Hatena::ブログ(Diary)

地給知足がおもしろい!

 「自給自足」のように、ひとりであんまり頑張らない。
 「てきとー」と「いいかげん」がモットー。
 球からわり、域で分かちあう、るをる暮らし。
 だから「地給知足な暮らし」は、「ビンボ臭い、不便な暮らし」でもあります。
 でも、なぜか……、楽しいよ!

2017-02-12

ハヤトウリ=千成りひょうたん=サヨーテ

 外国産果物の段ボール箱をスーパーマーケットからもらってきて、根菜類の保存箱として使っています。日本の段ボールと違って、外国の農産物の段ボール箱はデザインが美しく部屋に置いておいても目障りにはならない上に、通気性に優れ、野菜類を保管する上でかなり機能的だったりするのでした。

 そんな根菜類のストック場所が洗面台の前にあって、段ボールがタワーのように積み重ねられています。

中に入っているのはてっきり、ジャガイモだと思っていたら、どうも違うみたい。

f:id:musikusanouen:20170212230827j:image:w360

ハヤトウリは、たくさん実ることから「センナリ」などとも呼ばれ、日本ではあまり人気がないようなのだけど、フィリピンではサヨーテという名前で呼ばれていて、とてもポピュラーな野菜とのことです。f:id:musikusanouen:20170212230826j:image:w360

↑こんな感じで洋梨のような美しい緑の果実が実ります。

f:id:musikusanouen:20170212230825j:image:w360

↑キュウリを押しのけ、キュウリの支柱を占領し、それでも足りなくて、虫草農園のシンボルツリーであるエノキに這い登るハヤトウリ。


 ときどきイベントなどでフィリピンの家庭料理として屋台出店させてもらっているチキンティノーラにも欠かせない野菜。

f:id:musikusanouen:20170212230824j:image:w360

↑奇跡の植物などとも呼ばれるマルンガイ(=モリンガ)(ピカレからもらったタネが発芽して育った)の葉とフィリピンの魚醤「パティス」で味付けされたチキンティノーラ。ハヤトウリの若芽も入っています。

f:id:musikusanouen:20170212230823j:image:w290

↑フィリピンの家庭料理で、優しい味の汁かけご飯。緑色の大根のような具がサヨーテです。

f:id:musikusanouen:20170212230821j:image:w360

レシピの検索は「ハヤトウリ」より「サヨーテ」の方がエスニックなレシピがいろいろヒットして正解のように思います。

f:id:musikusanouen:20170212230820j:image:w280

こちらはサヨーテ入りのポテトサラダ。

このあと、芽が出た果実は、土を入れた鉢の上で春まで室内で保管し(根も出ます)、暖かくなったら露地植えにしてあげると、猛烈な生命力で成長し、千個とまではいかないけれどもたくさんの実を着けてくれます。

収穫した実は冷暗所におけば日持ちもいいし、ジャガイモや白菜、大根などと共に我が家では、冬にいただくことのできるとってはありがたい果実なのでした。

2017-02-02

トートバッグ風工具箱 作り方3 「木材用媒染型?塗料の自作」

 のろまなので夏にやったことを、いま頃になって書いてます。トートバッグ風工具箱の作り方2からの続きです。今回は、木の箱の部分に塗った手軽に作れる自家製塗料のことを紹介させてもらおうと思います。

f:id:musikusanouen:20170108231927j:image:w360

 こんな感じで、木材をいい感じに着色できて防腐効果もある塗料を、身近な材料から案外手軽に自作できますよー、という話です。

f:id:musikusanouen:20170130194129j:image:w360

 実は宇宙農民さんやナカケンさんから「酸(お酢など)に金属(スチールウール)を溶かしたものを木に塗布する意外といい色になるですよねぇ」しかも防腐塗料としても効果があるらしい、という話を聞いていたのだけれど、なかなかそれを実践することができず、いつの間にか時間だけが流れてしまっていたのでした。

 そんなある日、モバイキッチンの木のシンクの部分にスチールウールのタワシを置いておいたら、その部分が見事に黒くシミになってしまい、その話を思い出したのでした。しかもよく見ると、その部分にはカビが生えにくい感じ。

f:id:musikusanouen:20170127001727j:image:w360

↑シミは、ただ色がついただけではなくて、化学反応で染まった感じがしました。スチールウールが雨(酸性雨)にあたり、そこを通った液が流れたところにシミができたようです。部分的に青魚のような微妙な光沢があって、しかもその部分に発生していたカビは少なくなっているように感じられました。

 宇宙農民さんの地球基地を訪ね、そのときに教えていただいたのは、お酢にスチールウールを溶かしたものを作り、それを木に塗るという方法。DIYが盛んな欧米では、広く知られた方法とのことでした。

 一方、いまセルフビルドで基地を建設中のナカケンさんの場合は、柿渋をドラム缶で作って保管しておいたら、普通の柿渋よりも黒っぽい感じのいい色の柿渋ができた! というものでした。

 実際にやってみて感じたのは、塗料というよりイオン化させた金属(酸化鉄)が木のタンニンと反応しているという感じ。木材に含まれるタンニンを草木染め要領で、酸化鉄で媒染しているようにも思えるのでした。

 そこでまずは、オーソドックスにお酢にスチールたわしを浸し、試してみることにしました。

f:id:musikusanouen:20170127001726j:image:w360

↑お酢はどこでも売っているリーズナブルなお酢。モッタイナイなくて千鳥酢は使えませんでした。

f:id:musikusanouen:20170127001725j:image:w360

↑スチールウールのタワシは、100円ショップから入手。15個入って100円でした。とりあえずそれらをテキトーに投入。

 ひと晩置いて、木材に塗ったら、塗った当初はただの水のような感じだったのですが、1時間もすると色が出てきて、なかなかいい感じ。時間がたつと色が出てくるあたりは市販されている防腐塗料であるウッドロングエコと似た感じです。

f:id:musikusanouen:20170131002347j:image:w360

↑やはり、タンニンの多い芯材の部分が濃く着色される傾向にあります。

 そこで、それをもう少しアレンジしてみることにしました。

f:id:musikusanouen:20170127001724j:image:w320

 じゃーん! 美味しそうだけど食べられません。

 お酢の量を減らし、その代わりに(食べ終わった)レモンやミカンの皮やタネを追加し、塗料を塗るときにピクルスの香りがするという幸せな塗料を夢想し、そこらに生えていたディルやタイムやオレガノを添加。見た目もきれいだし、開封したときの臭いもいい感じです。でも中身の主役はスチールたわし。間違ってお客さんに出してしまわないように要注意です(そんな人いないですね)。

 さらにもうひとつ、防腐&防虫効果を狙ったバージョンも作ってみることにしました。

こちらはお酢とスチールたわし、それにお酢の重量の10%ほどのホウ酸を添加してみることにしました。

f:id:musikusanouen:20170127001723j:image:w360

 ホウ酸は腎臓を持つ動物、人間やその他の哺乳類にとっては毒性は低く致死量は食塩と同程度(半数致死量LD50は、体重1kgにつき5gで体重60kgの人の場合、約300gが半数致死量だそうです。ちなみに食塩は60kgの人の場合、270gでホウ酸よりも毒性が高いとのこと)。人に対しての毒性が低いことから目薬などにも使われているのですが、腎機能を持っていない昆虫の場合は、ホウ酸を排泄することができず、蓄積されてしまい毒性が強く現れることから防虫剤などに使われていたりします(ゴキブリ退治のホウ酸だんごが有名ですね)。

 また、ホウ酸は揮発や分解によって滅失することがないので、雨で流されるなど物理的な移動が起こらない限りそこにとどまり続けるという特徴があり、雨に当たらない床下の木材などに塗布した場合、長時間にわたって効果が持続するのではという期待されるのだけれど、純子さんスミマセン、もうとっくに床下の工事は終わってしまいましたよね。


 とりあえず、これら三種類を比べてみることにしました。

f:id:musikusanouen:20170127001722j:image:w360

↑左から順に「お酢+スチールたわし」、「レモン&ディル入り」、「お酢+スチールたわし+ホウ酸」。塗った直後はどれもほとんど色はつきません。

f:id:musikusanouen:20170127001721j:image:w360

↑ところが1〜3時間くらいすると、こんな風に着色されます。写真ではホウ酸を添加した右端が一番薄い感じですが、どちらかというと色の濃淡は、ホウ酸よりもスチールたわしとの接触率(酸化鉄イオンの量)に左右される感じで、スチールたわしの近くの液をハケで取ると色が濃くなる感じです。スチールたわしを割り箸でつかみそれを木に塗布するとかなり濃い色になります。

 で、さっそく実験。シロアリを飼育し、その中に「いい匂いだけど中身はお酢&たわし塗料」や「木をかじると密かに体内にホウ酸が蓄積されてしまうというだまし討ち塗料」を塗った木片を置いて、シロアリたちの様子を観察してみることにしました。あ、この先にシロアリの写真があります。苦手な人は要注意です。

 まずはシロアリの採集。

 不意打ちで見つけてしまうと、思わずギョエーとしてしまうシロアリですが、いざ採集しようとするとなかなか見つからなかったりします。彼らはかなりの臆病者なのです。前日にたくさんいることを確認して、飼育用の水槽を用意し翌日行ってみるとモヌケの殻だったり。

 シロアリはなぜこれほどまでに臆病なのか?というと、どうもオイシイらしいのです。シロアリは「アリ」と呼ばれているけれども実はアリやハチの仲間(膜翅目)ではなく網翅目(もうしもく)。網翅目はゴキブリ目とカマキリ目に分かれ、シロアリはその中のゴキブリ目に分類されます。アリは蟻酸という毒をもっていてマズイのですが、ゴキブリの仲間であるシロアリは蟻酸を持っていないのではないかと思われます。

 で、シロアリの一番の天敵はアリ(黒アリ)。蟻酸を持たないシロアリはどうもかなりオイシイらしく、黒アリに見つかるとガシガシ食べられてしまいます。そのためもあってシロアリは移動にあたってまず蟻道と呼ばれる土で囲ったストローのような細いトンネルを作り、移動する際は姿を見られないようにそのトンネルの中を移動します。床下の黒アリを退治したら、シロアリが大発生した、という話をときどき聞くのですが、どうもそのあたりに原因があるのではないかと思われます。自然の生態系のバランスはとても大切なのです。

 シロアリも黒アリも社会性をもった昆虫で、それぞれに役割分担があったりするのですが、黒アリはハチの仲間なので完全変態なので幼虫は成虫とはまったく形の異なるウジ虫です。一方、シロアリはゴキブリの仲間なので不完全変態。幼虫も成虫と似た形をしています。そのあたりが具体的にどう違うかというと、黒アリの働きアリたちは(女王になれなかった)メスの成虫で、働きアリとして育てられ成虫になるのですが、シロアリのコロニーにいる働きアリたちは、実は皆、シロアリの幼虫。

 黒アリの女王アリはこどもの頃から女王アリとして育てられ、一度働きアリと成虫になってしまった働きアリが女王になることはありません。一方シロアリはこども時代は皆、働きアリとして下働きをするのですが、兵隊アリになる一部を除き、そのほとんどは時期が来ると羽化し、女王または王(あるいは副女王や副王)になることができます。しかもこのときには羽根が生えて、体色も黒くなり、結婚飛行を終えると羽根を落とし、自分のコロニーを作る、ということだったと思います(遠い昔に覚えたことなのでちょっと違っている部分があるかも)。

 おっと、この調子で虫の話をしているといつまでもたって終わらないので話を戻すと……、シロアリの場合、物凄い数の女王&王が生まれるわけですが、コロニーを作って女王アリとして生殖&産卵に専念できるケースはとても稀な運のいい場合で、たいていは途中で死滅してしまうわけです。そんなわけで水槽を用意したけど、翌日にはいなくなってしまっていたコロニーは、朽木を動かしたことにより黒アリに見つかってしまい、すべて食べられてしまったか、あわててどこか逃げた可能性があります(逃げる場合は土の中か?)。

 別のコロニーですが、でもどうにか見つかりました。

f:id:musikusanouen:20170202113315j:image:w360

 かわいいシロアリのこどもたちです。矢印のところにアゴの大きな兵隊アリがいるのが分かるでしょうか?

アップにしてみましょう。

f:id:musikusanouen:20170202113313j:image:w360

↑これが兵隊シロアリ(兵蟻)。ヤマトシロアリの場合、兵隊アリは戦う能力があまりなくて、頭の大きさで蟻道をふさぎ、侵入してくる黒アリを体を呈して通せんぼし、時間を稼ぎ、女王などを逃がすのではないか?と言われています。また、エサがなくなったときの歩くお弁当などという見方も最近はされていたりするようなのですが、このあたりの話をしだすとまた脱線しそうなので、詳しく知りたい人はこちらのページをどうぞご覧ください。シロアリに対する愛がそこかしこからにじみ出ている素晴らしいサイトです。

 そんなわけで今回採集できたのは、働きアリ(シロアリのこどもたち)と、兵隊アリ数頭で、女王や王は見当たらなかったのですが、黒アリと違ってシロアリは女王が死んでも違う個体で補うことができるのでうまくすれば、これらの個体群が増えていく可能性もあります。

 飼育容器はこんな感じ。

f:id:musikusanouen:20170127001846j:image:w360

 土の上に、右からA「無処理」、B「ディル入りお酢+スチールウール」、C「お酢+スチールウール+ホウ酸」の木片(スギの野地板:連続した板を3つに分割」を置き、様子を見ることにしてみました。

f:id:musikusanouen:20170202123938j:image:w360

で、だいぶ落ち着いてきた数日後、板を裏返してみると……。

f:id:musikusanouen:20170127001842j:image:w360

右端の無処理の杉板の下にはたくさんのシロアリがいたのですが、彼ら彼女ら、逃げ足が速く、みっつ裏返して、カメラを構えるころには多方は土の中に潜ってしまいます。かろうじて残っていたノロマな子たちが右端の木片下にいるのがわかるでしょうか? かなりの臆病で、撮影を一回失敗するとその日はもうでてきてくれなかったりするのでした。

 よく観察すると、BやCの板片の裏にもシロアリがいた形跡(木をかじった?)があるのですが、裏返した際にはBやCには誰もいない(いても2〜3頭)、ということがほとんどでした。

f:id:musikusanouen:20170127001841j:image:w360

 シロアリはセルロース(枯死した植物の木繊維)を分解できる貴重な生物と言われているのですが、日本に住むヤマトシロアリやイエシロアリは、実際にはシロアリ自身がセルロースを分解できるのではなくて、体内に共生している微生物が分解してくれているのではないか?との説もあります。

 シロアリは社会性を持つだけでなく、菌類との共生もしていて、外国には巣穴の中で特定のキノコを栽培するシロアリもいたりするのですが、今回の木片をよく見ると土に触れていて湿度があり菌類が繁殖した部分のみをヤマトシロアリは食害しているようにも見えて、体内の菌とだけでなく、体外の菌とも共生しているのではとも思えてきます。材が乾いている場合、土から水分を運ぶなどとも言われています。もしそうだとすると、殺虫効果を添加する以外に防腐剤を塗布し、木材を分解する菌が育たない環境を作る、ということもシロアリ被害を拡大させないための方策、のようにも思われます。

 などと悠長に観察を続けていたある日、水槽の角に見つけたくないものを見つけてしまったのでした。蟻道です。

f:id:musikusanouen:20170127001843j:image:w360

 シロアリが姿を隠して移動するためのトンネル=蟻道が壁をつたい外に続いていたのでした。居心地が悪かったのか、シロアリたち蟻道を作って逃げてしまったのです。まずいよなぁ、この小屋の周囲には、大切な廃材たちがたくさんストックされているというのに。お願いだから、使えなくなるほどには食べないでね!

 ところで、この金属イオン媒染型の浸透性塗料?はどんな使いみちがあるか、いくつか試してみました。

 これはカウンター用にストックしておいた廃材に塗布したところ。

 まずは汚れてしまっている表面をオービタルサンダーで大雑把に磨きます。汚れ落としを兼ねていたので、かなり粗い120番の空研ぎペーパーを付けて磨きました。また腐ってしまっていた角部も丸ノコでちょこっと落とし、ヒビの先端にダボを打つなどして下地を少し整えます。

f:id:musikusanouen:20170127001720j:image:w360

 そこにお酢にスチールウールを漬け込んだ浸透性塗料を塗布(食べものを載せたりもしたいので、ホウ酸は入れていませんでした)。また、濃い目に着色したかったのでスチールウールを直接スポンジバケのようにして塗布。

f:id:musikusanouen:20170127001719j:image:w360

 乾いたらその後、サラダオイル(いちおうバージンオイルだけれど賞味期限切れ)を塗り込みます。その後、しっかり乾拭き。するとしっとりした艶が出ます。

f:id:musikusanouen:20170127001848j:image:w360

 で、完成したらこんな感じになりました。

f:id:musikusanouen:20170127001847j:image:w500

 臭いもなく、べたつく感じもなく、少なくともいまのところ良好。カビが生えたりしないかちょっと心配だったのですが、その心配も無用でなかなかいい感じに仕上がりました。

f:id:musikusanouen:20170202151431j:image:w360

 そしてこちらは古材を使った棚。

樹種によって含有しているタンニンの量が異なるのか、同じ塗料を使っても色がだいぶ違って着色されます。

 自給にこだわる人は、柿酢を使えば市販品によらない完全なる自家製塗料も可能だし、柿はタンニンを多く含むので色みも違ってきそうです。また、酸化鉄以外でも、ミョウバンやアルミを溶かした酢を使うアルミ媒染、あるいは銅や木酢液+スチールウールなどを使って試してみるのも面白そう。ただし使う材料によっては、鉱物由来、植物由来に関係なく危険なものや毒性の高いものなどが含まれていたり生成されてしまう場合もあるので(特に木酢液は要注意)、安全性にもちょっと気を配りながら塗料の自作、楽しんでいただければうれしいです。

2017-01-22

電動ケットラ充電物語part3 「天ぷら廃油で走るハイブリッド軽トラ登場?」

f:id:musikusanouen:20170122104834j:image:w410

 電動軽トラをなんとかして天ぷら廃油(再生可能エネルギー)で走らせたい、と思い、中古の電動ケットラに付いてきた単相交流200V用の充電ケーブルを小細工していたのでした。交流100Vでも充電できるようにならないものかと悪あがきをしてみたり……。

 アダプターを自作してみたり、初期の頃の200V用ケーブルをお借りして試してみたりと、いろいろやってみたのだけれどもなかなかうまくいかず、電気に詳しい友達に助けを求めたところ「10KWhリチウムイオン電池って、TNT火薬にすると何kg分だか分かってる? 大容量の電池を舐めてはいけません」と叱られ、仕方なくメーカー純正の100Vケーブルを購入することにしたのでした。一瞬、200Vのディーゼル発電機を買おうか、とも思ったのですが、我が家の経済状況と今後、出先での充電などの汎用性を考えて100Vケーブルを買うことにしました。

f:id:musikusanouen:20170122104833j:image:w360

↑下が中古の電動ケットラに付いてきた新しめの200V用ケーブルで、上がお借りした比較的初期の頃の200V用ケーブル。古いタイプであれば、アダプターを自作することで100Vも自動認識する……との情報があったので試してみたのですが、上記のタイプのケーブルではダメでした(詳しく知りたい方はこちらのブログを)。

f:id:musikusanouen:20170122104832j:image:w360

↑そして右が新しく購入した100V用ケーブル。プラグの形状が違うだけで、他はほぼ同じに見えるのですが中身に違いがあるようです(最初期のケーブルは100V、200V兼用で使えたのだけれども、その場合、100Vでも15Aが流れてしまい専用コンセントを使わない人が多く危険なので、100V用ケーブルを別に設定して100Vの場合は10Aしか流れないようにしたのではないか? とのウワサがあります。あくまでウワサです。裏は取ってません)。

 そんなわけでネットで一番安いところを探したのだけれど、それでもたかがケーブルなのに5万円近くもしました。5万円あれば普通に動くケットラの中古車が1台買えるご時世なわけで、届いたケーブルを見て、ああ、やっぱりもう少し時間をかけて中古のケーブルを探すべきだったかも、と一瞬後悔(ドラゴン製のSAE J1772であれば電圧や電流値を任意に選べるものもあるらしいのですが、果たしてそれがMiEVに使えるのかは不明)。

 気を取り直してさっそく試してみました。我が家にあるオールドタイマーな交流100Vディーゼル発電機からの充電です。

f:id:musikusanouen:20170122005258j:image:w250

 まあ、当然といえば当然なわけだけど、うれしいことに久しぶりに充電ランプが緑に灯りました(写真の赤いコードはアース線。なくても充電はできるけど、危険なのでアースはしっかり取っておいたほうがいいと思います)。

 ところでこのディーゼル発電機ですが、天ぷら廃油で走ることができるように改造が施されています。

f:id:musikusanouen:20170122005256j:image:w360

 などと書くとまるで世紀の大改造が施されているかのように思うかもしれませんが、実際にやった改造は、エアクリーナーとインマニに間に直径3ミリほどの小さな穴をあけただけ。この穴、普段はゴミを吸ってしまわないようにネジでふさいであるのですが、冬場、気温が低く、天ぷら廃油ではエンジンがかかりにくい時に、ここからCRC556(モドキのMonotaROの安物浸透性潤滑剤)を吹き込むと、それを燃料と勘違いしてエンジンがかかる、という寸法。

 また、直接道路を走るためのエンジンではないので天ぷら廃油に軽油や灯油を混ぜても脱税にはならないはず(もしこれが脱税になるなら、EV用の電力は一般の発電とは分けて課税された燃料を使って発電してはいけなくなってしまう、と思うのだけれど、でも日産の新しいノートに搭載されているレンジエクステンド用の発電機とかは道路税が課税されたガソリンを使っているものと思われ、そのあたり、法律の方が追いついていっていない可能性もありますね)。そんなわけで冬季など気温が低い時期には灯油や軽油を天ぷら廃油に混ぜて粘度を下げる、という方法も可能と思われ、とりあえず現状では天ぷら廃油を暖めるための熱交換器は不要だったりします。

f:id:musikusanouen:20170122005255j:image:w360

↑エアクリーナーより先なので、この穴からゴミを吸わないように普段はネジと廃タイヤチューブで作ったパッキンとでフタをしておきます。ちなみにウチでは草刈り機や藁切り機など、長時間放置され機嫌を損ねていることの多い農機の多くにもこの穴があいています。また、天ぷら廃油自動車には、シャンプーボトルなどを使って運転席から軽油がインマニ内に噴射ができるように改造されていたりします。

f:id:musikusanouen:20170122005252j:image:w360

↑インパネを見ると、キーが抜いてあるのに電量計が液晶表示され、メーターパネルの右下には「赤いプラグのマーク」が点灯しています。

 最大が100V10Aなわけで、最初から分かっていたこととはいえ、やっぱりちょっと気になるのは充電のスピード。時間がたってもなかなか電量計の目盛りは増えません。

f:id:musikusanouen:20170122005253j:image:w360

↑どのくらいの電気が流れているのか、クランプタイプの電流計で測ってみたところ8A以下だったので(ちょっと冒険だけれども)ケーブルとコンセントの間にエコワット(簡易電量計)をはさみこんでみました。その結果、やっぱり電力は800W弱。これだとエコワットが壊れることはなさそうだけど、ひと晩中以上、発電機をまわしている必要があります(200V15Aでも満充電まで4.5時間、100V10Aだとその約3倍、15時間近くかかることになります)。

 写真では音を伝えられないのが残念なのですが、我が家のディーゼル発電機はオールドタイマー(お年寄り)なので、昔の村祭りの縁日を彷彿させ、なおかつ余りあるような壮絶な音を発し続けるのでした。ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ。

f:id:musikusanouen:20170122005251j:image:w360

↑そんなわけで、発電機のマフラーに乗用車の消音器を接続! 

 しかしそれでもまだ「ユンボをエンジン全開で家の前で使っているときよりもウルサイ!」と家族からクレームが入り、そしーて僕は途方に暮れる、のでした。

 ならば……、ということで、新たな善処策!

f:id:musikusanouen:20170122005250j:image:w280

↑チェンブロで発電機を吊り上げ、電動ケットラの荷台に載せ、周囲にひとっこひとりいない村はずれまでひとっ走り、そこで充電すれば……問題解決?

f:id:musikusanouen:20170122005541j:image:w360

 ということで期せずして、天ぷら廃油発電機を搭載したハイブリッド軽トラが登場したのでした。しかも、いま流行りの「クルージングレンジ・エクステンダー」タイプ。市販のハイブリッド車と違ってちょっと不便だったりもするのですが、ラブ・ミー・テンダー!(優しく愛してね)。

2017-01-11

トートバッグ風取っ手付き工具箱 作り方2

かーなり前に紹介した「トートバッグ風取っ手付き工具箱の作り方1」の続き、後半です。

f:id:musikusanouen:20170108231932j:image:w360

麻袋、切端、燃料ホースなどの廃品を使って写真のようなトートバッグ風の取っ手付き布が完成したら、次は、中に入れる箱を作ります。

f:id:musikusanouen:20170108231931j:image:w360

↑野地板で枠を作り、底は下からコーススレッドで固定。木口が見えてカッコは悪いのだけれど、コーススレッドの張力に頼ったこの組み合わせのほうが、底板の側面に釘やネジを打つより強度がでます。さらに強度が必要な場合は、鉄の帯を使います(昔の木製のコーラのケース仕様)。

 そして箱が完成したらこれに、お酢などを使って作った浸透性の自作塗料を塗布します。

f:id:musikusanouen:20170108231930j:image:w360

↑塗った当初はこんな感じで、年輪が少し強調されたくらいにしか見えないのですが、少しすると、下の写真の用に着色されます。

f:id:musikusanouen:20170108231929j:image:w360

 ひと晩おくと、こんな感じ。塗料の基本材料は、お酢と鉄。仕組みとしては、木に含まれるタンニンを酸化鉄を使って黒染めしているのではないかと思うのですが、見事に着色されました。作り方を含めてこの塗料のことは改めて別のページで紹介したいと思います。

 塗装が終わったら、最後に取っ手を付けます。

近くの河原から拾ってきた流木にダボ用の穴をあけます。直径は10ミリ前後、深さは(取っ手の厚みににもよるけど)5〜6ミリくらいがいいように思います。

f:id:musikusanouen:20170111234958j:image:w360

それとは別に、適当なパイプを用意します。今回は色の具合が良さそうなので折れてしまったビニールトンネル用のアーチ材を使いました。これを適当な長さに切断し、コーススレッドを通し、カラーとして使います。

f:id:musikusanouen:20170111234957j:image:w360

カラーを通し、コーススレッドで取っ手を固定します。

f:id:musikusanouen:20170111234955j:image:w360

取っ手側に厚みがある場合は、下の写真のように、裏から固定する方法もあります。今回は箱の側面板の厚み薄かったのでビスの部分だけ二枚重ねにしました。

f:id:musikusanouen:20170111234954j:image:w360

テキトーな木の枝の先端部を少し削り、テーパー上にしてダボ穴に打ち込みます。テーパーがいい具合だと接着剤は不要。ちょっと心配な場合は、木工用ボンドをちょこっと塗っておくと木が収縮してもダボが落ちません。

また、枝は虫の活動が少ない冬に切った枝を春までに乾燥させたものがベターですが、立ち枯れた広葉樹の枝の芯材や流木なども虫が出にくくていいと思われます。

f:id:musikusanouen:20170111234953j:image:w360

打ち込んだら、余分な部分をノコギリで切り落とします。このときノコの刃のアサリで母材側に傷が突いてしまいがちなのですが「ノコの側板側に厚紙やテープを貼る方法」「片側のアサリを玄能で軽く叩いてなくしてしまう方法」「側板から少し離して切断し、ヤスリで擦って仕上げる方法」などがあります。

f:id:musikusanouen:20170111234952j:image:w360

取っ手の取り付け完了!

f:id:musikusanouen:20170111234951j:image:w360

同様にして、鹿の角を取っ手として扉に取り付けることもできます。

f:id:musikusanouen:20170111235211j:image:w290

そして完成。

f:id:musikusanouen:20170108231928j:image:w360

箱に入り切らない道具や材料などのナガモノも運びやすいし、布の部分は機械を分解する際のシートにもなるし、このスタイルの道具入れ、意外と使いやすいと思います。

f:id:musikusanouen:20170108231927j:image:w360

2016-12-27

野良着を考える。第一回目は 「長靴」

 突然ですが……農的で自給的な暮らしをする人たちで、機能的な野良着について情報交換したいと思いました。

 アウトドア雑誌やネット上のメディアサイトにオススメGoodsなどがいろいろ紹介されていたりもするのですが、たいていの場合、この種の記事は広告絡みやタイアップだったりで、「実はもっとオススメの製品があるんだよなぁ」と思いつつも、そのことを書きにくかったりするようです(以前、ちょこっとそんな思いをしたこともあります)。

 幸いいまはスポンサーもいないしシガラミもないので、このブログとコメント欄を使って実際に使っている人からの情報を集め、実用的な野良着について情報をシェアできたら良いなぁ、と思いました。

 ということでとりあえず叩き台として、前回のブログ「長靴の修理方法」でちらっと紹介したわたなべの独断と偏見に満ちた「長靴」たちをいくつか紹介したいと思います。


 今の時期、外仕事をするときはたいてい、メインパックブーツ(Maine Pac Boots)と呼ばれるこのビーンブーツを愛用しています。

f:id:musikusanouen:20161224222403j:image:w360

 良いところをまず紹介すると、とにかく暖かい。そしてその割に蒸れにくい。インナーが着脱可能。

また、ヒモを緩めに縛っておけば、靴の脱着が容易であるという点も気に入っています。家で仕事をしていると、家の中と外を行き来することが多く、そうした際、ヒモをほどいたり緩めたりしなくても、かかとをなにかに軽く引っ掛けるだけで脱ぐことができ、はくときもふくらはぎ側のベロを片手で抑えてあげればスッと足を入れることができます。

 さらに、通常のビーンブーツと違ってソールがチェーンソールでなく、雪や氷や濡れた床の上でも滑りにくいビブラム風のソールという点もありがたい(すり減ったら剥がしてスタッドレスタイヤトレッド面を貼り付けられそう?)。

ただし欠点もあって、靴底に土がハマりやすく、それがそのうち落ちてワッフルのような土の塊が、テラスの上や玄関の中に散在してしまい、玄関の中がこうして持ち込まれた土で汚れます。

f:id:musikusanouen:20161224222402j:image:w360

 この手のビブラムソール風のビーンブーツは、このモデルの他にもあるのですが、メインパックブーツやオリジナルのビーンブーツとはラバーの部分の素材が異なり、発泡ウレタン系?の軽い素材のものは、縫い目の部分でゴム側が切れてしまったことがありました。

f:id:musikusanouen:20161225002118j:image:w280

↑ラバー部分が発泡ウレタン系?のものは、LLBeanの製品であってもラバーの部分で切れてしまい、修理が難しかったりします。

f:id:musikusanouen:20161227162719j:image:w360

↑一方、メインビーンブーツと共通のこのラバーモカシンの素材はとても丈夫。夏の外出時はもう20年以上このラバーモカシンを履いているのですが、丈夫で、着脱が簡単で気に入っています。

f:id:musikusanouen:20161227162718j:image:w360

↑ただ欠点もあって、LLBeanのラバーモカシンはチェーンソールと呼ばれるソールパターンで、すり減ると雨の日や雪の日、あるいは濡れた床などでかなり滑ります。


 そしてこちらは夏用の長靴。マルゴというメーカーの食品加工や給食を作ってくれる方たちが使っている(ことが多い)白の半長靴(耐油性長靴)で、真っ白であんまりカッコがよくないから、モスグリーンに塗装したら、それが禿げてきてしまい余計にかっこ悪いのだけれども、丈夫で壊れないから捨てられない、という逸品。

f:id:musikusanouen:20161224222401j:image:w360

 半長靴はサンダル感覚でスッとはけるのがメリットです。マルゴでは同じモデルの色違いバージョンで黒もあるので、次に買うときには黒を買って見ようかと思っているのですが、夏、ほぼ毎日履いているのに切れずに丈夫です。はたして黒も、白と同様の耐久性があるのだろうか?

f:id:musikusanouen:20161227163523j:image:w300 f:id:musikusanouen:20161227180710j:image:w250

↑娘はこんな風に絵を描いてみたりしてるけど、足元が白っぽいのはそれでもなんとなくちょっとしまらない感じ。


 そしてこれはアトムの「隼人」という長靴で、田植えのときにはく長靴です。

 小学生の頃からのオールドタイマー読者で、古いテーラーや農耕車などの愛好家で、好きがこうじて?クボタに就職し、いまや鉄米の専門家である小口さんのオススメでもあります。「シーズン中は毎日田んぼ作業で仕事で使っているけど安い田植え長靴の倍持ちます」とのこと。

 内側が吸湿&速乾性に優れた素材で、靴底も空気の循環を促す構造になっているとのこと。そういえば靴底(内側)が凸凹していて蒸れない、という構造はマルゴの長靴も同じで、健康サンダル以上に凸凹がしっかりしているので慣れるまでちょっと痛いくらいでした。

f:id:musikusanouen:20161224222400j:image:w280

↑田植え長靴を長く持たせる隠れた秘訣はブーツスタンドを使用すること(写真のものはダイソーで100円)。折れ曲がった状態でクセがつくと折れた部分からひび割れてしまいます。

 また、「田植え長靴は(紫外線などで)劣化しやすいけれども、タイヤワックスをスプレーしておくと持ちますよ」との情報を桜の山の耕太郎さんからいただきました。クレがラバープロテクトというスプレーを出しているけど、タイヤワックスの方が廉価でいいですね。


 ついでに家族が愛用している野良靴をちらっと紹介。こちらは娘が愛用しているアトムのグリーンマスター。ウエットスーツなどに使われているネオプレーン風の素材でできています。そんなに長く履いているわけではないけど、まあまあかなぁ……、とのこと。電車での移動などで折りたためる(丸められる)というメリットがあったり、田植え長靴としても使えるし(ふくらはぎのベルトをしっかり締めれば田んぼの中で脱げにくい)、結構気に入っている様子。

f:id:musikusanouen:20161224222357j:image:w280

秦さんからのメッセージを転載します。

「グリーンマスターを愛用しています。僕が主に使っているのはショートタイプ。この長靴にヒールがないので麦踏みしても麦を痛めません。冬は暖かいのですが夏は蒸れるので履いていないです。山に履いて行くと竹の切り口などで裂いてしまいますが、ウェットスーツの補修剤で直せます。」


 で、こちらはさとみさんのアイテム。30年以上も前に買ったラバーモカシンをいまだに履いている(でも夏と冬とで靴下の厚さが違うので2つある)のさとみさんの冬のアイテムはこのふたつ。

f:id:musikusanouen:20161227170831j:image:w280

↑5年くらい前に買ったメインビーンブーツ(インナー付き)。温存しているせいか、まだ靴底はそんなに減っていません。

f:id:musikusanouen:20161227170830j:image:w280

↑こちらは創業1897年というラバーブーツの老舗LaCrosseの長靴で、買ったのは家を建ててた頃だから、もう20年くらい前。重いけれども丈夫で暖かくて、大雪が降ったときにはコレ、だそうです。

f:id:musikusanouen:20161227173926j:image:w250 f:id:musikusanouen:20161227173925j:image:w250

↑素材にThinsulate Ultraの800Gが使われていたり、たしかに細かな部分までなかなかしっかり作られている長靴ではあります。