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企業価値

一般

企業価値

きぎょうかち

 企業の一体的価値をいう。going concernを指し、法律上も企業担保法で、会社の総財産を一体として担保の目的にできるとする。しかし、実際に担保実行する時は、個別的財産がばらばらに譲渡されるか、優良部門を営業譲渡でつまみ食いされるのが普通である。

 going concernとして評価されるのは、企業買収や合併の場合であるが、先年の銀行の救済合併では、大蔵省に貸しを作る目的か、当時厳しかった支店開設規制逃れであったが、現在は規制緩和と銀行の営業方法の変更から意味がなくなった。現在は、技術開発に要する時間の節約あるいは企業の弱い組織部分の補強が目的で行われる。

 平成17年(2005年)春のライブドアが申請したニッポン放送フジテレビに対して行った新株予約権発行の差し止め仮処分で、ライブドアニッポン放送を支配した場合、ニッポン放送企業価値(企業業績)が上がるか下がるかが争点になった。企業価値の認識は主観的なものであり、裁判所の判断になじみにくく、裁判所は実質的判断を避ける傾向がある。この争点はフジテレビや既存のテレビメディアが提出したものであるが、企業価値変動のリスクは、株主や買収企業が負担すればよく、裁判所の態度は妥当である。