出版は、その後、オー・ヘンリー、シートン、ホームズ(作家はコナン・ドイル)などと続けているし、文藝春秋が出した、阿部公彦「英文法教授が教えたがる名作の英語」もその流れにある。もともとは、DHCが出した行方昭夫・東大名誉教授によるモーム関連の読解本が元だという話もある。この別宮貞徳「「不思議の国のアリス」を英語で読む」も、コンセプト的には、アスク出版の「○○で学ぶ英文法」シリーズを先取りしていたと言えるのではないか。全文ではないがところどころをつまんで、解…