「広島の原爆」関連でのコメント欄での情報提供リンク

 以下のところであれこれ情報をいただきました。どうもありがとうございます。もう少しぼくも、国会図書館とかに自由に行けるような環境だったらサポートできそうな感じですが、ちょっと難しそうなのでネットでリンクしておきます。
 遺漏や不適切な引用などがありましたら、こちらのコメント欄でご指摘ください。
広島原爆の死者増を肯定する人は阪神大震災の死者増も考えるべきかも・コメント

(motidukisigeru氏のコメント)
原爆による放射線を浴びた人は、健康を回復したあとでも、通常よりもガンになる可能性が高いことが分かっています。
http://www.rerf.or.jp/general/qa/index.html
 
>原爆投下後数年はともかく、数十年というのはどうなんだろうな。
こちらを参照のこと。
http://www.rerf.or.jp/general/qa/qa4.html

Q&A よくある質問 - 放射線影響研究所

放影研の研究者がよく受ける質問の中から、幾つかをピックアップして、このコーナーに納めました。初めてアクセスされる方にはもちろん、放影研で行われている調査・研究についてもっと知りたいと思われる方にも参考となるものです。

Q&A よくある質問 - 放射線影響研究所

Q4 放射線が原因と考えられるがんは、今も被爆した人たちに発生していますか?
A4 放射線が原因と考えられるがんは今も被爆者に発生しています。白血病の過剰例数は、特に子供の時に被爆した人たちに顕著に見られ、被爆後10年間が最も多かったのですが、その後は時間の経過と共に減少し、現在ではほとんど過剰例数は見られなくなりました。これに対して、白血病以外のがん(固形がん)の 過剰リスク は現在も続いており、被爆者の生涯を通じて認められると思われます。

(バグってハニー氏のコメント)
そもそもの発端は前エントリで紹介されていた「教えて!Goo」のやり取りでしょ。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2268554.html

原爆の死亡者数 - 教えて!goo

今でも「被爆の後遺症」で亡くなっている人をカウントするかどうかでも変わってきます。
レポートに書くのであれば公式に発表になっている、「原爆死没者名簿」の掲載数で良いのではないでしょうか。
現在、広島は242437人、長崎は137339人です。

http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/gentai/irei_tuitou/houan.html
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20060620010010661.asp

(ぼくのコメント)
「学術調査的な意味での原爆による直接の死傷者数の推定」と「原爆死没者名簿」の、それぞれの目的については、どこかに何か書いてありますか。「原爆死没者名簿」については「人類の恒久平和を祈念するため」(http://www.city.hiroshima.jp/www/contents/0000000000000/1242628063120/index.html)ということでいいのでしょうか。

原爆死没者名簿について

 広島に投下された原子爆弾により死没した方やその後に死没した方(被爆者健康手帳の有無、国籍は問いません。)の霊を慰め、人類の恒久平和を祈念するため、死没した方の氏名・死没年月日・死没時年齢を、昭和27年(1952年)から原爆死没者名簿に登載し、広島平和都市記念碑原爆死没者慰霊碑)に奉納しています。

(バグってハニー氏のコメント)
広島市の公式発表である14±1万人ですが、どうやって算定したのか今ではその根拠がはっきりとしないようです。
http://www.chugoku-np.co.jp/hiroshima-koku/exploration/index_20070226.html
http://www.chugoku-np.co.jp/hiroshima-koku/exploration/index_20070313.html

10代がつくる平和新聞 − ひろしま国:8.6探検隊【原爆の犠牲者数なぜあいまいなの<上>】
10代がつくる平和新聞 − ひろしま国:8.6探検隊【原爆の犠牲者数なぜあいまいなの<下>】

 「宿題」だった、市の推計「約14万人(誤差プラスマイナス1万人)」の根拠について、市国際平和推進部平和推進担当の手島信行課長から回答があった。結局、どういう数が重なったのかは市の資料では分からないらしい。「専門家による委員会に資料作成を任せた」からだという。
 ただヒントはくれた。

(motidukisigeru氏のコメント)
この件については俺も素人であることを強調しておきますが、素人であることを自覚するのなら、調べるべきは、まずネットの拾い読みではなくて史料であり報告であると思いますよ。
その上で、ネットの拾い読みですが、以下をどうぞ。
http://www.takjapan.com/HiroshimaMail040724.htm

ヒロシマ 祈りと記憶/メール 040724送信

 原爆被害者の量的確定にも、かなり統一見解が出てきていることを、この間、知りました。即ち、広島市に、1945/8/6時点に現実に「居た」人の総数は、約35万人という数字です。いわゆる住民票ベースの市民は28万人ほどであったが、これに軍属の4-5万人と朝鮮半島などからの連行就労者数2-3万人を足すと35万人ほどになるという計算ですね。ただし、広島市外に住民票を有する軍属以外の広島県民を含む日本国民が、その瞬間に、何名ほど広島市域内にいたかは、カウントされていないように思います。さらには、広島市民でありながら、その日海外にいて、戦死などした人のカウントはどうなっているのでしょうか。
(中略)
 一方で、死者統計とは別に被爆者統計というものがある。これは、当日被爆した人たちと、後日一定期間内に市内(の爆心からの一定距離範囲内)に踏み入って残留放射能に被曝した人(入市被爆者)の合計になりますね。
 1999年10月12日に広島市が発表したデータを引用しますと、95-98年に実施された原爆被爆者動態調査の結果として、被爆者総数は54万1,817人、うちそれまでに死亡した人は27万3,212人という数字が紹介されている。
http://www.linkclub.or.jp/~sazan-tu/otopics/topics9910.html

↑このリンクの先のリンク先は見つかりませんでした。

(motidukisigeru氏のコメント)
阪神大震災の影響で、後になって死なれた方については、死者数に含めて良いと思います。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/00046903sg300601170900.shtml

神戸新聞ニュース:総合/2006.01.17/阪神・淡路大震災11年 伝える、災害の長期的影響

阪神・淡路では、災害後の体調の悪化などによる「関連死」が初めて死者に含まれ、犠牲者の14%を占めた。さらに、災害復興住宅での独居死は、昨年までの六年間で三百九十六人に達し、コミュニティーの破壊による影響が今も続く。

(バグってハニー氏のコメント)
いわゆる「入市被爆者」に関してはどこにも数値は見つかりませんでした。例外はNHKの番組案内で、誰がどうやって算定したのか示さずに、ただ単に11万人という数値が紹介されています。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080806_2.html
一つだけ分かったのはこれは新しい言葉だということです。新聞記事に登場するようになったのは2002年からです。

NHKスペシャル|見過ごされた被爆 〜残留放射線 63年後の真実〜

原爆投下から63年。原爆の放射線による原爆症の認定基準が今年、大きく変わった。
 
見直しの特徴は、原爆投下後市内に入った「入市被爆者」と呼ばれる人達に対して、原爆症と認定する道を開いたことだ。これまで国は初期放射線の被害は認めてきた一方、放射線を帯びた土などが出す「残留放射線」の影響はほとんどないとして、11万人いた入市被爆者の原爆症認定の申請は、ほぼ却下してきた。

(motidukisigeru氏のコメント)
○3  戸籍法施行細則第五十一条第一項第一号及び第五十二条に規定する除籍簿の保存期間は、当該年度の翌年から八十年とする。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22F00501000094.html

これが1945年から60年で「数万から数百万」廃棄されているとすると、かなり重大な問題で、具体的には様々な遺産相続等で問題が出るはずです。これは感想ではなく、事実です。

(motidukisigeru氏のコメント)
また、そもそもの発端からして、
>展示パネルでは、1945年12月末までの原爆による推定(すいてい)死亡者数を「約14万人(誤差±1万人)」と紹介している。つまり13万から15万人の間ということ。2万人もの命がはっきりしないことになる。何でそんなことになるんだろう。不思議(ふしぎ)だよね。
 
とありますが、世界各国の様々な大量死事件を見て、1割程度のプラマイがあることは、そんなに「不思議」なのか、というのがまずあります。推定死亡者数と、名前が判明した者に4割のブレがあることも同様です。たとえば、ドレスデン爆撃の死傷者は近年の歴史家の推定においても、2万4千から4万の範囲で、4割程度のブレがあります。
http://en.wikipedia.org/wiki/Bombing_of_Dresden_in_World_War_II

Bombing of Dresden in World War II - Wikipedia, the free encyclopedia

Today's historians estimate a death toll of between 24,000 and 40,000,[3] with an independent investigation commissioned by the city itself stated that around 18,000 victims had been identified and that the estimated total number of fatalities was around 25,000.[9][10]

(motidukisigeru氏のコメント)
・原爆被爆者動態調査事業報告書
http://www.amazon.co.jpdp/B000J6QDEW

↑これはリンク先が「このリンクは無効です。」なのですが、「原爆被爆者動態調査事業報告書」で書籍検索すると見つかります。(追記:以下のurlが正しいようです→http://www.amazon.co.jp/dp/B000J6QDEW

(ぼくのコメント)
元のテキスト「それは多すぎだろう」を「5万人は多すぎる気がする」に訂正しました。「長崎で原爆被害を受けた朝鮮人」は「3、4千人」である、というテキストも見つかりましたが(http://www.lala.coop/heiwa/himeguri/heiwa03.html)、「長崎市の調査では一万二千〜一万三千人」(http://jcpngsk.web.infoseek.co.jp/kakumondai/ikou/ikousita.html)という間接情報も見つかりました。長崎の当時の人口は「約21万」(これはあちこちのurlで見つかります)、「長崎市の同年(1945年)12月末の集計によると被害は、死者7万3884人、負傷者7万4909人、罹災人員:12万820人、罹災戸数1万8409戸にのぼった」(http://plaza.rakuten.co.jp/takezo1959/diary/200708090001/)という情報もありましたが、当時広島・長崎にどの程度の朝鮮人のかたがいたのか、また日本国内の同程度の都市にどの程度の朝鮮人のかたがいたのか。被爆地に「被爆者の1/3」が朝鮮人だったという状況があったのか、これは想像力ではなくて調べればもう少しわかるかも知れません(ぼくも調べる時間があれば調べてみますが、otidukisigeruさんも調べた結果などがわかりましたら教えてください)。

平和-碑めぐり-平和公園(原爆落下中心碑付近)-長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼碑

戦前、たくさんの朝鮮人が強制連行され、日本の軍事施設などで働かされました。日本全国でおよそ200万人ともいわれ、長崎市内でも1万数千人がいたといわれています。およそ3、4千人が被害を受けたといわれていますが実態はほとんど不明です。

長崎原爆遺構を歩く 下

 長崎原爆による中国人被爆者はおよそ六百五十人、朝鮮人被爆者については諸説がありますが、長崎市の調査では一万二千〜一万三千人とされています。

8月9日は長崎原爆の日 - たけぞうわるあがき -

投下地点は長崎市北部の松山町171番地テニスコートの上空であった。当時、長崎市の人口は推定24万人、長崎市の同年12月末の集計によると被害は、死者7万3884人、負傷者7万4909人、罹災人員:12万820人、罹災戸数1万8409戸にのぼった。

(motidukisigeru氏のコメント)
死亡者数と被爆者数については私も勘違いしていました。これは私の確認不足です。
さて、その場合、広島の被爆者数は24万という数値があります。
そのうちの5万人が朝鮮人なら平均した場合の割合は「被爆者の1/3」ではなく1/5になります。
http://www3.rbm.hiroshima-u.ac.jp/project_abs/abs_src/abs_jsp/abs3100_showchart.jsp?get_level=N&get_jsp=3100&get_language=Japanese

広島大学原医研原爆被爆者データベース【数表】

被爆者総数
総数 241308

(motidukisigeru氏のコメント)
原爆被爆者動態調査事業報告書を読むと、「原爆死没者名簿は厳密に判断、選別するような立場の名簿」であるとわかる可能性がある、というのは、極めて突飛な発想に思えます。
 
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0906/h0630-3.html
以下において、原爆死没者名簿の名前を参考に記載しようとする際、「・死因が、原爆被爆によるものなのかどうか確認できるのか。」という問題点を指摘されています。

原爆死没者追悼平和祈念館開設準備検討会中間報告

・ 死因が、原爆被爆によるものなのかどうか確認できるのか。