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・長期投資の基本的心構え
「長期投資」は「長期にわたり、資産を増やしていくこと」。
決して退場しないこと。いかなる状況でも「快」となれるような手法で挑む。
当たり前に間違えるのが常。
だから銘柄を幅広く分散する。
株価は常に適正価格。ここからどう動くか誰にもわからない。
だから時間を幅広く分散する。
・バリュー投資の注意点
PERによる割安株投資が基本。
だけど景気循環株、輸出関連株は、好景気や円安の局面では、
純利益が大幅に増加。
PERは【株価】÷【1株あたり当期純利益】
見た目は割安だったとしても、株価的に急上昇していることも。
逆を言えば、買った瞬間には割安であったとしても、
景気後退や円高局面で、純利益や株価が数分の1に下落。
過去の業績、PERの推移を見て、純利益が安定し、
且つ低PERを探す。
景気循環株、輸出関連株は総悲観時が投資のチャンスで、
総楽観時は売却の時期。
低PERでも吟味する必要があるだけで高PER投資はしない。
統計的に高PERはリスクが高すぎる。
・低PBRについて
低ければ低いほどリスクは低くなる。
人気が低い=出遅れ株の可能性大。
歴史的に低PBR投資の有効性は証明されている。
大昔から今まで世界で通用する指標の一つ。
PBR0.5なら本来の企業価値の半分の株価ということで下落リスクは低くなる。
ただ注目されないまま株価が低空飛行を続ける可能性も。
目安は日経平均のPBRより低いこと、同業他銘柄より低いこと。
低PBRに高い自己資本率の企業を選べば自社買いを始め株価が上がり始める事もあるし、
財務が極めて安全な会社なら長期にわたり安定して配当金がもらえるのもメリットである。
ただし高PBRに比べて資産の中身が危ない事があるので注意が必要。
値のつかない売れ残り商品が資産として計上されている可能性などさまざまな危険をはらんでいるのも事実。
PBRは短期では上下しないので長期的に見て割安かどうかの指標となる。
ただし、成長性・収益性が折り込み済みの高PBR銘柄は、業績が悪化すると株価が大きく下落する可能性。
低PBRはもともと人気がないので同じくらいの業績悪化でも下落は穏やか。
低PBRでもしっかり銘柄分析をする。
・バリュー投資におけるROEの捉え方
低PBR高ROEの企業が欲しい。
でもPBRが低い企業は低PERか低ROEとなる。
低PER低PBRで割安株を狙うと言ってもROEは無視できない。
ROEは株主が出したお金から、どれだけ収益を出せるかの指標。
株主目線で見た指標なので無視できない。
いわゆる少ない資産できちんと利益をあげているか、の指標となる。
これを仮に利子と見立てると、1%でも高ければ、複利の作用で、
長期的で持てば持つほどその違いは顕著になってくる。
ただROEが高すぎても借金が多かったり異常にPERが高く割高であったり注意が必要。
要は割安株とは真逆で資金が集中されている注目株で暴落するときはことこん行く。
借入金を増やすということは、財務の健全性を低下させいく。
PER,PBR,ROEは3すくみの関係
低PER,低PBR=中ROE
低PER,高PBR=高ROE
高PER,低PBR=低ROE
高PER,高PBR=中ROE
おおまかに言ってこのパターンに分類されるが…
バリュー投資で狙うのは…低PER低PBR中ROE。
もしくは…低PER,高PBR=高ROEのどちらかになるが、そこはバランスと業界平均を見ながら。
リスクリターンが低い万年割安株が多いのは低PBRの方となる。
持続的に成長はするがROEが低下による株価下落が怖いのは高ROEの方となる。
銘柄分析を繰り返しこの関係が簡単な暗算くらいあたりまえになるように。
低PER低PBRが基本だがROEも見てから投資する事。
・優良高配当株
バリュー投資に加え…
割安株(キャピタルゲイン)+高配当(インカムゲイン)を狙う。
高配当株は成熟企業に多い。
長期投資において低迷時期でも配当を得ながら耐える。
また暴落相場においては高配当株は成長株に比べ下落割合が少なく下支えとなる。
上昇相場ではキャピタルゲインとともに配当金も増えてくる。
長期であればある程、配当金の威力は増してくる、インカムゲインの累計が大きくなる。
配当金で最低2%、優待+配当金なら5%狙いたい。
上場インデックスファンド日本高配当、野村日本株高配当70みたいなETFを長期保有もあり。
・分散投資or集中投資
バフェットみたいに直接、会社を視察したり経営者の話を聞くことができない以上、
分散投資にせざるを得ない。
ましては管理職の質、労使関係などの潜在的な会社の質は個人で調査できない。
そもそも株式投資の絶対はない。
自分の選んだ銘柄に絶対の自信がないからこそ分散投資でリスクを軽減していく。
長期で割安株を分散投資。
管理できる限りなるべく多くの銘柄で分散投資。
数多くの銘柄を見続けることにより全体の流れを掴み、
ポートフォリオをより柔軟に組み直していく。
初心者こそ大胆な分散投資でリスクを軽減し、株式市場で経験を積んでいく。
慣れてきて銘柄選択に自信が持てるようになれば徐々に資金を集中させていけばよい。
・国内債券が肝
ローリスク・ローリターンの「守りの資産」。
過去の運用成果は年率に換算して2%前後。
安定してそこそこのインカムゲインを狙えるのが特徴。
言い換えれば暴落暴騰の可能性の低い配当1%以上を輩出する安定優良企業として一部保有する価値はある。
リーマン・ショックなどの株安円高で全資産が大幅に下落していく中、ほとんど値下がりしなかったという安定感。
日本株、海外株、海外債権、リートとすべてが下落していくなか国内債券だけが上昇を続けていた事実を忘れてはならない。
常に大暴落の危険がある、と認識。
株価高値圏だけど国債はちょっとという場合は…
株式の値上がり、債券の安定性をいいとこどりの転換社債なんて手も。
一言で言って株がお得な時は株式として使え、債券の安全性が必要な時には社債として使える万能債券。
CBの投資信託の右肩上がりを見ればほれぼれ。
もちろん下落リスクもあるが株よりだいぶん安定した値動きになっている。
国内債券をポートフォリオに組み込んでおくことで、暴落相場において
超バーゲンセールに追加投資できる機会を逃さない意味でも一部資産を国内債券で保有しておく必要がある。
現金を持っていればつい理由もなくポジションをとりたくなってしまうので、国内債券という形で運用、保有するという意味合いもある。
国内債券を全体の一定の割合で保ち続けるという事は割高株を売って、割安株を買いますというリバランスが必要になる。
よくインデックスを分散投資している投資家が使う手法だが合理的な方法なので個別株と国内債券で応用してもよい。
アセットアロケーションとリバランスは長期投資家にとってしっかり理解できていないと暴落相場でやられる。
アセットアロケーション&リバランスなんてリーマンくらうまでは考えもしなかった。
だが、そこをきちんとしておかないと大暴落相場で身動き取れなくなるのが現実。
・銘柄探し
基本はスクリーニング機能で絞ってみて一つ一つ吟味していく地味な作業が必要となる。
全体スクリーニング、業種別スクリーニング(同業種比較)で絞り込んでいく。
スコア上位で割安株を吟味してみる。
証券会社、各種サイトの総合スコアランキング上位かつ自分の投資基準に合致=より見逃しが少なくなっていく。
自分の応援している会社、知っている会社をゆっくり吟味してみる。
身近な企業はイメージがわきやすく売上が伸びていくイメージがわきやすい。
たまには四季報をパラパラめくったり、雑誌を紹介されてある割安株をじっくり吟味してみる。
実績のある自分と投資方針の同じブログ推奨の株を自分の投資手段と見比べてみてみる。
どこに目をつけるか、勉強になる事が多い。
細かい銘柄分析の確認をしていくだけでも勉強になる事が多い。ただし購入の際は100%自己責任を忘れずに。
特に中長期投資・割安株の銘柄分析は面白い。
多方面から情報を収集・比較して自分の責任において打診買いしてみる。
効率をとことん求めるとインデックスになるが平均以上はいけない。
個別銘柄で勝負というリスクをとならい限りはリターンも得られない。
株と直接関係ないが銘柄を探すときはクラシックを聞きながら落ち着いた環境でゆっくり時間をかける。
また本当に迷った時は瞑想をしながらストーリーを立てて直感力MAXの状態で決断するようにしている。
暴落も暴騰も停滞もすべて冷静に受け止められる状態にもってこないと正常な判断ができない。
・買い方、売り方
そこから株価が上がるか、下がるかわからないなら売買も分散していく。
ほしい銘柄を選ぶ事ができれば少しづつ買いましていく。
ほしいだけ集まるまで時間をおいてちょっとづつ無理せず買い増していくのがベター。
ベストは狙わず確実にベターな結果になるようにする。
資金がないなら単元未満でもほしい銘柄を少しづつ複数回にわけて。
売るときも同じ。
そこからさらに暴騰する可能性があるので売りたくなったら全売却でなく、複数回にわけてちょっとづつ売って利確していく。
その売買を複数銘柄に渡って複数回行っていくのでけっこう忙しい。
手数料は昔に比べて大幅に安くなっているのでケチらない。
・損切り?買い増し?
長期投資においては市場の暴落に巻き込まれて10%下落なんてザラ。
市場にゆがみにより一時的に暴落することもざらにある。
その度に機会的に売却していれば損切り貧乏になっていく。
もともと低PER低PBR高配当を狙って買った割安株。
そこからさらにお買い得になったので実は買い増しのチャンス。
損切りするか買い増しをするか。
初心に戻り買った時と同じ視点でもう一度検討してみる。
例えば利益は同じなのに株価が下がっていればこれはもう買い増し。
逆に株価が下がって異常にPERが上がっていたりしていればこれは損切りの対象。
いわゆる【縁切り】。
長期投資において一番の仕込み時は暴落時における買い増しだが、
赤字を垂れ流し将来が見えない企業との【縁切】り、
より魅力的な企業を買うための【乗り換え】が結果として損切りとなる。
予想外に株価が下落した場合、長期投資で必要なのは、配当金を受領しながら「大胆な買増し」が基本。
ただキャッシュフローや事業継続に不安が生じた場合は早い目に縁切り…
そしてさらなる優良割安株に乗り換えをする。
暴落時は非常に忙しいこととなる。
・就職するつもりで購入
最終、その企業に就職するつもりで購入してみればいい。
就職するなら会社の噂、経営者の質などを調べる。
どんな業種なのか、どんな仕事内容なのか、取引先などなど調べる。
リストラにあわないよう業績は上がっているのか調べる。
倒産しては困るので今後20年は安泰な会社か最低限でよいので財務内容を調べる。
PER、PBRをみてその就職先の人気・倍率を調べる。