飛行機と防空装備とやっぱり鰻

p>明けて10/21(日)。旅先でも特撮鑑賞 …… と行きたいところだが、エアフェスタの開始時間が7時半なので断念して、6時半頃にホテルをチェックアウト。紫さん&一番星さんと連れだって、浜松駅から会場直通のシャトルバスで航空自衛隊浜松基地へ。天気は上々で、絶好の航空祭日和って感じである。

オープンしたばかりの屋台で串焼きや鶏のから揚げ、粗挽きフランクなどを買って腹ごしらえをした後、ハンガー (格納庫) が立ち並ぶメイン会場へいざ出陣!…… したら、まず目に飛び込んで来たのがコレ。

 

…… いやまあ、かなり増えたとは言え、女性の少ない職場ではあるし、気持ちはわかるんだけど、自己紹介のおっぺけぷーな文章を見てると「日本の国防は大丈夫なんだろうか」と思わずにはいられない私であったよ。中には「〜だお。がんがるお」とか書いてる奴までいるし。VIPPER自衛官か貴様。T-4練習機に乗って内藤ホライゾン⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーンなのか。面白いけどほどほどにな。

 

いきなり先制のパンチをもらって目眩がしたが、気を取り直して各種展示を見て回る。展示内容は、各種航空機や防空装備が並べた地上展示を始めとして、実際に航空機を飛ばす飛行展示や、ハンガー内にT-4練習機を固定して、着陸脚や動翼 (フラップ、エルロン、方向舵、エアブレーキ) の動きを説明する動作展示などがある。さらに、子供向けの紙飛行機大会や、牽引車両を使って会場内を回る花自動車、中部航空音楽隊による演奏会などなど、様々なイベントが行われ、訪れた人々を飽きさせないようになっている。

つーことで、会場内で撮影した写真を紹介して、会場の雰囲気を伝えたいと思う。ますは地上展示から。

 

T-4中等練習機。コンパクトな機体の亜音速練習機で、安定性の高さと操縦性の素直さが売り。空自のアクロバットチーム・ブルーインパルスも、この機体をカスタマイズしたものを使用している。軍用機としての物々しさがあまり感じられない、柔らかな曲面で構成されたデザインは、なかなかに愛らしい。思わず 1機お持ち帰りしたくなるほどである。← 無理です

 

Oたれ「こいつは空で踊るんでしかい。なかなか見どころのある奴でし」

 

F-4EJ (改) ファントム II 戦闘機アメリカで1958年に初飛行して以来、半世紀近く経過した現在でも、改修に改修を重ねて世界中で使われている傑作戦闘機である。大型の機体に大推力エンジンを搭載したことで、搭載量が多く、なおかつ改良の余地を確保できたのが、長生きの理由と言えるだろう。おまけに、経年劣化で機体が分解しそうになると、パイロットを自動的に射出して助けてくれる機能まで付いてるし。← それは百里680号機だけ

[追記]写真の機体は戦闘機型ではなく、偵察型のRF-4Eであるとの指摘を、宮地さんからいただきました。ご指摘に感謝します。
 

F-15Jイーグル戦闘機。言わずと知れた、空自最強の戦闘機。翼の揚力なしでも垂直上昇が可能なほど強力なエンジンと、大面積の主翼による優れた機動性、そして改良を重ねた電子装備によって、初飛行から約 30年が経過した現在でも、世界トップクラスの制空戦闘能力を有する。素人の勝手な思いこみかも知れないが、空自のパイロットの多くは、この機体に乗りたいと思っているのではあるまいか。ただ、うっかりイーグルドライバーになってしまうと、怪獣と空中戦をやらかすハメになったり、謎の光球に突っ込んでウルトラマンになったりするなど、いろいろ苦労が絶えないようであるが。← ねえよ

 

F-2支援戦闘機。元々は F-1支援戦闘機の後継機として、国内開発される予定だったのだが、政治的なあれやこれやで、結局 F-16戦闘機をベースにアメリカと共同開発された機体である。ちなみに支援戦闘機というのは自衛隊専門用語で、他国では攻撃機と呼ばれるカテゴリに属する。「専守防衛がモットーの自衛隊に、攻撃機なるものが存在するのはいかがなものか」って理由で作られた言葉で、かつて戦車を特車と呼んだのと同じようなもんすね。まあ、そういった意味でも、一筋縄ではいかない厄介な機体だと言えるんじゃないかな。

 

F/A-18ホーネット戦闘攻撃機アメリカ海軍/海兵隊で使用されている機体で、今回の航空祭にはゲストとして参加。写真の機体が海軍/海兵隊のどちらに属しているかは、知識不足で私にはわかりませんです。元々はアメリカ空軍の新型戦闘機の座を F-16と争って破れたのだが、伝統的に双発 (エンジンを2基搭載する) 戦闘機を使用している海軍は、単発の F-16を嫌い、F/A-18を採用。当初は 高価で数を揃えられない F-14の穴を埋める機体と考えられていたのだが、F-14が全機退役してしまったため、海軍の主力戦闘機になったという、ある意味ラッキーな戦闘機である。

自衛隊以外の機体が見られたのは嬉しかったが、どうせなら F/A-18を再設計した F/A-18E/Fスーパーホーネットが見たかったなー。

 

C-130Hハーキュリーズ輸送機。4基のターボプロップエンジンを基搭載した傑作輸送機。離着陸距離が短く、滑走路以外の荒れた地面でも離着陸可能なのが売り。ずんぐりとした無骨なデザインが、個人的に大好きな機体である。

Oたれ「これは知ってるぜでし!クレムリン宮殿も運べるスゴイやつでしよ!」

いや、それは某傭兵部隊と取引してた、強欲じーさんだけだから。

 

E-2Cホークアイ早期警戒機。レーダードームを背負い、各種の情報処理/伝達システムを搭載したアメリカ生まれの機体。地上のレーダーでは捉えにくい低空侵入機の早期発見など、文字通り航空部隊の「目」として活躍する。主翼を折りたたんでいるのは、空母での運用を前提として設計されているから。私はこういう変なデザインの機体が大好きなので、撮影中ずっとニマニマしてますた。不気味ですかそうですね。

 

E-767早期警戒管制機 (AWACS)ボーイング社が旅客機であるボーイング767をベースに開発した機体で、世界で空自のみが採用している。その名の通り、早期警戒機能に加えて指揮管制機能も備えており、「空飛ぶ管制塔」としての役割を果たす。性能は高いけど、見た目はあんまり面白くない。← 言いがかり

 

MU-2S救難捜索機三菱重工製のビジネス機 MU-2をベースに開発された救難捜索機。遭難した航空機や船舶を捜索する機体で、速力に劣る救難ヘリコプターに先行して捜索を行い、物資の投下や救難ヘリの誘導などを行う。機首ににょっきり突き出したレーダーと、鮮やかな黄色のカラーリングがチャームポイント。思わず 1機お持ち帰りしたくなる …… って、そればっかりだな自分。

 

CH-47J 輸送ヘリ。前後に配置された 2つのローターが特徴的な大型輸送ヘリコプター。私が世界で一番好きなヘリである。一目見たら忘れられないルックスが実に魅力的。怪獣映画の脇役としても活躍しており、特に「ガメラ2」における霞目飛行場のシーンは忘れがたい。

 

UH-1J汎用ヘリコプターアメリカ生まれの汎用ヘリ。人員輸送、偵察、対地攻撃などなど、様々な用途に活躍する空飛ぶ軍馬とでも言うべき機体である。「地獄の黙示録」でワルキューレの騎行を流しながら飛んでたやつ、と言われれば「あ、アレね」と思い出す人も多いであろう。長い 2枚ローターが立てる風切り音は非常に特徴的で、慣れると音を聞いただけで UH-1だとわかるほどである。

 

AH-1Sコブラ攻撃ヘリコプター。UH-1をベースに開発された、世界初の攻撃ヘリ。前席にガンナー、後席にパイロットが乗り、対地/対戦車攻撃に使用される。胴体の幅が極端に狭いのは、敵から見つかりにくく/攻撃されにくくするため。CH-47J同様に怪獣映画の常連でもある。

 


p>上がSAM-1射撃統制装置搭載車両。下が発射装置搭載車両。2台で短距離対空誘導ミサイル、通称・短SAMの発射システムを構成する。「ガメラ」でギャオスを撃とうとして東京タワーを粉砕したアレである。

Oたれでっかい花火でし〜」

まあ、実戦で使用されずに花火として生涯を全うできれば、それに越したことはないわなー。

 


VADS。戦闘機などに搭載されている M61 20mm ガトリング砲 (いわゆる「バルカン砲」) を使用した対空機関砲。20mm砲弾を、最大で毎秒 3,000発発射する。下の写真は制御パネル部で、操縦桿のようなレバーで砲身の向きを上下左右に変えられる。ちなみに下の写真を撮ってたら、説明担当の自衛官に「そんな物の写真撮るの、楽しい?」と真顔で訊かれてしまった。「ええ、凄く楽しいです」と笑顔でお返事しましたがね。

 

さて、続いては飛行展示の写真。動きが速いので、私の腕ではあまり良い写真が撮れなかった。

 

離陸する E-767。

 

2機編隊で飛行する F-15J。着陸脚を降ろし、さらにエアブレーキを全開にして、速度を落としている。できれば全開飛行中の写真を撮りたかったのだが、カメラ操作が追いつかず断念。それにしても、アフターバーナーを噴かして飛ぶ F-15Jのエンジン音は凄かった。耳だけでなく全身で轟音を聞くというか浴びるというか。こればかりは実際に体験しないとわからないだろうと思う。

 

見事なデルタ編隊を組んで飛行する T-4 (ブルーインパルスではない)。この状態でまったく編隊を乱さずに飛ぶのだから大したもんである。思わず口をポカーンと開けたまま見入ってしまったぞ。

 


CH-47Jの救難機によるデモンストレーション。上の写真では乗組員 2名がラペリング (ザイルを使った懸垂降下) を行っており、下の写真ではストレッチャー (担架) を乗組員ごと降ろそうとしている。

 


密集したダイアモンド編隊で飛ぶブルーインパルスの T-4と、スモークでハートマークを描くバーティカル・キューピッドという演目。この他にも、5機がスモークで五芒星を描いたり、2機がロールしながらすれ違ったり、直進する 1機の周囲をもう 1機が螺旋状に回ったりと、写真を撮るのも忘れてしまうような美技を見せてくれた。まあ、撮ってもきっと失敗しただろうけどね。

 

とまあ、そんな感じで各種展示を満喫。さらにあれこれお土産も買い込んだ。1日中ほとんど立ちっぱなしだし、直射日光を浴びっぱなしだし、帰りのバスは 1時間待ちだしで、かなり疲れたけど、それでも楽しかったっす。

んで、バスで浜松駅に戻った我々は、またしても鰻屋へ。これが最後だということで、私は特うな丼二段重ねなんつーのを注文。4,200円もしたけど、さすがに美味かった。ただ、2日連続で食べた結果としてわかったのは、「うな重 (丼) の値段は、鰻の量に正比例する」ということ。当たり前と言えば当たり前だが、「ただ多いだけかい!」という気も、ちょっとだけしたぞ。

 

これが 4,200円のうな丼だ!…… ホントに多いだけだなー。

 

食後は職場へのお土産を買い、午後8時過ぎまでマクドナルドで雑談。紫さん&一番星さんと再会を約して、新幹線で帰宅。また遊びましょう、紫さん、一番星さん。

 


会場で買ったお土産の一部。救難捜索機コンビのピンズとパイロットキューピー、そしてミリタリーなクマである。