ここ1ヶ月くらいでOKRに関する書籍を数冊読んだのでまとめてみる。
OKRとは
一言で言うと個人、組織の成長が目的の管理手法である。
O(Objective:目標)とKR(Key Result:主要な結果)からなる。
Oには定性的な内容(例:サービスを爆速成長させる)を設定し、KRには定量的な内容(例:日次の新規ユーザー数を20%向上させる)を設定する。
KRの達成度は0.0〜1.0で表現し、すべてのKRが1.0達成となればOの状態になっているように設定する。
余談ではあるがGoogleやらメルカリやらのイケてる会社でよく使われているらしい。
OKRの特徴
OKRには大きな特徴が3点ある。
- 達成が困難な目標(ムーンショット)を掲げる
- ワクワクする目標を掲げる
- 達成したかどうかは評価の対象としない
1点目のムーンショットについては掲げたKRの7割が達成できる自信度が5割となるようにすると良いと言われている。
個人的に何言ってるのかよくわからなかったので例を挙げる。
普段テストで怒られるような点数しか取れないカツオが100点取るという目標を掲げた場合、これが適切なムーンショットと言えるかどうかは、頑張って勉強したら70点取れるかもしれないと思えるかが焦点となる。もしどう頑張っても70点は取れないと確信しているのであればもう少し目標を下げる必要があるかもしれない。逆に頑張れば100点でも狙えるというのであればそれは簡単すぎる目標ということになる。
2点目は個人的にはすごく分かりづらかった。
筆者が海外の人の書籍には「毎朝ベッドから飛び起きてデスクに向かいたくなるような内容にしよう」などと書かれている。
絶対わかり合えないなと思った。
最後に読んだ日本人が筆者の書籍に書かれていた「何が実現されたら最高の褒め言葉をもらえるか」が一番しっくりきたので、もし今まで同じようなもやもやを感じた人がいたらこちらをおすすめしたい。
3点目については書いたままではあるが、OKRは達成したから評価が上がるわけではないし、逆に未達だから評価が下がるわけではないというルールで運用するということである。
ただし取り組む態度は評価の対象になることもあるので査定が下がらないならやらなくてもいいやとはならない。(弊社ではそういう運用をしている)
他の管理手法との違い
同じような目標管理手法としてはMBO、あるいは目標達成指標としてKPIを用いている企業もあるだろう。
これらとOKRの違いは評価に用いるかどうかである。
前述した通りOKRは評価には用いないが、MBOもKPIも評価するために用いるためのツールである。
そのためMBOもKPIも設定する目標は必達の数値が設定される。
よくある失敗
- 放置してしまう
- 日々の業務に追われて、ついOKRのことを後回しにして忘れてしまう。特に運用し始めによくやりがちな印象。
- 回避するためには、定期的な振り返りやすり合わせを行うことが大事。
- もし忙しくて着手が出来ないのであれば、どうすれば着手ができるのか?あるいはそもそも本当にそのOKRは重要なのかを見直し、不要であればスコープアウトすることも視野にいれる。
- ワクワクが持続しない
- 着手はするものの進捗が芳しくないということが続くとだんだんOKRがプレッシャーに感じるメンバーが出てくるかもしれない。
- 放置してしまう場合と同様で振り返りやすり合わせを行うことが大事。
- 自分が何もしなくても達成できるKRを設定してしまう
- 複数人でプロジェクトに携わっている場合、自分が設定したOKRが別の誰かの行動により達成してしまうことがある。 (弊社の場合、個人OKRでしばしば起きていた)
- KR設定時にある程度アクションプランもセットで考える。何もせず達成してしまった場合はそこで終わりにせず見直しを行う。
- 早々に達成したらそこで終わってしまう
- 例えば3ヶ月の期限で設定したOKRを1ヶ月で1.0達成してしまった場合に、よくやったねすごいねで終わってしまう。
- 成功した場合も振り返りを実施し、見積もりが甘かった可能性はKRの数値を引き上げる。
まとめ
OKRにおいて重要なのは目標の達成に向けて行動することである。
評価の対象にしてしまうとどうしても守りにはいってしまう。
守りに入らず、そして失敗も恐れずムーンショットを決めるためにPDCAを回すことで
個々のメンバーとしてもチームとしても会社としても成長していくことができるのである。
最後に読んだ本を紹介しておくので、興味があれば読んで頂けると良いだろう。