ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

やっぱりおかしくない?

 食品安全委員会プリオン専門調査会が全頭検査の対象から生後20カ月以下の牛を除外する新たな基準を容認することで合意したんだそうである。これは国内対策見直しの決定なんだそうであって、あくまでも米国産牛肉輸入解禁のための決定ではないんだそうである。そうはいっても、明らかに米国の圧力によってこの結論が導かれているであろうことは容易に想像がつく。全頭検査を前提としてこれまで国民の安全を保ってきたはずであった。

 BSEの感染源となる肉骨粉の使用禁止などの飼料規制などで、生後20カ月以下の牛での病原体「プリオン」の蓄積量が「少ない」と判断。特定危険部位も除去されており、検査を緩和しても「食肉への汚染量は無視できるか、非常に少ない」

のだそうである。つまり、「肉骨粉」を使わなくなっているんだから、若い牛は危険性がひじょ〜に低いという事である。だけれども、

また、これまで欧州や日本で確認された感染牛の数や月齢などから、生後20カ月以下の牛の中に含まれる感染牛は年間2頭以下と試算した。
 その場合でも、(1)全頭検査の精度に限界があるため、感染牛を発見できない(2)見つけられたとしても、最大1.62頭以下にすぎず、特定危険部位の除去や水による洗浄などの対策で、病原体が牛肉に残る恐れは極めて低いとした。

 ちょっと待ってもらいたい。「全頭検査の精度に限界がある」って、そりゃ全頭検査したって見つけられないかも知れないよ、といっているってことである。本来的には、これでは見つけられない可能性があるから、見つけられる方法を論議する、という方向に何故行かないのだろうか?それで良いのだろうか?それを「どうせ分からないんだから、良いってことにしよう」という方向性はおかしくないのか?どう考えても、アメリカからの20ヶ月未満の牛輸入解禁に持っていくがための論議に過ぎないんだから、どんな事でも書いてしまうと云う事なんだろうか。これを結果があっての議論でないという主張はどこにも通用しないだろう。ちなみにプリオン専門調査会専門委員のみなさまの名簿というのは下記の通り。

小野寺節:東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻教授
甲斐諭:九州大学大学院農学研究院農業資源経済学部門教授
甲斐知恵子:東京大学医科学研究所実験動物研究施設教授
(座長代理)金子清俊:国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第七部長
北本哲之:東北大学大学院医学系研究科学専攻教授
佐多徹太郎:国立感染症研究所感染病理部長
品川森一:独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構動物衛生研究所プリオン病研究センター長
堀内基広:北海道大学大学院獣医学研究科教授
山内一也:財団法人日本生物科学研究所主任研究員
山本茂貴:国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部長
横山隆:独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構動物衛生研究所プリオン病研究センター研究チーム長
(座長)吉川泰弘:東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻教授

総務省統計局

 ここが出しているメール・マガジンがある。で、今朝ここからメールが来た。内容は2月の失業率で、季節調整値で4.7%で前月に比べ0.2ポイントの上昇。それにしても日本の失業率は雇用保険受給期間が終わっちゃうとカウントされなかったりしなかったっけ?この失業率はILOかなんかで計算システムを国際共通化してくれないとわかりにくいよなぁ。