出雲に鉄道と歴史の旅

 思い立ち、出雲へ旅に出ることにした。鉄道趣味と歴史趣味に浸ることにする。
 名古屋駅は雪。寒い旅立ち。新幹線にて西へ。

 岡山到着。ただし関ヶ原付近の雪の影響で20分遅れだった。余裕を見ておいてよかった。

 これは新幹線の乗車位置案内の看板。山陽新幹線は四両編成のこだまも存在するので、こんなプラレールみたいな編成の新幹線も存在する。中部在住の人間には新鮮な表示だ。

 乗り継ぎに時間があったので途中下車。岡山というわけで桃太郎を眺める。

 特急やくもで山陰へ。岡山で止んでいた雪がまた降り出す。松江に到着。学部の卒業旅行以来だから、15年くらいぶりかな・・・。こんな駅前だったっけ。あのときはバス旅行だったから記憶がないな。

 またもやローカル私鉄の一畑電鉄に乗り継ぎ。宍道湖を眺め、出雲に向かう。

 出雲大社前駅に到着。いい風情の駅舎と電車でした。

 駅から数分で出雲大社が見える。かなり立派。周囲の樹木の雰囲気から、江戸時代くらいに大規模に整備されたんだと思う。少なくとも古代の様式ではないな。出雲大社は幼い頃に家族旅行で来たはずだが、この風景は全く記憶にない。入り口が違ったのだろうか。

 参道。下り坂になっている。奈良の法隆寺や京都の南禅寺を訪れたときも感じたけど、大規模な寺社は江戸時代にかなり保護されて整備されたようで、庭園が近代的。途中は評価が微妙な日本神話を題材にしたオブジェがあり、ちょっとB級観光地テイストなのは残念。出雲大社は日本古代史の一大拠点なんだが、それにふさわしい整備をされていないな、というのが正直感じたところ。大黒様のブロンズ像を造るひまがあったら、古文書をひもといたり地面を掘り返したりやることがあるんじゃないか、と思ったりもしたが、伊勢神宮の整備もブロンズ像こそないものの、似たような面もあったりするなあ、と感じたり。

 出雲大社は平成の遷宮の最中とのことで、これが仮本殿。表門みたいなもんやね。

 本殿は、今はこんな状態。本来なら大きな大社造りのお社が望めたはずだが残念。このアングルは覚えていた。

 帰路に寄り道。歴史ありそうな小径を歩く。

 近くには島根県立の歴史博物館がある。これの見学も今回の目的の一つだった。

 これが近年出雲大社の敷地から発掘された基柱。いにしえの出雲大社奈良の大仏殿以上の巨大建築物だったと言われており、図面に柱の配置も残されており、文書にも残り、絵図も残されているが、現実味が疑問視されていた。それが、図面どおりの基柱が発見され、がぜん現実味を帯びてきたというわけ。三本の大木を合わせて一つの柱になっている。写真だとわかりにくいが、三本まとめた一つの柱と見てだいたい直径2mくらい。これが9セット存在し、巨大な神殿が屹立していたんだ。ここだけフラッシュ抜きの写真オーケーだった。その他様々な展示物を堪能。日本最大級の銅剣コレクションは圧巻だった。

 また一畑電鉄を乗り継ぎ、出雲市駅に至る。帰りは寝台列車の旅。サンライズ出雲で東京へ。出雲市駅は学生時代に訪れたときは地上駅だったはずだが、橋上駅に変貌していた。駅周辺が記憶と一変しており驚く。

 これがサンライズ出雲

 サンライズ瀬戸に続き二度目のサンライズ乗車。これも旅の目的。移動も旅の楽しさ。個室寝台を堪能。日本酒がうまい。