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敷居の先住民
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2016-10-02

『君の名は。』人気に乗っかってここぞとばかりに新海誠動画をまとめる



君の名は。:累計興収100億円を突破 宮崎駿作品以外の日本アニメで初の大台 - MANTANWEB(まんたんウェブ)

公開一月足らずで宮崎駿監督以外達成していない数字に到達という、もう大人気とかそういうの通り越してなんだかよくわからないことになっている新海誠監督の最新作『君の名は。』

仮に見ていなくても、その話題を目にしたことがないって人はもうほとんどいないんではないでしょうか。


こうなるとまあ当然のこととして、彼の過去の仕事にも注目が集まってくるわけです。

新海誠が作ったエロゲOPはお前のようなエロゲOPがあるかという凄まじさなので見てほしい - Togetterまとめ

で、こちらは超キレイなOPムービー作る人としても評判だったんだよ、ってとこに着目したまとめ。

いいですねいいですね。僕若い頃からフラッシュ、エロゲデモ・OP、静止画MAD、ニコ動とひたすらWebで見れるこの手のショートムービーをあれこれ渡り歩いてきたクチなんで、この機会にあらためて彼の良い仕事に注目が集まるのはなんだかとてもうれしい。

しかし↑のまとめ、2つあるOPの2つ目だけ貼ってあったり、話題とは関係ないから仕方ないけど『君の名は。』に直接繋がるイメージの最近のCM仕事には言及されてなかったりとなんだか網羅されてない感じでちょっと歯がゆい!

短くまとめて印象的な映像作る能力高いんだから、映画のトレイラーだって単体で複数回の鑑賞に耐える内容だし。


そんなわけで、自分でまとめ作ろうかなーと思ったわけなのですが……


Other voices-遠い声-

実は新海監督のサイトに行けばほぼ全部ご本人の解説付きでまとめられてるんですよ。一部存在しないものもありますが、まとめてチェックしたい人は絶対そっち見るべき。


これで記事終わりでも良いくらいなんですが、載ってないものもあるんで一応ざーっとリンク貼っていきますね。


日本ファルコム


イース2エターナル OP

D

個人名義での活動ではないのでご本人のサイトには載ってない。

たぶん残っているうちで一番古い仕事はこのへん。ここらへんまでくると僕も世代違うのでよく知りません。

イースだけじゃなく『英雄伝説』のOPもやってるはずなんだけど、古すぎるのか探してもPSP版の映像しか見つからねえ!


短編映像及び映画トレイラー


Other voices-遠い声- » 「彼女と彼女の猫」
Other voices-遠い声- » 「ほしのこえ」
Other voices-遠い声- » 「雲のむこう、約束の場所」
Other voices-遠い声- » 「秒速5センチメートル」
Other voices-遠い声- » 「星を追う子ども」
Other voices-遠い声- » 「言の葉の庭」

D

予告編繰り返しみたくなるってーとやっぱ山崎まさよしがずるい秒速かな。

星を追う子どもも予告編はすげえ良いんだよなあ。本編はまあ、ちょっと、うん。


TVCM


Other voices-遠い声- » 大成建設テレビCM
Other voices-遠い声- » 大成建設テレビCM「スリランカ高速道路」篇
Other voices-遠い声- » 大成建設テレビCM「ベトナム・ノイバイ空港」篇
Other voices-遠い声- » プラウドフューチャーシアター「だれかのまなざし」
Other voices-遠い声- » Z会「クロスロード」

D

D

普通にTVに流れていたものなので、覚えている人けっこういるんじゃないでしょうか?

注目はTVでは流れてないロングバージョンのクロスロード。見終わった後「本編! 本編はいつ!?」って言いたくなるような作りかーらーの、まさかの本編『君の名は。』ですわ!

いや、別にほんとにそのまんま続編ってわけじゃないんですが、そう言いたくなる内容という意味で。


エロゲのムービー


Other voices-遠い声- » minori作品オープニング紹介

D

Togetterで取り上げられてる動画も↑のリンク先にほぼまとめられています。windのOP2だけは本編内で2番目に流れるOP映像なので載ってないですが。


f:id:sikii_j:20161002180059p:image

ちなみに、はるのあしおとデモの途中でゲーム映像流れるとこ。実際の本編OPではかなりコマ数の多いアニメに差し変わってたりします。完全版見たい人はゲーム買え

大丈夫。はるのあしおとはminoriのゲームの中では個人的に一番お薦めだよ!*1

はるのあしおと DVD初回特典版

はるのあしおと DVD初回特典版

(原版)

はるのあしおと-Step of Spring-(通常版)

はるのあしおと-Step of Spring-(通常版)

(コンシューマの全年齢版)

minori official web site

なお、minori公式のdownloadページに行けばソースが今でもちゃんと公開されています。てか高画質版見るべきだからyoutubeで見るよりそっちダウンロードしたほうがいい。


あと、エロゲムービーに関しては、最初のまとめに反応したこんな記事も上がってたり。

新海がエロゲ業界出身みたいに語るアホなんなの?

うん、気持ちはわかる。こゆこといちいち訂正してたら面倒でキリないですけど、偽史の流布は絶対許さん勢もいてくれたほうがいい。


エロゲOPでエポックな立ち位置と言えばそりゃ間違いなく神藝工房出身の神月社さんと捏音たむ*2さんですわな。当時はやるゲームやるゲームOPのクレジット見るたびにこの二人ばっかでどんだけ席巻しまんねんって状態だったし。

そもそもゲームのOPに毎回本格的なアニメーション使うなんて贅沢なことできるメーカーは限られていたし、メインはあくまで静止画を音楽に合わせてパパっと切り替えていく方式の動画でした。

D

その極北と言えるのが、把握できないほど多数の手描きパロ動画が作られたURAさんのいたじゃんOPあたりですかね。

そんなわけで、新海さんはエロゲのOPも作ってたってだけでエロゲ出身ってのはだいぶ語弊あるし、エロゲムービーの歴史を変えたなんて事実もありません。だってあんなん誰も真似できないじゃん。


ていうか個人的にはそっちより、「貶める意図を感じる」とか「そんな昔のこと言われて新海さんかわいそう」とかものっそいナチュラルにエロゲ見下す発言が散見されるとこがおこですよ。

本人が堂々と解説付きで公開し続けてる特に黒歴史でもなんでもない仕事だよ。めーそむけんなー。



『君の名は。』は新機軸であり集大成


これらの動画をざーっと見ていくと、同じ表現を繰り返し繰り返し使ってることがよくわかると思います。都会と田舎、距離の離れた男女、レンズフレア、遠景からの回り込み、テーマ曲重視の作り……その他諸々。『君の名は。』には、これらの繰り返し使われてきた表現が余すことなく詰め込まれています。一方で、めっちゃキャッチーなキャラや動きの気持ち良さ、明るくてスピード感のあるシナリオ等明らかにこれまでとは違う部分も多い。

エンタメど真ん中を射抜いてきたって意味では新機軸であり、これまで繰り返し使ってきたモチーフを全て詰め込んだって意味では集大成とも言えるんですね。

そりゃもう、ここで売れなきゃいつ売れるんだよってな作品なのです。僕も見た直後に間違いなく代表作になる! ってツイートしましたし。

にしてもおめーモノには限度ってーもんがあってだな。

興行収入を見守りたい!

一ヵ月で百億ってどういうことですねん。上記サイトの数字見る限り今週もぜんぜん勢い衰えてないし……。

これまでの映画は評価自体は高かったにしろいずれも小規模上映で、興行収入にすると1億前後くらいになるそうで。数倍とか数十倍とかじゃなく百倍以上ですリアルに。


つまり、過去の映画で存在触れた人もエロゲOPで触れた人も全部ひっくるめて『君の名は。』で触れた人よりずっと少ないということになるんですよ。

ここまでくると従来の新海誠ファンが「にわかうぜー」とか言ってもどうせ数の力に押しつぶされるだけです。うざがったりせず、こんなふうに知ってる過去作紹介するくらいが平和でよろしかろうかと。



君の名は。(通常盤)

君の名は。(通常盤)

*1:efも後編までやれば面白いらしいんですが、僕は前編で挫折しちゃったのでなんとも……。

*2:クレジットだと「Iris Motion Graphics」名義

2016-09-24

いじめ加害者を主人公にするという暴挙――『聲の形』

現在公開中の京アニ最新作『聲の形』。

僕は公開二日目ですぐ見に行って、衝撃受けて速攻で原作も全部読んだクチなんですが。

(見た直後のツイート)

(漫画読んだ後のツイート)

大きなネタバレはないと思いますけど、見てること前提の記事なので注意ね!


で、この作品について、先日このような話題をツイッターで見かけました。

『聲の形』はいじめっこ向け感動ポルノなのか - Togetterまとめ

↓ まとめ作った方が派生で書いた記事

「反省したいじめ加害者のことを『許さない!』と、いじめ被害者が主張するのは、危ない思想(by山本弘)」なのか - あままこのブログ

↓ それを読んだ僕のツイート

最初のTogetterが良いまとめなんですよね。

1P目だけだと、うへーいつもの不毛なやつだあって引き返したくなりますけど、最後まで読むと批判、擁護、その他諸々の意見が取り揃えられていて、読み直すと全部の発言が冷静に眺められるような作りで。

特に加害者側にこまごまと情状酌量の余地が設けられていていじめっ子が呑み込みやすく作られている点が醜悪だという批判に対して、そもそものメインの想定読者が(無自覚に加担する傍観者も含めての)加害者なので、加害者が呑み込めないものにしちゃったら本末転倒ではないのかって視点が出てくるあたりとか。


てか僕からすると「加害者に甘すぎる」って全然甘くなかったよ殺意めっちゃあったじゃん!? とも言いたくなるんですけどね。これに関しては誰に共感するかによって印象は変わってくるんでしょう。加害者視点で見ても、自分の行為を慰めてくれる感動物語なんて甘いもんじゃなく十分以上にエゲつない話になってたと思うけどなあ……。

ちなみに僕は被害者の経験も、傍観して緩やかに加担するって意味での加害者の経験もあるクチです。積極的に加担した自覚は無いけれど、いじめの加害者って無自覚にやるもんだから絶対やってないとかいう自信はない。


加害者視点でいじめを描くという暴挙

この作品の一番の特徴っていじめや障害を取り扱ったことそのものじゃなく、それを加害者の視点寄りに描いたってことですよね。いじめを取り扱った作品はそれこそ数えきれないほどありますが、いじめの被害者かその被害者を助けようとする人物視点で描いているものしか僕は見たことがありません。さすがに全く存在しないわけはないと思うのですが。

共感不能な完全な悪役として描かれているならともかく、十分に共感可能な人物として描かれている主役が同時にいじめも行っている。そんな罰ゲームみたいな話、誰も読みたがらないからでしょう。


でもいじめの性質の悪いところって、誰もが被害者になりえると同時に誰もが加害者にもなりえるところにあるわけで。主人公が加害者視点に立つ物語がほとんどないってのはいかにもバランスが悪い。

いじめをおこなっていた当事者が次の日には被害者になりえる、その逆も。あの同調圧力の恐ろしさ体験したことないですか? 僕は中一くらいにまさにそのものって空気を体験したことありますが、アレは本当に気持ち悪かったし恐ろしかった。*1


娯楽作品として考えるとやっぱ暴挙だったんじゃないかなあ、と今でも思わなくもありません。最初から最後までめちゃくちゃしんどかったし。

でも、些細なディスコミュニケーションからみるみるうちに地獄が広がり責任逃れしようがないくらいの当事者に主人公がなってしまう様を克明に描いて見せたこの作品の挑戦を、僕は評価したいとも思うんです。


原作読もう

あの原作をよく二時間にまとめたと思うし、映像と音声があるからこそって表現も多いので明確に映画版が劣っているってわけではないのですが、さすがに尺の問題か描写しきれてない部分はちょこちょこあります。

友達連中それぞれの内面とか、映画だけだとかなりの部分を想像で補わないといけない。一番闇深いんじゃないかこいつって子が映画版だと唯一背負ってる背景の無いキャラに見えちゃったりね。

特に、ヒロインの西宮さんが「聖人」扱いされる余地が残っちゃってるのはわりと痛恨というか致命傷に近い気が。普通は絶対怒るはずの場面で「ごめんなさい」と言う。ステロタイプな「聖人」を演じることで他人と正面からぶつかるコミュニケーションを拒否していたってとこが彼女の一番のポイントだと思うのだけど……映画版の内容だけでそこ読み取るのかなり至難なのよね。


本来絶対にこの手の議論が巻き起こりそうな物語なのに原作連載中にはあまり見かけなかったってな話も聞きましたが、それは連載だと嫌がる人や怒る人は序盤で読まなくなっちゃうからじゃないかな。劇場アニメだと入場した以上は普通最後まで見ちゃいますから。

というか、連載時は僕もだいたい2巻分弱くらいで挫折しましたよ。単行本でまとめて読むならともかく、こんなエゲつない話完結の保証もないのに連載で読み続けるとかソレ拷問じゃないですかね……。


そういう意味でも、改めて原作を読み直すきっかけをくれた映画には感謝したいと思っています。

そのままでは読むのが辛い原作に強制的に引きずり込む力を持った映画版。『聲の形』とは二つセットで完成する作品なのかもしれませんね。

聲の形(1) (週刊少年マガジンコミックス)

聲の形(1) (週刊少年マガジンコミックス)

*1:その後転校した学校はくっそガラの悪い「力が全て」みたいなとこでしたが、同じしんどいならこっちのほうがまだぜんぜん楽だわ、とすら思った。

2016-03-24

二次創作的手法の一次創作

さて、前回に続いてまたツイッターの投稿から記事を書いてみます。

山本弘先生の「何で日本の一般人が考える「異世界ファンタジー」のイメージって、こんな画一化しちゃったのか」ってな発言が物議を醸していたのですよね。*1

で、それに反応したわれながらそーとー極端な発言。んなこと言ったって異世界でモンスターとか魔法とか出てくる世界観の小説を「ファンタジー」以外のなんと表現するのか。「別ジャンル」(断言)はなんぼなんでも言い過ぎよなあ。

とはいえ、ファンタジーなら作者の数だけ異なった世界設定があってもいいじゃないかってな理屈をゲーム風異世界もの小説に適用するのって、なんかものっそい違和感あるっていうか、全然ピンと来ないというか……。


で、山本弘先生は「いや、ソードワールド小説書いてたお前が言うなと言われそうだけど(笑)、あれは元がゲームだからしかたないのよ。」ってなエクスキューズもいれてらっしゃるんですけど、ここがポイントかなと思ったのです。

現在進行形でゲーム風異世界小説も大量に読んでるし、過去にソードワールド等のシェアードワールドノベルも読んでた僕からすると、明確に原作世界観があるシェアードワールドノベルとオリジナルのゲーム風異世界モノは言うまでもなく別物っていう前提からしてまずピンとこないんですよ。*2


二次創作の強みを取り入れたオリジナル

これ過去の同人誌で同じこと書いた記憶があるんですが、Web小説のいわゆるテンプレ異世界ものって、二次創作的な手法でオリジナルを書いていると考えられますよね。世界観とかキャラとか前提のストーリーとかすっ飛ばしていきなり書きたいこと書けるってのは二次創作の大きな強みですけど、テンプレ使うとオリジナルなのにそれができちゃうと。


こないだの記事で話題にしたみたいにトラックに轢かれて転生してみたり神様出してみたり、冒険者が集まる酒場ではとりあえず主人公が強面のおっさんに絡まれなければいけなかったりね。

世界観とか設定だけじゃなくて、展開までわざとテンプレに寄せていく。むしろ作者さんが「テンプレ通りの展開書きたかったのにちょっとずれちゃったくっそー!」みたいなことを冗談めかして言ったりするんだな。

この流れの大きなメリットは、以前ならオリジナル小説はハードル高いから絶対書かなかったタイプの人間ですら思いつきで創作をはじめてるってとこかと思います。単純に一次創作の書き手を増やしている。

テンプレートというのは、面倒な部分を省略して自分が書きたい部分に集中するための補助器具であると同時に、「俺ならこの設定はこうするぜ」「俺はこのお約束を逆手にとってやる」といった形で多様性を生み出すジェネレーターでもある。

「小説家になろう」のWeb小説における異世界ファンタジー類型まとめ - WINDBIRD

つまり、テンプレは物語ジェネレータであると同時に、作家ジェネレータでもあると。

極論すると、その人が面白いもん創りだせるかどうかなんてやってみなければわからんのです。きっかけは多ければ多いほど良いし書く人が増えるなら増えてくれたほうがぼくはしあわせ。

ひっくり返して考えると「皆がそんな便利なもんに頼ったら純粋なオリジナル無くなっちゃうじゃん」ってなデメリットもありそうなもんですが……二次創作がいくら大きくなっても、別にそれで原作が消えたりはしてないしなあ。


どんなに作品が溢れかえっていても、真似したくなるほど鮮烈な印象を多数の人に与えるものとなると、とたんに数は限られてきます。これは今も昔も変わらない。

であるならば、世に出る作品や作家を単純に増やしているという確実な成果のほうを僕は評価したいですね。誰も見たことのないすごいものがそこから生まれないだなんて、誰にもわからないでしょう?


追記

なんかうまく言いたいことまとまってない感じなので最後に改めて要約すると、意図的な画一化によって発展してきた側面のある文化に「なんでファンタジーなのに画一化しているの?」と問うのって、「異世界ファンタジーなのになんで東洋風なの?」って問いと同じくらいピンとこないぞ、ということですね。

そんなもんは創作として邪道だしわしゃ一切認めんぞ!ってんなら、まあそらそういう人もいるやろなあ、と思うんですが。

*1:なお、その元発言は精霊の守り人ドラマ版視聴者の感想に「異世界ファンタジーなのに東洋風なのはおかしい」とかいうトンチンカンなのがあったようで、そこから「いやいやそもそもファンタジーって……」という流れで発言されているみたいです。

*2:これも長年小説で飯食ってきてる作家さんからしたら、そこいっしょくたにされたらたまらんわ!! ってなりそうな乱暴な理屈ではあるけども

2016-03-14

なぜわざわざWeb小説なんて読むの?

先日、現カクヨム世界一位の「横浜駅SF」の作者イスカリオテ湯葉さんがこのようなツイートをしておられました。

(※なお、例のアレアレはやはりランキング除外されておりました。そうだね。)

横浜駅SF(イスカリオテの湯葉) - カクヨム

絶えまない増改築の続く横浜駅がついに自己増殖能力を獲得し日本の99%を覆い尽くした未来を描くSF小説。

あらすじで全力でぶん殴った読者の首根っこを引っ掴みぐいぐい読ませる。一発ネタを発展させた「誰がここまでやれと言った」タグを進呈したくなる作品。

面白いぞ!*1

これ、同じ疑問持ってる人少なくないと思うんですよね。

最近「小説家になろう」出身作品を中心にWeb小説が大人気で、ランキング上位の作品は軒並み書籍化されていて(というか最近はそろそろ人気出てきたかな?→書籍化決定しました! 報告が当たり前になってきていて)アニメ化される作品もいくつも出てきて……ってとこまでは皆さんご存知の通り。

最近話題のだとこれとかね。


小説ってもともと一冊500〜1000円、まあ昼食代くらいのお金を出せば数時間潰せてしまうという、費用対効果くっそ高い媒体ですよね。しかも販売されているものなら、基本的に最低限のクオリティは保障されている。

だから「タダだから」ってだけでWeb小説が人気と考えるのは無理があるだろうというのはもっともな話です。*2

最低限のクオリティすら保障されていないものを時間かけて読み漁る謎の集団がいて、それが書店の棚の一部を占領したり次々アニメ化するほどの力を持っている。Web小説というものは得体が知れない……と思っている人、いまけっこういるんじゃないかな。


で、その疑問に対してこんな感じの話をしていました。や、話っつーか@飛ばしてないんでリツイートして、てんでばらばらにツイートしているだけですけど。

id:mizunotoriさんも書いてるけど、別にライトノベルの雑誌がこれまで存在しなかったってわけでも、全然ダメだったってわけでもないんです。電撃が大正義になりはじめてた時期の電撃HPの執筆陣の豪華さとかすごかったもんね。描き下ろし新作が一本丸ごと先行公開されたりとかしてさ。

ただ、それらの雑誌読むときとなろうであれこれと読み漁っているときの感覚は全く違うんだよねえ。やっぱりね、よっしゃこれからガッツリ読むぞ! って感覚なんですよ。なろう読むときのちょー気楽に、面白くない場合もあるってことを織り込み済でとりあえずパラパラ読む*3って感覚は漫画雑誌のほうがより近い。

……過去から現在に至るまで、そういう立ち位置の小説雑誌っておそらく存在していないのではないでしょうか?

ライトノベルは「ライト」っていうくらいですから気軽に読むのが基本ですけど、さすがにWeb小説ほど「ライト」には読まれていないと……っていやいやラノベ定義論に片足突っ込むのはイカン。


てなわけで、需要は存在しても供給が無かった読書スタイルを掘り起こしたことが現在のWeb小説隆盛の大きな原因……ではないかなあ、というのが僕の体験を元にした予想です。*4


ここから余談

そんなこんなで、普段から「お、見たことない作品話題になっとるな読んでみよーっと」ってめっちゃ気楽にぜんっぜん期待せず(失礼)読みまくっていたら、いきなりむっちゃくちゃ面白い作品に出会って正座して続き読まなきゃ(使命感)ってなったときの快感って堪えられないもんがありますよ。


しばらく前に読んでテンション上がった作品だと、人外転生増えたけど蜘蛛はいくらなんでも……→むっちゃくちゃおもしれーじゃねーかなんじゃこりゃ! ってなった『蜘蛛ですが、なにか?』とか、

*5

つい最近読んだのからピックアップすると、どーみてもサイコパスだけどあくまで善意で動いている主人公とヒロイン(被害者)の掛け合いが抱腹絶倒な『セーブ&ロードのできる宿屋さん』だとか。

おもしろいんだよなあ。


僕は新着から漁るレベルのガチスコッパーじゃないですけど、日刊・週刊ランキングや知り合いのTweetや作者のお気に入り等から見つけるだけでも十分に掘り起こした感あって楽しいです。


神様転生とかの肩の力抜けよ感

ところで、Web小説の異世界ものが批判されるときによくやり玉に挙げられる「いきなりトラックにはねられてなんかゲームっぽい異世界に転生」とか「死んだら神様出てきて君はこれからこういうことになるよと解説される」って展開。どんだけてきとーなんだよ! って突っ込み待ちにしか見えないアレ。

なんか全力で「肩の力抜けよ」って言われてるような気になりません?

つまり、ああいうテンプレってWeb小説のライトさをさらに際立たせる符牒の一種になってるような気がするんですよね。採用してる作者さんがどの程度それを狙ってやってるのかは僕にはなんともいえないんですけど。


で、そのへんをパロって「トラクター」にびっくりして死んじゃったら「女神」にバカにされまくって道連れにする、というネタではじまるコメディが上で貼ってる『この素晴らしい世界に祝福を!』なんですけど、先行してアニメ化しているパロ元作品が無いせいで、パロディのこのすばがWeb小説の異世界もの批判の的になるっていう謎の展開も以前ありましたねえ。

「この素晴らしい世界に祝福を!」はコンプレックスまみれの視聴者を徹底的にいたわった作品? - Togetterまとめ


『ウェブ小説の衝撃』でこういう話やってた?

このへんの話ってたぶんこないだ海燕さんがブロマガで話題にしてたこの本でもっと詳細に分析されていたりするのだろうなあ、と思いつつまだ買ってないっす。

Web小説好きを自認するなら読むべきかのう。


今日はカクヨムがオープンしてからのトピックの簡単なまとめでも書こうと思っていたのですが、何かと書くこと多くてまとまらないのでこっち先あげておきますね!

*1:いやカクヨムでレビュー書きなさいよ

*2:もちろん学生にとっては500円でもおおごとではあるので、全く関係ないってこたあないけど

*3:で、想定以上に面白かった場合は正座してガッツリ読む態勢に移行

*4:もちろん、その中に売り物になるくらい魅力ある作品が実際にいくつも存在していることが前提ですけど

*5:もう書籍化してる

2015-07-23

本日発売『このWeb小説がすごい!』でライターやってます

発売前にもTwitterで軽く告知していた『このWeb小説がすごい!』が本日*1発売となります。

Web票+協力者票のアンケートで決まったランキングを発表する『このライトノベルがすごい!』や『この漫画がすごい!』などのWeb小説版です。僕はアンケートのBest30作品の紹介・ジャンル別作品紹介合わせて15作品ほど紹介文を書かせていただいております。なんか担当大物作品多くてビビりました……。

対象はWebで発表されている小説、又は発表されていたことがある書籍化作品となっているので『ニンジャスレイヤー』や『ソードアート・オンライン』なども投票対象となります。でも、まあ今このタイミングでやるってことは……当然小説家になろう」の作品が大部分を占めることになるわけでして。ここまで書籍化ラッシュが続いたのならそろそろ「このWeb」出るんじゃない? って話題は一年前くらいにはもうしていたので、個人的には「とうとう」というより「ようやく」って感覚ですね。


意外な作品が上位に来ていたりまさかあの作品が選外!? などなど、なかなかおもしろい結果になっておりますが、個人的にびっくりしたのは名前すらチェック漏れしている作品もいくつかあったところ。全部読むのはもちろん不可能ですが、こういうところで挙げられる作品の名前くらいは全部知っているだろとたかをくくっていたのですが……やはりWeb小説の世界広いです。

多数の作家さんへのインタビューはもちろん、一般のユーザーにはかなり謎のベールに包まれているなろう運営「ヒナプロジェクト」に対するインタビューが面白かったですね。あまり前に出てこないタイプの運営で、生の声めったに聞けませんから。


僕は出版社がやるようになる前身のファンによるWeb企画だった「このラノ」時代もわりと楽しみにウォッチしてたクチなんで、それに自分が寄稿することになるってのはなんだか感慨深いです。

うーんなつかしいなあWebの「このラノ」。ついこないだとうとう2冊同時刊行でデビューを果たしたくらふとさんもイラスト提供したりしてましたよねーたしか。

ゆかい食堂セレクション お肉編 (星海社COMICS)

ゆかい食堂セレクション お肉編 (星海社COMICS)

ゆかいなお役所ごはん (星海社COMICS)

ゆかいなお役所ごはん (星海社COMICS)

人に歴史あり。

なお↑のトップ絵描いてる人と同一人物(毎回言わないと信じてもらえない)



ところで、ちょうど直前に読んだばかりの『妹さえいればいい』(むちゃくちゃおもしろいぞ!)1巻の最後あたりでそれっぽい企画が思いっきりDisられてて「お、おう」ってなったよ! もちろん具体的な単語は出てきませんけどね!

*1:まあ明日なんですけどもう日付変わったので……

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