『鳥居龍蔵伝:アジアを走破した人類学者』

中薗英助

(2005年9月16日刊行,岩波書店岩波現代文庫・S119],東京,viii+508 pp., ISBN:400603119X版元ページ

1〜4章:東大理学部人類学教室の昔話.遼東半島・臺灣・北千島を踏査.第5〜10章:中国・沖縄・朝鮮・満蒙とフィールドワークはさらに広がる.第11〜12章:シベリア踏査を中心に.後半では,東大理学部を辞職したのち,私設の人類学研究所を設立.遼東半島から蒙古への調査,さらに南米へも足を伸ばす.第二次世界大戦中は北京の大学に赴任とめまぐるしい人生行路をたどる.

鳥居龍蔵が学恩を受けた坪井正五郎の随筆『うしのよだれ』(2005年9月30日刊行,国書刊行会知の自由人叢書], ISBN:4336047146目次版元ページ)が居室書棚の上に鎮座している.この〈知の自由人叢書〉はけっきょく5冊しか出なかったなあ.京都・寺町の〈三月書房〉の「国書刊行会の特価本」コーナーを見ると,この〈知の自由人叢書〉全五冊が半額以下の値がついてずいぶん安くなってしまったことを知った.すでに揃いで並んでいるので気にすることはないんだけど…….