ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

太っ腹

 伊万里市はまだまだ黒澤明記念館を諦めたわけではないらしい。

映画監督、黒澤明の記念館建設を誘致した佐賀県伊万里市は23日、施設の建設と運営にあたる黒澤明文化振興財団黒澤久雄理事長)が約3億8千万円の寄付金の大半を建設前に使い果たしてしまったことから、建設の期限を区切る新たな誘致契約を財団と結び直す方針を明らかにした。現時点では誘致は断念しない。
市は1998年、「記念館を建設する権利」として黒澤プロに約1億円の権利金を支払った。黒澤プロとの契約では、建設が実現しなければ1億円は市へ返還されることになっている。市はこのほか、財団設立の出資金や建設予定地の土地購入や造成費などに約2億5千万円を支出した。
 黒澤理事長は「今後も建設に向けて努力を続ける」と主張しているが、財団の信用は落ちており、資金調達は難しいもよう。財団の計画続行を認めた市に対し、市民から反発の声が出る可能性もある。 (Asahi.com 2010年3月23日12時30分)

 黒パンは一体何をやっていたんだろう。唄っている場合じゃない。

散歩

 どうせ散歩するなら、全く行ったことのないところを歩いてみたいと思うようになった。何も今日出掛けなくても良いじゃないかというのがいつもの思考回路なんだけれど、今日は取り敢えず家を出ようというきっかけがあったので、ほいほいと出た。目的地は東急世田谷線三軒茶屋から下高井戸までの間に8駅。全長5.0kmでしかない。これまでに一度も乗ったことがない。だから行ってみようと。
 何しろこれまでに三軒茶屋そのものに一度しか来たことがない。それも夜だった。何が何だか分からない。田園都市線の駅から世田谷線の駅までどこの駅か分からないような綺麗な地下道ができていて、案内に従って上がるとそのまま駅にはいって行ってしまう。
 切符の自販機がない。どうするのかと思ったらこの電車は全線140円。都電荒川線が全線160円と同じだ。途中の駅にはこちらも駅員がいない。二両編成で、両端が入り口で真ん中の二つが出口専用。よく見ると扉にちゃんと出口と書いてある。
 ということは都電もそうだけれど途中駅でフォームに下りて電車を撮影しようとするといちいち140円を払わなくてはならないということになる。電車の沿線を見ていると多分夏に通りかかったらツタが絡まる家がいくつも見えるのだろう。今は葉が全部落ちていて寂しい。桜はどうだろうかと見ているけれど、ちら、ほら、と咲いている程度でしかない。「山下」という駅で降りる。ここは小田急線の豪徳寺と交差している。駅前は小田急の高架になっていて昔日の感が全くない。ここには大きな桜の木があったように記憶しているのだけれど、どうも見あたらない。商店街はどうなったのかと思ったら小田急で分断されているけれど、まだある。ちょっと横に入ってみると昔のまま残っている横町がある。
 入っていくと昔ながらの中華そば屋がある。ずいぶん昔に秋葉原駅近くの中央通りに残っていた焼売とかた焼きそばが売り物だった中華そば屋に似ている。入ってみると昔のままのようだ。「中華満来」としてあって、帰ってウェブで検索すると出るわ、出るわ。壁に貼ってある雑誌の記事を見るとここのご主人はもうすでに98歳とかで、ボウリングが趣味でこの界隈ではよく知られた方のようだ。壁に貼ってあるビラには「ご希望の方にはボウリング1ゲーム招待券を差し上げます」と書いてある。
 その記事を読んで「えっ!?」と驚いて壁に貼ってあるメニューを見ると本当にラーメン並み200円と書いてある。その時点で私はすでに野菜そば500円を注文済みだ。入り口のテーブルに座って餃子をつつきながらビールを呑んでいた若者が「ラーメン下さい!」と注文。あとから入ってきたおじさんも「ラーメン!」だ。
 実は入って座ろうとしたら横のテーブルにいたおばあさんが野太い声で喋る。あ、独り言を大きな声で喋る人なのかなぁと思ったら、ここのおかみさんと知り合いの近所の人のようで、四方山話。これから風呂に行くんだという。多分一人住まいのようだ。
 野菜そばを作って運んでくれたのが多分、白寿に迫ろうというご主人の息子さんだろうか。多分私よりも年上じゃなかろうか。野菜そばはあんかけで、焼きそばの具がつゆ麺の中に入ったようなあんばい。細い麺でがんがん食べないと伸びちゃいそうだけれど、私が好きなタイプ。次回はあのラーメンを食べたい気もするけれど、かた焼きそばも試してみたいなぁ。
 そこからひと駅歩く。わずか800mほど。ずっと電車線路の横を歩くから後から後から電車が通り過ぎるのを見ることができる。「ちい散歩」じゃないけれど、これは面白いひと駅だ。桜が満開となるだろうと思われる来週あたりに歩くと、随分良い気持ちじゃないだろうか。お試しあれ。
 岩本町からもひと駅歩いたので、今日は全部で4kmを歩いたことになる。

火山噴火

 アイスランドで火山の噴火があったと報道されている。

(CNN) アイスランドの災害対策当局によると、同国南部にあるエイヤフィヤトラ氷河で現地時間の20日午後11時半ごろ火山が噴火、周辺に住む数百人規模の住民が避難した。人的、物的被害の報告は今のところない。
火山は氷河の下に位置し、噴火は1821年以来だという。噴火を受け、氷河周辺の160キロ範囲の地区に非常事態が宣言されたという。噴火による氷河融解で洪水発生を懸念している。
同局は火山専門家を現地に派遣、噴火の規模などを詳しく調べる方針。アイスランドの地元メディアによると、噴火を受け、同国の国内航空便は全便が欠航となった。また、米国発の旅客機3便が臨時着陸したとの情報もある。
同氷河は、首都レイキャビクから東へ約160キロ離れ、アイスランドでは5番目の規模を持つ。
(2010.03.21 Web posted at: 17:11 JST Updated - CNN)

 現地におられる日本人の方のブログ(こちら)によると国内線は21日には全便欠航したそうだ。mixiへの書き込みによると22日も夕方まで国際便の出発便は発着を見合わせていたらしい。この氷河の下流域にはよく知られたスコウガフォス(Skógafoss)という滝がある。アイスランドは火山のおかげで地熱発電が盛んで、三菱重工がこれら発電設備の建設を受注している。恩恵があるということはこういうこともあるということだ。一昨年の前半にも大きな地震が起きている。(写真:そのスコウガフォス)

米医療保険法案成立

 起死回生の可決だった。これまでの流れからいったら難しいかもしれないなぁと思っていた。米国人は人のことより自分、という傾向があるんだろうかと諦めていた。たった7票の差だったとはいえ、可決は可決だ。民主党からも反対票がボロボロ出ていたようだけれど、これが日本だったら問題になっちゃうのだろうか。
 この法案が通ったことによって救われるのはmedicaidの対象にはならないけれど、民間医療保険料を払う余裕がなかったという層だということになる。反対キャンペーンの理由は「アメリカは自由の国であり、強制的に国から奪取されるのはそれに反している」というものだったように受け取っていたけれど、相互扶助という発想ができないのは何故かという疑問だった。
 多くの移民が次から次に押し寄せるアメリカという国のバックグラウンドを発想できないとその反対思想の裏が分からないのだろうか。
 日本では健康保険についても老齢年金についても国民皆保険だということになっている制度がずっと前からある。しかし、その実態はどうだろうか。この素晴らしいシステムも管理・保守の担当者がその職務をサボってむちゃくちゃにして来ちゃっていることを考えると、歯ぎしりする思いだ。