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一条真也の新ハートフル・ブログ

2015-12-15

大いなる「礼」を描いた映画「海難1890」

一条真也です。
15日の朝、北九州からスターフライヤーで東京に飛びました。
全互連の正副会長会議および理事会が開催されるのです。
わたしは、 終活WEB「ソナエ」で「一条真也のハートフル・ライフ」を連載しています。「日本の心」や「心ゆたかな生き方」をテーマに月に2回、コラムをお届けしております。その第23回目が本日アップされました。


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終活WEB「ソナエ」



第23回目のタイトルは「大いなる『礼』を描いた映画『海難1890』」です。コラムには「トルコから日本へ95年後の恩返し」と「『マッチ売りの少女』の2つメッセージ」の2つの小見出しが添えられています。
師走のあわただしい中、全国公開中の日本・トルコ合作映画「海難1890」を観ました。日本とトルコの長年にわたる友好関係をテーマにしたドラマですが、非常に感動しました。


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大いなる『礼』を描いた映画『海難1890』



1890年、のちのトルコであるオスマン帝国の親善使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が和歌山県串本町沖で座礁して大破しました。海に投げ出された乗組員500人以上が暴風雨で命を落とすという悲惨な海難事故でしたが、元紀州藩士の医師・田村元貞(内野聖陽)やその助手を務めるハル(忽那汐里)をはじめとした地元住民が懸命の救援活動に乗り出します。
それから95年後の1985年、イラン・イラク戦争中のテヘランに多くの日本人が取り残されました。日本政府は危機的状況を理由に在イラン日本人の救出を断念します。そんな中、トルコ政府は日本人のために救援機を飛ばしてくれたのでした。彼らは95年前に日本人から受けた恩を忘れていなかったのです。


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大いなる『礼』を描いた映画『海難1890』



この映画、貧しい住民たちが500体以上の遺体のすべてに棺桶(かんおけ)を用意しようとしたり、自分たちの生活に必要な漁を休んででも遺体の回収に努めたりと、死者に対する「礼」の心に溢(あふ)れていました。それに深く感謝したエルトゥールル号のムスタファ大尉は住民たちに対して深々と礼をします。それに対して、住民たちも姿勢を正して返礼をする。この場面をみて、わたしは泣けて仕方がありませんでした。たとえ、言葉が通じなくとも、敬礼やお辞儀という「かたち」によって「こころ」は通じるのです。『海難1890』ほどに「礼」の素晴らしさを描いた映画をわたしは知りません。



暴力の時代が何度目かの幕を開けた今、すべての日本人、いや全人類にこの映画をみてほしいと思います。人類は無慈悲に他国民や異教徒を殺す愚かな存在でもありますが、一方で、慈悲をもって他国民や異教徒を助ける存在でもあります。さらに言えば、この映画には「完璧な礼」が描かれています。というのも、礼は一方的に示されるだけでは不完全であり、返礼を受けて初めて完成するのです。ですから、日本人が示した「礼」を95年後にトルコ人が返したことによって、国境を越えた大いなる「礼」が実現したのでした。


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次回は1月4日にアップの予定です!



次回の「一条真也のハートフル・ライフ」は、来年1月4日(月)にアップされる予定。タイトルは「戦後70年を締めくくった映画『母と暮せば』」です。
松竹120周年記念映画「母と暮せば」を観ました。率直な感想として、戦後70年という「死者を想う」年の締めくくりにふさわしい名作であると思いました。従来のジェントル・ゴースト・ストーリー(優霊物語)とは一味違ったラストが用意されていました。この映画を観終わって、わたしは「死はけっして不幸な出来事ではない」、そして「死者を忘れてはならない」というわが信条を再確認することができました。戦後70年となる大きな節目の年の師走にこの映画を観ることができて、本当に良かったです。次回はそんなことを書きます。どうぞ、お楽しみに!




*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2015年12月15日 一条真也