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2019-01-27 お知らせ このエントリーを含むブックマーク

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2019-01-26 チワワちゃん このエントリーを含むブックマーク

otello2019-01-26

チワワちゃん

監督 二宮
出演 門脇麦/成田凌/寛一郎/玉城ティナ/吉田志織/村上虹郎/栗山千明/浅野忠信
ナンバー 20
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

走り続けるのが若さだと信じていた。極彩色の光に包まれている時だけ生きている実感があった。喧騒と狂乱、だがこんな時間がいつか終わるのはわかっている。だからこそ後悔しないように楽しもうとした。一方で、そんな姿を醒めた目で観察しているもうひとりの自分がいる。物語殺人事件被害者になった友人の人となりを訊きまわるヒロインが、身の回りの付き合いを見つめなおしていく過程を描く。被害者は同性異性を問わず好かれ、いつも彼女が輪の中心にいた。誰もが彼女と仲良くなりたいと思っていた。ところが、改めて仲間に尋ねると、彼女の心の闇に触れた者はいない。いったい彼女のどこを見ていたのか、知るほどに無力感が募っていく。過剰に装飾された映像と刺激的な音楽が、現代希薄人間関係象徴する。

バラバラ死体発見されたチワワちゃんについて取材を受けたミキは、つるんでいた割には彼女私生活を知らないと気づく。ミキはかつての仲間を訪ね、チワワについて質問する。

大輪笑顔で周囲の人々を魅了していたチワワモテ男恋人としてグループに入ってきたのに、インスタを始めるとたちまち人気モデルになっていく。その後も様々な男を渡り歩くが、明るいキャラは同性の友人にも歓迎されている。いろいろあったけれどやっぱりチワワと過ごしたひと時が最高にキラキラしていた。今はもう遠い過去になってしまった思い出を記憶の底から引っ張り出す友人たちの、毀誉褒貶が混じった思いに彼女の多面性が凝縮されていた。

ネタばれ注意! 以下 結末に触れています

その後、チワワ消息を絶ったと思えばひょっこりと仲間のもとに現れたりしていたが、友人たちの口から出てくるのは借金を申し込まれたとかAVに出演していたとか人聞きの良くない話ばかり。ネット雑誌話題になり太陽のごとく輝いていた彼女が堕ちていく様子を語る友人たちは、言いにくそうにしていてもどこかチワワの不幸を喜んでいるようでもある。最後に会った少女が、チワワ幸せそうにしていたと証言したのが救いだった。

オススメ度 ★★★

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2019-01-25 バハールの涙 このエントリーを含むブックマーク

otello2019-01-25

バハールの涙 LES FILLES DU SOLEIL

監督 エヴァ・ウッソン
出演 ゴルシフテ・ファラハニ/エマニュエルベルコ/ズュベイデ・ブルト/マイア・シャモエビ
ナンバー 19
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

夫は惨殺された。息子は攫われた。妹は犯された。残ったのは憤怒と憎悪、そして息子を取り戻したいとの思い。物語テロ集団拉致され脱出してきた経験を持つ女戦士の戦いを追う。仲間は似たような境遇の女ばかり、みな失うものはない。男たちと同じ前線で寝起きし、見張りに立ち、先頭に立って突撃する。男たちが慎重論に傾く中、彼女たちは命を捨てる覚悟小銃を手にしている。女戦闘員たちに同行しこの地で起きている悲劇世界に伝えようとする隻眼の写真家もまた女。女たちは、大義自由名誉などといった男たちがこだわる言葉は決して口にしない。ただ、愛する者を奪還するという強い願いが原動力となっている。そんな彼女たちの勇気気高い危険を顧みない蛮勇は、腹をくくった女の強さを象徴していた。

IS支配地域対峙するクルド人取材に来たフランス人ジャーナリスト・マチルドは、女性戦闘部隊隊長・バハールを紹介される。バハールは敵陣の小学校に捕らえられた子供たちの救出を主張する。

フランス留学したこともあるバハールは元弁護士で頭も切れる。英語を話す同僚もいるところを見ると、きちんと教育を受けている女兵士たちは民兵などではなく組織された抵抗軍。志願して入隊し士気も高い。むしろ、女に殺されるのを恥と感じるIS兵士たちに銃弾を浴びせたくてうずうずしているほど気は昂っている。それは性奴隷としてIS兵士に売られ、人間尊厳を奪われた恨みだけでなく、“悪” に対する純然とした嫌悪感から湧き出た感情なのだ。女たちにもこれほどの意志が宿っていると気づかないイスラム原理主義者IS兵たちは、やがて彼女たちを見くびったツケを払わされる。

ネタばれ注意! 以下 結末に触れています

米軍空爆が始まると、クルド人部隊小学校軍事教練を受けている子供たちの救出を試みる。そこでも先陣を切るのはバハール。IS暴力に脅えていたバハールたちが、脱走し、仲間の出産を経て、戦士になる過程は、復讐こそが人間を奮い立たせるエネルギーであると教えてくれる。

オススメ度 ★★★

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2019-01-24 TAXi ダイヤモンド・ミッション このエントリーを含むブックマーク

otello2019-01-24

TAXi ダイヤモンドミッション TAXI 5

監督 フランク・ガスタンビド
出演 フランク・ガスタンビド/マリク・ベンタルハ/ベルナール・ファルシー/サブリナ・ウアザニ/エドゥアルド・モントート
ナンバー 18
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

ロックされた後部座席容疑者を放り込み、パリの街中を激走するベンツ大通りでは巡行するクルマの隙間を縫うように走り、細い路地では180度のターンを決め、交差点ではドリフト回転する。その超絶ドライブテクニックは、スピード破壊が主眼の米国カーアクションに対するアンチテーゼだ。物語は、地方に飛ばされた訳アリ警官が、地元警察を率いタクシー運転手の協力を得て宝石強盗団と戦う姿を描く。新しい同僚は信じられないレベルのアホばかり、なぜかまとわりついてくる相棒間抜けを通り越した頭の悪さ。味方は頼りにならないが、主人公はチューンアップした市販車スーパーカーイタリア人たちを追走する。スイッチひとつで爆走仕様になるタクシーの変身シーンが楽しい。ただ、出演者たちが観客を笑わせようと体を張っているのは理解できるが、ツボを外れていてどこがおもしろいのかわからなかった。

マルセイユ警察署リーダーになったマロは町を荒らすイタリア人強盗団を追っている。強盗団が世界一ダイヤを狙っているという情報を入手し、相棒のエディと共に彼らが開くパーティに潜入する。

環境大臣視察のタイミングで起きた強盗事件フェラーリに乗る犯人を取り逃がしたマロは、エディの伝手で伝説プジョーを取り寄せる。そして犯行グループアジトでもあるサーキットに乗り込み、ひと勝負する。一方、カーチェイスの合間に繰り広げられる市長環境大臣のやり取りは、無声映画時代コメディを見ているような感覚の古さ。糞尿収集車を噴射させたり、事故車両に次々と乗用車がツッコんで廃車の山ができるシーンなど、何らかのメタファーだったのか。

ネタばれ注意! 以下 結末に触れています

やがて万全の警備の裏をついて強盗団はダイヤ強奪を図る。察知したマロとエディは追跡するが、今度はランボルギーニ相手フランス改造車イタリアの超高級車。危険を顧みない蛮勇対洗練された疾走。そのクルマドライバー対照的性格が、仏伊の国民性以上に、彼らが属する階級象徴していた。

オススメ度 ★★

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2019-01-23 マスカレード・ホテル このエントリーを含むブックマーク

otello2019-01-23

マスカレードホテル

監督 鈴木雅之
出演 木村拓哉/長澤まさみ/小日向文世/生瀬勝久/松たか子/鶴見辰吾/石橋凌/渡部篤郎
ナンバー 17
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

客室にクレームをつける男、備品を盗むカップル、順番を守らない老人、プライベートのもめ事を持ち込む女etc. どれほど理不尽でもそれが客の要求ならば笑顔で応対しなければならない。“ルールはお客さまが作る” という鉄則を頑なに遵守するヒロインのピンと伸びた背筋が印象的だ。物語は、殺人予告場所指定されたホテルで、潜入捜査にやってきた刑事フロント係がいがみ合いながらも犯人逮捕に力を合わせる姿を追う。毎日千人を超す不特定多数人間が出入りする一流ホテルロビー、すべてをチェックし怪しげな人物を人定する刑事たち。一方でホテルフロント係はあらゆる客が心地よく過ごせるように気を使っている。まったく違う環境で生きてきた男と女が、お互いに相手仕事に対する矜持に触れるうちに理解を深め協力し合うようになる。その過程は、人は信頼し合うことで強くなると訴える。

ホテルフロント係に偽装した新田は、山岸指導の下で大勢の客に目を光らせる。次々に起きるトラブル新田山岸の苦労を知り、山岸新田洞察力に学び、少しずつ態度を和らげていく

客のわがまま真摯対応しようと言われるがままの山岸に奇異の目を向ける新田は、言いがかりしか思えない苦情にも決して冷静さを失わない山岸に関心する。山岸は、客の不審な表情や行動を見逃さない新田眼力に救われたりもする。人を疑えない職業と人を疑う職業の二人が徐々に打ち解け合う、その異文化交流コミュニケーションこそが心理的な壁を取り除くと教えてくれる。

ネタばれ注意! 以下 結末に触れています

結局、殺人犯ターゲットも予想外の人物で、彼らの因縁逆恨みに近い感情が原因。緻密で複雑な計画を立てられるほどの知能の持ち主の狂気もっと描いてほしかった。あと、新田に付きまとう栗原は、なぜ新田がこのホテルにいると知っていたのか。再会が偶然でも20年以上会っていない男の顔を瞬時に識別できるものなのか。いずれにせよ、やられたほうはいつまでも覚えている、人の恨みや憎しみほど恐ろしいものはない。

オススメ度 ★★*

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