ニコニコ動画のニコニ・コモンズ問題点をリストしてみた

ニコニ・コモンズの問題点をリストしてみた

はじめに
3月頃に以下のような記事を書かせてもらったのですが


鈴木慎之介氏というニコニコ動画の運営側の人がいるのですが、これらの記事を書いた後に、鈴木氏にメールで連絡して読んでもらいました。で、ニコニ・コモンズというポリシーのアイディア自体は元々ひろゆき氏が提案していたものなんですけど、今回素材サイト作りの提案の部分を実現してもらえたということで、この場を借りてお礼申し上げます。これからもニコニコポイントを改良したアイディアや他の案などを引き続き運営側に直接提供させてもらえるようになりました。提供する全てのアイディアが実装されるとは限りませんが、何かヒントになればニコニコ動画の今後の成長に貢献するかもしれないので頑張りたいと思います。で、今回は新しく実装されるニコニ・コモンズについての自分の見解と、問題点及び解決策を、不完全ですが書いていきたいと思います。今回は敬語を使わせてもらいますが、読みにくい部分があったりすることを予めご了承ください。また、これらの解決策は一週間ぐらい前にすでに報告済みです。ちなみに自分が本当に素材サイトの提案をしたのかの真偽を問う方はブクマコメントで確認してください。提案したのは3月6日ですので。

幸い誰かが文章を引用しておいてくれてました。証明になるかと

2008年03月09日 japanrock :「ニコニコ素材(仮)」とは、ニワンゴが運営しているサービス「ニコニコ動画」において、企業、団体、そして個人が無償の素材を提供し、ユーザーが自由にそれらを投稿動画に使用できるサービスです。

特に記していない限りこの記事で使われている画像はwww.gettyimages.com様からロイヤリティーフリーの条件に基づいて使用させていただきます。スクリーンショットや、サイトのロゴなどは引用目的で使わせて頂きます。

ニコニ・コモンズについて

元々はニコニコポイントの穴埋めのために提案させてもらったのですが、ニコニコポイントより先に実装されるとは、やっぱし著作権無視で金策に走るのはリスクが付きまとうということですね。個人的にはニコニコ動画はオリジナル作品の発表の場であってほしいです。僕は作曲をやっていたりしてよく解るのですが、基本的にアマチュアはプロには勝てないんです。だからインターネットが違法コンテンツで溢れかえると発表する場が無くなってしまうというか、需要が無くなってしまうんです。初音ミクが発売される前にもオリジナル曲をアップしてたりしたのですが、あの時と今ではニコ動のプラットフォームとしてのあり方がまったく違います。今なら初音ミク無しでもオリジナル曲が正当な評価が与えられやすい環境になりました。だからニコニ・コモンズも、新しい文化・価値観を生み出す一種のツールになってほしいと思っています。MADというよりは、素材が気軽に使えることによって、今までアップロードをためらっていた層が動画や作品をアップしてくれることを期待しています。もちろんMADも、今まで合法なMADというもの自体が存在しなかったのですから、それが面白いかどうかなんて未知数なわけで、まったく違った文化に育つ可能性があるので楽しみです。
ニコニ・コモンズの公式説明ページ

ニコニ・コモンズの問題点1:素材に背景が無い

素材、あるいは素材内に現れるキャラクターに、ストーリーなどの背景が無いため、MADを作っても共有意識として成り立ってる部分がほとんど無いため、作っても面白くないという意見が目立っていますが、そんなに大した問題ではないと思います。ニコニ・コモンズでは、企業が登録した場合素材単位でのスタンスとは別に、企業スタンスを公開することによって、二次創作の素材化を許可するかどうかを権利者が決めることができるようにする、といったことを一応運営側に提案しておきました(というか3月に書いた記事にも書いてあることですが)。つまり角川が許可すれば、ピアプロ初音ミクの二次創作が素材として公開されているのと同様に、ハルヒの同人イラスト等が素材として投稿できるようにするといったことも可能なわけです。任天堂は頭が固いから無理かもしれませんが、そんな企業ばっかりではないので。また、ユーザーのオリジナルキャラクターなどがニコニコ動画で上手くブランドを確立できるシステムも現在提案中です。

ニコニ・コモンズの問題点2:IDを申告しないユーザーがいたらどうするか

コモンズIDを申告するのが面倒な人は、面倒くさがって申告しないかも知れないじゃないか、という意見も見られますが、これは単純に他のユーザーがそういうマナー違反をフォローアップできるように、ニコスクリプトで素材の代理申告ができるようにすればなんとかなると思います。これを支えるために、ニコニコ全体でマナー違反に対処するための別のシステムが必要ですので、成り立つのに少し時間が掛かるのはしょうがないかと。開始当初は、ユーザーがマナーを守るように祈るしかないと思います。そういう意味では、マナーが守れない人たちが、一旦ニコニコから移動してしまうのは、ニコニ・コモンズを試すという点においては好都合だと思います。

ニコニ・コモンズの問題点3:有料動画素材を、派生作品から抜き出せる
これは大穴ですよ。動画素材を販売したとしても、その素材自体が無料で出回ってたら意味が無いんですから。自分は正直、素材の有料化には否定的なんですよね、収益はもっとインターネットらしいやり方でやればいいのにと思ってます。でも一応解決策として挙げられるのは、考え方を転換する必要がありますが、要は素材ファイルを売るのではなくて、「素材を使った作品を合法に公開する権利を売る」という形でのみ成り立つのではないかと思います。つまり、ニコニコ動画のIDやPixivのIDなどを連動しておける仕組みを作って、購入履歴が存在するIDでしかその有料素材の使用を認めないとか。でもそうすると違法アップロード問題に発展しそうな気がするので完璧な案ではないですね。企業の場合は、派生作品内の広告を権利者のそれで独占できるとか、色々方法はあると思うんですけどね。どうしても「素材を買う」という方法でしか成り立ちませんか?

最後に
以上乱文ですが適当に書かせてもらいました。ニコニ・コモンズは、色々な人の権利を守ると同時に、色々なサイトと連携されることで、世界中の方が素材を通して作品を知ることができるといったような素晴らしい世界になるように期待しています。自分が今回書いたアイディアも穴だらけですが、きっと誰かが良い解決策を生んでくれると思うので、僕は引き続きドワンゴに他の斬新かもしれないアイディアを提供していきたいと思います。それではまた。

参考リンク(色々読ませてもらってます):