デザイン業界 異聞

osamuharada2015-10-05

7月 SNSで火がついた東京五輪エンブレム騒動。8月に本人のパクリ釈明会見でさらに大炎上。9月にはエンブレムの中止会見。それを受けて 劇場 vs.五輪の紛争は終了。10月に入ると、こんどはエンブレム審査そのものに不正が発覚。「公募」以前から決められていた出来レースだったことが判明した(談合だよね)。すぐに電通から組織委に出向していた 高崎卓馬、槙英俊さんの二人を更迭、つまりはトカゲの尻尾切りだ。これで五輪側も審査委員側も、めでたく責任回避ができたというワケか。しかしこの騒動、そもそもの発端であったベルギーのオリビエ・ドビさんの著作権侵害の審議は始まってさえもいないんだよね。まだエンブレムがパクリかどうかは定かではない。ああそれなのに、すでに尻尾切りされちゃった哀れサノケン氏はどうしたろう…。
いまや出来レースとわかったエンブレム公募?の入選作品、2位と3位のデザインをひとめ見てみたかったのが 、ついにSNS にも画像出現した。週刊新潮でも《「インチキ選考」仰天の真実 》と題してコレをとりあげている。 2位に選出された 原研哉さんは、このたびの審査委員長 永井一正さんが創立した日本デザインセンターの、現代表取締役ではないか(親分と子分)。それにしてもこのお手玉みたいなデザインはお粗末すぎる、と思うのは三流デザイナーのヤツガレだけだろうか。 3位の 葛西薫さんは、今年ありがたくも天皇陛下から紫綬褒章を拝領されたばかりの、サントリー宣伝部門サンアドの副社長さんだ。サノケン氏と電通高崎さんが組んでやっていたのが、例のサントリーの景品「コピペ・トートバッグ」。みんな仲間うちだけで仕事を廻していたんだね。それにしても ( また言っちゃうけど )、3位の 和菓子屋風 なぐり書きデザインはひどすぎる。想像力の貧困。どこが世界オリンピックで東京のシンボルマークなのだ、と思うのはワタシだけだろうか?ってことはないよね。ついでにダントツ1位だったという、サノケン氏原案のパラリンピック・エンブレム(右側)は、どうもあれでパラの「 P 」と読ませたかったらしいな。もとは Paraplegia(下半身麻痺)の意味だったよね。コレに関してはもう笑えない。