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WATERBIRD

サブブログ:WINDBIRD

2015-02-09

お知らせ

いまさらながら。


現在Twitterのほうでラノベ感想を書いています

mizunotori(@mizunotori)さん | Twitter


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サブブログWINDBIRD」のほうは月一くらいで気が向いたとき更新しています

2012-07-29

[]おおかみこどもの雨と雪

ネタバレ注意。


サマーウォーズ』は、いくつかの物語を組み合わせて中途半端のまま終わったような感じだったけれど、この『おおかみこども』は「母子」というテーマがどっしりと中心に据えられていて、出来で言えば前作とは比べ物にならないほど良かった。


これは短所というわけではないけれど、基本的に「ドラマ」が無いのが、この作品の特徴だと思った。


雪ちゃんは花さんそっちのけで草平くんと仲良くなっていくし、雨きゅんは花さんに何の相談もしないで家を出ていってしまう。花さんの方だって、雨きゅん不登校気味になったときも、雪ちゃんが草平くんに怪我をさせたときも、雪ちゃんと雨きゅんが取っ組み合いの喧嘩をしたときも、それに対して事情を聞いたり説教をしたりという場面は描かれなかった。母子を主役に据えた作品でありながら、その母子関係が極めて薄いのだ。


ものすごくベタにやるならば、たとえば雪ちゃんが草平くんとの関係に悩んで花さんから父親との馴れ初めを聞き出したりとか、雨きゅん人間社会との摩擦に葛藤してそれが親への反抗という形で暴発したりとか、そういう展開があるかもしれない。雨きゅんが出ていくところは感動のクライマックスで、花さんは泣いて引き止めるかもしれないし、逆に何か良いことを言って送り出すかもしれない。しかし、この映画にそれらは無かった。子供たちが離れていくのを、花さんはただ静かに受け止めるだけだった。


不思議なことに、ドラマ性が薄いからと言って、作品に傷がついているわけではない。これは何だろうと考えて、思い当たったのは「ドキュメンタリー番組」だった。この映画ドキュメンタリーなのだ。だからドラマチックである必要がない。そう捉えれば腑に落ちる気がした。『女手ひとつでおおかみこどもを育てる美人ママ奮闘記』。あるいは『人里に生きるおおかみこどもの生態を捉えた貴重な映像』とか。


から、俺の感想ドキュメンタリー番組を観たとき感想に近いのだった。ええ、つまり、そういうのに感動できない人間なんです、すみません


以上。

これから感想巡りをします。

2011-05-29

[]涼宮ハルヒの驚愕(前)(後):谷川流

Q. 面白かった?

A. うん、面白かった


Q. 4年待たせただけのことはある超傑作だよね?

A. もちろん! 最高だったよ!


『分裂』から続く『驚愕』の特徴を一つ挙げるとするならば、それはシリーズ初とも言える「外敵」の存在だろう。そもそもこれまでの『涼宮ハルヒ』シリーズには明確な「敵」というものは存在していなかった。せいぜい朝倉涼子くらいのものだったろう。そこに今回、明らかに敵意を持った未来人「藤原」が現れる。そう、「敵」は周防九曜でもなければ橘京子でもない。この藤原だ。宇宙人である周防九曜は極めて高い能力を持つが、その思考形態は人類とはかけはなれており、「敵意」などという人間らしい意識は持ちづらい。また、超能力者である橘京子の場合、その力を発揮できるのが閉鎖空間内に限定されている以上、能力としては決して恐ろしいものではない。同じく超能力者の古泉や森さんの恐ろしさは、個人の能力の高さに由来するものであって、それは今回の橘京子のていたらくを見れば分かることである。そこで未来人である。本来ならば、未来を知っている、時間を移動できるというのは、それこそラスボス級の能力のはずなのだが、SOS団の未来人である朝比奈みくるは、みくる本人の能力の低さにより、その恐ろしさをまったく発揮していない。しかし、藤原は違う。彼は意志と目的を持った人間であり、また未来人としての能力を振るうことに躊躇いがない。正しく敵役と言えるキャラクターである。

これまでのシリーズにおいて、キョンはさまざまな事件の解決に奔走してきたが、その行動はSOS団への「愛団心」に起因するものでは決してなかった。なにしろ『憂鬱』でも『消失』でも事件を引き起こしたのはSOS団の身内だったのだ。『消失』での情報統合思念体に対する暴言などは、長門へ敵意を向けられないキョンの八つ当たりでしかないだろう。しかるに今回、「外敵」である藤原の出現により、キョンはようやくSOS団の素晴らしさを高らかに謳い上げ、また存分に敵意を発露することができるようになったのである。

まさに、これこそが『驚愕』最大の見所である。

クライマックスにおけるキョンの荒みようを見よ。「ぶっちぎりでド低能」であり「パーフェクトにぶっ殺してやる」であり「スットコアンポンゲスゴミども」である。こんな素敵なキョンくん見たことない。『涼宮ハルヒ』シリーズが結局のところキョン萌えに行き着くのは自明のことであるが、それでいくとキョンの憎悪に満ち満ちたこのシーンは、シリーズ史上屈指の名場面と言わざるをえないだろう。

しかし、そこで殺伐としたバトル展開に突入しないのも、この作品らしいところなのだ。ドジっ娘・周防ちゃんも、ヘタレっ娘・京子ちゃんも、藤原とキョンが発するドス黒い敵意を薄めるミルクの役割を果たしているが、やはり最も平和的なのは佐々木の存在であるだろう。佐々木はハルヒに対抗する資格を持ちながらも、頭が良すぎるが故に己がハルヒよりも凡人に近いことを自覚し、またキョンの本心を察して、あっさりと身を引いてしまう。藤原と組んでハルヒに対抗するなど佐々木には到底できないことであり、これが全編にわたってキョンが余裕を持っていられた要因だったことは明白である。

そうして『驚愕』は、「いろいろあったけどぜんぶ元に戻りました」という、いつもどおりのヌルい結末を迎えた。もちろん喜ばしいことである。四年の間は開いたが、俺の好きな『涼宮ハルヒ』は変わることのない面白さで再び姿を現してくれた。まったく感謝感激の極みであり、信者として「超傑作」以外の評価を下すことは困難だと言うしかない。谷川流が『涼宮ハルヒ』を書いてくれればそれが俺にとっての傑作なのだ。

2010-10-10

[]げーまに。2:あきさかあさひ

日常系っぽいけど日常系じゃないゲーム青春ラブコメの第2巻。今回はラブに寄ってて超にやにや。

結論から言えば主人公のハーレム状態なのだが、ヒロイン全員が主人公への好意を多かれ少なかれ表明し、かつ主人公がそれを承知しているという、かなり特殊な状況になっているところが面白い。いわば明示的なハーレムである。その象徴となっているのが委員長だ。今巻の彼女は、他の部員の気持ちをも洗いざらいバラした上で、全く何の兆候も伏線も無かったにもかかわらず主人公に告白してみせるという、とんでもない奇襲をやってのけてしまう。フラグ無しでの告白については読者のあいだでも賛否分かれるところだろうが、しかし、このようなルール破壊的な描写こそが、ヒロイン全員から好かれるというありえない展開に不思議なリアリティを与え、この作品を単なるハーレムラブコメとは一線を画す魅力的な物語へと昇華させているのではないだろうか。なにより私はこうした不意打ちの告白というものが大好きなのである。不意打ち告白萌えである。不意打ち告白であるだけで無条件で全面降伏せざるを得ないのである。不意打ち告白万歳

一方で、この作品はよくできたハーレム物でありながら、メインヒロインである部長とその他のヒロインとの差異化にも見事に成功している。たとえば他のヒロインたちが「好き」以上の考えを持っていない中で、部長だけが半ば無自覚に「(ビジネスパートナーとして)主人公と一緒に生きていくこと」を望んでいるのも、部長と同種同類のゲーマーが主人公だけだからだ。自分と肩を並べてゲームをしてくれるのは彼しかいない――この「唯一無二のパートナー」感こそが、二人の関係を特別なものへと変えていると言えるだろう。

この文章をここまで読んで「何がなんだかわからん」と思ったあなた。同感だ。久々の長文な上にすげー眠くて自分が何を書いているのだかわからん。要するにたぶんこうだ。「委員長萌え」「部長萌え」。これだけでいい。

2010-08-01

[]すてっち!:相内円

日常系の部活物。のなかでも一話を切り詰めて短くした「四コマ小説スタイル新人でこれはチャレンジャーだな。あるいはそれくらい四コマ小説が広がってきたということなのか。「手芸部美少女四人組まったりした日常を過ごす」というあらすじを聞いて読者が期待するとおりの作品で、まあこれでいいと思う。捻ったりするとバランス崩れたりするしね。

[]ハガネノツルギ Close Encounter with the Ragnarek:無嶋樹了

<絶対叡智(レベルイデア)>! <死に損ない(イグジスト・ノイズ)>! <終末さえ断つ者(ラグナレク)>! <代替の英雄(イレブンナイン)>! <救世の執行者(オール・エネミー)>! <神意に狂う百の獣の剣(ティアマト)>! <叛乱の神の頭蓋を穿つ杖(マルドゥク)>!

ある日突然死にかけて、美少女に助けられて、そして平和世界と決別し、異能の世界へ足を踏み入れる。というわけで由緒正しき異能バトル、正統派の学園異能です。まあ、それ以下ではないけど、それ以上でもなかった、という感じ。いまさら異能バトルをやるなら、何かひとつ「これ」という長所が欲しかった。

実は流行りの「魔王勇者」物でもあったりする。「異世界魔王を倒した勇者の帰還」。現在進行形世界を救い続けている<救世の執行者>と、異世界を忘れられずに暴走する元勇者の対決。そのあたりのテーマ面白かった。

[]IS<インフィニット・ストラトス>5:弓弦イズル

いつもどおりさらりと読めて手軽に萌えられる作品でした。千冬姉さんの出番が少なかったのが悲しい。もっとブラコンシスコンしてほしい。今回は生徒会長登場。一夏よりも立場が上のヒロインとしては、千冬姉さんに次いで二人目だろうか。他のヒロインがけっこう尽くすタイプだからなぁ。いちおう束さんもいるけど。

[]いばらの呪い師 病葉兄妹 対 怪人三日月卿:大谷

ブラコンシスコン呪い師兄妹が怪盗と対決する話。あらすじだけ見ると「探偵小説」的な大正浪漫エッセンスを漂わせているが、実際に読んでみると西尾維新奈須きのこ系の中二病要素のほうが強いように感じる。こるりちゃんのキャラいまいち分からなかったのが難点かな。ちゃんと掘り下げれば魅力的なキャラのはずなんだけど。過去編を望む。

[]はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ:白川敏行

それぞれが最強クラス能力を持ち、それぞれに深い事情を抱えた3人組が主人公の魔法学校物。ただ、俺TUEEEよりも彼らの友情に主眼を置いているので、嫌味くさくもなくさらりと読める。とても雰囲気が良い。

それにしてもユウくんにはがっかりだぜ。女顔で、秘密を抱え、裸を見せたがらない…とくれば読者としては唯一の可能性しか考えないわけだが、その裏を掻いてくるとは。いや作者の掌の上で転がされていたと考えるべきか。まったくやってくれるぜ。

んで、とにかく会長可愛い。超可愛い。ちゃんとユウくんのことを好きになる過程を丁寧に描いてくれているので、もはや会長ヒロインにしか見えない。俺はどこまでも会長を応援します。カティアなぞ色気のない小娘にすぎぬわ…。

[]星刻の竜騎士瑞智士記

瑞智士記萌え異能ファンタジー転向したと聞いて多くの百合オタが涙を流したという作品。おそらく久住四季SF転向したのと同じくらいの衝撃度だっただろう。この二人、名前似てるよね。でも普通に面白かったよ。ストーリー電撃文庫の『偽りのドラグーン』みたいな感じ。美少女の竜と契約して秘められた力が開放されてラブラブイチャイチャ。良く言えば王道、悪く言えばありきたり、という表現自体がもうありきたりなわけだけど。売れてるみたいなので、もっと売れたら趣味百合を出してくれるといいなーと思ったり。

[]神明解ろーどぐらす 無印/2:比嘉智康

あっれー!? 『神明解ろーどぐらす』1巻の感想がないーっ!? いや読んだはずなんだけどブログどころかTwitterのほうにも読了報告が書いてない。何故だ。検索に引っかかってないだけか? 俺はいつ読んだんだ!?

……まあそれはともかく。

下校に命をかける主人公とそのハーレムの話。各話に統一感があるし、特に2巻にはがっつり恋愛要素が入ってて良い。客観的に考えると、同じタイプスタンドであるはがない』よりも面白く、出来が良いと思う。でも個人的には『はがない』のほうが好きだし、世間的にも『はがない』のほうが売れるだろう。不思議だよね。

[]不堕落なルイシュ:森田季節

変な妹と変な母親と変な姉に振り回されるマニュアル人間の話。無駄に壮大な設定がちりばめられており、作品のタイプとしては『原点回帰ウォーカーズ』に近い。まあ、これが最初に書いた作品だということは、こういう話のほうが本来の作風なんだろうなと思う。面白い話の断片を接着剤で貼り合わせたモザイク画のイメージストーリーよりもキャラクターで、しかもそのキャラクター可愛いか、面白いかということよりも、誰も思いつかないことが重要であるような感じ。なんとなく、森田季節平坂読成田良悟って似てるよね。思いつき重視派というか。

[]ともだち同盟森田季節

森田季節が初のハードカバーを出したということで購入。同じハードカバーなら天地明察買ったほうが面白いに決まっているのだが、なんだろう、一種の作家買い

男一人、女二人の「ともだち同盟」の、その名称とは裏腹な、冷え切った人間関係を描く。死んだはずのヒロインが再び現れたりするなど、ホラーチックではあるのだけど、ベースにあるのが少年少女恋愛だということもあり、暗さや湿っぽさは感じられない。明るさや晴れやかさも感じられないが。ヒロイン二人の確執がきわめて複雑で面白いし、この悪趣味なオチも非常に良い(主に修羅場的な意味で)。この作家の良い面が最大限に発揮された作品だと思う。森田季節は、初期の平坂読的な、思いつくかぎりの変な要素を盛り込んで、結果的に散漫になってしまうということがあるんだけど、それがひとつの方向性を持ったとき、真の力に覚醒して天空人の血が脈動し新たなる姿に進化を遂げる。

とはいえ、作家としての最高到達点がこの作品かと思うと、物足りなさも感じる。もう一皮向けてほしいと思うんだけど…。

[]機動戦士ガンダムUC3 赤い彗星福井晴敏

えーと、どんな話だっけ。連邦の兄ちゃんがオードリーナンパしてるところしか思い出せねー。ああ、そうだ。オードリーバナージに駆け落ちを持ちかけて、それを聞いたミコットが嫉妬に狂うという、ニヤニヤするような展開があったな。修羅場修羅場。まあ、最強の機体に乗って最高の美少女と共に逃避行だなんて、そっちはそっちでロマンだけれど。ローマの休日だぜ。

副題の「赤い彗星」は変態仮面の再来と呼ばれるフル・フロンタルのことだけど、どういう人間なんだ。素性も知れない人物をリーダーにしているなんてネオジオン大丈夫なのだろうか。大丈夫じゃないからテロリストやってるんだろうけど。まあ、しかしフロンタルの戦闘シーン、機動描写はかっこよかった。MSの戦闘というものをいかにして表現するかということに力入れてるんだろうなぁ。

[]狼と香辛料XIV:支倉凍砂

クライマックスに向けて最後の転換点ということになるんだろうか。ホロと別れて利益を取るか、愛を選んでホロと行くか。本来ならさっと済ませられる話のはずが、ホロとロレンス性格が超々々面倒くさいせいで、実に遠回りに、長々しく、わかりにくくなっている、という感じがする。石頭のエルサも思わず説教しようというものですよ。ともあれ、これでもう二人はバカップルとして完成しきってしまったという認識でよろしいか。いよいよ最終章だよね? 節目なんだよね?

[]零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係/戯言遣いとの関係:西尾維新

いーちゃんの出番少ねー。

なんか普通に、出夢くんと人識くんってカップルだったんだなー、と。ひとりだけ弱さを抱えつつも、恋人と友達とパーティを組んで、直木三銃士…いま気付いたがこれ直木三十五のもじりなのか…という強敵に立ち向かう、バトル漫画では王道の展開。人識くんって主人公のオーラ持ってるよな。もはや戯言シリーズの主人公すら人識くんだったような気がしてくるけど、あれ、戯言の主人公って本当にこの出番の少ない陰気な大学生だったっけ?