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地給知足がおもしろい!

 「自給自足」のように、ひとりであんまり頑張らない。
 「てきとー」と「いいかげん」がモットー。
 球からわり、域で分かちあう、るをる暮らし。
 だから「地給知足な暮らし」は、「ビンボ臭い、不便な暮らし」でもあります。
 でも、なぜか……、楽しいよ!

2016-12-03

キノコの散水装置の考察-ミストシャワーノズルの流用

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白州に移り住んですぐの頃からなんとなくキノコの植菌はしていました。そんなわけでもうかれこれ20年近くやっているわけだけれど、キノコの原木栽培、最近になってやっと栽培のコツが少しつかめてきた感じです。

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↑これはナメコ。原木栽培でうまく育つと、チャナメツムタケのような大きさ&風味のきのこになります。これをたっぷり入れたお味噌汁は最高。ちかくの集落にきのこ名人の方がいらっしゃるのですが、その方が作ってくれたなめこ汁が美味しくて、ナメコ独特の香りが強く、その上、少し酸味のような独特の味があるのですが、最近それに少し近づけることができるようになりました。傘の開いた大きなナメコを前の晩に出汁とともにたっぷり入れ、翌朝いただく前に味噌をときます。コツは前の晩に傘の開いた大きなナメコをたっぷり入れておくこと、かなぁ。

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↑こちらはヒラタケ。菌床栽培品と原木栽培とで一番違いが大きく出るきのこがヒラタケ、と言えるかもしれません。

一度でも原木栽培のヒラタケのあの味と香りを知ってしまったら、菌床のもの(シメジなどの商品名で売られています)が同じ種類のきのこであるとは思えないように思います。シチューやパスタなどのホワイトソースに、そしてお醤油を垂らして炭火でつけ焼きというのも抜群。

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↑一個だけでシイタケ丼ができてしまいそうなくらいの大きくて分厚いシイタケ。マツタケは確かに稀少だけど、味と旨さは原木栽培のシイタケにはかなわない!(なんて、マツタケが採れない負け惜しみだったりもするけど)。


 最近、ちょっとだけ分かってきたのだけれど、季節になって、雨が降り、きのこの「つぼみ」がほだ木から出始めたら、その後は、乾燥させず、空中湿度の高い状態をしっかり保つ、というのが、原木栽培のコツではないでしょうか?

 原木栽培の場合、きのこが出ようとしていたときにしっかりと全部出す、というのが、正解のように思います。原木は年月とともに風化し、樹皮が剥がれてしまうのですが、そうなるともうキノコはでません(樹皮がはがれると出なくなるので、ヒモで縛ってみたりいろいろやったけど、うまくいきませんでした)。

 風化し樹皮がはがれだすまでの期間は、きのこがたくさん発生したほだ木もあまり出なかったほだ木もそれほど変わりなく、つまりはほだ木が劣化し樹皮がはがれ出してしまうまでの間に、どれだけたくさんのキノコを発生させることができるか? が原木栽培のコツ、ではないかと思うのです。

 そのためには、つぼみが出てきたら、空中湿度を高く保ち、つぼみが乾燥し途中でひからびてしまうような事態を避けなければなりません。スプリンクラーで水をまいてしまうのが手軽だけど、しかしそれだと水分過多で質のいいキノコにはならないし、さらには水も大量に必要。かといってエバーフローは霧化性はいいけど、高価なわりにビニールチューブが裂けやすく耐久性がないので、規模の小さな素人には使いにくいように思います。

 そして今回試してみて良さそうだったのが、南の島などのリゾート地で人気のミストシャワー用のノズルでした。ミストシャワーはいまや世界的なスタンダードのようで、amazonなどから簡単に手に入ります。しかも、製造地(中国)からの直送品だと、ひとつ20円程度(20個で410円送料込)と破格値。これを流用した散水装置がなかなか調子いいので紹介したいと思います。

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↑これは塩ビパイプを使わない初期のモデルですが、こんな感じで霧に煙る深山の森を作り出すことができるのでした。

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↑ノズル先端部はネジになっていてミストの具合を調整可能で飛距離も調整できたりします。これに至る前、細いドリル(1ミリ以下)で塩ビパイプに穴をあけるなどしたのですが、ここまでキレイにミストにはなりませんでした。ふたつの水流をスパイラルで流し、吐出口付近でぶつけることで細かなミストを作り出しているようで、なかなか良くできているのです。

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↑はるばる中国から、20個410円(送料込)で送られてきたミストノズル。

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↑作り方は簡単。塩ビパイプのキャップのセンターにドリルでテキトーな穴をあけます。また、塩ビパイプのキャップ内に仕込むため、チーズの両端は切り落とします。

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↑穴にノズルの先端側を通し、チーズの側をキャップの内側から入れて押し込みます。この部分、精度がいいとそのままでも漏れないのですが、漏れてしまう場合は接着剤などで接着してシールします。

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↑それを塩ビパイプの先端に取り付けます。こうすると塩ビパイプ自身を支柱として使える、という寸法です。

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↑こちらは支柱として使う塩ビパイプの後端。エルボなどを使ってホースジョイントを取り付けます。

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↑異形鉄筋をハンマーで土に叩き込み、それに塩ビパイプを添わせます。

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↑当初は、高めの支柱にノズル1個でした。でもこれだとミストは風に飛ばされ、あらぬ方向を湿潤にしていたりしました。そこで少し改良。

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↑支柱を低くし、ひとつの支柱にノズルを3つ付けています。エルボを介すことで、ノズルの角度を任意に変更できるのも便利だったりします。ミストの具合や飛距離は、ノズル先端のグレーの部分をネジることで調整可能。


最後に料理をひと品紹介。

■原木なめこの乾煎り、大根おろし添え■

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↑なめこはゴミを取り、さっと洗って、鍋で乾煎りします。

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↑すると、水は入れていないのに、驚くべきことにこんな感じになります。

これにお酒とお醤油をテキトーに入れてさらに少し煮詰め、その間に、畑からとってきた大根をおろし、その上に乾煎りしたなめこをのせます。これで完成、とても簡単。でも、ご飯もお酒も進んでしまうという危険なイッピンなのでした。

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↑たくさん採れたときにはキノコのプリザーブ(オイル漬け)もオススメ!

2016-11-24

EV軽トラとトラクションコントロール

降ったものだから、ついつい遊んでしまったのでした。

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エンジン車のように車輪の回転を知るための特別なセンサーを付ける必要もなく、車輪に生じるトルクの変動の把握と変更が比較的容易で、エンジン駆動の車両と比べ入出力の応答が速い、しかも変更はプログラム上だけでできてしまうことなどから、新しく手に入れたクルマは、軽トラックのくせにかなり優秀なトラクションコントロールが付いていたりするのでした。

2駆だけど、果たしてEV(=電気自動車)の場合、積雪路でどのくらいの能力を発揮してくれるのか? 試してみたいと思っていたところだったのでした。

(他にも面白いことがたくさんある最高のオモチャなのですが、今回は雪が降ったのでまずはこのあたりの話から!)。

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普通の登り坂であれば、後輪だけの2輪駆動だけど、とりあえず普通に走れました。上の写真くらいの坂であれば、ゼロ発進も問題ありません。このくらいの積雪になるとエンジン車の場合、ペダル操作が荒いとホイールスピンして雪を固めスタックしてしまうことがあるのですが、この軽トラの場合はかなり荒くアクセルペダルを操作しても、派手にホイールスピンするようなことはありませんでした。

じゃあ、どのくらいの坂道までいけるのか? 試してみたところ、下の写真の坂くらいだったら、途中で止まらなければ走り抜けることは可能。

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ただしこの坂の途中で止まってしまったら、リスタートすることはできませんでした。

リスタートどころか、止まっていることもできませんでした。アクセルペダルをかなりていねいに踏んでもホイールスピンしてしまい、その後、ブレーキを踏んだらタイヤはロックしたまま坂道を後ろ向きに傾斜がゆるくなるところまで滑り落ちてしまいました。ブレーキがかかるのは、2駆も4躯も4輪にかかることは同じなわけで、たぶんこれは4躯のエンジン車でも同じであるように思われます。

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でも、実はこのトラクションコントロールとEVの組み合わせ、驚かされたのは雪道ではなく、乾いた舗装道路でのことでした。

ドライブレンジをいつもの「E」から「D」に切り替え、ゼロスタートと同時に全開でペダルを踏むとモーターならではトルクとトラクションコントロールによって軽トラであることが信じられないような恐るべき加速をするのです。

モーターなのでオートマのような途中のシフトショックもなしで最高速まで。しかもこれはバックも同じで、超高速で走るフォークリフトのような危険な走行が可能だったりします。

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いつかはEV軽トラを……と密かに狙っていたのに、突然「製造中止!」と聞いて、慌ててディーラーに電話し、新車の見積もりをお願いしたのだけど、わが家の経済状況では新車はやっぱり買える値段ではなくて、意気消沈していたところに格安の中古車の情報が入ってきて、手に入れることになった、というのがことの次第なのですが「よくぞ、こんなEVケットラを作ってくれた!」とヒザを叩きたくなるようことがたくさんあって、予想以上に楽しませてもらっています。

ただ、再生可能エネルギーを使って充電し、蓄えた電気を使って暮らすという当初の夢は、意外と難しくて(お金をかけることができるのであれば簡単なのですが)、いまいろいろと画策&実験中。今後、このブログでもときどき紹介させてもらおうと思っています。軽トラEV「虫草(農園)号」、どうぞ4649。

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2016-11-18

稲刈りと脱穀の備忘録

 きのう、やっと田んぼにワラをまくことができて、これで田んぼ仕事はひと区切りがつきました。

書きたいことはたくさんあるのに、それ以上にやりたいことがたくさんあって、二か月近くもブログの更新が滞ってしまいました。もしも、楽しみにして見に来てくれていた人がいたら、ゴメンナサイ。

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 やっとどうにか、田んぼ仕事もひと段落し、大麦、小麦、ライ麦の播種が終わりました。いまは発芽率が悪かったスペルトを撒き直しているところ(試してみたところ温湯消毒しなかったら芽が出揃ったので、スペルトは温湯消毒に弱い可能性あり)。こうした作業は一年に一回の作業で、去年と同じ失敗をしてみてはじめて、そういえば去年も同じ失敗をしたなぁ、と思い出すという情けなさ。そんなこともあって、忘れない内にできるだけブログに書き留めておくのがいいようです。

上の写真を見ると、快晴の中で順調に稲刈りを終え、脱穀を行っているようにも見えますが、実は角度を変えて写すと下の写真のような感じ。片や脱穀をしているというのに、まだ刈り取りされていない稲(写真の奥)もあったりします。

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 今年は稲刈りの頃に、長雨が降ってしまい、刈りたくても刈れないというジレンマに悩まされたのでした。

田んぼというのは面白いもので、普段、水をたたえているときには、どうもその下の土には水はしみ込みにくいようで、稲刈りのために田んぼの水を抜き、その状態=土が露出した状態で長雨に降られると水は田んぼの土の中にしみ込んでいく、ような感じがあります。普段のように水抜きして一週間晴れたりときどき降ったりだったら、これほどまでにぬかるんでしまうことはないのだけれど……。

 というわけで、今年は田んぼの半分がこんな状態でした。

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普通、ここまでぬかるんでいた場合は、バインダーを使った刈り取りはやらないのではないかと思うのですが、かなり強引な方法を駆使すると、このくらいまでならどうにかできます。

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コツのひとつは、Uターンはハマりやすいので、田んぼの中では行わず、ウネに上がってから行うこと。

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また、ひとりで頑張らずに二人がかりでやること。バインダーの先にロープを付けてひとりが引っ張り、もうひとりがバインダーのフロントをリフトさせながらハンドルを腰に当て押しながら進みます。ふたりでやることでどうにか動くけれども、バインダーの刈り刃は土を切ることになり、機械はかなり傷むように思います。

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こんなまでしてバインダーで脱穀を行う必要があるのかどうか? タイミングをうまく見計らって行えば、手刈りも侮れず、うまく使い分けるのがいいように思いました。

というのも、バインダーで刈る最大のメリットは、機械の名前の通り、バインディングつまり束ねて結いてくれこと。束にすることでハサガケが可能になるわけです。

逆に言うと、手刈りの弱点は束ねて縛るのに時間がかかること。カマで刈り取るだけであれば、手刈りでもそれほど時間はかからず、しかも束ねてないほうがハーベスタにかけた際のロス(束の中に埋もれてしまい脱穀できていない)も少なかったりします(手刈りで刈った稲は、向きを揃えて一輪車に重ねていくのがいいように思いました)。

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そしてそのタイミングを的確に教えてくれるのがコレ。お米の水分量を測る測定器なのでした。この測定器、もみでも、玄米でも、白米でも、さらには麦というモードもあって、それぞれの状態での水分量が測定可能で数値をデジタル表示してくれるのです。麦の製粉&テンパリングもこの測定器を手に入れたことで、見違えるように良くなったのだけれどそのあたりの話はまた別の機会に紹介したいと思います。

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で、お米の水分量の測定ですが、使い方は簡単。付属のお皿に適当な量の検体をセットします。

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その後、規定の位置までダイヤルをまわし、測定ボタンを押すと……。

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こんな風に、水分量を表示してくれるのでした。

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そして、美味しいお米を収穫するためには、この水分量がかなり大切。

新米を美味しくいただくための水分量の目安は精米機などに掛けられるギリギリと言われる15%前後と言われています。さらには、近所に住むお米づくりの名人である小野田さんは新米の今の時期は乾燥機を16%にセットしているそうで「16%が一番うまい!」とおっしゃいます。

逆に言うと、お米を美味しくなくしてしまう一番の原因はたぶん過乾燥。こんなに手間ひまかけ、天日干ししたり、無農薬で作っているというのに、どうしてウチの新米はそんなに美味しくないのだろう? と悩んでいた時期があって、その原因はハサ掛けのし過ぎによる過乾燥だったのでした。

水分測定を頻繁に行うことができて、胴割れをしないギリギリのタイミングで刈ることができればハサ掛けはたぶん必要なく、ハサ掛けなしでも噛んだ瞬間に思わずニコリとしてしまうような美味しいお米が収穫できます。そして、ハサ掛けをしないでいいのであれば、刈り取った稲わらを束ねる必要もないのです。

このことが分かっていれば、(自給的な田んぼの場合)長雨が続いて機械を田んぼに入れることができなかったとしても、それほどヤキモキすることもなくなります。水分量が15%を切りそうになるまで田んぼに機械を入れることができなかったとしても、その場合は手刈りで刈りその場でハーベスタで脱穀をしてしまい、長期保存をするお米だけは麦のようにシートに広げて天日干しをする、という方法があるのです。

脱穀を行い、もみすり、そして精米をした今年の新米。

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透明度があって、まるで宝石のように愛おしいお米たち。

噛めば噛むほどに甘みがでて、田舎暮らしの先輩である高木さんが言われる「冷酒のアテになるくらい美味しいご飯」を今年も堪能しています。

2016-09-20

トートバッグ風取っ手付き工具箱 作り方1

 暮らしの中で実際に使っていて、「こんなタイプの工具箱が良さそうだなぁ」と思っている工具箱があります。それはこんなタイプ。

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 古いコーラの木の箱に、帆布で作った取っ手付き布を組み合わせたもの。取っ手付きのこの布は、昔作った薪運びバッグ兼ストッカーで、これ用の枠が別にストーブの脇にあり、薪を入れたままそこに固定することができる、というものでした。

ノコギリやバール、インパクトドライバーなど、コーラの箱からはみ出してしまうような長モノや厚モノもこのスタイルの工具箱だったら、比較的持ち運びが容易だったりします。

しかもコーラの箱だけだと運ぶ際、両手で持つ必要があるのですが、トート風の取っ手付きバッグと組み合わせることで、箱を片手で運べるので(もうひとつの手で他のものが運べる)というメリットもあります。

そしてなにより重宝するのは、畑の中での作業の際、取っ手付き布を敷物にできるので、その上で作業を行うことで、ボルトやナットが草むらに隠れてしまって見つからなくなる、というトラブルを防ぐことができるのでした。

 そして最近、友達から麻の土嚢袋をいただいたので、それを使って新たにひとつ、作ってみることにしました。

まずは材料の調達。

非電化工房の藤村さんの影響もあって、このところは廃材や廃品を使ったアップサイクルなモノづくりというのがとても気になっています。

ところで、トート風の取っ手付きバッグのポイントは、端の部分がたゆまないように芯材を取り付けること。

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↑それには、友達から分けてもらった製材所の切端(せっぱ)を使うことにしました。切端は規格サイズの材をとるために切り落とされた端材で、製材所によっては燃し木(薪ストーブの燃料)として分けていただけたりします。

 材は、たぶんマツ。樹皮を付けたままだと虫が入りやすいので、樹皮をスクレッパーやナイフなどでむいて使用することにしました。

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↑上が加工前、そして下が加工後。薄皮を少し残すことにしました。

 また、この手の切端は、生木が多いので雨ざらしにしておくとカビが生えてしまいます。木材は一度カビるとそれを取るのが難しいので、できれば陽が当たるようなところに並べて干し、紫外線で表面を白化させておくと古材のような表情が出て楽しめます。

 それと最近わかったのですが、生木には生木なりのちょっと面白い処理方法があったりします。そのあたりは後編「作り方2」で紹介の予定。

 また切端は、こんな感じで屋根の破風板に使っても、ちょっと面白い雰囲気があったりします。

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 さて、取っ手は何で作るか? 

部品や材料のストック兼オブジェとして林にある廃車のエンジンルームを物色。

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当初はファンベルトかタイミングベルトを使おうと思ったのですが、外すのが面倒なのと、手で持った感じがあまりよくないので、燃料ホースを使用することにしました。シートベルト(を三重に折って)なんていうのも面白いかもしれません。

ちなみにファンベルトを取っ手に使ったアップサイクルには「こんなもの」もあります。

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 取り付け部分は、ホースを半分に切ってカマボコ型にし、ワッシャーを噛ませて、ナベの木ネジで取り付けました。自動車の燃料ホースは、内部にガラスクロス?が鋳込まれていたりしてかなり丈夫だったりします。

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↑布の固定にもテープの代わりに、薄く割った切端を使用。

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↑表から見るとこんな感じ。

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↑そして開くとこんな感じ。

この手のトートバック改は、足腰の弱った老犬の介助にも役立ったりします。

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とりあえず麻布で作ったトートバッグ風は完成。

薪を運んだり、林に焚き付けを拾いに行ったり、畑で収穫カゴとして使用したり、これだけでも意外と便利だったりします。


とりあえずきょうのところはここまでで、このあと「作り方2」、箱作り編に続きます。

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2016-09-18

雨の休日の過ごし方

いろいろな過ごし方があると思うけど、ギャラリーを訪る、というのもオススメです。

あの木村二郎さんが残したギャラリートラックス(山梨県北杜市高根町五町田1245)で、9月19日まで、徳永青樹さんの個展 “0→1”が行われています。

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トラックスはギャラリーであると同時に、素敵なカフェでもあります。食事は要予約だけど、たまたまいらした料理人のお客さんが絶賛していたくらいに食事もリーズナウブルな上に素晴らしいらしい。トラックスは金曜日から月曜日の11時から17時までの営業です。


徳永さんは、木村二郎さんに師事し、その後、同じく木村二郎さんに師事していた迫田さんとグランドラインという建築ユニットを作り、活動してきました。

これまでの作品は、八ヶ岳の周辺に多くあります。

キャトルセゾン」「アジアート」「サンテリア」、それに茅野で行われた「小屋フェス」のあの入口にあった「切端貼りの小屋」だとか、あ、あと「たわわ」さんもそうかなぁ。

上記のどこかをご存じの方だったら、「あ、素敵そう」と興味を持たれるかもしれません。古材やサビた金属などがもつ独特の表情を巧みに使った建築空間が特徴でした。

でも今回の個展はそれらとは、違った趣きのものでした。

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このカタチとこのバランス。

俗っぽい表現だけど、「ガツーン」という感じでした。

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フレームには、どこにでもある資材であるビニールハウスの支柱(主に19φと22φ)が採用されています。

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板のベースもこれもどこにでもあるシナベニアの合板。

それらがしっかりと研ぎ込まれ、写真のセットでは木端(こば)に金箔が貼られています。

19φと22φのパイプはそれぞれ入り子にできて、上の写真の椅子は折りたたむことができます。

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この椅子の木端は、ゴールドよりもよりもさらに反射する波長が少ないプラチナ箔。

そして、手前が徳永青樹さんの椅子で、奥は木村二郎さんの椅子。


「形がシンプルで、材料が普遍的なものだけに、しなければいけないことがたくさんある」

一見、とらえどころのない言葉のようだけど、これらの作品を見ていたらスッと入ってきました。


好奇心と共に、ものづくりの刺激をたくさんいただきました。

徳永さん、そしてトラックスの悦子さん、ありがとうございました。