ホリエモンにしろ、オジャマモンにしろ
悪いことをしてきたのでそれらは粛々と裁かれねばならないと思う。
しかし、あまりに単純に「あんなやつら八つ裂きにしてしまえ」みたいなテキストも感心しませんな。
35歳すぎたらそういうこと書いちゃダメな気がする。
繰り返すが、それと犯罪を裁くことは別ですよ。
私はエンターテインメント方面からしかものが見れないので、主客が逆転してしまっているかもしれないが「巨悪が描かれなくなった」という厳然たる事実はありますよ。
80年代までは、エンターテインメントの「巨悪」って右翼のフィクサーだとか、もう決まってたんだよね。
ところが95年あたりを境に、「悪のフィクサー」は急速にリアリティを失う。
もちろん、小池一夫みたいに堂々とそういうのを描いて、なお面白い人もいるけどね。
「中心たる巨悪を描かない」ということは、エンターテインメントの構造として、カタルシスを無くすことだから感心しない。感心はしないが、人々の集合無意識を反映しているという意味では否定できない。
そこら辺のおとしどころをどう見つけてくるかということが、「頭を使う」ということであって、「死ね」とか言うだけじゃだれでもできます。
それともうひとつ、「庶民はバカだから(けしからん)」という結論も感心しない。
それは、ずっと前からわかっていたことだから。
何かを書くということは、どうしても啓蒙的な意味を帯びるし、そういうことはやっていいとは思うが(っていうか無知蒙昧な土着民に文明を教えていくような物語は、悪魔的な意味あいで心が震えるけれども(笑))、「どうせわかってないやつらはバカなんだ」って言い出しちゃうとそこで終わっちゃうからね。それと自分の考えの至らなさを免罪する言い訳になりがちだから。
そりゃ私も、「ホリエモンなんて虚業。あんなことが続いていたらいつかモラルハザードが起こる」とはハッキリ言いましたよ。昨年の暮れ辺りに。もう言質取られちゃってるんだけども。
でも、たとえばテレビに出ているヤツにホリエモンを「虚業」とか言われたくねェよ、っていう気持ちもありますよ。おーおー、偉くなったな、と思っちゃうね。
だいたい第三次産業の方が儲かる構造になってるわけでしょ、根本的に。
(それと、第三次産業の方が仕事のクチが多い、という現実もあるのかもしれん。)
あ、それともうひとつ「サービス業にも貴賤がある」という無意識の感覚ね。
この辺をときほぐしていかずに、「ホリエモン死ね、ざまあみろ」って言ったって何の意味もない。
追記:
はてなキーワードでは、モラルハザードを「倫理の崩壊」等と解釈するのは間違い。と書いてあるが、専門用語が拡大解釈されて誤用されていく過程はよくある話なのでここでは直さない。ただしホリエモンの話題が金融論的な意味あいを帯びて読み手が誤解する可能性もある。だから、それは文脈で理解してください。
ハロモニ。〜1/22
スピードワゴンをゲストに、娘。さんたちに「甘〜い」言葉を言ってもらうという企画。
けっこう面白かったです。
まあもともとこういうの好きなんですよ。なぜなら私は変態だからです。
格式ばった言い方をすると、変態性欲者です。
ご近所パトロールにマークされてます。
ウソですよ。本気にしないでください。
本気にされることがイヤなのではなく、本気にしてしまう粗忽者がいることが絶望的にイヤなんです。
さて、2つ目のお題が「プロポーズ受けてる最中にオナラが出てしまってごまかす甘い言葉」っていうのは、ちょっとアレだけど。
だってアイドルってオナラしないんじゃないんですか!(怒られて逆ギレし、先生の落ち度をあげつらってくってかかる小学生のような口調で)
スタジオライブは後藤真希。
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やりすぎコージー〜1/22
未公開トーク特集。
「中島みゆきの『ファイト』」についてえんえんと語るくだりには感心。
歌詞の重さに関して「こんな歌だったっけ?」と東野が驚くという展開なのだが、千原Jr.はもともとどんな歌か知っていたらしくきちんと楽曲の意図を汲んでいるのがトークに厚みを持たせていていいんだよね。
まったく知らないで「なんやねん」みたいなツッコミトークだとたいして感心もしないのだが。千原Jr.は「積木くずし」について熱く語っているときにも思ったがなんか情念テイストなものをわかっている気がする。
今田の、秋葉原のゲームイベントですべった話も最高。
その前に東野の「結婚式で上映されるために撮った『おめでとうコメント』のビデオを、自分がその場に出席しているのに流された」という話も面白かったけど。
ここでまた千原Jr.の「食い気味にすべった」という表現でまた大笑いしてしまいました。
なんか意味あるのか
ライブドア問題についてのテレビ報道。
自殺してしまったライブドアの上の方の人(名前忘れた)の父親を登場させ、
「いちばん憎いのはホリエモン。なんですかあれは。ジェット機なんか保有して遊び回ってる。息子が気の毒だ」
と言わせる。
この親御さんの思いは痛いほどわかるが、わざわざコメントをとって報道する意味が、あるのかなー。
まあ本当のことを言うと、こういう現象ってテレビは止まらないと思うし、状況によっては「ふむふむ」って思ってしまう自分がいることもわかってるんですが。
私も今さら正義漢ぶるつもりはありませんので。
ただ、「意味があるのか、ないのか」と問われたら「意味ねェだろ、そんなこと。それよりホリエモン個人の犯罪であるかのように誘導したい意図は何なわけ?」と言う権利くらいはあると思いました。
珍カンフーVS変ニンジャ・激闘!ナイト〜1/21
数あるカンフー映画からバカな拳法・珍対決場面を厳選、奇怪なニンジャの活躍、変な忍法をピック・アップ、カンフーとニンジャの珍味をみんなで味わいつくしましょう!!珍なカンフー映画とヘンな忍者映画のトーク・ライブ。
ゲスト:ファンロード編集長:浜松克樹、アニメ監督:大畑晃一
場所:NAKEDLOFT(職安通り)
(以上は告知からの引用)
雪の中行ってきました。こんな雪の中、だれが行くんだよ? いや、自分が! と思って行った。勝手に予想として「お客さんは20人くらいかなあ?」と思って行ったらとんでもない。開場の段階ですでに満員、立ち見の状態。途中から椅子を足したり、入れないお客さんがいたりなど大盛況でした。
感想は、……いや〜カンフーとニンジャを甘く見ていましたよ。「格闘家にはまだその先がある」と言ったのは範馬勇次郎ですが、「片腕カンフーと空飛ぶギロチン」で引き返した自分にとってはまだその先があるとは思ってもいませんでしたね。
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ニンジャ映画はさらにディープな世界。カンフーに関しては、ブルース・リーやジャッキー・チェンから思わぬ珍品に当たっちゃう、ということもないではないと思うけど、ニンジャ映画ってブルース・リーやジャッキーのように超メジャーな人っていないから(ショー・コスギがいるけど日本国内的にはジャッキー映画などとは比較にならないと思うし)、それだけ「知られている映画」と「まったく知らない映画」との落差が激しいんですよね。
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また、カンフー映画に関してはいろんなかたちの「空飛ぶギロチン」が、「片腕カンフー」以外のものでも2種類出てきていて、実際にあった武器でもないだろうに何この人気、という驚きがありました。
またきわめて少年ジャンプ的な部分(変な武器、強大な敵に複数で対抗するなど)が、どの程度両者に関係があるのかも個人的興味があります。ブルース・リー以降乱造されたカンフー映画を、80年代ジャンプを背負った人たちが見ている可能性はあると思うし、カンフー&ニンジャ映画のスタッフがジャンプを読んでいる可能性もかなりあるわけですが、見ていて何かぬぐいきれない異質感もあって、もしかして「平行進化」の部分もあるのではないか? と夢が広がりました。
なぜ「平行進化」に夢があるかというと、「80年代ジャンプ」と「ブルース・リー」と「ニンジャ」の根源が集合無意識の産物であるというきわめてオカルトチックかつ無意味な神秘思想に行き着く可能性があるからです(笑)。
これに白土三平も加えれば唯物論もプラスされてもはや超伝奇。
などと、雪道を帰りながら思ったことでした。
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