散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-05-25

『物語工学論』文庫化!で、幻の「あとがき」がこんなところに

物語工学論 キャラクターのつくり方 (角川ソフィア文庫)

物語工学論 キャラクターのつくり方 (角川ソフィア文庫)

S「というわけで文庫版に入らなかったあとがきが、以下にございますので」

M「ほほー」

    あとがき

S「えっと、あとがきです」

M「って新城さん、なんでいきなり新井素子先生のあとがき書き出しをパクるところから始めるんですか。ここは真面目に、新しい読者層にむけて文庫版『物語工学論』を売り込むところでしょうに。ていうか、僕ことMはあくまで新城さんのブログやツイッタで架空会話の相方をつとめるのが本業のキャラクターであって、なんの説明もなしに登場させちゃダメでしょ」

S「いいじゃないか、便利なんだし。キャラクターというものは、読者の便宜を図るためならば、どこでどれだけ登場させてもいいのだ! ちなみに新井素子さんの有名な書き出しをなぞっているのは、先輩SF作家さんという意味合いでのオマージュもしくは本歌取りであって、パクリとは違いますんでそこんとこよろしく」

M「そうかなあ、単に楽をしようとしてるとしか思え……もがもが」

S「(M君の口をふさぎながら)というわけでこの度めでたく文庫化と相成りまして、これからもよろしくご愛顧くださいませ。最初の単行本バージョンよりも一層コンパクトにまとめ直しまして、実用書・読み物としての側面を強調しつつ持ち運びにも便利、通勤通学途中の空き時間に、旅先の御伴に、はたまた冠婚葬祭の記念品にも最適の」

M「なにをムチャクチャ言ってるんですか。そういえば、以前にあった理論篇とか一覧表とかが収録されてませんよね。あれはあれで味があって僕わりと好きだったんですが」

S「いやー、ぜんぶ入れたかったんだけど価格とページ数の関係がナニしてアレになってしまうのでゴニョゴニョゴニョ」

担当「理論篇など物語工学のさらなる深淵を堪能したい方は、ぜひ単行本バージョンも併せてお買い求めください〜(と走り去る)」

M「わ、誰かと思ったら今のは文庫版の担当編集さん。いいんですか、勝手に登場させちゃって」

S「いいんです。もしアウトだったら校正の段階でカットされてるはずなので、どのみち読者さんの目にはふれないし」

M「(編集作業の過酷さを知らないもんだから勝手に遊び始めてるな、こいつは……これだから作家という人種は)」

S「でも最近の新城は、もちろん本業は作家なのですが、同時に『思いついた論理的妄想や未来予測や無茶だけど実現可能なアイデアを文章・音声・動画で発表する人』という方向にも興味が出てきてるんだよ」

M「勝手に人の内心を読まないでください! それはともかく、今回の内容はあくまでも入門篇なわけですよね。単行本にもそう書いてありましたし。応用篇って出るんですか、今後」

S「ふふふのふ、それは何を隠そう……」

M「出るんですか!」

S「この文庫版の売れ行き次第でございます。もし可能ならば、次はぜひとも〈悪役〉や〈ヒロイン〉に絞って、もと詳しくお伝えしたいなあ、と。そんなこんなで今後とも、隅から隅までずずずいいーーっと、よろしくお願いいたします……(深々とお辞儀をしているところへ、緞帳がゆっくりと下りてくる:客席のライトが明るくなる中、万雷の拍手は鳴り止まない)」

M「って歌舞伎座の顔見世ですかっ!」

           以下、次巻に続く!(かもしれない)

M「……これじゃ普段のブログと変わらないような気が」

S「そうとも言うね^^」

M「(原稿を再利用してブログ書けたもんだから、機嫌がいいんだな……まったくこの人はほんとうにもう……)あ、そういえば。はてなからタンブラに引っ越す計画はどうなったんですか」

S「まだ計画中です。めんどくさいので」

M「………………」

S「でも夏には『サマー/タイム/トラベラー』のツイッタ読書会とか、『島津戦記』を都内&ツイッタで体験する面白ゲーム開催とか、考えてますんで、今後もよろしく〜」

2009-12-28

エアノベル #15a24 の基本ルールver1.2.4

赤文字=最新の改正部分です

(概要については、こちらもどうぞ)

(有志の皆様による非公式まとめサイト等:

1. 「エアノベル #15a24 」とは、15×24セカイカメラVersion――すなわち参加する物語、読んで楽しむリアル体験ゲーム、世界有数のメガロポリス・東京をプラットフォームにした未来型ARG――を指す

1.0 エアノベル #15a24 には、ルールが存在する

1.0.0 基本ルールは、「マフィア」「汝は人狼なりや?」等として知られる伝統的ゲームのバリエーションとして理解すると、手っ取り早い

1.0.1 Wikipediaにおける同ゲームの記述は、こちら

1.0.2 英語版の同種ゲームのルールは、こちらこちら

1.1 参加者の分類&呼称は、以下の4種類:

1.1.1 「ピンクのケータイをもつ男」←ほぼ「人狼」に相当

1.1.2 「捜索隊(=大半の参加者の皆様)」←ほぼ「普通の村人」に相当

1.1.3 「裏切者」=「ピンクのケータイをもつ男」に協力する一部参加者

1.1.4 「協力者」=「捜索隊」に協力/生暖かくヲチしてる、世界中の参加者の皆様

1.2 大晦日の東京に出没する、謎の「ピンクのケータイをもつ男」が、終了時刻(今回は大晦日2400時)まで逃げ切れば「男」の勝ち:「捜索隊」が正式な開始時刻(今回は大晦日1200時)から終了時刻までに「男」を発見して「ピンクのケータイ」を手に入れれば「捜索隊」の勝ち(=小説『15×24』に登場する主要キャラたちは2010年を無事に生き延びられる)

1.3 小説『15×24(イチゴー・ニイヨン)』を読んでいなくても、エアノベル #15a24 を楽しむことは十分可能なので、是非とも大勢の皆様の参加/なま暖かいヲチをお待ちしております

1.4 ようするに「15x24らしさ」というのは、以下の3条件を満たす全ての事象なのです:

1.4.1 大晦日の

1.4.2 東京で

1.4.3 いろんな人がドタバタする

 

 

2. 「男」は、以下の条件がすべて満たされた場合に「発見され」て、「捜索隊」は「ピンクのケータイ」を入手することになる:

2.1.1 居場所が正確に確定される

2.1.2 「捜索隊」は、2人またはそれ以上の人数で「男」に対面する

2.1.3 「捜索隊」は定められた合い言葉を「男」に発する

2.1.3.1 この合い言葉が何であるかを発見するのもエアノベルの重要な要素である

2.1.4 「捜索隊」は「男」および「捜索隊」メンバー1人以上の姿を画像として記録し、証拠エアタグとして現場に残す【注1】

2.1.4.1 メンバーの姿は、顔を映す必要はない:自然人であることが確認できれば、後ろ姿でも足の裏でも可

2.1.5 、証拠エアタグがツイッター経由で公式アカウント( @15x24 )に通知され、同アカウントによって確認される

 

 

3. 「裏切者」は「男」に協力して行動し、「男」が最後まで逃げ切れば勝利したことになる:

3.1 「捜索隊」メンバーは、以下の条件のどれか一つでも満たされたら、以後は「裏切者」のひとりとして活動せねばならない:

3.1.1 「男」もしくは「裏切者」と二人きりになった際に、合い言葉「じゃあ正解を教えよう(か?)」をかけられた場合

3.1.2 「捜索隊」が1ヶ所に3人以上集まった際、多数決によって「裏切者」だと名指しされた場合

3.2 「裏切者」は以下の行動を含むあらゆる言動によって「男」に協力することが望まれる:

3.2.1 「捜索隊」の追跡状況や配置などを「男」に報告する

3.2.2 「男」のふりをして「捜索隊」の追跡を混乱させる

3.2.3 ネットにガセ情報をばらまくことで「捜索隊」の追跡を混乱させる

3.2.4 「裏切者」を増やす

3.2.5 ただし、「望まれる」の定義は、各参加者が独自に定義することも許容されている

 

 

4. ハッシュタグ #15a24 付きのエアタグを各地にうち、これをツイッター経由で公式アカウントに確認させる【注2】ことで、「捜索隊」および「協力者」には以下のような有利な情報やアイテムが(様々な経路で)与えられる:

4.1.1 エアタグ30個ごとに、「男」に関する情報(ただしガセ情報も含む)

4.1.1.2 ツイッターのつぶやき1=エアタグ1/4で換算(以下同じ)

4.1.2 エアタグ50個ごとに、「男」の大まかな現在位置

4.1.3 エアタグ100個ごとに、「男」および「裏切者」の合い言葉を無効化する「特別な言葉」(効力は数分〜数時間)

4.2 エアタグの数は、オフィシャル側がツイッター経由でカウントできた「ハッシュタグ #15a24 のついたもの」を公式の数とし、事故その他の状況によってオフィシャル側が認知し得なかったものはカウントされない

4.2.1 ただし、エアタグまたはツイッターつぶやきのうち、特にユニークなもの・参加者に多くRTされたもの・その他オフィシャル側が特別に功績を認めたものに対して、情報やアイテムが与えられる場合がある

4.3 エアノベル終了までに、以下の参加者達には特別な名誉が与えられる予定:

4.3.0.1 「男」を最終的に「発見」した「捜索隊」メンバー

4.3.0.2 「男」を逃がすことに貢献した「裏切者」たち

4.3.1.1 最も多くのエアタグをうちまくった参加者

4.3.1.1.1 最も多くのエアタグがうたれた場所

4.3.1.2 最も多く持ち帰られた(もしくはツイッターでふぁぼられた)エアタグをうった参加者

4.3.2.1 最も面白い(=ふぁぼられた)つぶやきを発した「協力者」

4.3.2.2 「男」の「発見」場所を事前に推理/推測/妄想して的中させた「捜索隊」および「協力者」たち

4.3.2.3 小説『15×24』を含む15x24ワールドに関する秀逸な二次創作をエアノベル期間中にアップした参加者たち

4.3.3 その他、エアノベルの新たな楽しみ方を発見・実行するなどして、オフィシャルが特別にその貢献を認めた参加者

4.4 ハッシュタグは前後に半角スペースをお忘れなく

 

 

5. エアノベルのルールには、あくまでも社会常識や国内現行法規の範囲内で従うこと。

5.1.1 判断に迷った時は、社会常識や国内現行法規を優先させること。

5.1.2 車には気をつけましょう。

5.1.3 お年寄りには席を譲りましょう。

5.1.4 おやつは300円まで。

5.1.5 飲んだら乗るな、乗るなら飲むな。

5.1.6 家に帰り着くまでがエアノベルです。

5.1.7 その他、期間中の怪我・病気・事故等はすべて自己責任でよろしくお願いします:企画の性質上、主催者は残念ながら責任を負いかねますのであらかじめ御了承ください。

5.1.8 「東京都青少年の健全な育成に関する条例」により、23時から4時までの間は18未満の外出が制限されていますので注意してください。

5.1 エアノベルのルールは追加・修正される場合があります。

5.2.1 ルールの追加・修正・増加・強化・その他諸々は、公式エアタグやツイッターでの公式アカウント @15x24 等を経由して随時告知しますので、各自確認してください。

5.2.2 その他ルール上不明の点は、オフィシャルの中の人宛にツイッターでつぶやいたりダイレクトメッセージを送ってください。できるだけ急いで対応しますんで。

5.3 エアノベルの過程や結果などは、後日ネットで発表される可能性がありますので、あらかじめ御了承ください。どうしても大晦日に東京に居なかったことにしたい参加希望者は公式アカウントまでダイレクトメッセージをお送りください:できるだけ善処します。

5.3.1 もしかしたら今後エアノベルの結果を書籍化なんかするかもしれませんが、まだまるっきり未定です。

 

 

【注1】これに限らず、エアノベル15a24におけるエアタグは、つぶやきとしてツイッターに転送し全国の「協力者」に閲覧してもらうことが望ましい。

 

【注2】ようするに、iPhoneを持っていなかったり大晦日の東京に居られなかったりという方々にもエアノベルを楽しんでいただくための、方法なわけです。ので、「ハッシュタグ #15a24 付きでエアタグうつ→ツイッターへ放流」モードにぜひ御協力ください!

2009-12-24

萩尾望都原画展に行ってきました記念・実は新城カズマは『バルバラ異界』を分析したことあるんですのこと

S「というわけで表題の件。感動のあまり、以前に某誌連載で新城が書いたエッセイを思い出し、引っぱり出してきてしまいました」

M「この連載、どっかで書籍化しないんですか。そういえば」

S「したいなぁと思いつつ幾星霜……じゃなくて、ほんとは連載自体も再開したいんだけどねえ。どうですかひとつ>各出版社の担当様。それはともかく、以下がそのエッセイ草稿バージョンです:よろしければどうぞ」

『ここではないどこかへ 〜若き人々のための架空世界設計講座〜』

第16回 作品分析(2)〜『バルバラ異界』

東京近辺では「なんじゃこりゃ」的に暖かい冬に続いて「だめだこりゃ」風の寒い春になりつつありますが、架空世界設計を志す皆さんの地元ではいかがでしょうか。ちなみに僕こと新城カズマ/柳川房彦、先日ついに初めて検査入院というやつをやりまして、胃カメラを飲むという希有な体験をするはめになりました*1。ついでに大腸カメラも初体験。前日から消化器系をからっぽにしてゆく過程も含め、自分の肉体を客体化してゆくというのは面白いやら物悲しいやら……とか気楽に言ってられるのも「とくに問題ないですね、健康です」という主治医さんの一言のおかげなわけですが。それにしてもこれだけ不摂生をしつつ、さらに「存在しない世界を想像することで生活費を稼ぐ」などという究極的に不健康な生活ぶりなのに医者から太鼓判を捺されるというのは、世間様および両親に対して有り難いというより申し訳ない気持ちで一杯であります。

さて新装なった当エッセイ二回目、ひきつづき「アマチュアからプロにまで有用な架空世界の分析法・製作技術に触れてゆく」作業であります。何を採りあげようか、あれこれ悩んでいるうちに『ナルニア国物語』の上映も終わってしまい、かといって『300』はまだ公開していない、さて困ったわい……と思った時にちゃんと救いの神が登場するのですから世の中まだまだ捨てたものではありません。なにかといえば、あの萩尾望都のコミック『バルバラ異界』(以下『バルバラ〜』)であります。単行本も全4巻刊行されて一気読みが可能となり、さらにめでたいことに今年度の日本SF大賞も受賞した由、これほどタイムリーな作品もありますまい。とはいえ、この作品を分析したむこう側には、架空世界設計の根幹に関わる大きな課題が控えてもいるのですが。

その「大きな課題」とは何か?……を語る前に、まずは『バルバラ〜』がこれまでの萩尾作品とどのような関係にあるのか、そもそも萩尾望都の語る物語世界とは何であるかを、ぐるりと大回りして見てゆかねばなりません。その過程で大小さまざまなネタバレが必須となりますので、未見の方々はこの機会に彼女の名作傑作の読破をお薦めします。いやほんとに、ぜひ読んでください。とくに『ポーの一族』『トーマの心臓』『11人いる!』『スター・レッド』『メッシュ』『銀の三角』『マージナル』『残酷な神が支配する』といった中核的作品はもちろんのこと、ミニシリーズ『妖精狩り』や初期の短編『ポーチで少女が子犬と』『10月の少女たち』『赤っ毛のいとこ』『三月ウサギが集団で』なども見逃してはいけません。上記作品を読み了えていれば、以下の文章がいっそう解りやすくなります。幸いなことにすべて作品集に収録されておりますので、ぜひどうぞ。「そんなにたくさん買えないよ!」「本が見つからないんですけど……」という方は、せめて『ポーの一族』と『三月ウサギ〜』だけでも目を通してください。前者は少女漫画というメディアが到達しえた最高峰の一つであること間違いなく、後者は(少なくとも少女漫画マニアである僕が読み漁ったかぎりでは)これまでに描かれた短編ラブコメ漫画のベスト3に入る大傑作なのですから。ちなみに『ポー〜』は物語内の時系列順に編纂されたバージョンではなく、作品の発表順に並べられたものをどうぞ。そうでないと、「時を超える物語」の本質が読み取れなくなってしまいます!

というわけで、できるだけ気をつけはしますが、以下ネタバレ注意報発令中――

すでに熱心な萩尾ファンの皆さんであればお気づきのとおり、彼女の作品群にたびたび現れるモチーフがいくつか存在します。

まずは「火星」。これは非常にわかりやすいモチーフです。彼女の作品には、とにかく「あの赤い星、砂と災いの惑星」が登場するのです。御本人が巻末エッセイやインタビューなどで幾度か答えていますとおり、ブラッドベリの『火星年代記』等をはじめとする「火星SF」の影響が大でありましょう。実際、それが嵩じてブラッドベリの短編をコミック化もしています。ちなみに「火星もの」は十数年から数十年ごとに流行するものらしく(一説には火星大接近の周期と関連があるらしいのですが)、かのウェルズの『宇宙戦争』以来定期的に作品が生み出され、それを子供時代に読んだ世代が縞々模様のように存在するようです。実をいえば僕自身もその縞模様の一部なのですが。

次に目立つのが、「いらない子供」もしくは「はみだしっ子」モチーフ。少年もしくは少女が、常識ある世間や社会・国家・さらには惑星文明そのものから「おまえはおかしななやつだから、変わっているから」と爪弾きにされる展開です。それ自体は特段珍しいものではなく……というよりも普遍的な物語類型の一つといっても過言ではありますまい……他にも多くの作家が傑作を残しています。(たとえばモチーフ名称に使用した「はみだしっ子」というのは、まさにそのまま三原順の『はみだしっ子』シリーズから引用したものです。)これのバリエーションとして、「(永遠の)美少年」という嘗ての少女漫画に特徴的な(そして今では各地に飛び火している)モチーフもあります。永遠の吸血鬼少年エドガー・ポーツネルがその代表と言えば分かりやすいでしょう。

そして、第三に挙げねばならないのが……実は「双子/姉妹」モチーフです。より正確には、「悪意のない善良な姉と、姉に傷つけられる悪い妹」モチーフです。

「まさか! 『いらない子供』のバリエーションである『迫害される超能力者』のほうが重要じゃないのか?」「どうして『子を産む男性/子を殺す親』モチーフを無視するの?」「いや、その前にコミカル&ミュージカル的技法と画面構成の舞台演劇的要素について語るべきだ!」等々、たくさんの反論が(マニア方面から)容易に予想されます。が、それはいったん棚の上においておきましょう。

僕がこのモチーフの重要性に気づいたのは、たまたま『メッシュ』の一短編と、彼女が個人史を語っているエッセイ(たしか『グレープフルーツ』誌上だったと思います)とを、同時に読んだ時でした。短編において主人公の青年はある姉妹と関わるのですが、これがびっくりするぐらいに対照的な二人……天真爛漫であるゆえに悪気のかけらもなく他人に害を及ぼす「善い姉」と、感受性が強いがゆえに姉の言動の「邪悪さ」に人知れず傷つけられる「悪い妹」です。物語としては中々の出来映え――しかし、そこで話は終わりません。この「悪意のない邪悪に傷つけられる」逸話が、実は作者の実体験にもとづく(というか、個人史に深く根ざしている)ものだったということが、エッセイには記されていたのです。

それからの僕は、萩尾作品をまったく新しい視点から読み直さねばなりませんでした! 今まで知り尽くしていたと思っていたものがすべて新しい顔を見せ始める、というのは読者としては興奮すべき体験ですが、しかし物語や架空世界を分析せねばならん立場からすれば、まさしく赤面もの。いったいこれまで何を読んでいたんだ僕は!……と猛省しつつ、気がつけば大半の作品に「双子/姉妹」モチーフが潜んでいるではありませんか。初期の短編には、やたらと「入れ替わり」「そっくりな二人」「双子の冒険」が登場します。初期の記念碑的作品『トーマの心臓』とその基となった短編『11月のギムナジウム』も、「思春期の死の物語」である以上に「そっくりな二人の少年の物語」なのです。これまで一番目立っていた「いらない子供」モチーフでさえ、実は「双子/姉妹」の一バリエーションではと思われてしまいます。すなわち、モチーフを同世代に投影すれば姉妹に、世代間の関係に映し出せば親子(母娘または父と息子)の物語になるでしょう。そしてこれはそのまま「子を殺す親」モチーフに連結します。ドラマ化されたため世間的には最も知名度が高いかもしれない『イグアナの娘』(菅野美穂の出世作です)や、舞台化されて話題となった『半神』も、まさに「双子/姉妹→母娘」構造でありました。今にして思えば、『イグアナ〜』がOL層に高く支持されたのは、「親に傷つけられる自分」という物語に大勢が共感していたからなのかもしれません。

その後、さらに気づかされたのは……「萩尾望都という語り手は、新作を描くごとにモチーフ群を合体集合させてゆき、次第に最終的な『解』に近づいているんじゃないんだろうか?」でした。

再読三読した時点で、もっとも多くの主要モチーフが顔を出していたのは『スター・レッド』でした。すなわち「火星」人として生まれたヒロインは地球社会に隠れ住む「はみだしっ子」であり、故郷を求めてさまざまな冒険をくりひろげたあげく、ついには銀河規模の超文明から「おまえ(たち)は異常だから」と決めつけられ、クライマックスには「子を産む男性」も登場する……という次第。次にモチーフ集合が印象的だったのは『マージナル』で、こちらは『11人いる!』や『銀の三角』において「両性具有者/性別選択者」として顕われていた「子を産む男性」モチーフが(おそらくは意図的に)全面に押し出されています。もっとも、この「性別選択者」モチーフもまたある意味では「そっくりな二人←双子←姉妹」から派生するものであるのかもしれませんが。……

しかし、この一連の連鎖もその後の大作『残酷な神が支配する』においてさらに発展を遂げます。こちらはずばり「子を殺す親」モチーフが二重に描かれます。養子となった美少年の魂を蹂躙する養父と、その美少年を(文字どおり)犠牲にして再婚生活を守ろうとする実の母親、という形をとって。しかもその結果、美少年は義理の兄とのあいだに「善良さゆえに傷つける兄/傷つけられる弟」という構造にはまり込んでしまうのです。

『残酷な〜』の結末を読んだ僕は「これを語ることで、作者の中で何かが一段落したのでは」という感想を抱きました。本来、作者の心理や個人的部分を忖度するのはあまり健全な読み方ではないのですが、しかし場合によっては「作品と作者(の生活)が切り離せない」ものもあると言わざるをえません。いずれにせよ、「次はどうするんだろう?……」というのが一読者としての僕の疑問であり、期待だったのです。

さて、ここでようやく『バルバラ〜』です。

すでに賢明なる読者の皆さん、就中『バルバラ〜』を読了された皆さんはお気づきのことでしょう……この作品こそ、これまでの萩尾モチーフの大集合なのです。すべての構造がそこに詰め込まれ、しかも見事に連動してこれまで以上の効果を発揮しています。しかも驚くべきことには、あの『ポーの一族』掉尾において高らかに宣言されながらその後『銀の三角』『ふしぎな丘の家』などでわずかに触れられる程度だったモチーフ、すなわち「物語ることの力/物語の現実に対する優位」が、ここでは堂々と正面に位置し、綺羅星の如く集った重要モチーフ群を揺るぎなく繋げているのです。物語前半では「いらない子供/姉妹/子を殺す親」連鎖が詳細に描かれていただけに、これは僕にとってまったく衝撃でした。しかし完結後にあらためて通読してみれば、なるほど冒頭から「これは物語ることについての物語」ですよ、と明言されていることに気づかされるのです。作者は、あきらかに、とてつもなく周到な計算(もしくは研ぎすまされた直感)にしたがって、「いらない子供<姉妹<子を殺す親」モチーフを遡り、それに対する回答として「子を産む男性<物語る親<物語の現実に対する優位」を浮き彫りにしてみせたのです。

ここで僕は、物語のキャラクタに対してではなく、モチーフの成長と完熟ぶりに対して感情移入をしている自分を発見して驚かざるを得ません。この段階まで僕は『バルバラ〜』における未来社会の設定の面白さについては意図して無視してきました。本来であれば(なにしろこのページは架空「世界」設計講座なのですから)そちらを詳しく分析すべきなのかもしれません。しかし……と例の「大きな課題」がここで鎌首をもたげるのですが……僕たちは「架空世界」を、どうして、何のために、どこへむけて創りたがっているのでしょうか? 架空世界を通してキャラクタを描き、キャラクタを通してモチーフを、モチーフを通して物語(のテーマ)を伝える……この一連の作業の中で、世界設定は必要とはいえ十分条件ではありません。たしかに架空世界の設定だけを創ってはほったらかし、また別の世界を創る、という遊びは、それ自体楽しいものですし、咎められるべきものではありません。そもそも不健全さからいえば、「架空世界を創る」ことと「架空の事件を語る」こととで甲乙をつけられるわけもないのです。しかし、そうはいっても、「異世界を創った後は、その世界の物語が始まらなくてはならない/始まったほうがいい/始まってほしいなあ」という気持ちもまた現実であります。

とすれば。……

僕(たち)はここで、架空世界設計という技芸【アート】の根本に横たわる課題を直視せねばいけません。すなわち、

「架空世界設計とは、自分にとって重要な『原典』を展開する技術【アート】である」

「しかしその技術は、あくまでも、物語る技術の一部である」

という事実を。

この僕を含めて、皆さんの大半は「現実世界だけではどうにも満足できない」うえに「しかし架空世界を創っただけでもやっぱり満足できない」タイプであると推察します。もしそうだとするならば、この講座は今やその対象として、「架空の物語」全体をも含めなくてはいかない段階に到達したのかもしれません。

しかし、「物語」とはいったい何でしょうか? それは「架空世界」とどのような関係にあるのでしょうか? どのような技術がそれらを創るにあたって重宝されるのでしょうか?……

と、このあたりでページも尽きてしまいました。次回以降は、上記の大難問に(できるだけ実例を用いて)挑戦していきたいと思います。さてはて、どうなりますことやら!

        *

  • 作品名:『バルバラ異界』全4巻
  • 類型 :近未来型
  • 時代等:近未来日本/架空の島
  • 規模 :社会全体
  • 精密度:日常描写から世界全体まで
  • 趣向 :「物語の現実に対する優位性」を中心に、「火星」「いらない子」「美少年」「産む男性」「双子」「子を殺す親」等のモチーフを連結
  • 注目点:作者自身にとって重要なモチーフを網羅・連結させ、物語として展開させた集大成的作品

*1:あとで知ったのですが、実はこの病院、半村良先生が最期を過ごされた処で、しかも階も同じだったらしく……うーむなんとも不思議な御縁であります。

2009-12-23

5&6巻刊行記念・久しぶりに #15x24 (remixでクライマックス予告篇)演奏します

S「今夜2200時くらいから、ツイッタで演奏の予定です。やり方は以前と同じ。5&6巻草稿からの引用も含まれますが、肝心のところはネタバレしないよう気をつけてますので、まだ1巻すら読んでない方も安心して鑑賞できますよ〜」

2009-11-21

15x24……或る市場メカニズムの詩(うた) 15x24; a Market Love Story

S「……というのをタンブラで書いたのですが、せっかくなのでこっちにもアップしておきます」

【パターン1】

  • 読者1「この四ヶ月連続刊行商品、次のが出るのを待ってる間がツラすぎるよ! よし、ぜんぶ出てから一気買いしようっと」

 ↓

  • 販売担当「ふうむ、この四ヶ月連続刊行商品は思ったよりも出足が鈍いなあ……世間での評判はとても良いんだが、どういうわけだろう。しかたがないな、残念だが後半の製造個数を思いっきり減らすとしよう。ここで無駄な流通在庫をつくってもしょうがないからな。結果的に地方の店舗ではものすご〜く入手しにくくなるだろうが、お客様の判断に従うのが市場メカニズムというものだ」

 ↓

  • 読者1「あれ、おかしいぞ! 全巻完結したはずなのに、どこにも売ってない! 駅前の店どころか県庁所在地の超大型店舗にも無い! ア●ゾンでもb●1でも手に入らないや……しかもユーズドでは凄い高値に! ようやくこれから皆が読もうとしてるのに、なんて無慈悲な連中なんだ、この商品をつくってる会社は!」
  • 読者2「ふう、やっぱり積ん読はしておくもんだなあ。どうやら世間ではこの商品が手に入りにくくなっていて、皆あちこちで怒りまくっているみたいだけど……購入と消費は時間をずらしてもかまわない個別の行為だってことに、どうして気づかなかったんだろう。まったく不思議だよ。まあいいや、ボクの手元には全巻揃ってるんだから:さーて、せっかくの正月休み、じっくり楽しむとするか!」

注:この物語はフィクションです^^;……今のところは、まだ

M「てことは、パターン2もあるんですか」

S「うーん、まあそのうちに。でもこの件は単に『15×24』のことだけじゃなく、以前からやってるGGGシリーズとも深く関わる問題なんだよね……というわけで今後も機会あるごとにいろいろ想像していきたいと思います」

2009-11-03

15x24の4巻こっそり特別先行公開……(コメント欄でQ&Aなど追加あり)

S「……といっても、4巻の『あとがき』なんですけど。ここ数日の話題とも関連するので、特別にアップすることにました。後半には大切な募集もありますので、ぜひよろしく〜」

あとがき(C)

かのJ・R・R・トールキンは、大作『指輪物語』の執筆期間中に幾度か筆が止まったことがあったそうです。

特に有名な中断は、第一部『旅の仲間』の後半、主人公たち一行が霧ふり山脈の奥深くへ踏み込み、モリアの最深部にたどり着いたところ……御当人曰く「バーリンの墓の傍らに私は佇み、長らく其処に立ち止まることとなった」……でしょう。全体のおよそ三分の一ちょっと手前、これから物語がアクションで盛り上がり、驚異と不思議が怒濤の如く押し寄せ、重要な脇役たちが一気に増えようという直前です。

長い物語をこつこつ書き続けていると同じようなことは起こるもので、僕がこの『15×24』でほぼ唯一中断して迷いに迷ったのも、同じくらい書き進んだ頃――2巻の終盤で井の頭公園の包囲戦が始まる手前でした。

はたしてトウコさんはどちらへ逃げるべきか? アキホは彼女の正体に気づくべきか? ミツハシのその後の運命は? そもそも笹浦は予定時刻に間に合うのか? 少々の幸運と、そしてM編集長の掌中で飛び跳ねている自分に気づけたこともあって、僕はトールキン翁ほどに長くは迷うこともなく無事にその後を書き続けることができました。しかし、後半の山あり谷ありをクライマックスへむけて一歩づつ着実に進みながら、僕は心のどこかでこんなふうにも考え始めていたのです――

「この物語は、もしかしたら『指輪物語』と同じく三部構成なのかもしれないな……井の頭公園から吉祥寺あたりまでが三分の一、そこから第二の大ヤマまでがまた三分の一……」

(ちなみにこの「大ヤマ」というのは今まさに読者のみなさんが手にとっておられる4巻の終りから次の5巻の冒頭なのですが――)

「ということは……待てよ、これ全部で原稿用紙三〇〇〇枚を超えちゃうぞ! いったい誰が読むんだ、そんな長いライトノベル!? ていうか出版してもらえるのか、ほんとに?……いやいや、シリーズものだったらもっと長い作品はいくらでもあるぞ。落ち着け、落ち着け。でもなあ、これは一塊のお話なのだし……できれば一冊でまとめて出したいくらいなんだ。もし分冊して刊行するにしても、えーと……少なくとも五冊、多ければ七冊! せめて三分冊にしたいなあ――」

「……そもそも文庫で出すべきなんだろうか? 文庫にしても大丈夫なのか?……こんなライトノベルとは思えないようなお話……待て待て、ライトノベルらしいってどういうことだよ。面白ければ何でもあり、がライトノベルじゃなかったのか?……でもこれがライトノベルじゃないとしたら、『15×24』という代物はいったい何と呼べばいいんだ?――」

「サスペンス? アクション? ミステリ? SFとは言い難いし、しかし純然たるファンタジーというわけでもないし……青春小説を書いてるつもりはないけれど……冒険小説? スリラー? コメディの要素もあるし、ホラーと言われても否定できないし……おっと、書いてるうちに×××や××××も出てきちゃったぞ、てことは×××××小説なのか、これ?……『15×24』って、何なんだろう?」

「僕はいったい何を産み落とそうとしているんだろう?――」

 案ずるより産むが易し。

 と、昔の人は上手く言ったもので、いや増す作者の不安をよそに物語は無事に脱稿されました。二〇〇七年九月二七日午後六時、と手元のメモには記されています。余談ですが、僕が生まれたのも(日付は違いますが)同じように夕闇迫る時刻だったそうです。

 なんで書き上げてから出版までさらに二年もかかるんだよ!という賢明なる読者の皆様のツッコミにはまた後日お応えする機会もありましょうから、ここでは割愛させていただくとして――ともあれ、僕はようやく物語の結末まで無事に辿り着き、すっかり「終わったフラグ」立ちまくりでした。

「さー終わった終わった! あとは編集さんとイラストレータさんの仕事だ、こっちはたっぷり休んでやる! 読みたい本もあるし、次の長篇も短篇もあるし!」

 

教訓:一寸先は闇。

そう、そこからが大変でした!――どのような疾風怒濤に巻き込まれたのかは残りページも少ないので端折りますが、とにかく僕は、原稿を書き上げるということと本を作るということはまったく異なる(そして同じくらいに豊かで劇的な)作業なのだ、という厳粛な事実を噛みしめることになりました。言ってみれば、僕は「もういちど『15×24』を産み直す」ことになったのです。これはこれで稀有な体験だぞ、と心のどこかで楽しんでいたのも間違いないことでしたが。

そして。世界中で株価が転げ落ち、海の向こうでは初の黒人大統領が選出され、こちら側では首相がバタバタ交替しまくったあげくに与党まで交替するさまを横目で見ながら、ようやく〇九年の秋、『15×24』の第一巻は刊行されました。さあ今度こそ休むぞ、本を読むぞ!と叫んだ僕は、この時すっかり忘れていたのです。

二度あることは三度ある、という例のことわざを。――

 

   *

 

新城カズマ&愉快な仲間たちが如何にして『15×24』を三度産み落とすことになったかの顛末は次巻以降の「あとがき」に譲るとして……ここでちょっと特別なお知らせをば。

『15×24』のクライマックスでは、ドラマの鍵となる「完璧な場所」への言及もしくは描写があります。その「場所」を見事先回りして言い当てた方には……最終巻クライマックスに登場/参加する権利をプレゼントしたいと思います!

といっても、これだけでは難しすぎるので、いろいろ部門を増やしてみました:

 

  1. 「完璧な場所」はここだ!部門
    • 推理の過程や理由などもお書きください
    • あなたとその「場所」との因縁や、実際に二〇〇五年大晦日〜〇六年元旦にその「場所」にいた!等の逸話があると、審査の際に有利になります
  2. 『15×24』のクライマックス〜エンディングはこうだ/こうあるべきだ!部門
    • 「あのキャラとこのキャラを、ぜひカップルに!」「最終巻には、こういうイラストつけて!」「こういう番外編を書いてネットで無料公開しろ!」等のリクエストをどうぞ
    • イラストや小説や楽曲など、いわゆる二次創作があると有利になります
  3. 真犯人の正体およびその動機は?部門
    • この物語の真犯人およびその動機を解き明かしてください
    • 〈17〉が何故、自殺/心中時刻を延期したのか、その理由も推理して的中させた場合は有利になります

 

以上のいずれかを、ネットにアップしたり、ツイッターでつぶやいたり、新城カズマ宛に直接メールするなどしてください。優秀な解答者若干名は、最終巻のクライマックス等で(ちょびっとですが)描写される予定です。最終巻に「自分」を参加させたい場合は、

  • 「自分」の容姿・身長・体重・外見的特徴などの「キャラ設定」
  • 二〇〇五年大晦日〜〇六年元旦にかけての「自分」の行動ルート&理由
  • 「自分」に言わせたい一言

等を付記してください。「自分」は実在・架空を問いません。〆切は12月5日です。

 

さあ、16番目の主人公は……あなたかもしれない!

 

 

 

   10月下旬、小笠原伯爵邸にて

                         新城カズマ


X「しかし、いろいろ思いつくな、おまえ」

S「まあ、せっかくの分冊刊行なんだし、最近は基本的に『15×24』を期限付きのテーマパークというか書籍&現実の東京プラットフォームにしたARGなんだ、と考えるようにしてますんで。あ、そういえば11月23日22日(日曜)にはARG関連の研究会にも参加します。詳しいこと確定したら、またお知らせします」

X「7日だかの早稲田の学園祭でまたおにごっこ→見つかったらサイン、てのは本当にやるのか?」

S「天気がよくて体調がよければ……それも詳しいことはツイッタとかで随時告知しますので、よろしく〜」

2009-11-02

『140字の物語』まもなく発売します

S「というわけで、ツイッタで小説を書くという #twnovel タグから生まれたアンソロジー、まもなく発売ということで。

ちなみにbk1さんでお買い求めの場合は、こちら。新城も参加しておりますのでよろしく〜」

X「日本語だけじゃなくて英語のtwnovelも載せてもらってんだよな、おまえ」

S「それどころか、新城が創ってる架空言語・クシュカ語のtwnovelも載ってますよ。あの言語がアルファベット表記で正式に印刷物に掲載されたのって、これが初めてじゃないのかなあ……これまでにも派生形は『イスベル』の架空言語群や『ジェスターズ』の帝国語として、ちらちらっと登場してはいたんですが」

M「そうだ、初代散歩執事の波島想太さんが編集してくれたクシュカ語辞書も、早くこっちへ転載しましょうよ。年初からずーっとやるやるって言ってて、まだだったじゃないですか」

S「おう、なるほど。というわけで新城カズマが現在進行形で創っている架空言語に興味のある方は、こちらをごらんください。今後も関連の話題は、クシュカ語のタグを貼っていきます」

X「(最終更新日付を見て)……創ってるっていうより、創りかけで止まってるんじゃねえの? これ」

S「どきっ」