『週刊 矢郷論説委員長のSMASHコラム』第十五回
ニュースの焦点
☆2011年10月24日(月)
鬼畜男コバック、リンを“再ビッチ化”予告!「たっぷりかわいがってやるぜ!!」
リン・バイロンさん、『SMASH.22』の試合ではコバックを奇襲しましたね!
今後はどうなるのでしょうか?
“ビッチと呼ばれた女の行く末ドキュメント”みたいな感じで、人間ドラマの展開が気になります!
☆2011年10月25日(火)
来年1月引退のブル中野が、SMASH女子部門視察のため10・28『SMASH.22』来場決定!
私は会場でブル中野さんとお会いして、その大きさに驚きました。
ブル中野さんも世界を相手に闘った素晴らしいレジェンドです。
ご意見番になっていろいろ指摘されるのは説得力あります。
☆2011年10月25日(火)
AppleTale×朱里、10・28『SMASH.22』で公開CDジャケット撮影!
このニュース気になって仕方がありません。
この後もいろいろ仕掛けてくると思います。
朱里ちゃんはまったく新しいタイプのアイドルになれる可能性があります!
☆2011年10月29日(土)
11・24『SMASH.23』チケット好評発売中!
やはり、デーブ・フィンレーが恐怖の大王の正体でした!
この事実に沸き立つ控室と、翌日には他団体の選手から「マジで、デーブ・フィンレーが来るの? これは絶対観たい!!」のメールが本当に多数寄せられました。
とにかく、デーブ・フィンレーはプロレスラーから特別視されリスペクトもされている凄いレスラーなのです。
デーブ・フィンレーはなんと、15歳の時からプロレスの起源と言われる、“カーニバルレスラー”として活躍しています。
“カーニバルレスリング”とは、サーカスなどの中で余興としてレスリングをしていた頃のプロレス以前のプロレスの呼称で、“カーニバルレスラー”はプロフェッショナルなレスリングはもちろん、アマチュアレスリング、シュートファイト、ストリートファイト、全ての要素を持ち合わせてなくてはならず、腕っぷしの強い客の挑戦を受けてブチのめす仕事までこなしていました。
カーニバルレスラーは通称“カーニー”と呼ばれ、独特のレスリング・スラングも使い、現在のレスラーでもその会話は解読不能です。そのカーニー出身者で有名なレスラーはハーリー・レイスさん、故フレッド・ブラッシーさんなど、他にも伝説的なレスラーが多数おられます。
(※ちなみに、旧全日本プロレスで付けられたシリーズ名『チャンピオン・カーニバル』はジャイアント馬場さんが、カーニバルレスリングをリスペクトして付けられたものらしいです。他にも『ブラックパワーシリーズ』とかのネーミングもカーニーへのオマージュとの噂。さすがプロレスを愛したジャイアント馬場さんです)
そんな伝説のカーニー最後の生き残りであるというだけでも驚異ですが、このデーブ・フィンレーの恐ろしさは、まだまだ深いものがあります。
これは追い追いに紹介したいと思います。
そのデーブ・フィンレーが初代SMASH王座に就いたスターバックとどのような闘いをするか、本当に注目です。
☆『SMASH.22』で、わたくし矢郷良明は、盟友・真霜拳號と組んで、藤波辰爾さん、ウルティモ・ドラゴンさんという、日本プロレスの神に近い御二方と対戦させていただき、わたくしが、藤波辰爾さんに伝家の宝刀、逆さ押さえ込みで敗れました。
本当に藤波辰爾さん、ウルティモ・ドラゴンさんは素晴らしかったです。
しかし、単なるリスペクトマッチにしたくなかったので、私は何度もロックアップからの勝負に行きました。
真霜もウルティモ・ドラゴンさんに果敢にレスリングを仕掛けました。
私が藤波辰爾さんと実際にロックアップして驚いたのは、腰の重さと体軸のブレのなさです。
これこそが歴戦の歴史が宿る肉体の為せるものなのでしょう。
グラウンドでも熟練の技を駆使されました。
そして、ウルティモ・ドラゴンさんのレスリングの素晴らしさ。
本当に神業でした。
最後は、藤波辰爾さんが私の必殺のコブラツイストを切り替えしての“逆さ押さえ込み”でした。
藤波辰爾さんと言えば“ドラゴン殺法”ですが、藤波辰爾さんの真の必殺技は“バックスライド=逆さ押さえ込み”だと思います。
これはもう、返せません。
前も書きましたが、藤波辰爾さんは私の昨年逝去した父親と容姿から体型から声までそっくりで、藤波辰爾さんとリングで向かい合った時は、本当に父親を思い出しました。
ロックアップして向かって行った時も、小さい頃、父親とプロレスごっこしていたのを思い出しました。
また、『SMASH.22』の開催日、10・28は父親の月命日にあたり、不思議な縁でございます。
本当に忘れられない一日になりました。
私は親友、真霜拳號と暗黙に思っていたことがあります。
レジェンドレスラーや有名レスラーとリングで最初に対峙した時、絶対に「格負けしない、位負けしてはいけない」ということです。
それは第三者から観れば簡単に判ることですし、対峙している当事者が敏感に感じるものです。
あきらかに「格負け、位負け」するようなら、もうプロレスは辞めようと思っていました。
しかし、まったく引け目を感じることはなく、2人で「これは勝負に行ける!」と確信していました。
格やしきたりを壊すには、まず「格負け、位負け」していては、話になりません。
これからプロレスの革新と伝統を守る闘いができるなと、感じることができた一戦でした。
「誰でもプロレスラーになれるものじゃない」
それを守り、それをハッキリ言えるのが、これから生き残るプロレスラーの条件ではないでしょうか?
そして、それが証明されていくのがSMASHのリングだと思います。