学生の頃から寺山修司の詩や映像作品、舞台が好きだった。 寺山修司を知るまでは、私は超現実主義者で、可愛げのない(今もだが)憎たらしい子供であった。 目で見えるものしか信じないという視野の狭さと、想像力のなさ。 目で見えるものというより、都合良く見たいものだけ見て、見たくないものは見ないふりをしてきたのかもしれない。 正直寺山ワールドは、どちらかと言えば、目では見えない(または、意識的に見ようとしていない)部分が描かれている事が多い。 一冊の詩集が、私の何もかもをひっくり返した挙句、頭に一発食らわせてきたのだ。 その瞬間から、私の見ている世界の色が変わったと言っても過言ではない。 寺山修司の映画…