這いよれ! ニャル子さん

著/逢空万太 イラスト/狐印 レーベル/GA文庫

GA文庫:這いよれ! ニャル子さん公式ページ

 第1回GA文庫大賞・奨励賞受賞作!


 深夜。八坂真尋は得体の知れない「何か」に追われていた。どんなに助けを求めても応える声も人もなく、彼は町中をあてどなく逃げまどうしかない。そして息も切れ、自らの最期を覚悟したその瞬間――


「いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプです」
 ――銀髪の美少女が、とてつもなく意味不明なキャッチフレーズとともに現れた!


 ニャルラトホテプ改めニャル子曰く、彼女は真尋を狙う悪の組織から、彼を守るために派遣されてきたというのだが……。こうして、真尋とニャル子の異常な日常が幕を開けた!
 這いよれ、ニャル子! 負けるな、真尋! 怒濤のハイテンション混沌コメディ!


CLOWNさんから借りました。
タイトルだけ見て
これは十中八九期待できなそうなタイトルだから読むもの無くなるまでスルーしよう(*´ω`*)
と思ったものの、影執事マルクの天敵読み終わった後に次は何読もうかなーと思いつつどういう風の吹き回しか手に取ったが最後、あまりの面白さにすぐに読み終わってしまいました。
タイトルだけ見て選んではいけないと痛感した、そんな今日この頃。


で、とりあえず結論ですが、評価は文句なしの良作。
読んで損はない、むしろ個人的に一押し作品ってくらいに久々の高評価タイトルです(=゚ω゚)ノ


端的に述べるならば、かなり斬新なクトゥルー解釈によるドタバタラブコメ
そのパロディ(というかオマージュというか)の度合いたるや、謝って!ラブクラフトちゃんに謝って!ってくらいに従来のクトゥルーものとは一線を画してます。
ルルイエが超人気の遊園地だったりクトゥグアが百合だったりニャルラトホテプが手榴弾で戦ったり、そんなクトゥルー(*´ω`*)

また全編通してニャル子さんが様々にボケては、主人公に突っ込みを入れられ時には華麗にスルーされてと、テンポ良くコメディが展開されて、(・∀・)ニヤニヤしながらとても楽しく読めました。
バリエーション豊富でテンポ良くさくさく次のネタに行くのがその主たる要因かな?
作者はいかにも最近のオタらしく様々なネットやゲームのネタや使ってくるんだけど、笑いどころとかをそのまま流用するのではなく、ちゃんと昇華して自分流に解釈して使ってるから、そういった安易なパロに対する不快感も全くありませんでした。
元ネタからちゃんと発展させてるというか、ネタそのものの面白さではなく、そのネタを使っての会話の面白さでちゃんと見せてくれるというか。
ニャル子さんがボケるそのネタがかなりコアなのもちゃんと理由があったり、どうでも良いことがちゃっかり伏線になってたりと、ボール一個分の出し入れができるセンスも感じました。
2巻出てるんでとりあえず買いに行かないとね(>_<)


あんま関係ないんですが「狐印」を「こいん」と読むのを初めて知りました。ずっと「きつねじるし」だと思ってたよ(´・ω・`)

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

カンピオーネ!4 英雄と王

著/丈月城 イラスト/シコルスキー レーベル/スーパーダッシュ文庫

乙女な内心を隠して将来を嘱望される若き騎士として生きるリリアナさん(表紙向かって左)がついに護堂のハーレムに!
いつもはヘタレ全開で爛れた女性関係から目を反らし逃げ回ることの多い護堂ちゃんも、真面目で奥ゆかしく乙女な性格が好みだったのか今回は相当乗り気でした。具体的に言うとウルスラグナの権能を行使するためのシーンで、それはもう積極的にページもいっぱい使って描かれる濃厚なベーゼ及び愛の語らい。
ヘタレの護堂ちゃんもやるときゃやるんですね(*´ω`*)
よほど好みだったんだろうなぁ(*´ω`*)
そして愛の力=ラブパワーにて英雄ペルセウスを見事退けた護堂は、4人目の愛人を囲うことに成功したのである。
以上大まかな作品概要でした(*´ω`*)


と言うわけで、以上の説明からも分かるように、この作品は現代に蘇った神や英雄がカンピオーネと呼ばれ神の権能を簒奪した神殺しと戦う超絶バトルものですね(*´ω`*)

カンピオーネ! 4 英雄と王 (スーパーダッシュ文庫)

カンピオーネ! 4 英雄と王 (スーパーダッシュ文庫)

影執事マルクの天敵(シリーズ第3巻)

著/手島史詞 イラスト/COMTA レーベル/富士見ファンタジア文庫

基本的に極悪人は登場せず敵も味方もそれなりに良識や矜恃のある人たちなので気楽に読めて、また可愛いツンデレ気味の女の子がたくさん出てくるので読んでて楽しいシリーズです。
今回も特に目立った粗もなく良い感じでまとまってました。
特に3巻からメインキャラに昇格したカナメが可愛いですね(*´ω`*)

ロウきゅーぶ!〈2〉 (電撃文庫)

ロウきゅーぶ!〈2〉 (電撃文庫)

でまぁ以上の3冊はとても読む価値ある作品だったわけですが、以下はちょっとというかかなり残念な本たちの紹介です。

とぅうぃっちせる!

著/一色銀河 イラスト/ひづき夜宵 レーベル/電撃文庫

一般人の主人公が夜一人で学校に忍び込んだらよく分からない魔法戦闘が行われてて、戦闘に巻き込まれた主人公はそこで命を落とすんだけど、ヒロインに生き返らせて貰ってヒロインと一緒に戦う、これなんてFate遠坂凜ルート('ω'`)


ってのは「Fate」や「遠坂凜」のワードでブログが検索に引っかかりやすくしようという健気な努力というか小ネタだったりするんですが、このラノベの感想を端的に述べるなら、話が特に面白いわけでもなく、駄目キャラがメインにいるせいで相乗効果でさっぱり面白くない( ´・ω・)
残念(でもないですが)ながら、半年後にはおそらくタイトルも忘れていることでしょう('ω'`)
例によってCLOWNさんに借りて読んでたんですが、返したときにCLOWNさんが開口一番「ぱにお、これおもしろなかったやろ」と言った初めての作品(*;゚∀゚)


まず何よりメインヒロインがさっぱり可愛くない(´・ω・`)


・美鈴川エステル(メインヒロイン)
魔法使いとしての潜在能力が高くまた幼く可愛い顔立ちをしながらも、自己評価が非常に低く、自分が守るべき相手が苦しんでいて自分だけがそれを助けられる力を持っていても、不安や恐怖からその力を行使しようとせずに見殺しにし、また自己評価の低さから普段はおどおどしているが、気を許した相手には暴力も含めた強気な態度を行使するかなりDQNな性格。

エステルの母親
そんな娘を可愛いから仕方ないと放置し、不安定で内弁慶かつ暴力的な性格を矯正しようともしない駄目親。それが原因で娘が失敗して無関係な人間が犠牲になっても素知らぬ顔。


なんせ中心にいるキャラが駄目すぎて、読むのが辛い(´・ω・`)
エステルの母親は我が家は代々この地区を管理してきた魔法使いなんです(`Д´)キリッ!とか言いながら、そこで苦しんでる人がいても娘が成長するために仕方ないから放置しますとか、親として以前に人間としてどうよ?と思う。
話の構成的にジョーカー的な強さを持つ人間(主に大人)が近くにいると話の構成が限られてしまうからストーリーから排除しよう(親が海外出張だったりするエロゲ的アレ)ってのは分かるんですが、その方法に無理がありすぎるというか、なんでこんな大ピンチなのに娘の仮免テスト中だからって理由だけで助けに来ないのか本当に不思議でなりませんでした。
人が死にかけてんねんで!


っていうかこの作者は普通自動車免許とか取ったこと無いんだろうか?
路上教習中でも教官は危ない時はブレーキ踏むしステアも横から握るよね。曲がりくねった細い道でバスとすれ違ったりのイレギュラーは教習中だとクリアできないのは仕方ないし、もちろんそれは教習過程の急なアクシデントなだけで、そこがクリアできなかったとしても最終的な評価に繋がらないわけで。
ボ、ボクのことじゃないですよ?
ガードレールとそびえ立つ崖に挟まれた細い田舎道で市バスが車線派手に割ってきたところで横から教官にハンドル持たれたなんて、な、ないですからね!?


閑話休題
そういった、精神的に未熟なエステルをフォローするはずの、フォローできるはずのキャラが、想定外の大ピンチ全く手を貸そうとしなかったことが、ストーリーを完全に破綻させてしまって、結果最底辺の評価になりました(´・ω・`)


エステルはそんな母親に育てられたからか幼い頃のトラウマもろくに克服もできず、03年の日本シリーズ並のちょお内弁慶な人間に育ち、普段はおどおどしてるのにちょとt親しくなると(特に気になる主人公に対しては)平気で物理的な暴力に及ぶ真性DQNへと成長を遂げ、読み手をこれでもかと言うくらいにいらいらさせてくれます。
ゼロ魔のルイズやとらドラ!の大河を激しく劣化させたヒロインというか、最近こういう暴力的なDQNヒロイン多いよね( ´・ω・)ネーを露骨に踏襲したキャラで、さっぱり受け付けることができません。されないと思うけど、アニメ化されたら十中八九釘宮理恵が声を当てると思う。時点で戸松遥
そのいかにもとってつけたような薄っぺらいヒロイン設定は、トラどら!やゼロ魔を見て「最近はこんなヒロインが受けるのかー」なんて思って萌をよくわかってない作者が書いた、そんな感じすらさせるほどの駄目さ加減。


それと気になったって程でも無いんだけど、撲殺天使ドクロちゃん!の文章に非常に似てます。その辺も作者のオリジナリティがあまり感じられず、総合的に見てかなり悲惨な評価です。
100点満点で15点くらい。
暇があっても読まないほうがいいと思う、残念ながらそんなレベル(´・ω・`)

とぅ うぃっち せる! (電撃文庫)

とぅ うぃっち せる! (電撃文庫)

Piaキャロットへようこそ!!3 海辺の秋物語

著/舞田朗 イラスト/鬼ノ仁 レーベル/G-type NOVELS

次から次へと女の子に手を出す主人公・・・・・・これはもうPiaキャロじゃないだろうと思う・・・・・・
絵は思ったほど悪くなかった。むしろシーンによっては有りかな、とも思った。けどやっぱこれはPiaキャロじゃない・・・・・・('ω'`)
ちなみに成人向け。