3月の鬱から4月の躁へいかないと

複数の理由からたぶんここ10年間で一番の絶不調であった3月の鬱から脱出しなくてはならない按配にどうやらなってきたよう。つまり仕事が目白押しにやってきて気力が沸いてこざるをえないということに。昨日は吉祥寺で分捕った研究資金の相談をH比野さんとS藤さん@筑波と浅草のうなぎ屋(初小川)の座敷で一杯やりながら。こちらは「日本」表象を環太平洋という地政学的磁場で考えるという眼目で、どうやら戦後に焦点が合う感じも。と同時に日本の右翼思想を再考するという方向性も出てきた。以前触れた次の本などは重要な参考文献になるはず:

近代日本の右翼思想 (講談社選書メチエ)

近代日本の右翼思想 (講談社選書メチエ)

M藤先輩に頼んでこの著者を吉祥寺の研究会にお呼びする算段もそろそろ。英文的な視点からたとえば福田恒存、中野春夫→好夫というターゲットもありうるわけで、京都方面の方にもご依頼申し上げなくてはいけないが、しばらくご無沙汰している方なのでどうなるか・・・。うなぎがかなり旨く二件目は例の神谷バーの予定だったが生憎火曜はお休み。仕方なく浅草駅辺りの大衆酒場で八海山などを。しかし浅草はいかにもという呑み屋が多くてその意味で探訪する価値が大いにありそうだ。気候が良くなったらぜひ実行してみたいなあ。ちなみに小生の母方のお寺が浅草で年に1回くらい墓参に行くのだが、家族や親戚と一緒なのでお寺の近くの手頃な料理屋で済ましてしまうことが多く、浅草の呑み屋的な知識に関して小生はかなり無知である。

ウェッブ『英語青年』の新連載が始まる。小生の順番もいずれ来るので英文業界のドゥルーズガタリの文章を大いに参考にしなくてはならない。これも今年の仕事のメイン・イヴェントの一つになるだろう。

研究資金といえば私は味噌カスだがA4の魔術師たちの仕事が奏功したのでイギリス批評再考(=最高?)というテーマも今年の仕事に入ってくる。エリオット@大戦直後を三田で前期に精読するので、この演習はその気構えでやらないと。

それ以外にもメイン・イヴェント中のメイン・イヴェントが今年あり、春の到来とともにそろそろ復活するか。

追記:先日の読書会@国立での「新自由主義と権力」といった表現における「権力」とは「権力=暴力」としてのGewaltと同時にジュディス・バトラーのいわゆるPsychic Life of PowerあるいはPower of Psychic Lifeという含意もあるのであって、そう考えると精神分析の政治化=歴史化ともいうべきバトラーのあの本はバトラーのなかで小生がいちばん好きな本である・・・といいながら最近のバトラーは積読状態ですいません(そういえば数年前に茗荷谷方面に降臨したバトラー先生とじかに話す機会があったときに、この本の題目をPower of Psychic Lifeと何度も間違えて申し上げたら、さすがに原著者たるバトラー先生も業を煮やしてしまい、最後はご本人から訂正されるという失態があったのだが、その際となりにいたあの村山敏勝が「さすが遠藤さん、大物だ」と思い切り小生をバカにしたことなどを懐かしく思い出したりとか)。

The Psychic Life of Power: Theories in Subjection

The Psychic Life of Power: Theories in Subjection

追記2:そういえば10月にはオランダ方面作戦もあるかもしれない。