<北朝鮮>デノミ失敗、村全戸に批判ビラ もう国を信じられない

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100901-00000007-maiall-int
 北朝鮮金正日(キムジョンイル)総書記の後継体制作りに直結するとみられる労働党代表者会が、9月上旬に開かれる。金総書記の三男、正銀(ジョンウン)氏が指導部入りし、後継者として登場する可能性があると見られている。だが、厳しい統制社会だった北朝鮮でも昨年のデノミネーション(通貨呼称単位の変更)失敗で生じた経済の混乱以降、国民の不満が表面化する兆しが出ているようだ。北朝鮮から合法・非合法に多くの人々が訪れてくる中国東北部の国境地帯で北朝鮮の内情を聞いた。【北京・米村耕一】

 「もう国を信じられない。われわれはだまされている。強盛大国の約束を信じてきたが何の変化もない」

 4月下旬ごろ、北朝鮮北部の村で政府への不満を書き連ねた手書きのビラがまかれた。村にある300軒ほどの住宅ほぼすべてに、夜から明け方にかけて投げ込まれたという。これまでの北朝鮮では考えられなかったことだ。

 商用で北朝鮮に行った際、ビラが自宅に投げ込まれた住民から話を聞いた中国人の貿易関係者は「一人でできることではない。北朝鮮にも変化を望み、命がけで世論を盛り上げようという動きがあるということだ」と語った。同地方の公安当局は必死になって首謀者を探しているという。

 昨年11月のデノミは、国内経済を混乱させると同時に国民の政府に対する信頼をも低下させた。旧通貨と新通貨の交換比率を100対1とする一方で、労働者の給料は従来通りの額を新通貨で支払うなどという整合性の取れない政策だった上、物資不足の中で強行されたために急激なインフレが起きた

 中国を訪問した北朝鮮の男性は「商品価格が急に上がって、国からもらったお金ではコメ数キロも買えなくなった。貯金も何の意味もない金額になり、一生懸命働いてお金をためてきたのに大損した」と不満をぶちまけた。政府は、市場閉鎖などの措置を取ったが「商売なんて道端でできるから取り締まれるはずがない」という。

 道路や学校の補修などという名目で、くず鉄数十キロを拠出するノルマが課されることも珍しくない北朝鮮南部出身の女性は「学校や軍隊の運営に足りないものが多く、国ができないから私たちが支援するほかない」とため息まじりに語った。

 後継体制への移行をスムーズに進めるには社会の安定が不可欠。北朝鮮政府も、経済不安が統制の緩みにつながることを警戒している模様だ。金総書記による今年2回目という異例の訪中も、代表者会前に後継者問題を中国に説明すると同時に、中国から経済協力を取り付けて社会不安の沈静化を図ることを狙ったとみられている。

 北朝鮮の国内情勢に詳しい中国の研究者は「代表者会では、後継体制だけでなく経済改革なども議論すべきだ。そうでなければ、さらなる経済難に見舞われ、国民の不満が噴出する可能性がある」と指摘。経済へのてこ入れがなければ、北朝鮮国内で混乱が起きかねないという見方を示した。

中国としてはアメリカ軍と接しないために北朝鮮が必要という意見もありますが、北朝鮮で大きな混乱が起こったら中国と韓国どちらがこの地域への影響力を持つのでしょうか。
北朝鮮金正日総書記の訪中を確認=両国の国営メディア

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100831-00000093-reu-int


 8月30日、中国と北朝鮮の国営メディアは、北朝鮮金正日総書記が中国を訪問し、長春胡錦濤国家主席と会談したことを確認した。写真は同月28日、長春市街を走行する金総書記が乗っているとされる車両(2010年 ロイター/Aly Song)

 [北京 30日 ロイター] 中国と北朝鮮の国営メディアは30日、北朝鮮金正日総書記が中国を訪問し、同国北東部の長春胡錦濤国家主席と会談したことを確認した。

【ビデオ】中朝首脳会談の映像公開 金総書記訪中に三男同行か(字幕・30日)

 中国国営テレビによると、金総書記は胡国家主席に対し、朝鮮半島の非核化に向けた方針を貫くことに変わりはなく、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の早期再開を望んでいると伝えた。

 中国国営テレビによると、金総書記は「北朝鮮は、朝鮮半島の非核化を支援することに変わりなく、朝鮮半島の緊張を望んでいない」と主張。「6カ国協議の早期再開への推進および朝鮮半島の緊張緩和に向け、中国との緊密な連携と協力の維持を期待する」と述べた。

 また国家主席は、朝鮮半島の平和と安定維持は誰しもが望んでいるとした上で、「(6カ国協議は)できるだけ早期に再開される」べきとした。

 今回の金総書記の訪中は三男のキム・ジョンウン氏を後継とすることについて、中国の承認を得ることが目的だったとの見方がアナリストから出ている。ただ、中国メディア、および北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)はジョンウン氏については報道していない

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これ以外にも金正日ハルビンに行ったという報道もあります。
金正日総書記、ハルビン入りか 市内視察の情報

http://www.asahi.com/international/update/0829/TKY201008290306.html

2010年8月30日4時32分

 【吉林(中国吉林省)=西村大輔、ハルビン黒竜江省)=峯村健司】中国を訪問している北朝鮮金正日キム・ジョンイル)総書記一行を乗せた特別列車は28日夜、吉林省長春を出発したが、30日午前0時(日本時間同1時)現在、中朝国境を通過した事実は確認されておらず、中朝のメディアも報じていない。北京の外交筋は29日、金総書記が黒竜江省ハルビンに入ったとの情報があるとした。

 28日午後9時ごろに長春駅を出発した特別列車は、中国入りした際の吉林省集安を経由するルートか、同省延辺朝鮮族自治州図們を経由するルートで帰途についたとの見方が広がっていたが、中朝国境を通過したとの情報は確認されていない。

 一方、ハルビン市内では交通規制や厳重な警備が一部でとられ、金総書記がハルビン入りし、市内を視察したとの情報がある。地元関係筋は製薬会社などのほか、抗日戦争の史跡を訪れたとの情報があると述べた。同市中心部を流れる松花江沿いの宿泊施設では一般客の宿泊が断られているという。

 ハルビンは中国東北地方の中核都市の一つ。朝鮮半島との関係では、初代の韓国統監を務めた伊藤博文独立運動家の安重根ハルビン駅で暗殺された歴史がある。戦前戦中は抗日活動が激しかった地域でもある。

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どうもハルビンに行ったのは経済的理由が大きいようです。
北朝鮮:金総書記は中国の黒竜江省ハルビンに 予想外 

http://mainichi.jp/select/world/news/20100830k0000m030091000c.html?inb=ra
 【ハルビン(中国黒竜江省)米村耕一】北京の外交筋によると、中国を訪問している北朝鮮金正日キム・ジョンイル)総書記は29日、黒竜江省ハルビンに入った模様だ。金総書記は27日に長春で中国の胡錦濤国家主席と会談して主要日程を終えたと見られているが、北朝鮮が経済開発のパートナーにと期待する中国東北地方視察を続けていることになる。金総書記は30日にも、ハルビン駅から特別列車で帰国の途に就く可能性があるという。

 同筋によると、吉林省延辺朝鮮族自治州図們で、北朝鮮へ抜ける線路沿いに建つホテルの宿泊客に「30日午前8時(日本時間同9時)までにチェックアウトするように」という指示が出された。金総書記の通過に備えた措置だと見られる。

 ハルビン駅関係者は毎日新聞の取材に対し、29日午前10時半(日本時間同11時半)ごろ、特別列車が到着したと証言した。この列車は、30日午前6時から同7時の間に出発すると聞いているという。同市のタクシー運転手は、「北朝鮮の指導者が来たということで、29日は厳しい交通規制が敷かれて大渋滞が起きた」と話した。

 韓国の聯合ニュースは29日夜、外交消息筋の話として、金総書記が黒竜江省政府の関係者と会談した後、主要な産業施設を視察した模様だと伝えた。同筋は「現在、ハルビン訪問の目的把握に努めている」と述べた

 一方、インターネット上の掲示板には、29日午後から「警察から大通りに面した窓を開けるなという通知を受けた」というハルビン市民の書き込みがあふれている

 金総書記のハルビン訪問は、北朝鮮北東部の港湾都市・羅先の開発との関連が考えられる。金総書記は昨年12月に羅先を訪問して貿易部門の役割が重要だと強調し、対外活動を積極的に展開するよう指示した。北朝鮮は今年1月に羅先を特別市に昇格させ、外資導入による開発を進めようとしている

 北朝鮮が期待するのは、中国政府が03年から力を入れている東北3省(吉林省遼寧省黒竜江省)の経済開発との連動だ。特に、海に接していない吉林黒竜江の両省にとって羅先港の利用価値は高いと踏み、羅先への投資を期待している

 金総書記は5月の訪中で遼寧省省都瀋陽を訪問している。今回の訪中と合わせ、東北3省それぞれの地方政府と経済協力についての協議を進めたとも考えられる

毎日新聞 2010年8月29日 23時19分(最終更新 8月30日 8時32分)

そのほかの可能性についても報じられています。
金総書記、ハルビン駅から特別列車で帰国か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100830-00000512-san-int
 【ソウル=水沼啓子】韓国の聯合ニュースは30日、北朝鮮金正日総書記一行を乗せたとみられる車列がこの日早朝、中国黒竜江省ハルビンの迎賓館を離れ、午前7時55分(日本時間同8時55分)ごろ、ハルビン駅に到着したと報じた。

 特別列車で帰国の途に就くとみられる。ただ帰国前に、吉林省延辺朝鮮族自治州を訪問する可能性もある

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なんにせよ金正日と中国は大変親密なわけですね。