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地給知足がおもしろい!

 「自給自足」のように、ひとりであんまり頑張らない。
 「てきとー」と「いいかげん」がモットー。
 球からわり、域で分かちあう、るをる暮らし。
 だから「地給知足な暮らし」は、「ビンボ臭い、不便な暮らし」でもあります。
 でも、なぜか……、楽しいよ!

2017-04-15

水稲の育苗の備忘録2 催芽と出芽・虫草農園流(つまり、かなりいい加減)

育苗作業はどこまで手を抜いても大丈夫か? そのあたりの検証も兼ねた、ぐうたら備忘録、「水稲の育苗の備忘録1」からの続きです。

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備忘録1では、種モミの温湯消毒から浸種までを紹介しました。備忘録2では、クーラーボックスを使った催芽などを紹介させていただきます。

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↑発芽の促進と時期を揃えるためにタネモミを浸種します。規定の時間ちかく浸種を行うと、モミは少し透明になり、白い胚の位置が分かるようになってきます(浸種の時間や方法など詳細については備忘録1を参照してください)。

規定時間の浸種が終わったら「催芽」という作業に入ります。これも発芽の時期を一定に揃えるために行う作業で、32度の温水に15〜20時間程度漬け込みます。

 お湯の温度をできるだけ一定に保つため、ウチでは保温ボックス(=クーラーボックス=Colemanのかなり古いスチールベルト)を使用しています。

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↑保温ボックスに35度前後のお湯(モミを入れると温度が下がるので少し高めがいいように思います)を入れ、そこに浸水しておいたモミを漬け込み、時々水温を見ながら32度をキープする、というのが去年までの「催芽」の方法でした。

 そして今年からは新兵器が登場。

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↑サーモスイッチ付きの熱帯魚用ヒーターです。amazonで1600円でした。

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↑熱帯魚用のサーモスイッチ内蔵ヒーターは、設定温度が26度に固定されているものが多いのですが、これはアジャスタブルなサーモスイッチ付き。最大34度まで目盛りが付いています。

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↑ヒーターは100Wですが、クーラーボックスだとあまり温度は下がらず、ヒーターがオンである時間はかなり短いようで、電気料金に換算すると催芽の終了までヒーターの電気代は10円にも満たない金額でした。

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↑催芽に要した時間はどのくらいか?というと、デジタル写真のデータを調べてみたら、上の写真を撮ったのが2017年4月13日の8時20分。そしてその上の写真を撮ったのが2017年4月12日の11時01分。作業をしてから写真を撮るまで、数分のズレがあるとしてして、32度近辺だと約20時間ほどで上記のような状態になるようです。

 催芽完了の目安は種モミを見てみて、芽が1ミリ程度出た状態がベターで、芽が1ミリ異常出てしまい根も出てしまうと出過ぎ、と言われています。

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 催芽と並行して、種モミを播くための育苗箱や床土を用意しておきます。

■育苗箱(苗箱)■

 水筒用の育苗箱には、稚苗用(主に機械植え用)と中苗用(手植えや特殊な機械用)の二種類があります。

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↑写真の上が中苗用、そして下が稚苗用。いずれもひとつ100円前後で、コメリや農協系のお店で手に入ります。

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↑中苗用(写真の左側)は、箱の底の穴が大きく数が多いのが特徴。稚苗用(写真の右側)は底の穴が小さく穴の数も中苗用にくらべて疎だったりします。

■床土(とこつち)■

 育苗箱などで苗を育てるための土を床土といいます。床土は自分で作ってもいいのだろうけど、自作品を少し交えつつも、苗作りの失敗が怖いのでおおかたは市販の床土を使っています。市販の床土には、肥料の入っているものと入っていないものがあるのですが、覆土用も含めてこれまでのところ肥料の入っているものを使用しています。

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 よく園芸書などに「水はけが良く、なおかつ水持ちのいい土壌……云々」と書かれていたりするのですが、「そんな土あるわけない!」と思っていたのですが、市販の床土はまさにその典型。粒子状で水はけが良いけれどもひとつひとつの粒子は水持ちがいいという理想的だったりします。

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■土入れ■

 苗箱には土を入れる前に苗箱の底に紙を敷きます。古新聞でもいいのだけれど、苗箱のサイズにカットされた専用紙があり、それを使用しています。専用紙は500枚で600円前後、毎年、新聞紙を20枚このサイズに切ることの25年分と考えてしまい……市販品の誘惑に負けてしまいました。底に紙を敷くことで、苗箱から苗をロールのようにしてマット状に取り出すことができます。

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 紙を敷いたらその上に、床土を敷き詰めます。苗箱のフチよりも10〜12ミリ低い位置まで土を入れ、その上にタネモミを播きます(苗箱の深さは30ミリだから深さ約18ミリの土を入れるということになります)。専用の定規板(下の写真の赤い板)が売っていてこれを使うととても便利。

■必要な床土の量■

 床土の量は、今回測ってみたら20kg入りの床土1袋で(覆土まで含め)5箱の苗箱に土を充填することができました。目安は1袋で5箱。たとえば20箱作るには、20kg入りの床土4袋が必要ということになります。

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■たねまき■

 催芽させたタネモミを土の上にまくことを播種(はしゅ)と呼びます。

苗箱の種類が異なるのと同時に、育てる苗が稚苗(ちびょう=主に機械植え)か、中苗(ちゅうびょう=主に手植え)かで、苗箱ひと箱にタネまきするタネの量も異なります。

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↑こちらは稚苗。催芽モミ(水を軽く切った状態)で稚苗は140g〜180gが基準値。今年(2017年)は140〜150gで武川米(農林48号=通称ヨンパチ)を播種しました。

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↑こちらは中苗。苗箱ひと箱あたり100g〜120gが基準値と言われています。こどもたちと手植えするように、長粒の香り米であるハッピーチルドレンと、コシヒカリを播種。写真はハッピーチルドレンです。

 タネまきをするときには、こんな感じのカップがあると便利。

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↑ヒラタケなどのオガ菌が入っていたポットを斜めに切ったもの。箱に土を入れたり、覆土を掛けたりする際ときにも便利だったりします。

■覆土■

 たねまきが終わったら、タネが隠れる程度に上から軽く土をかけます。タネの上にかける土のことを覆土といいます。

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↑覆土は、肥料分の入っていない土でいい(がいい)と言われていますが、ウチではたねまきする量が少ないので覆土も、市販の床土をそのまま使っています。

■出芽育苗■

タネまきが終わったら、次に出芽という作業を行います。規模の大きなプロの方たちは、育苗期と呼ばれる専用の加温器を使って出芽させることが多いようです。

でも、わが家のような自給的な田んぼの場合は箱の量が少ないので、家の中に取り込み、薪ストーブの前に苗箱を重ね、保温のためにキャンプシートなどを被せて管理しています。

また、屋外でビニールトンネルの中で出芽まで育苗する人もいるようです。

長くなってしまったのでこの先の育苗に関しては「水稲の育苗の備忘録3」に続きます。

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2017-04-09

水稲の育苗の備忘録1 ・虫草農園流(つまり、かなりいい加減)

 なんだかこのところ備忘録ばかりでお恥ずかしいのですが、百姓にはやることがいろいろあって、一年もたつとすっかり忘れてしまうので、来年以降にまごつかないように、それと人から尋ねられたときに困らないように、水稲育苗の備忘録を記しておきたいと思います(できればその都度、書き足して年々、完成度を高めていきたいと思っています、のでアドバイスもよろしくお願いします)。

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●1 どのくらいの量のタネモミが必要か?●

1反あたり3〜4kgのモミを準備するというのが一般的だそうです。

■面積の換算値:1反=10畝=0.1町=300坪=990屏10アール

でもこれだと、ウチの場合にはかなり多めで苗が大量に余ってしまう感じです。田植えの場合、どのくらいの間隔で何本植えするか? で大きく違ってきます。ウチは、歩行型という原始的な田植え機を使っているのですが、植える本数は普通は2〜4本(田植え機としてはかなり少なめ)にセットして、ウネ間は30センチ(一般的な田植え機の場合、これは変更できません)で、株間は最大に近い25センチくらいかなぁ、にセットしています。だからこれだとかなり少ない苗でいけます。今年こそはどれくらいの量が必要だったかをしっかり見極めたいと思っています。

 ただ、多めに設定する必要性も理解しています。たとえば昨年は、某ホームセンター(ちなみにコメリではありません。いまのところコメリの土はいい感じです)から購入した床土が異常だったようで、その土に播いた稲はほぼ全滅でした。

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↑ひとつおきに土を変えたのですが、某ホームセンターから購入した土で作った苗箱は成長が明らかに異常。このあと黄色がさらに強くなって枯れていったのでした。我が家の崖の土(肥料なし)にもタネモミを播いたのだけれど、それよりも成長が悪く、なんと枯れてしまったのでした)。ホームセンターに連絡したところ古い土だった可能性がある、とのことでした(←古いくらいで崖土よりも悪くなってしまうものだろうか?)。

 前の年の土が余っていて問題のある土を使用したのは半分だったので、半部は助かったのですが、できた苗は通常の年の半分。でもどうにか間に合ったのでした。それには一箇所に植える本数を少なくし、株間を田植え機の限界まで広げたら、半分の量でもどうにか足りました。田植えが「疎」だと、株間、畝間に光が入る時間が長いから除草は多少大変ではあるけれど、そのあたりはある程度調整可能ということでもあります。

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 2017年はお借りした田んぼが4畝と2畝の棚田(松山沢川の最上流)で合わせて6畝。4畝用に武川米(ヨンパチ)1,500グラム、2畝は半分に分けて、コシヒカリ300グラム、ハッピーチルドレン(ハッピーヒルと香り米の雑種でバスマティ系の香り米)を300グラム浸水。

■追記■2017年4月13日

武川米の場合、1500gの乾燥モミは、催芽後(水を切った状態で)約2100gになりました(稚苗用140〜150g×育苗箱12枚+残り400g≒2100g)。水を含むと1.4倍になる、ということのようです。

コシヒカリは乾燥モミ300gが100g(中苗)×箱3枚+残り90g=390g。約1.3倍でした。よって、乾燥モミは催芽させて水を含むと1.3〜1.4倍になりということでいいと思われます。


●2 比重選●

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 比重1.13くらいの塩水(生卵が10円玉くらいで浮くくらい)で比重選をするのが一般的だけど、稲の個体の多様性を重視したい(もしかしたら比重の軽い小さなお米のほうが冷害に強かったりするかもしれない)という名目と、作業が面倒なのと、お塩が大量に必要でモッタイナイということもあって塩水選はしていません。

 モミをただの水に入れ、浮いてしまうものは取り除き、取り除いたモミはニワトリにあげました(精米してなくても食べた)。また、大量にやる人は、モッタイナイから洗って乾燥させ精米してヒトが食べるという人もいるようです。

塩水選やボーメ度に関して詳しくはこちらのブログをどうぞ。

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●3 温湯(おんとう)殺菌

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 60度のお湯に10分(あるいは58度に15分)、浸漬しタネモミを消毒するというのが温湯消毒。いもち病、ばか苗病、ごま葉枯れ病などの予防効果があると言われています。我が家は、除草剤を含めた完全無農薬栽培なので、周囲の農家の方たちに迷惑を掛けないためにも、温湯消毒は行うことにしています。

2017年は、量が少ないので大鍋を薪ストーブの上にのせ、そこで温湯消毒しました。

2回に分けて65度で浸漬したのだけれど、それでもモミを入れるとお湯の温度は下がってしまい55度くらいまで下がってしまったので15分浸漬。

お湯を沸かすまでは薪ストーブで行い、モミを浸漬してからはオンオフの火力調整が簡単なガスコンロを使うのが正解のように思います。2017年は4月5日に実施。


●4 浸種●

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↑モミが少し透きとおり、胚の部分が白く見えてきた状態。

 発芽の促進と発芽を均一にするために、胚がモミガラを通して白く見えるくらいまで水に浸します。

浸種する時間は、水温×日数の積算温度が100度Cに達するまで、と言われています。

つまり10度Cで10日、15度Cだと約7日、20度Cだと5日。

また常に流水にさらしておく人もいるようだけど、発芽に必要な水分は種子重量25%で、最初の3日は水の交換は不要で、その後は1〜2日ごとに換水と記載されている手引書もあり、それでも酸素不足にはならないようなので、ウチでは面倒でない、後者の方法(家の中の大きな鍋に入れておく)を採用しています。それでもちゃんとに発芽します。

そんなわけで最初の4日間は室内(台所)に置いて置いたので水温は15度〜18度前後。5日目の夜、もう少し手をかけたあげたほうがいいのでは……と、屋外にあるキノコ用の散水の水漏れ箇所に移動。翌朝起きたら寒かったので、気になり水温を測ってみたら4.8度C。これはまずいと慌てて家の中に取り込みました。

浸種の際の低温による障害に関してはこんな情報もあり、4.8度はちょっと心配なのです。

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↑キノコ散水の漏水で浸種を試みたのですが、温度が低すぎて早々に断念。それ以降は家の中の大きめの鍋に入れ、一日に1〜2回水を取り替えるということで(少なくとも2017年は)問題なく発芽しました。流水につける人が多いようですが、水温が低すぎると返って障害が出るおそれがあるとの説もあります。家の中だと水温は10〜19度くらいで、平均15度として7日前後でいいようです。


長くなってしまったのでこのあとの催芽や播種は「次のページ」で紹介させていただくことにします。

2017-04-03

「コードレスチェーンソー Powered by 太陽」作戦

 お気に入りの作業着である、国鉄の頃の紺色のナッパ服(←もらい物)で丸太を伐るお嬢さんが手にしているのは電動のチェーンソー。しかもコードレス。そんなのオモチャみたいなもんでしょ! と思っていたら、これがなかなか優れなものなので驚いているところなのでした。

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 薪を運ぶ軽トラも電動ケットラになり、セレナに続いて軽トラの燃料にも化石燃料を使わず、太陽光または天ぷら廃油の発電機でどうにか動かすことができるようになったのですが、とはいえ、薪を刻むのに燃料が化石燃料のエンジンチェーンソーを使っていることになんとなくちょっと抵抗があったのでした。そんなときに登場したのがこのコードレスのチェーンソー。そして同時に「あれねー、かなりいいらしいよ!」っていうウワサがいろんな方面から流れてきたのでした。

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 実は……マキタの御曹司が高校のときの同級生で、彼の話をいろいろ聞いていて「ああ天皇家のようなところに生まれなくて良かったんだなぁ」などと、お金の不自由はないけど自由がないことの辛さを意識することができるようになったのだけれど(生前退位は特例ではなく、せめても引退制は制度として決めてあげなければいけないと私は思っています)、

 そんなこともあって社会人になってからも、いちおう影ながらマキタの電動工具を応援していたのでした。そんなわけでインパクトドライバーはマキタの18V。コードレス丸ノコやサンダーなども、バッテリーが流用可能なマキタのコードレスチェーンソーを手に入れたのでした。メーカーの思惑通りにしっかり囲い込まれている、とも言えなくもないのですが。

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↑そのマキタのインパクト用18Vリチウムイオン電池をこのチェーンソーは2個直列に接続し、36Vで使用しています。とはいえスペアのバッテリーセットは中国製の格安の偽物(マキタ、御免!)。チェーンソー本体はネットで安い店を探し、バッテリー別で2万8000円+税で手に入れました。バッテリーはマキタ純正だと1個1万円前後(ちなみにマキタ純正はベトナム製)。中国製の互換バッテリーは4000円程度で手に入ります(が、私が手に入れた中国製は同じアンペアhのものでも使える時間が純正よりも短いように感じられます)。でもまあ、純正を充電している間の時間稼ぎ、ということではスペアのバッテリーセットがあるかないか、が大切なわけですが。

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↑電動チェーンソーを手に入れてもそれを化石燃料で発電された電気で充電してしまっては電動を手に入れた意味がないわけで、なんとか太陽光をメインに充電したいと思っているわけですが、当初これらのバッテリーは、DCACインバーター(写真の中央)を介して交流100V用の充電器で充電していました。ところが急速充電による充電電流値が大きいことと、直流のバッテリーを充電するのに一度交流に変換するロスもあってかこのサイズのソーラーパネル&鉛バッテリーでは直射日光の元でも満充電に達しないことが多くありました。

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↑ソーラーシステムの方をもっと大きなシステムに変更すればいいのですが、直流のソーラー発電からの変換ロスをなくすため以前から欲しかった直流12Vから充電できる充電器(DC18SE)を購入(マキタの純正品で1万円弱でした)。コードの先端にシガプラグが付いている方が直流12V用(自動車用)。右の交流100V用充電器(DC18RC)は入力電流が410Wなのに対して、直流12V用は70W。当然、出力電流(充電電流)も交流100V用が9Aに対して、直流12V用は2.6Aと小さいので満充電までの時間はかかってしまうのですが、インバーターによる変換ロスなどがなくなるためにこれだったら比較的小さなシーラーシステムで充電可能です。

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↑5Wパネルをチャージコントローラーなしで、12V38Ahの制御弁式鉛蓄電池のリユース品に蓄電、そこから12V用の充電器でマキタの18V5Ahのバッテリーを充電します。充電時間は約2時間。どうにか満充電できるようにはなりましたが、これだけだと毎日の充電はちょっとつらい感じ。日が当たっている時間は、前の家の屋根にのっている4キロWのパネルからの電気が系統に流れているので、それと併用して使っています。

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↑なにより便利なのはエンジンチェーンソーと違って次の丸太を切るまでの間、アイドリングさせておく必要がない、ということ。そして木の上でもスターターロープを引く必要がないので楽ちん。スイッチがオフであれば誤ってスロットルレバーを引いてしまってもチェーンは回転しません。エンジンチェーンソーと違ってかかりが悪いとか、アイドリングが安定せずに作業の合間にストールしてしまうなどいうこともないわけです。強いていうと低回転でのトルクが大きいので、チェーンの回転がゆっくりのときに木に当てると本体を持っていかれることがあること。でもそれも回転をある程度あげてから木に当てれば解決する問題ですぐに慣れたし、いまでは手放せない道具になってしまいました。


そんなこともあってか、リチウムイオンバッテリーの普及とともにどうもチェーンソーはコードレスの電動チェーンソーが普及しそうな雰囲気です。マキタにつづいてエンジンチェーンソーの老舗でもあるSTIHLでもコードレスの電動チェーンソーを発売

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↑36Vのバッテリーと充電器がセットで、バー長さ30cmのモデルの定価が3万9,800円とのこと。マキタのインパクト用バッテリーを持っていない人はこちらがかなり魅力的に思えてしまいそうです。


 また海外ではすでに、コードレスチェーンソーがかなり普及している模様で、こちらのモデルはガイドバー長さ18インチ(約46cm)の本格仕様で、バッテリーの電圧はなんと80V。

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しかも値段は249ドルとのこと。80Vのリチウムイオン電池はたぶん飛行機には載せられないので輸出が少々面倒そうだけれど、値段を含めてちょっと手に入れてみたくなるスペックなのでした。

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詳しくはこちらからどうぞ。しかしそれにしても、直流80Vのリチウムイオンとかって、アークや感電の危険はないのだろうか? またこのシリーズにはチェーンソーの他、刈払機や自走式の芝刈り機などもあり、今後も増えていきそうな予感。

「昔はねぇ、チェーンソーも草刈り機もエンジン積んでた頃があったんだよ」なんて言われるようになるのだろうか?

2017-03-26

マイタケの植菌とマイタケ染めの備忘録

 いー加減とテキトーをモットーとしているわれわれ家族には「リベンジ」なんて言葉は似合わないのだけれど、でも、このところあまりにもコテンパンにやられっぱなしなわけでして……、そんなわけで今回は珍しくちょこっと「リベンジ!?」に挑戦? 

何にコテンパンかというと、マイタケの原木栽培なのでした。雑菌が床に滑り落ちるようにスベスベの上着を着て、頭にはバンダナを巻き、体は中と外からアルコール消毒を行うなど、久しぶりに気を入れて植菌作業をやってみることにしたのでした。

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 とは言ってもそれでもかなりテキトー。「マイタケ植菌用の無菌室」なるものが市販されていて、プロはそうしたものを使うらしいのですが、もちろん我が家はそんなものは使いません。失敗の原因は実はほかのところにあるのではないか?と勝手に解釈してしまっていて……秋にきのこの周囲で舞い踊る姿を夢見ながら、今年も懲りずにマイタケの植菌をしたのでした。

 数年前にやったときはまあまあだったのですが、かなり気を抜いてやったおととしは、2〜3株しかでず、さらに昨年はあれだけ手をかけたのになんと1株のみ。仮伏せ中にほとんどの原木が青カビに醸されてしまったのでした。


 備忘録を兼ねて今年の植菌作業を紹介します。まずは玉切りにした原木を、24時間ほど水に浸けます。去年は原木の水分含有量が少なかったようにも思われたので、ここはしっかりやります。

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↑玉切りは浸水の直前に行い、ドラム缶の中で浮いてきてしまわないように、オモシにレンガを載せすべての原木を水の中に沈めました。今回使った原木は(伐ってすぐの)クヌギと(昨秋伐採した)コナラ。20個植菌の予定で7列3段組み(7×3=21ですが1個は予備)。

 浸水後24時間経過したら、ドラム缶の下から火を点けて、中の水を沸騰させます。朝の9時から夕方5時過ぎまで連続7時間、他の菌を打ちながらこの日は火を焚き続けました。

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↑そして夕方になりドラム缶のフタを開けたところ。湯気が立ちのぼり、中は見えないけれども、原木を引き上げてみると木のタンニンとドラム缶の酸化鉄(サビ)が反応し、原木は真っ黒になっていました。これが原木殺菌の目安、という人もいるようだけど、色づきは酸化鉄の量によるように思われます。

 そしてこの後、袋詰作業に移ります。この部分で雑菌が混入してしまうのではないか?と、去年はあらかじめ耐熱袋に入れた原木を(煮沸ではなく)蒸すという手法で念入りに30時間以上蒸したのですが、それでもどうもうまくいきませんでした。というか壊滅的でした。去年の様子はこちら

 そこで今年は基本に戻り、原木煮沸後、耐熱のビニール袋に入れることにしたのですが、煮沸され熱々の状態の原木をビニール袋にいれることにしました。というのも、一番のポイントは原木の水分含有量ではないかと思っていて、去年の蒸し焼きの失敗は水分が少な過ぎたためではないかと推測しているのでした。

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↑てなわけで、湯気がもうもうと立ちのぼり中が見えないドラム缶の中の熱湯の中から玉切りにした原木を拾い上げます。湯気で中が見えないという厳しい状況の中で熱々の原木を拾い上げるのですが、いろいろ試した結果、一番使いやすいのは(木工用の)「キリ」でした。キリの先端でお湯の中を探り、そこに木があることを確認した上で、キリを「ズン!」と突き刺します。ナラ科の原木は意外と重いのですが、キリによる突き刺しは意外と強固で思いのほか、はずれることもなく、原木をもちあげることができました。とは言え、落ちた場合は熱湯が跳ね返ってくるわけで、眼鏡やマスクなどがあった方がいいように思われます(写真では樹皮に挿していますが、木口がBetter)。

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↑急いで袋に入れ、口を折り返し、洗濯ばさみで仮止めします。

 そしてその後、原木の温度が20度以下に下がったら植菌。なのですが、外気温は氷点下なのに原木の温度は以外に下がらず、夜中になっても50度を越えてしまっていたので、作業は翌日に。

 庭にあるJRコンテナから屋根裏部屋まで原木20個を運び上げ、発酵食好きの我が家の中では比較的菌が少ないと思われる屋根裏部屋で植菌作業を行うことにしました。息を殺し、無駄な動きをできるだけ少なくしつつ……、このときは真剣だったので、写真を撮る余裕はありませんでした。

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↑消毒したレードルに軽くいっぱいオガ金を取り、それを袋の中の原木の木口に載せます。4分の1くらいは原木側面にこぼし、密閉後、底側の木口にオガ金をまわしました。今年は小麦のフスマなどの培地増量剤は入れませんでした。原木を殺菌しても小麦ふすまなどに雑菌が付いていては元も子もないからです。写真は袋の密閉が終わり、袋の外からオガ菌を原木に密着させているところ。

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↑マイタケの場合は、オガ菌ポットの入口付近は雑菌に汚染されている可能性が高いので、容器ごと切り取って上の部分は捨てるのがいいそうです。いちおう、その通りにやったけど、捨てるのはモッタイナイので、1個余分にあった原木に普通のビニール袋を使って植菌してみました。

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↑左が呼吸穴のある専用耐熱ビニール袋、右は普通のビニール袋にオガ菌ポットのフタをはさんで作った簡易袋。

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↑あとは青カビが出ないことを祈ります。

 かなり手間のかかるマイタケの植菌作業ではあるのですが、副産物による楽しみもあります。原木はクヌギとコナラでホワイトオークなわけでそれを煮出した液にはタンニンが多く抽出され、サビたドラム缶で煮込むことでタンニンの鉄媒染液ができるのでした。

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↑ドラム缶の中に、染めたいモノをつっこみかき混ぜます。

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↑気が向いたらかき混ぜながら、1〜3日ほど放置。写真は毛糸の帽子、かなり濃く染まりました。これにお酢をいれたら浸透性木材媒染塗料になる?

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↑厚手の木綿のシャツがこんな色に染まりました。自然のもので染めると不思議と、自然な色になるんだよねぇ。

2017-03-22

自家製媒染型塗料の実験テーブル

 釜無川をはさんだ山向こうで、ヘンテコリンな小屋を作っている友達がいて、その友達が突然、虫草農園に物色にやってきたのでした。風雨に晒され腐りかかった合板だとか、何度も使い込んでコンクリートが付着したパネコートなんかがウチに来ればあるんじゃないか……、と川向うから臭いを嗅ぎつけた? とのこと。

こんなのだとか、

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こんなの、

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を、見つけては、喜んで物色していきました。

 こんな腐りかけた、しかもムク板ではなく合板を喜ぶ人がいるのもおかしな話ですが、こんなものまで捨てずにとっておく方もとっておく方だと、娘に呆れられたのでした。

 で、それに刺激を受け、春の植菌週間の合間をぬってちょこっと、いたずら工作。

以前紹介した自家製媒染型塗料の実験の続きです。今の季節はシロアリの活動はあまり活発ではないので、春の強い紫外線&風雨暴露の野ざらし実験をしてみることにしました。

 杉の野地板にとりあえず、お酢にスチールウールを溶かし込んだ塗料?を塗ります。

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↑久しぶりにビンをあけてみたら中に入れていたスチールウールは完全に溶け、影も形もなくなっていました。塗布にはコテ刷毛を使いました。これはこの種のステイン系塗料を塗るのにとても便利です。また、この塗料は塗った当初はあまり色が付かないのですが、半日くらい時間がたつとかなりしっかり着色されます。

 テーブルの天板は4枚の野地板で構成されるのですが、とりあえず4種類にわけ、それぞれの違いをみてみることにしました。

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↑その内の2枚は、食用天ぷら油のバージンオイル(とはいえ賞味期限が昭和のもの)を塗ることにしました。お酢塗料?を塗ったものは、半日置いて、乾いてから塗りました。

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↑そしてできたのがこんな感じの4種類の板。手前から、「お酢+スチールウール+昭和の油」、つぎは「80番のペーパーを掛けただけの杉板」、次は「お酢+スチールウールのみ」、そした一番向こうは「80番研磨に昭和のオイル」の組み合わせ。

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↑廃材板を深めに面取りして、4種類の板を固定します。

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↑そして岡さんからいただいた、スチールの廃テーブルを黒く塗り、その上に載せて完成。屋外用なので水はけが良いように木裏を表に使ってみました。

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↑さっそく雨が降りました。すると、油なしのお酢+スチールウールの板の上に載っていた木くず(シイタケ植菌穴をあけたカス)が見事に染まっていました。写真の左側の木くずは比較のため、雨に濡れなかったものを並べてみました。

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↑こちらは裏側、雨が降った後のシミがなんともいい感じ。こんなのも面白く使えそうです。


 ところで、山向こうの友達ですが、25日の昭島を皮切りに、動くタイニーハウスを引き連れ、ロードムービー「simplife」の上映&Open Houseで全国キャラバンに出るそうです。動くタイニーハウスのどこかにセメントの付いたパネコートや腐った合板が使われていたら、それは虫草農園から物色されたものかもしれません。ぜひ探しにお出かけください。

全国キャラバンのスケジュールなどはこちらのサイトを。素晴らしく素敵な動くタイニーハウス、そしてタイニーをベースとしたシンプルな暮らしを提案するムービー、九州まで行きます。ぜひどうぞ。

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©Yuichi Takeuchi